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泥
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どろ
ふりがな文庫
“
泥
(
どろ
)” の例文
鍬
(
くは
)
を
擔
(
かつ
)
いで
遺跡
(
ゐせき
)
さぐりに
歩
(
ある
)
き、
貝塚
(
かひづか
)
を
泥
(
どろ
)
だらけに
成
(
な
)
つて
掘
(
ほ
)
り、
其
(
その
)
掘出
(
ほりだ
)
したる
土器
(
どき
)
の
破片
(
はへん
)
を
背負
(
せお
)
ひ、
然
(
さ
)
うして
家
(
いへ
)
に
歸
(
かへ
)
つて
井戸端
(
ゐどばた
)
で
洗
(
あら
)
ふ。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
大将(泣く。)「ああ情けない。犬め、
畜生
(
ちくしょう
)
ども。
泥
(
どろ
)
人形ども、
勲章
(
くんしょう
)
をみんな食い居ったな。どうするか見ろ。情けない。うわあ。」
饑餓陣営:一幕
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
泥
(
どろ
)
んこになって助ちゃんと私が帰ってきたので、家ではびっくりした。私たちはすぐ湯殿へ廻って躯を洗い、沸いていた湯に入った。
桜林
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
土
(
つち
)
の
上
(
うへ
)
に
散
(
ち
)
らばつてゐる
書類
(
しよるゐ
)
を
一纏
(
ひとまとめ
)
にして、
文庫
(
ぶんこ
)
の
中
(
なか
)
へ
入
(
い
)
れて、
霜
(
しも
)
と
泥
(
どろ
)
に
汚
(
よご
)
れた
儘
(
まゝ
)
宗助
(
そうすけ
)
は
勝手口
(
かつてぐち
)
迄
(
まで
)
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
た。
腰障子
(
こししやうじ
)
を
開
(
あ
)
けて、
清
(
きよ
)
に
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
尤も何方が雲か
泥
(
どろ
)
かは、其れは見る人の心次第だが、兎に角著しく変った。引越した年の秋、お
麁末
(
そまつ
)
ながら
浴室
(
ゆどの
)
や女中部屋を建増した。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
さうすると、ふしぎなことには、その鐘は、まるで
泥
(
どろ
)
かなんかでこしらへたやうに、いくら鳴らしてもちつとも鳴りませんでした。
湖水の鐘
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
この現象は単に上を流れる流体のみならず、地盤となる砂や
泥
(
どろ
)
の形質にもよるらしいから、問題は決してそう簡単でないであろう。
自然界の縞模様
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
彼はそれを見ると、急に煙草が吸いたくなった。彼は、汚いという気持もなく、
吸殻
(
すいがら
)
の方へ手をのばして、
泥
(
どろ
)
をはらうと口にくわえた。
脳の中の麗人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と、
口
(
くち
)
の
中
(
うち
)
でいふとすぐ
抱
(
だ
)
いた。
下駄
(
げた
)
の
泥
(
どろ
)
が
帶
(
おび
)
にべつたりとついたのも
構
(
かま
)
はないで、
抱
(
だ
)
きあげて、
引占
(
ひきし
)
めると、
肩
(
かた
)
の
處
(
ところ
)
へかじりついた。
迷子
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
洪水もフランスの
美
(
うる
)
わしい
花崗岩
(
かこうがん
)
を浸食しはしないだろう。流されてきた
泥
(
どろ
)
をかきわけて、僕は君にその花崗岩をさわらしてあげよう。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
歯の幅に下の方に
泥
(
どろ
)
が黒くついて居る雪のかたまりが二つずつ、木の根と云う根の処に必ず思い思いの方を向いてころがって居る。
農村
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
何の目的も無く生まれたからツて………何さ、
生
(
う
)
むで
貰
(
もら
)
ツたからと謂ツて、其れが
必
(
かなら
)
ずしも俺の
尊嚴
(
そんげん
)
に
泥
(
どろ
)
を塗るといふ
譯
(
わけ
)
ではあるまい。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「よきはどうしたんだ」おつぎは
岸
(
きし
)
へ
上
(
あが
)
つて
泥
(
どろ
)
だらけの
足
(
あし
)
で
草
(
くさ
)
の
上
(
うへ
)
に
膝
(
ひざ
)
を
突
(
つい
)
た。
與吉
(
よきち
)
は
笑交
(
わらひまじ
)
りに
泣
(
な
)
いて
兩手
(
りやうて
)
を
出
(
だ
)
して
抱
(
だ
)
かれようとする。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それを貞之助や、板倉や、庄吉までが彼女を救い出すために
泥
(
どろ
)
まみれになって働いてくれたのと比べると、余りな相違ではないか。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
けれど泥が
深
(
ふか
)
いから、足がはまつたら最後二度と拔けなかつた。水の外に
掴
(
つか
)
まる
物
(
もの
)
が無いのだから、もがけばもがく
程
(
ほど
)
泥
(
どろ
)
に吸はれて行く。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
子供のように、泣きながら
泥
(
どろ
)
の上を引きずられて来た
汚
(
よご
)
れた手で、足の裏を時々ガリガリやりながら思い出したようにシャックリをする。
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
百姓は、そっと黒い
爪
(
つめ
)
をした
泥
(
どろ
)
まみれの
太
(
ふと
)
い
指
(
ゆび
)
をのばして、まだひくひくひっつれているわたしのくちびるに
軽
(
かる
)
くさわりました。
百姓マレイ
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
ソレ御覧、色狂いして親の顔に
泥
(
どろ
)
を
塗
(
ぬ
)
ッても仕様がないところを、お勢さんが出来が宜いばっかりに叔母さんまで人に
羨
(
うらや
)
まれる。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
もし水が多ければ、死はすみやかであって、直ちにのみ込まれてしまう。もし
泥
(
どろ
)
が多ければ、死はゆるやかであって、徐々に埋没される。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
口を塞いだ澁紙に一應
泥
(
どろ
)
は附いてをりますが、紙の性はしつかりして、長く床下や土中にあつたものとは思へなかつたのです。
銭形平次捕物控:269 小判の瓶
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
夫人と結婚して間もない頃、雨でずぶ
濡
(
ぬ
)
れになった小猫を拾って帰り、その
泥
(
どろ
)
だらけのままの猫を
懐中
(
かいちゅう
)
に入れて、長い間やさしく暖めていた。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
静止するとあたかも
泥
(
どろ
)
の上にただ貝の空殻だけが落ちているごとくに見えて、そこに生きた蟹がいるとは誰も気がつかぬ。
自然界の虚偽
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
あなたは宝の
珠
(
たま
)
のように、かわいがればかわいがるほど光が出てくる人だってことを、私ちゃんと知っててよ。あなたは
泥
(
どろ
)
だらけな宝の珠だわ。
ドモ又の死
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
靴
(
くつ
)
も、
靴下
(
くつした
)
も、
腓
(
ふくらはぎ
)
も
真黒
(
まっくろ
)
です。緑の
草原
(
くさはら
)
の
精
(
せい
)
が、いいつけを
守
(
まも
)
らない四人の者に、こんな
泥
(
どろ
)
のゲートルをはかせたのです。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
総司令部(元の大蔵省ビルのGHQ)の周囲には銀製のライターだの、シガレットケースや万年筆などが植込みの中に
泥
(
どろ
)
にまみれて落ちてゐる。
老残
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
しかし、これからさき、どのくらいのあいだ、このアシと
泥
(
どろ
)
の岸とを、鳥たちがじぶんのものとしていられるかは、ちょっと
見当
(
けんとう
)
がつきません。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
悪童どもは飽きもせず、毎日やって来て青べかの
虐待
(
ぎゃくたい
)
に興じた。雨の日にさえ、学校のゆき帰りに石を投げ、
泥
(
どろ
)
を投げ、
悪罵
(
あくば
)
と嘲弄をあびせかけた。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
何分
(
なにぶん
)
支那
(
しな
)
は
廣
(
ひろ
)
い
國
(
くに
)
でありますし、またその
東部
(
とうぶ
)
は
大河
(
たいが
)
の
流
(
なが
)
した
泥
(
どろ
)
だとか、
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
き
送
(
おく
)
つてきた
小
(
ちひ
)
さい
砂
(
すな
)
だとかゞつもつて、
非常
(
ひじよう
)
にそれが
深
(
ふか
)
いために
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
権兵衛は
釜礁
(
かまばえ
)
の上の方へ往った。人夫たちは釜礁を離れて其の右側の大半砕いてある礁の根元を砕いていた。其処には赤
泥
(
どろ
)
んだ膝まで来る
潮
(
うしお
)
があった。
海神に祈る
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
さあ皆が大いに
慌
(
あわ
)
ててバックをして見たが一生懸命漕いだ勢いで
泥
(
どろ
)
に深く
喰
(
く
)
い込んだ艇はちっとも
後退
(
あとすざ
)
りをしない。
競漕
(新字新仮名)
/
久米正雄
(著)
縁側
(
えんがわ
)
に小さき
泥
(
どろ
)
の
足跡
(
あしあと
)
あまたありて、だんだんに座敷に入り、オクナイサマの
神棚
(
かみだな
)
のところに
止
(
とどま
)
りてありしかば、さてはと思いてその
扉
(
とびら
)
を開き見れば
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
... 受け
譬
(
たと
)
えば大樹の衆鳥
之
(
こ
)
れに集ればすなわち枯折の
患
(
わずらい
)
有るが
如
(
ごと
)
く」また「世間に
縛著
(
ばくちゃく
)
」せられて「譬えば老象の
泥
(
どろ
)
に
溺
(
おぼ
)
れて自ら
出
(
い
)
ずる事
能
(
あた
)
わざるが如く」
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
砂地の
灼
(
や
)
けつくような
陽
(
ひ
)
の直射や、
木蔭
(
こかげ
)
の
微風
(
びふう
)
のそよぎや、
氾濫
(
はんらん
)
のあとの
泥
(
どろ
)
のにおいや、
繁華
(
はんか
)
な
大通
(
おおどおり
)
を行交う白衣の人々の姿や、
沐浴
(
もくよく
)
のあとの
香油
(
こうゆ
)
の
匂
(
におい
)
や
木乃伊
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
かれはそう思いながら、じとじとになった岸の土をぱっと
呑
(
の
)
みこんでは、くるしそうに吐いていた。
泥
(
どろ
)
にごりした水が乱れた
汚
(
きた
)
ない水脈をつくっては流れた。
寂しき魚
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
輴
(
そり
)
(字彙)
禹王
(
うわう
)
水を
治
(
をさめ
)
し時
載
(
のり
)
たる物四ツあり、水には
舟
(
ふね
)
、
陸
(
りく
)
には車、
泥
(
どろ
)
には
輴
(
そり
)
、山には
欙
(
かんじき
)
。(書経註)しかれば此
輴
(
そり
)
といふもの
唐土
(
もろこし
)
の上古よりありしぞかし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
けれど、
親木
(
おやぎ
)
は、
子供
(
こども
)
に
圧
(
あっ
)
せられて、
地面
(
じめん
)
をはって、
泥
(
どろ
)
に
葉
(
は
)
が
汚
(
よご
)
されて、
見
(
み
)
る
影
(
かげ
)
もなかったのであります。
親木と若木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
感覚が全然ないのであろう、
泥
(
どろ
)
のついた
履物
(
はきもの
)
のままずかずかと房内に入りこむのは始終のことであった。
癩
(新字新仮名)
/
島木健作
(著)
祭
(
まつ
)
りは
昨日
(
きのふ
)
に
過
(
す
)
ぎて
其
(
その
)
あくる
日
(
ひ
)
より
美登利
(
みどり
)
の
學校
(
がくかう
)
へ
通
(
かよ
)
ふ
事
(
こと
)
ふつと
跡
(
あと
)
たえしは、
問
(
と
)
ふまでも
無
(
な
)
く
額
(
ひたい
)
の
泥
(
どろ
)
の
洗
(
あら
)
ふても
消
(
き
)
えがたき
恥辱
(
ちゞよく
)
を、
身
(
み
)
にしみて
口惜
(
くや
)
しければぞかし
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
草鞋
(
わらじ
)
を
解
(
と
)
いてくれたり足の
泥
(
どろ
)
を洗ってくれたり何やかやと世話を焼いてくれるのが嬉しくてならない。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
さうしてこの
現象
(
げんしよう
)
の
原因
(
げんいん
)
は、
水田
(
すいでん
)
の
泥
(
どろ
)
の
層
(
そう
)
が
敷地
(
しきち
)
と
共
(
とも
)
に
水桶内
(
みづをけない
)
に
於
(
お
)
ける
水
(
みづ
)
の
動搖
(
どうよう
)
と
同
(
おな
)
じ
性質
(
せいしつ
)
の
震動
(
しんどう
)
を
起
(
おこ
)
し、
校舍
(
こうしや
)
の
敷地
(
しきち
)
に
當
(
あた
)
る
所
(
ところ
)
が
蒲鉾
(
かまぼこ
)
なりに
持上
(
もちあが
)
つて
地割
(
ぢわ
)
れを
生
(
しよう
)
じ
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
地蔵
(
じぞう
)
さまと
毘沙門
(
びしゃもん
)
さまのお
像
(
ぞう
)
の、
頭
(
あたま
)
にも
胸
(
むね
)
にも、手足にも、
肩先
(
かたさき
)
にも、
幾箇所
(
いくかしょ
)
となく
刀
(
かたな
)
きずや
矢
(
や
)
きずがあって、おまけにお
足
(
あし
)
にはこてこてと
泥
(
どろ
)
さえついておりました。
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
しょっぴいて引っぱたいて、一件の
泥
(
どろ
)
を吐かせて、みごとおいらが
手柄
(
てがら
)
にするか? 一件とは何だ?
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
学校で
照彦
(
てるひこ
)
様が
喧嘩
(
けんか
)
をしてなぐられるかもしれない。帰りの電車の中で
車掌
(
しゃしょう
)
にけんつくを食わされるかもしれない。平民の自動車に
泥
(
どろ
)
をはねかけられるかもしれない。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
あるのはただ、
泥
(
どろ
)
んこと、俗悪と、アジア的野蛮だけだ。……僕は、真面目くさった顔つきが、身ぶるいするほど
嫌
(
きら
)
いです。真面目くさった会話にも、身ぶるいが出る。
桜の園
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
掘り出したものは何度も何度も洗ったり
泥
(
どろ
)
を
吐
(
は
)
かせたりしなければならぬ。寒い季節になると
巴里
(
パリ
)
の魚屋の店頭にはこうして産地から来た蝸牛が
籠
(
かご
)
の中を
這
(
は
)
い
廻
(
まわ
)
っている。
異国食餌抄
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
そこで今度は、
泥
(
どろ
)
のついていることがこの失敗となにか関係があるかもしれん、と考えた。
黄金虫
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
矢の根には、トリカブトといふ草の根からとつた
毒汁
(
どくじる
)
ブシを
泥
(
どろ
)
にねりまぜたものが塗つてあるので、その矢が
中
(
あた
)
れば、どんな猛悪な熊でも、すぐ、ゴロリとたふれて死ぬのです。
熊捕り競争
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
雲飛
(
うんぴ
)
は三年の
壽命
(
じゆみやう
)
位
(
ぐらゐ
)
は
何
(
なん
)
でもないと
答
(
こた
)
へたので老叟、二本の
指
(
ゆび
)
で一の
竅
(
あな
)
に
觸
(
ふれ
)
たと思ふと石は
恰
(
あだか
)
も
泥
(
どろ
)
のやうになり、手に
隨
(
したが
)
つて
閉
(
と
)
ぢ、
遂
(
つひ
)
に
三個
(
みつゝ
)
の
竅
(
あな
)
を
閉
(
ふさ
)
いで
了
(
しま
)
つて、さて言ふには
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
驚きしも
宜
(
うべ
)
なりけり、
蒼然
(
そうぜん
)
として死人に等しきわが
面色
(
めんしょく
)
、帽をばいつのまにか失い、髪はおどろと乱れて、幾度か道にてつまずき倒れしことなれば、衣は
泥
(
どろ
)
まじりの雪によごれ
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
一つの風景を、もやのふかい空のもとにある、しめった、
肥沃
(
ひよく
)
な、
広漠
(
こうばく
)
とした熱帯の沼沢地を、島と
泥地
(
でいち
)
と
泥
(
どろ
)
をうかべた水流とから成っている、一種の原始のままの
荒蕪
(
こうぶ
)
地を見た。
ヴェニスに死す
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
“泥”の意味
《名詞》
(どろ)水気を多く含み粘り気のある土。
(出典:Wiktionary)
“泥”の解説
泥(どろ、en: mud)とは、一般的には、水と混じった液状の土のことを指す。
(出典:Wikipedia)
泥
常用漢字
中学
部首:⽔
8画
“泥”を含む語句
泥濘
泥土
拘泥
泥亀
泥塗
泥酔漢
泥鰌
泥溝
金泥
泥水
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朱泥
泥海
泥炭
泥酔者
泥中
泥障
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泥棒
溝泥
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