注意ちうい)” の例文
おつぎは勘次かんじ敏捷びんせふあざむくにはこれだけのふか注意ちういはらはなければならなかつた。それもまれなことでかずかならひとつにかぎられてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
『それだかられが學科がくくわはれるのです』とグリフォンが注意ちういしました、『うして毎日々々まいにち/\ならひくづしになつてくのです』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
いきつぎにみづもとめたが、注意ちうい水道すゐだう如何いかんこゝろみたたれかが、早速さそく警告けいこくしたのであらう。夢中むちうたれともおぼえてない。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
注意ちういはらふ」だの「ちか將來しやうらい」などは、おかしいけれどもまだ意味いみかるが、めうつてまはつて、意味いみつうじないのは、まことにまる。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
B ぼくか。ぼく政治せいぢ關係くわんけいがないのだから、そんなことはどうでもいゝ。しか事苟こといやしくも葉書はがきくわんする以上いじやう其點そのてんいさゝぼく注意ちういいてるのだがな。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
此豫報このよほうが一たび各新聞かくしんぶんつてつたへられると、迷信めいしん非迷信ひめいしんかゝはらず、江湖こうこおほいなる注意ちういこれけてはらつた。
此所ここ列擧れつきよしたる製造用の道具どうぐは皆發見物中に在り。石槍、石鏃、石錐、石匕の如く細工さいくの精巧なるものは打製だせい石斧よりは更に注意ちういして作り上げしならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
あなたが(このあなたがは、とてもではあらはせないけれど、語氣ごきつよめてつているのですよ)兎角とかくまあちやんのこゑ母親はゝおやらしい注意ちういをひかれがちなのを
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
學士がくしまゆしはめてれはこまつたもの、全体ぜんたい健康じようぶといふたちでなければ時候じこうかはなどはことさら注意ちういせねばるし、おたみどの不養生ふやうじようをさせ給ふな、さてとれもきう白羽しらはちて
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ところが美濃守殿みののかみどのの一けんで、はゞ五まん千石ぜんごくいへつかつぶれるかを、其方そちたなごころにぎつたも同樣どうやう、どんなひがかりでもけられるところだと、内々ない/\注意ちういしてゐると、潔白けつぱく其方そち
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「まだ其處そこつくるけえしちや大變たえへんだぞ、戸棚とだなへでもえてけ」勘次かんじ注意ちういした。卯平うへい藥罐やくわんいで三ばいきつした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あいちやんは洋卓テーブル周圍しうゐのこらず見廻みまはしましたが、其上そのうへにはちやほかなにもありませんでした。『さけくッてよ』とあいちやんが注意ちういしました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
逃出にげだすとときに、わがへの出入でいりにも、硝子がらす瀬戸せとものの缺片かけら折釘をれくぎ怪我けがをしない注意ちういであつた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
最後さいご此新横穴このしんよこあなからの發見物はつけんぶつつひて、もつと注意ちういすべきてん附記ふきしてく。それは、供物ぐぶつらしき魚骨ぎよこつ發見はつけんと、俵形土器ひやうけいどきなかから、植物しよくぶつらしきものた二である。
B ぼく自分じぶん隨分ずゐぶんよく葉書はがきくから、ひと葉書はがきくのにも注意ちういしてる。其女そのをんなはね……
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
勘次かんじまた蕎麥そばつたことがあつた。かれ黄蜀葵ねりつなぎにしてつた。かれまたおつぎへ注意ちういをしてくはでさせなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
だまつてけ!』あいちやんが饒舌しやべしさうなので、グリフォンが注意ちういしました。海龜うみがめほもつゞけて、——
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
誰方どなたたちでも、小兒こどもこれきだとふのはあまりなからう。十四五ぐらゐの少年せうねんで、ぼくどうふがいよ、なぞは——説明せつめいおよばず——おやたちの注意ちういえうする。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この大問題だいもんだいたる彌生式やよひしきくわんしてであるので、注意ちういうへにも注意ちういくはへて、其土器そのどき状態じやうたい結果けつくわ彌生式貝塚やよひしきかひづかとして發表はつぺうするにる、特種とくしゆ遺跡ゐせきといふこと確認かくにんした。
二人ふたり同時どうじに、川岸かしへドンとんだ。曲角まがりかどに(危險きけんにつき注意ちうい)とふだつてゐる。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いままで注意ちういせずに何度なんども/\あるいて其路そのみちから、三千ねんぜん遺物ゐぶつ幾個いくことなく發見はつけんするので、んだか金剛石こんがうせきがゴロ/\足下あしもところがつてやう氣持きもちまでして、うれしくてたまらなかつた。
猶以なほもつねんために、べつに、留桶とめをけ七八杯しちはちはいおよ湯船ゆぶねたかさまで、こほるやうな水道すゐだうみづ滿々まん/\たゝへたのを、ふなべり積重つみかさねた。これは奧方おくがた注意ちうい以外いぐわい智慧ちゑで、ざぶ/\と掻𢌞かきまはして
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
が、なにぬ。大破片だいはへんがチヨイ/\見出みいだされるが、格別かくべつ注意ちういすべきものではない。
いくら注意ちういはらつても、却々なか/\我々われ/\に——其遺物そのゐぶつの一破片はへんでも——れることむづかしからうとかんがへてたのが、う、容易ようゐ發見はつけんせられてると、おほいに趣味しゆみかんぜずんばあらずである。
頗類西洋畫すこぶるせいやうぐわにるゐす。)とあるのを注意ちういすべし、はしらかべも、あをしろ浮出うきだすばかり。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
は、コロボツクルのは、かつみゝれてた。同時どうじ人類學者じんるゐがくしやとして坪井博士つぼゐはかせられることつてた。けれども、日本にほんける石器時代せききじだいついては、まつた注意ちういはらはずにたのであつた。
今年ことし三月さんぐわつなかばより、東京市中とうきやうしちうおだやかならず、天然痘てんねんとう流行りうかうにつき、其方此方そちこちから注意ちういをされて、身體髮膚しんたいはつぷこれを父母ふぼにうけたりあへそこなやぶらざるを、と父母ふぼおはさねども、……生命いのちしし
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
横穴よこあな何處どこまでも横穴よこあなであるが、内部ないぶ構造かうぞう多少たせう注意ちういすべきてんもあり。
つた留守るすか、ものごし氣勢けはひもしないが、停車場ステイシヨンからくるまはしらした三にんきやくの三にん其處そこに、とおもつて、ふか注意ちういした、——いま背後うしろつた——取着とツつきの電燈でんとううち閉切しめきつた、障子しやうじまへ
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此大仕掛このおほじかけ土器製造どきせいざうといふこと注意ちういすにはられぬのである。
餘所よそで……經驗けいけんのある、近所きんじよ産婆さんばさんが注意ちういをされた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)