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外
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はづ
ふりがな文庫
“
外
(
はづ
)” の例文
「
御蔭
(
おかげ
)
で
取
(
と
)
られた
品物
(
しなもの
)
が
又
(
また
)
戻
(
もど
)
りましたよ」と
云
(
い
)
ひながら、
白縮緬
(
しろちりめん
)
の
兵兒帶
(
へこおび
)
に
卷
(
ま
)
き
付
(
つ
)
けた
金鎖
(
きんぐさり
)
を
外
(
はづ
)
して、
兩葢
(
りやうぶた
)
の
金時計
(
きんどけい
)
を
出
(
だ
)
して
見
(
み
)
せた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それでもやつと
呼鈴
(
ベル
)
を押すと、明りのさしてゐる障子が開いて、
束髪
(
そくはつ
)
に
結
(
ゆ
)
つた女中が
一人
(
ひとり
)
、すぐに格子戸の掛け金を
外
(
はづ
)
してくれる。
漱石山房の秋
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
言ひ換れば青年的勇気の漏洩に過ぎぬ運動遊戯の交際に
外
(
はづ
)
れることを除けば、何人にも非難さるべきところの無い立派なものであつた。
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
あゝ、
若
(
わか
)
い
衆
(
しう
)
何
(
なに
)
かい、
連
(
つれ
)
のものが、
何處
(
どこ
)
か
二次會
(
にじくわい
)
へ
引張出
(
ひつぱりだ
)
さうとして、
私
(
わたし
)
を
中
(
なか
)
へ
引挾
(
ひつぱさ
)
んだ、……
其
(
そ
)
れを
外
(
はづ
)
したのだと
思
(
おも
)
つたのかい。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
電車は
佝僂
(
せむし
)
のやうに首を
竦
(
すく
)
めて走つてゐたが、物の
小半丁
(
こはんちやう
)
も往つたと思ふ頃、
何
(
ど
)
うした
機
(
はず
)
みか、ポオルが
外
(
はづ
)
れてはたと立ち停つた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
言下
(
ごんか
)
に
勿焉
(
こつえん
)
と消えし
刃
(
やいば
)
の光は、早くも宮が
乱鬢
(
らんびん
)
を
掠
(
かす
)
めて
顕
(
あらは
)
れぬ。
啊呀
(
あなや
)
と貫一の
号
(
さけ
)
ぶ時、
妙
(
いし
)
くも彼は
跂起
(
はねお
)
きざまに突来る
鋩
(
きつさき
)
を
危
(
あやふ
)
く
外
(
はづ
)
して
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
扉
(
ドア
)
に飛びついて、死物狂ひになつて
錠前
(
ぢやうまへ
)
を搖すぶつた。
外
(
そと
)
の廊下に
跫音
(
あしおと
)
が駈けて來て、鍵が
外
(
はづ
)
されて、ベシーとアボットが這入つて來た
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「それが惡いのか、錢形の、——彌三郎殺しを新助の仕業と思つたのは俺の
鑑識違
(
めがねちが
)
ひだつたが、今度ばかりは
外
(
はづ
)
れつこのねえ證據がある」
銭形平次捕物控:023 血潮と糠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
隣の次男は其婿が朝早く草の生えた井戸端で、
真鍮
(
しんちう
)
の
金盥
(
かなだらひ
)
で、眼鏡を
外
(
はづ
)
して、頭をザブザブ洗つて居るのを見たこともあつた。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
差覗
(
さしのぞ
)
きしと/\とまた
歩行出
(
あゆみだす
)
折柄
(
をりから
)
ばた/\
駈來
(
かけく
)
る
足音
(
あしおと
)
に夫と見る間も有ばこそ聲をば
懸
(
かけ
)
ず
拔打
(
ぬきうち
)
に
振向
(
ふりむく
)
笠
(
かさ
)
の
眞向
(
まつかう
)
より
頬
(
ほゝ
)
の
外
(
はづ
)
れを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ですから道に
外
(
はづ
)
れたことは、誓つてしないつもりでしたのに、たうとう、こんなことになつてしまつたんですわ。(泣く)
ママ先生とその夫
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
彼
(
かれ
)
はそれでも
煙管
(
きせる
)
を
出
(
だ
)
して
戸
(
と
)
の
隙間
(
すきま
)
から
掛金
(
かけがね
)
をぐつと
突
(
つ
)
いたら
栓
(
せん
)
を
揷
(
さし
)
てなかつたので
直
(
すぐ
)
に
外
(
はづ
)
れた。
彼
(
かれ
)
は
闇
(
くら
)
い
閾
(
しきゐ
)
を
跨
(
また
)
いで
袂
(
たもと
)
の
燐寸
(
マツチ
)
をすつと
點
(
つ
)
けた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
されば竹に
囀
(
さへづ
)
る
舌切雀
(
したきりすゞめ
)
、月に住む
兎
(
うさぎ
)
の
手柄
(
てがら
)
、
何
(
いづ
)
れか
咄
(
はなし
)
に
洩
(
もれ
)
ざらむ、力をも入れずして
顋
(
おとがひ
)
のかけがねを
外
(
はづ
)
させ、高き
華魁
(
おいらん
)
の顔をやはらぐるも
是
(
これ
)
なり。
落語の濫觴
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
加之
色
(
いろ
)
なら
圖柄
(
づがら
)
なら、ただ
暖
(
あつたか
)
く見せる側の繪といふことが
解
(
わか
)
るだけで、何處に
新機軸
(
しんきじゆく
)
を出したといふ點が無い。周三の覗ツた
的
(
まと
)
はすツかり
外
(
はづ
)
れた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
例
(
たと
)
へば
鐵砲
(
てつぽう
)
の
彈丸
(
たま
)
を
遠方
(
えんぽう
)
へ
飛
(
と
)
ばす
原因
(
げんいん
)
は
火藥
(
かやく
)
の
爆發力
(
ばくはつりよく
)
であるが、これを
實現
(
じつげん
)
せしめる
副原因
(
ふくげんいん
)
は
引金
(
ひきがね
)
を
外
(
はづ
)
す
作用
(
さよう
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
人間が見込を
外
(
はづ
)
されてぽかんとしてゐる間に、いつしか十月に入り、十月も終りに近くなり、あの快い乾いた、いくらか冷えを感じさせる
明
(
あかる
)
い空気が
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
……と思つたから、最御崎寺の下から乗つて、真つ直に高知へ向ふ自動車の中で、ぼくは、脚絆をとり、手ッ甲を
外
(
はづ
)
し、白衣をぬいで、洋服に着替へた。
にはかへんろ記
(新字旧仮名)
/
久保田万太郎
(著)
ばらばらに黒い
楔
(
くさび
)
の
外
(
はづ
)
されたこの残留の街衢の中で、彼等の笑ふやうに、その笑ひが己の面上にあると思ふのか。
逸見猶吉詩集
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
私は
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか座つて居ました。蚊帳も一隅が
外
(
はづ
)
されて三角になつて居ました。灯の
明
(
あか
)
く
点
(
とも
)
つた隣の茶の間で
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
何だか少しジムバリストの
後味
(
ナハシユマツク
)
に対して済まないやうにも感じたが、生まれてまだ一度もダンス場なるものを見た事がないので、かう云ふ機会を
外
(
はづ
)
しては
私の社交ダンス
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
外
(
はづ
)
して、二十五燭のを使つてたよ。さうすると晝のやうに明るかつた。
此方
(
こつち
)
でもさうするといゝ。一つで家中明るくならあ。そして長い紐で八方へ引張るさ。
入江のほとり
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
自由な無禮講のこととて、別に劍を
外
(
はづ
)
しもせずに食卓に就き、食事半ばにして暑くなつたので、裘を脱いだ。
盈虚
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
公園を
外
(
はづ
)
れようとするところにある交番の前へ來ると、かの女はその方をじろ/\見ながら、獨り手に巡査の立つてる方へ義雄を引ツ張つてゐるのであつた。
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
例
(
たと
)
へば
地
(
ち
)
を
打
(
う
)
つ
槌
(
つち
)
は
外
(
はづ
)
る〻とも
青年
(
せいねん
)
男女
(
なんによ
)
にして
小説
(
せうせつ
)
読
(
よ
)
まぬ者なしといふ
鑑定
(
かんてい
)
は
恐
(
おそ
)
らく
外
(
はづ
)
れツこななるべし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
創立以来勤続三十年といふ漢文の老教師は、癖になつてゐる鉄縁の老眼鏡を
気忙
(
きぜは
)
しく耳に
挟
(
はさ
)
んだり
外
(
はづ
)
したりし
乍
(
なが
)
ら、
相好
(
さうがう
)
を
崩
(
くづ
)
した笑顔で
愛弟子
(
まなでし
)
の成功を自慢した。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
而
(
しか
)
して
後
(
のち
)
に
或
(
ある
)
義士
(
ぎし
)
の
一撃
(
いちげき
)
に
斃
(
たほ
)
れたりと
書
(
か
)
かば
事理分明
(
じりぶんめい
)
にして
面白
(
おもしろ
)
かるべしと
雖
(
いへども
)
、
罪
(
つみ
)
と
罰
(
ばつ
)
の
殺人罪
(
さつじんざい
)
は、この
規矩
(
きく
)
には
外
(
はづ
)
れながら、なほ
幾倍
(
いくばい
)
の
面白味
(
おもしろみ
)
を
備
(
そな
)
へてあるなり。
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
「
此
(
この
)
黄金機会を
外
(
はづ
)
さず」といふ一句へ来升と、書物を下へ置いて、母の顔を
覗
(
のぞ
)
き、質問いたし
升
(
まし
)
た。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
一寸期待が
外
(
はづ
)
れたやうな、安心したやうな気持になつてゐた。その内に、母を見送りの男性は、一人増え二人加つた。が、かの青年は何時まで待つても見えなかつた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
ロミオ はて、
其
(
その
)
覘
(
ねらひ
)
は
外
(
はづ
)
れた。
戀愛神
(
キューピッド
)
の
弱弓
(
よわゆみ
)
では
射落
(
いおと
)
されぬ
女
(
をんな
)
ぢゃ。
處女神
(
ダイヤナ
)
の
徳
(
とく
)
を
具
(
そな
)
へ、
貞操
(
ていさう
)
の
鐵
(
てつ
)
の
鎧
(
よろひ
)
に
身
(
み
)
を
固
(
かた
)
めて、
戀
(
こひ
)
の
稚
(
をさな
)
い
孱弱矢
(
へろ/\や
)
なぞでは
些小
(
いさゝか
)
の
手創
(
てきず
)
をも
負
(
お
)
はぬ
女
(
をんな
)
。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
兼吉が執つた婦人に対する最後の手段は、無論正道をば
外
(
はづ
)
れてたでせう、が、生まれて
此
(
かく
)
の如き清浄な男児の心を得、又た其の高潔なる愛情の手に倒れたと云ふことは
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
此處を
外
(
はづ
)
れるともう車がないので、千代松は殘念さうにしながら振り返つて車夫を手招きした。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
誰か一寸まづい顔でもすると、自分の事のやうにこの兄は座を
外
(
はづ
)
して、姿を隠してしまつた。
お末の死
(新字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
燠に
化
(
な
)
つた
榾
(
ほだ
)
の呟き。——わたしの
脊椎
(
せきつゐ
)
を
外
(
はづ
)
しとつてする「
洗骨式
(
せんこつしき
)
」を、……でなければ、肉体の髄を
焙
(
や
)
きつくしてする「
風葬祭
(
ふうさうさい
)
」を、……そんな
末枯
(
うらが
)
れた夢見もするわな。
雪
(新字旧仮名)
/
高祖保
(著)
その聲は相變らず低かつたが、聞いてゐる内に時々聞き慣れない調子
外
(
はづ
)
れの音が
混
(
まじ
)
つた。
猫又先生
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
流石
(
さすが
)
に
氣根
(
きこん
)
も
竭果
(
つきは
)
てけん
茫然
(
ばうぜん
)
として
立
(
たち
)
つくす
折
(
をり
)
しも
最少
(
もすこ
)
し
參
(
まゐ
)
ると
御座
(
ござ
)
いませうと
話
(
はな
)
し
聲
(
ごゑ
)
して
黒
(
くろ
)
き
影
(
かげ
)
目
(
め
)
に
映
(
うつ
)
りぬ、
天
(
てん
)
の
與
(
あた
)
へ
人
(
ひと
)
こそ
來
(
き
)
つれ
外
(
はづ
)
すまじと
勇
(
いさ
)
み
立
(
たつ
)
て
進
(
すゝ
)
み
寄
(
よ
)
ればはて
何
(
なん
)
とせん
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
墨股
(
すのまた
)
の戰ひに少しく會稽の恥を
雪
(
すゝ
)
ぎたれども、新中納言(知盛)
軍機
(
ぐんき
)
を
失
(
しつ
)
して必勝の機を
外
(
はづ
)
し、木曾の
壓
(
おさへ
)
と頼みし
城
(
じやう
)
の四郎が
北陸
(
ほくりく
)
の勇を
擧
(
こぞ
)
りし四萬餘騎、
餘五將軍
(
よごしやうぐん
)
の
遺武
(
ゐぶ
)
を負ひながら
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
幸
(
さひわひ
)
にも
艇中
(
ていちう
)
には
端艇
(
たんてい
)
を
本船
(
ほんせん
)
に
引揚
(
ひきあ
)
げる
時
(
とき
)
に
使用
(
しよう
)
する
堅固
(
けんご
)
なる
鐵鎖
(
てつぐさり
)
と、それに
附屬
(
ふぞく
)
して
鉤形
(
つりばりがた
)
の「
Hook
(
フツク
)
」が
殘
(
のこ
)
つて
居
(
を
)
つたので、それを
外
(
はづ
)
して、
鉤
(
フツク
)
に
只今
(
たゞゐま
)
の
小鰺
(
こあぢ
)
を
貫
(
つらぬ
)
いてやをら
立上
(
たちあが
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それに
偶
(
たま
)
にしか帰つて来ない田舎のことだし、私自身は不評判な息子なのだからと思ふと、せいぜい世俗的な丁寧さをもつてくる私の挨拶を見て、弟はあてが
外
(
はづ
)
れたといふ顔をしてゐたし
亡弟
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
死骸の頭へ
頭陀袋
(
づだぶくろ
)
位掛けられたからつて御苦労さんに土ん中の棺桶の蓋をひつぺがして迄
外
(
はづ
)
さなくつたつてよさ相なもんぢやねえか。頭陀袋一つで亡者が浮ばれねえつて訳でもあるめえに。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
愛
(
あい
)
ちやんが
此
(
この
)
事
(
こと
)
を
一
(
ひと
)
つ
話
(
はな
)
さうと
定
(
き
)
める
中
(
うち
)
に、
料理人
(
クツク
)
は
圍爐裏
(
ゐろり
)
から
肉汁
(
スープ
)
の
鍋
(
なべ
)
を
取
(
と
)
り
外
(
はづ
)
して、
手當
(
てあた
)
り
次第
(
しだい
)
に
何
(
なに
)
も
彼
(
か
)
も
投
(
な
)
げ
始
(
はじ
)
めました、
公爵夫人
(
こうしやくふじん
)
に
達
(
とゞ
)
く
程
(
ほど
)
でしたから
無論
(
むろん
)
坊
(
ぼツ
)
ちやんにも
當
(
あた
)
りました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
然れど宋儒の如く何も
斯
(
か
)
も天理と説きて、天地風雨の事より人倫上の事爲まで、皆一定不拔の天理存して、此れより
外
(
はづ
)
るれば皆天理に背くと定むるは、餘りに措大の見に過ぎたりと謂ふべし。
尚白箚記
(旧字旧仮名)
/
西周
(著)
奥さんと母と私とが、この部屋の寝台や椅子を動かして大掃除をしたのです。部屋はひどく簡素で、何の風景画も掛つてゐませんでした。主人が安つぽい油絵を取り
外
(
はづ
)
させてしまつたのださうです。
亜剌比亜人エルアフイ
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
一口に言へば、彼は、今までは村に無くて不自由をして居た産婆を副業にする妾を蓄へたのだ。それから自分の家の離れ座敷をとり
外
(
はづ
)
して、彼の屋敷からはすぐ下に当るところへ、それを建て直した。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
鼻眼鏡
(
ロルニヨン
)
の金利生活先生達は、奏楽の、調子の
外
(
はづ
)
れを気にします。
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
「おい、
母衣
(
ほろ
)
を
外
(
はづ
)
してくれ。」と車の上で突然湯村が叫んだ。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
「おのづから
外
(
はづ
)
るゝ水には、何もたまらず流れたり……」
武者窓日記
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
そこで
右大臣
(
うだいじん
)
もすっかり
當
(
あ
)
てが
外
(
はづ
)
れました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
まだ兵車より單蹄の軍馬を
外
(
はづ
)
すこと勿れ
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
村
(
むら
)
の
外
(
はづ
)
れの
媼
(
おば
)
にきく
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
「とう/\
雪子
(
ゆきこ
)
に
負
(
ま
)
けた」と
席
(
せき
)
を
外
(
はづ
)
して、
宗助
(
そうすけ
)
の
方
(
はう
)
を
向
(
む
)
いたが、「
何
(
ど
)
うです
又
(
また
)
洞窟
(
とうくつ
)
へでも
引
(
ひ
)
き
込
(
こ
)
みますかな」と
云
(
い
)
つて
立
(
た
)
ち
上
(
あ
)
がつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
外
常用漢字
小2
部首:⼣
5画
“外”を含む語句
外套
外見
外出
外面
外貌
外国
外方
外囲
内外
外聞
門外
戸外
意外
外部
窓外
引外
法外
外国人
外皮
外人
...