“鋩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きつさき66.7%
きっさき33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
言下ごんか勿焉こつえんと消えしやいばの光は、早くも宮が乱鬢らんびんかすめてあらはれぬ。啊呀あなやと貫一のさけぶ時、いしくも彼は跂起はねおきざまに突来るきつさきあやふはづして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
彼はさへしとみえしそのことばきつさきを我にむけつゝ、たゞちに續いてまた斯くいひぬ 四—六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
だが、彼はふと、いつもきっさきのように彼に突立ってくるどうにもならぬ絶望感と、そこからね上ろうとする憤怒ふんぬが、今も身裡みうちを疼くのをおぼえた。殆ど祈るような眼つきで、彼は空間を視つめていた。
苦しく美しき夏 (新字新仮名) / 原民喜(著)