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ふりがな文庫
“
僕
(
ぼく
)” の例文
居室
(
へや
)
に
歸
(
かへ
)
つて
見
(
み
)
ると、ちやんと
整頓
(
かたづい
)
て
居
(
ゐ
)
る。
出
(
で
)
る
時
(
とき
)
は
書物
(
しよもつ
)
やら
反古
(
ほご
)
やら
亂雜
(
らんざつ
)
極
(
きは
)
まつて
居
(
ゐ
)
たのが、
物
(
もの
)
各々
(
おの/\
)
所
(
ところ
)
を
得
(
え
)
て
靜
(
しづ
)
かに
僕
(
ぼく
)
を
待
(
まつ
)
て
居
(
ゐ
)
る。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「うん。
僕
(
ぼく
)
もさう思ふね。」も一人も同意しました。私の係りのアーティストがもちろんといふやうに
一寸
(
ちょっと
)
笑って、私に申しました。
毒蛾
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それだつて、ピストルなんかでおどかすのは、へたくそのしんまいだ。
僕
(
ぼく
)
は、世界中で一番上手だといふ泥坊を知つてるよ。その話を
エミリアンの旅
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「
僕
(
ぼく
)
たちだって、そのかわり、くりや、どんぐりを、
拾
(
ひろ
)
うことができないのだから、おんなじこった。」と、
三郎
(
さぶろう
)
さんは
思
(
おも
)
いました。
おかめどんぐり
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
だツて
紳士程
(
しんしほど
)
金満家
(
きんまんか
)
にもせよ、
実
(
じつ
)
は
弁天
(
べんてん
)
も
男子
(
だんし
)
に
見立
(
みたて
)
たいのさ。と
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
ると
背後
(
うしろ
)
の
襖
(
ふすま
)
を
開
(
あ
)
けて。浅「
僕
(
ぼく
)
が
弁天
(
べんてん
)
です、
僕
(
ぼく
)
が
弁天
(
べんてん
)
さ。 ...
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
「ぢやア
僕
(
ぼく
)
は帰るよ。もう………。」と
云
(
い
)
ふばかりで
長吉
(
ちやうきち
)
は
矢張
(
やは
)
り
立止
(
たちどま
)
つてゐる。その
袖
(
そで
)
をお
糸
(
いと
)
は軽く
捕
(
つかま
)
へて
忽
(
たちま
)
ち
媚
(
こび
)
るやうに
寄添
(
よりそ
)
ひ
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「
僕
(
ぼく
)
とではない」と、ベロヴゾーロフは
鸚鵡返
(
おうむがえ
)
しに——「どうぞ
御随意
(
ごずいい
)
に。まあいいです。とにかく馬は、手に入れて差上げますよ」
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
僕
(
ぼく
)
は
皇甫
(
こうほ
)
姓
(
せい
)
の者で、先祖から
陝
(
せん
)
にいたのですが、今度家が野火に焼けたものですから、ちょっとの間此所を借りて住んでいるのです
嬌娜
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
僕
(
ぼく
)
はその
顔
(
かお
)
を
眺
(
なが
)
めた時、
思
(
おも
)
わず「ずいぶんやせましたね」といった。この
言葉
(
ことば
)
はもちろん滝田
君
(
くん
)
に
不快
(
ふかい
)
を
与
(
あた
)
えたのに
違
(
ちが
)
いなかった。
滝田哲太郎君
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「だから
僕
(
ぼく
)
、さういつたんだ、いゝえ、あの、
先生
(
せんせい
)
、さうではないの。
人
(
ひと
)
も、
猫
(
ねこ
)
も、
犬
(
いぬ
)
も、それから
熊
(
くま
)
も
皆
(
みんな
)
おんなじ
動物
(
けだもの
)
だつて。」
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
僕
(
ぼく
)
、この
遊
(
あそ
)
びを
覺
(
おぼ
)
えてから
足掛
(
あしか
)
け五
年
(
ねん
)
になるが、
食事
(
しよくじ
)
の
時間
(
じかん
)
だけは
別
(
べつ
)
として
戰
(
たゝか
)
ひつづけたレコオドは
約
(
やく
)
三十
時間
(
じかん
)
といふのが
最長
(
さいちやう
)
だ。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
云うなら
僕
(
ぼく
)
だけに話せ、
随分
(
ずいぶん
)
妙な人も居るからなと忠告がましい事を云った。四つ角で分れたから
詳
(
くわ
)
しい事は聞くひまがなかった。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
『それは
能
(
よ
)
く
解
(
わか
)
つてる、
大方
(
おほかた
)
蛙
(
かはづ
)
か
蟲
(
むし
)
ぐらゐのものだらう』と
云
(
い
)
つて
家鴨
(
あひる
)
は『しかし、
僕
(
ぼく
)
の
訊
(
き
)
くのは
大僧正
(
だいそうじよう
)
が
何
(
ど
)
うしたと
云
(
い
)
ふのだ?』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
僕
(
ぼく
)
は、きょうから日記をつける。このごろの自分の一日一日が、なんだか、とても重大なもののような気がして来たからである。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
成程
(
なるほど
)
りつぱな本屋さんだと思つて「
僕
(
ぼく
)
は医科大学の先生です。本を買ひます。今、お金を持つてゐませんから、
家
(
うち
)
までついて来て下さい」
兎さんの本屋とリスの先生
(新字旧仮名)
/
村山籌子
(著)
夜行は必ず
提灯
(
ちょうちん
)
を
携
(
たずさ
)
え、
甚
(
はなはだ
)
しきは月夜にもこれを
携
(
たずさう
)
る者あり。なお古風なるは、
婦女子
(
ふじょし
)
の夜行に重大なる
箱提灯
(
はこちょうちん
)
を
僕
(
ぼく
)
に持たする者もあり。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
お
爺
(
じい
)
さんは
子供
(
こども
)
のように
喜
(
よろこ
)
んで、
長
(
なが
)
い
顔
(
かお
)
をいっそう
長
(
なが
)
くして、あは、あは、と
笑
(
わら
)
った。
僕
(
ぼく
)
たちもいっしょに
笑
(
わら
)
い
出
(
だ
)
してしまった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
玄関に
出
(
い
)
づれば、
姥
(
うば
)
のいくは
靴
(
くつ
)
を直し、
僕
(
ぼく
)
の
茂平
(
もへい
)
は
停車場
(
ステーション
)
まで送るとて手かばんを
左手
(
ゆんで
)
に、月はあれど
提燈
(
ちょうちん
)
ともして待ちたり。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
『
飛
(
とん
)
だ
事
(
こと
)
さ。』と、ミハイル、アウエリヤヌヰチは
聽入
(
きゝい
)
れぬ。『ワルシヤワこそ
君
(
きみ
)
に
見
(
み
)
せにやならん、
僕
(
ぼく
)
が五
年
(
ねん
)
の
幸福
(
かうふく
)
な
生涯
(
しやうがい
)
を
送
(
おく
)
つた
所
(
ところ
)
だ。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「不思議だね、
僕
(
ぼく
)
はそんなものを、君にあげた覚えはありませんよ。第一僕と君とは、今はじめて会つたのではないか。」
硯箱と時計
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
オーケストラが日本一、そうして、
小生
(
しょうせい
)
の私の
我
(
わ
)
が
輩
(
はい
)
の
僕
(
ぼく
)
が、エヘン、日本一のいい男の一寸法師、チョンチョンチョン。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
人類學會
(
じんるゐがくくわい
)
の
會員
(
くわいゐん
)
として、モールス
氏
(
し
)
のお
墨附
(
すみつき
)
? を
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
るのは
先
(
ま
)
づ
僕
(
ぼく
)
だけだらうと
考
(
かんが
)
へて、これを
水谷氏
(
みづたにし
)
に
話
(
はな
)
すと、
水谷氏
(
みづたにし
)
は
變
(
へん
)
な
顏
(
かほ
)
をして。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
『
何處
(
どこ
)
へ行つていゝか、
僕
(
ぼく
)
にだつて分りやしないぢやないか。』と言ひ棄てゝ、小池は小川に沿ふた道をズン/\歩いた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
ごめんどうですがね、あす定期検閲な所が今度は室内の
整頓
(
せいとん
)
なんです。ところが
僕
(
ぼく
)
は
整頓風呂敷
(
せいとんぶろしき
)
を
洗濯
(
せんたく
)
しておくのをすっかり忘れてしまってね。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
だつて
僕
(
ぼく
)
は
弱
(
よわ
)
いもの。
弱
(
よわ
)
くても
宜
(
い
)
いよ。
万燈
(
まんどう
)
は
振廻
(
ふりまわ
)
せないよ。
振廻
(
ふりまわ
)
さなくても
宜
(
い
)
いよ。
僕
(
ぼく
)
が
這入
(
はい
)
ると
負
(
ま
)
けるが
宜
(
い
)
いかへ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
矢張
(
やは
)
り
僕
(
ぼく
)
の
友人
(
いうじん
)
だが、——
今度
(
こんど
)
は
男
(
をとこ
)
だが——
或奴
(
あるやつ
)
から
少
(
すこ
)
し
取
(
と
)
るべき
金
(
かね
)
があるのに、どうしてもよこさない。いろ/\
掛合
(
かけあ
)
つて
見
(
み
)
たが
埓
(
らち
)
があかない。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
そうすりゃあいつ
等
(
ら
)
は、
僕
(
ぼく
)
がこんなにみっともない
癖
(
くせ
)
して
自分達
(
じぶんたち
)
の
傍
(
そば
)
に
来
(
く
)
るなんて
失敬
(
しっけい
)
だって
僕
(
ぼく
)
を
殺
(
ころ
)
すにちがいない。だけど、その
方
(
ほう
)
がいいんだ。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
乃
(
すなは
)
ち
其
(
その
)
(二二)
僕
(
ぼく
)
と
車
(
くるま
)
の
(二三)
左駙馬
(
さふば
)
の
左驂
(
ささん
)
とを
斬
(
き
)
り、
以
(
もつ
)
て三
軍
(
ぐん
)
に
徇
(
とな
)
ふ。
使者
(
ししや
)
を
遣
(
や
)
り
還
(
かへ
)
り
報
(
はう
)
ぜしめ、
然
(
しか
)
る
後
(
のち
)
行
(
ゆ
)
く。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
僕
(
ぼく
)
どもは
枯枝
(
かれえだ
)
をひろひ石をあつめて
仮
(
かり
)
に
灶
(
かまど
)
をなし、もたせたる食物を
調
(
てう
)
ぜんとし、あるひは水をたづねて茶を
烹
(
に
)
れば、上戸は酒の
燗
(
かん
)
をいそぐもをかし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
君
(
きみ
)
の
遺族
(
いぞく
)
や
小穴君
(
をあなくん
)
などがそれを
求
(
もと
)
めるけれど、
君
(
きみ
)
の
本
(
ほん
)
を
飾
(
かざ
)
れるやうなことが
僕
(
ぼく
)
に
書
(
か
)
けるものか。でも
僕
(
ぼく
)
はこの
本
(
ほん
)
のためにたつた
一
(
ひと
)
つだけは
手柄
(
てがら
)
をしたよ。
「三つの宝」序に代へて
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
「道江からこんな手紙が来たが、
僕
(
ぼく
)
には返事のしようがない。すべては君の責任において解決してもらいたい。」
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
他の客たちだって?……
僕
(
ぼく
)
はよく知らない。ガマーシュがいた。丸っこい男で、このうえもなく純真な
奴
(
やつ
)
だ。評論の筆者のクロドミールもいた。面白い奴だ。
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
『ラランよ、
今度
(
こんど
)
は
何
(
なに
)
をたべてるのか。
少
(
すこ
)
しでいいから
分
(
わ
)
けてくれよ。
腹
(
はら
)
が
減
(
へ
)
つて
僕
(
ぼく
)
はもう
目
(
め
)
が
廻
(
まは
)
りそうだ』
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
それもどうも
望
(
のぞ
)
みはないらしいですがね、それよりも
金
(
かね
)
の
事
(
こと
)
ですよ。
先刻
(
さつき
)
、
僕
(
ぼく
)
が
此處
(
ここ
)
へ
入
(
はひ
)
らうとすると、
例
(
れい
)
のあの
牧師
(
ぼくし
)
上
(
あが
)
りの
會計
(
くわいけい
)
の
老爺
(
おやぢ
)
が
呼
(
よ
)
び
止
(
と
)
めるのです。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
「さうだよ。穴打をしたんだ。然し、君はなんだつて、
僕
(
ぼく
)
のあとをつけて来たんだい。また僕の功名を横取りしようつていふのかい。だが、今度はだめだよ」
熊捕り競争
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
それだけで十一年の間
玉
(
たま
)
のやうに私の思つて来た子は無名の富豪の
僕
(
ぼく
)
に罵られたのです。
辱
(
はづかし
)
められたのです。
遺書
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
………
僕
(
ぼく
)
ハ今年カラ、
今日
(
きょう
)
マデ日記ニ記スコトヲ
躊躇
(
ちゅうちょ
)
シテイタヨウナ事柄ヲモアエテ書キ留メルヿニシタ。
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
さて
其
(
その
)
俊秀
(
しゆんしう
)
なる
当代
(
たうだい
)
の
小説家
(
せうせつか
)
が普通
日用
(
にちよう
)
の語をさへ知らぬ事は、ヒイキたる
僕
(
ぼく
)
の
笑止
(
せうし
)
とするよりも、残念とする所だが今ではこれが新聞記者にも及んだらしい。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
◎
京都
(
きょうと
)
の画工某の
家
(
いえ
)
は、
清水
(
きよみず
)
から
高台寺
(
こうだいじ
)
へ
行
(
ゆ
)
く間だが、この家の
召仕
(
めしつかい
)
の
僕
(
ぼく
)
が
不埒
(
ふらち
)
を働き、主人の妻と幼児とを
絞殺
(
こうさつ
)
し、火を放ってその家を
焼
(
やい
)
た事があるそうだ
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
フランス
及
(
およ
)
びフランス人をよく知る
僕
(
ぼく
)
には——もちろんフランス人にも日本人として僕が同感し
兼
(
か
)
ねる性情も
多分
(
たぶん
)
にありますが——それが実に明白に理解されます。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
所
(
ところ
)
が
困
(
こま
)
つた
事
(
こと
)
にア
身躰
(
からだ
)
が
惡
(
わる
)
く、
肺病
(
はいびよう
)
と
來
(
き
)
てゐるから
僕
(
ぼく
)
も
殆
(
ほと
)
んど
當惑
(
とうわく
)
する
僕
(
ぼく
)
だつて
心配
(
しんぱい
)
でならんから
其
(
その
)
心配
(
しんぱい
)
を
忘
(
わす
)
れやうと
思
(
おも
)
つて、つい
飮
(
の
)
む、
飮
(
の
)
めば
飮
(
の
)
むほど
心配
(
しんぱい
)
する。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
「
僕
(
ぼく
)
はとてもロマンチストなんだからね、だが、君のどんなところに僕は
惹
(
ひ
)
かされたンだろう……」
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
「
僕
(
ぼく
)
の知っているのは
温和
(
おとな
)
しくって、口が重くって、
頬
(
ほっ
)
ぺたがいつもほんのり赤い倉なあこだがね」
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
そうは言いながら、かれは行くことにして、犬を
連
(
つ
)
れて行った。わたしもかれらのあとに
続
(
つづ
)
いた。そのとき一人の
僕
(
ぼく
)
(下男)が出て来て、ちょうちんと
毛布
(
もうふ
)
を持って来た。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
この鏡なんか、ずいぶん古くから
僕
(
ぼく
)
の家に伝わっている品で、何度となく
磨
(
みが
)
きをかけている。
鏡地獄
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
母はいろいろなお
話
(
はなし
)
をして、
僕
(
ぼく
)
を
楽
(
たの
)
しませてくれたが、
自分
(
じぶん
)
ではなんにも考え
出
(
だ
)
せないと思っていたものだから、僕の持っていた
絵本
(
えほん
)
の
絵
(
え
)
を
土台
(
どだい
)
にしてお
話
(
はなし
)
をしてくれたものだ。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
山田
(
やまだ
)
と
益
(
ます/\
)
親密
(
しんみつ
)
になるに
就
(
つ
)
けて、
遠方
(
ゑんぱう
)
から通ふのは
不都合
(
ふつがふ
)
であるから、
僕
(
ぼく
)
の
家
(
うち
)
に
寄宿
(
きしゆく
)
しては
奈何
(
どう
)
です、と
山田
(
やまだ
)
が
云
(
い
)
つてくれるから、
願
(
ねが
)
うても無き
幸
(
さいわひ
)
と、
直
(
すぐ
)
に
笈
(
きふ
)
を
負
(
をつ
)
て、
郷関
(
きやうくわん
)
を出た
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
久さんのおかみは亭主の久さんに
沢庵
(
たくわん
)
で早飯食わして、
僕
(
ぼく
)
かなんぞの様に仕事に追い立て、あとでゆる/\
鰹節
(
かつぶし
)
かいて
甘
(
うま
)
い
汁
(
しる
)
をこさえて、九時頃に起き出て来る親分に吸わせた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
僕
(
ぼく
)
もう火星の夢はみません こんどは
機械
(
きかい
)
をのぞいてほんとうのことを
沢山
(
たくさん
)
知るんです
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
「
然
(
さ
)
うだね。
僕
(
ぼく
)
は何んだか
胸苦
(
むなぐる
)
しくなツて
來
(
き
)
たよ。」と儚ないやうな
顏
(
かほ
)
をしていふ。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
僕
常用漢字
中学
部首:⼈
14画
“僕”を含む語句
下僕
老僕
奴僕
僮僕
小僕
従僕
使僕
僕婢
童僕
寺僕
婢僕
家僕
僕達
從僕
侍僕
僕隷
僕使
僕等
忠僕
学僕
...