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面倒
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めんだう
ふりがな文庫
“
面倒
(
めんだう
)” の例文
私
(
わたくし
)
は
元來
(
ぐわんらい
)
膝栗毛的
(
ひざくりげてき
)
の
旅行
(
りよかう
)
であるから、
何
(
なに
)
も
面倒
(
めんだう
)
はない、
手提革包
(
てさげかばん
)
一個
(
ひとつ
)
を
船室
(
キヤビン
)
の
中
(
なか
)
へ
投込
(
なげこ
)
んだまゝ
直
(
す
)
ぐ
春枝夫人等
(
はるえふじんら
)
の
船室
(
キヤビン
)
へ
訪
(
おと
)
づれた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『
若
(
も
)
しそれに
何
(
なん
)
の
意味
(
いみ
)
も
無
(
な
)
いとすれば』と
云
(
い
)
つて
王樣
(
わうさま
)
は、『それは
面倒
(
めんだう
)
くさくなくて
可
(
い
)
い、
何事
(
なにごと
)
かを
知
(
し
)
らうとしないで
濟
(
す
)
むから。 ...
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
然
(
しか
)
らば
如何
(
いか
)
なる
種類
(
しゆるゐ
)
の
食物
(
しよくもつ
)
が
適當
(
てきたう
)
であるかと
云
(
い
)
ふ
具體的
(
ぐたいてき
)
の
實際問題
(
じつさいもんだい
)
になると、その
解決
(
かいけつ
)
は
甚
(
はなは
)
だ
面倒
(
めんだう
)
になる。
熱國
(
ねつこく
)
と
寒國
(
かんこく
)
では
食
(
しよく
)
の
適否
(
てきひ
)
が
違
(
ちが
)
ふ。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
後藤は
止
(
とゞ
)
め
否々
(
いや/\
)
打擲
(
ちやうちやく
)
なして
若
(
もし
)
打處が惡く殺しもなさば死人に口無却つて
面倒
(
めんだう
)
なり先々拙者の連こそ幸ひ某しに
任
(
まか
)
すべし面白き計らひあり命を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
能
(
よ
)
くなあ、おつうはよきこと
面倒
(
めんだう
)
見
(
み
)
んな、
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
は
斯
(
か
)
うだからいゝのさな、
直
(
す
)
ぐ
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
つかんな」
女房
(
にようばう
)
の
一人
(
ひとり
)
がいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
けれども、それ
以上
(
いじやう
)
は、
弟
(
おとうと
)
の
將來
(
しやうらい
)
の
學資
(
がくし
)
に
就
(
つい
)
ても、
又
(
また
)
自分
(
じぶん
)
が
叔父
(
をぢ
)
に
頼
(
たの
)
んで、
留守中
(
るすちゆう
)
に
賣
(
う
)
り
拂
(
はら
)
つて
貰
(
もら
)
つた
地所
(
ぢしよ
)
家作
(
かさく
)
に
就
(
つ
)
いても、
口
(
くち
)
を
切
(
き
)
るのがつい
面倒
(
めんだう
)
になつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
少
(
すこ
)
し
休
(
やす
)
んで
其後
(
そののち
)
は
知
(
し
)
らず、
今
(
いま
)
は
御免
(
ごめん
)
なさりませと
斷
(
ことは
)
りを
言
(
い
)
ふてやるに、
夫
(
そ
)
れで
宜
(
い
)
いのか、
怒
(
おこ
)
りはしないか、やかましくなれば
面倒
(
めんだう
)
であらうと
結城
(
ゆふき
)
が
心
(
こゝろ
)
づけるを
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
面倒
(
めんだう
)
くさいものをとつてしまつて、
薄葉
(
うすえふ
)
の銀色の包裝紙を取り上げると、たゞもう叫びだした——
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
内證
(
ないしよ
)
の
情婦
(
いろ
)
のことを、おきせんと
言
(
い
)
ふ。たしか
近松
(
ちかまつ
)
の
心中
(
しんぢう
)
ものの
何
(
なに
)
かに、おきせんとて
此
(
こ
)
の
言葉
(
ことば
)
ありたり。どの
淨瑠璃
(
じやうるり
)
かしらべたけれど、おきせんも
無
(
な
)
いのに
面倒
(
めんだう
)
なり。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
二
枚
(
まい
)
つゞきにしたつて
封書
(
ふうしよ
)
と
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
で三
錢
(
せん
)
だ。たまに三
枚
(
まい
)
續
(
つゞ
)
きにする
事
(
こと
)
もあるが、
状袋
(
じやうぶくろ
)
に
入
(
い
)
れたり、
切手
(
きつて
)
を
張
(
は
)
つたりする
面倒
(
めんだう
)
がないだけでも、一
錢
(
せん
)
五
厘
(
りん
)
の
値打
(
ねうち
)
はあるからな。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
生來
(
せいらい
)
貴方
(
あなた
)
は
怠惰者
(
なまけもの
)
で、
嚴格
(
げんかく
)
で
無
(
な
)
い
人間
(
にんげん
)
、
其故
(
それゆゑ
)
貴方
(
あなた
)
は
何
(
な
)
んでも
自分
(
じぶん
)
に
面倒
(
めんだう
)
でないやう、
働
(
はたら
)
かなくとも
濟
(
す
)
むやうと
計
(
ばか
)
り
心掛
(
こゝろが
)
けてゐる、
事業
(
じげふ
)
は
代診
(
だいしん
)
や、
其他
(
そのた
)
のやくざものに
任
(
まか
)
せ
切
(
き
)
り
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
繩
(
なは
)
ですか?
繩
(
なは
)
は
盜人
(
ぬすびと
)
の
難有
(
ありがた
)
さに、
何時
(
いつ
)
塀
(
へい
)
を
越
(
こ
)
えるかわかりませんから、ちやんと
腰
(
こし
)
につけてゐたのです。
勿論
(
もちろん
)
聲
(
こゑ
)
を
出
(
だ
)
させない
爲
(
ため
)
にも、
竹
(
たけ
)
の
落葉
(
おちば
)
を
頬張
(
ほほば
)
らせれば、
外
(
ほか
)
に
面倒
(
めんだう
)
はありません。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
素問
(
そもん
)
や
靈樞
(
れいすう
)
でも
讀
(
よ
)
むやうな
醫者
(
いしや
)
を
搜
(
さが
)
して
極
(
き
)
めてゐたのではなく、
近所
(
きんじよ
)
に
住
(
す
)
んでゐて
呼
(
よ
)
ぶのに
面倒
(
めんだう
)
のない
醫者
(
いしや
)
に
懸
(
か
)
かつてゐたのだから、ろくな
藥
(
くすり
)
は
飮
(
の
)
ませて
貰
(
もら
)
ふことが
出來
(
でき
)
なかつたのである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
アダムの
二本棒
(
にほんぼう
)
が
意地
(
いぢ
)
汚
(
きたな
)
さの
摂
(
つま
)
み
喰
(
ぐひ
)
さへ
為
(
せ
)
ずば
開闢
(
かいびやく
)
以来
(
いらい
)
五千
年
(
ねん
)
の
今日
(
こんにち
)
まで
人間
(
にんげん
)
は
楽園
(
パラダイス
)
の
居候
(
ゐさふらふ
)
をしてゐられべきにとンだ
飛
(
とば
)
ツ
塵
(
ちり
)
が
働
(
はたら
)
いて
喰
(
く
)
ふといふ
面倒
(
めんだう
)
を
生
(
しやう
)
じ〻は
扨
(
さて
)
も
迷惑
(
めいわく
)
千万
(
せんばん
)
の事ならずや。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
それで
愛
(
あい
)
ちやんは、
慰
(
なぐさ
)
みに
雛菊
(
ひなぎく
)
で
花環
(
はなわ
)
を
造
(
つく
)
つて
見
(
み
)
やうとしましたが、
面倒
(
めんだう
)
な
思
(
おも
)
ひをしてそれを
探
(
さが
)
したり
摘
(
つ
)
んだりして
勘定
(
かんぢやう
)
に
合
(
あ
)
ふだらうかと
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
「
此
(
こ
)
れからはあ、わしも
爺樣
(
ぢいさま
)
こと
面倒
(
めんだう
)
見
(
み
)
べと
思
(
おも
)
ふんでがすがね、
今
(
いま
)
ツからでもお
内儀
(
かみ
)
さん
間合
(
まにやあ
)
ねえこたありあんすめえね」
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
聞及び給ひ御家來に
仰
(
おほせ
)
らるゝ
樣
(
やう
)
兼々
(
かね/″\
)
江戸表にも
噂
(
うはさ
)
有
(
あり
)
し天一坊とやら
此度
(
このたび
)
下向と相見えたり此所にて出會ては
面倒
(
めんだう
)
なり何卒
行逢
(
ゆきあは
)
ぬ樣にしたしと思召御
近習
(
きんじゆ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
たまに
世間話
(
せけんばなし
)
の
序
(
ついで
)
として、ありや
一體
(
いつたい
)
何
(
なに
)
をしてゐる
人
(
ひと
)
だ
位
(
ぐらゐ
)
は
聞
(
き
)
きもするが、それより
先
(
さき
)
は、
教
(
をし
)
へて
貰
(
もら
)
ふ
努力
(
どりよく
)
さへ
出
(
だ
)
すのが
面倒
(
めんだう
)
だつた。
御米
(
およね
)
にもこれと
同
(
おな
)
じ
傾
(
かたむ
)
きがあつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いや、よしんば
其
(
それ
)
が
眞個
(
ほんたう
)
の
難破信號
(
なんぱしんがう
)
であつたにしろ、
此樣
(
こんな
)
平穩
(
おだやか
)
な
海上
(
かいじやう
)
で
難破
(
なんぱ
)
するやうな
船
(
ふね
)
は
全
(
まつた
)
く
我等
(
われ/\
)
海員
(
かいゐん
)
の
仲間以外
(
なかまはづれ
)
です、
何
(
なに
)
も
面倒
(
めんだう
)
な
目
(
め
)
を
見
(
み
)
て
救助
(
きうじよ
)
に
赴
(
おもむ
)
く
義務
(
ぎむ
)
は
無
(
な
)
いのです。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
内
(
うち
)
から
棹
(
さを
)
なんぞ……
鈎
(
はり
)
も
絲
(
いと
)
も
忍
(
しの
)
ばしては
出
(
で
)
なかつたが——それは
女房
(
にようばう
)
が
頻
(
しきり
)
に
殺生
(
せつしやう
)
を
留
(
と
)
める
處
(
ところ
)
から、つい
面倒
(
めんだう
)
さに、
近所
(
きんじよ
)
の
車屋
(
くるまや
)
、
床屋
(
とこや
)
などに
預
(
あづ
)
けて
置
(
お
)
いて、そこから
内證
(
ないしよう
)
で
支度
(
したく
)
して
夜釣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
組
(
く
)
む
腕
(
うで
)
の
思案
(
しあん
)
にも
能
(
あた
)
はず、
凋
(
しほ
)
れかへる
甚之助
(
じんのすけ
)
が
人目
(
ひとめ
)
に
遠慮
(
ゑんりよ
)
なきを
浦
(
うら
)
やみて、
心
(
こヽろ
)
空
(
そら
)
になれど
土
(
つち
)
を
掃
(
は
)
く
身
(
み
)
に
箒木
(
はヽき
)
の
面倒
(
めんだう
)
さ、
此身
(
このみ
)
に
成
(
な
)
りしも
誰
(
た
)
れ
故
(
ゆゑ
)
かは、つれなき
令孃
(
ひめ
)
が
振舞
(
ふるまひ
)
其理由
(
そのわけ
)
も
探
(
さ
)
ぐれず
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
※等
(
あねら
)
、
大層
(
たえそ
)
なこと
云
(
ゆ
)
つたつて、
老人
(
としより
)
の
面倒
(
めんだう
)
見
(
み
)
たゝ
云
(
ゆ
)
へめえ」
勘次
(
かんじ
)
はぶつ/\と
獨語
(
どくご
)
した。おつたの
耳
(
みゝ
)
にも
微
(
かす
)
かにそれが
聞
(
きこ
)
えた。おつたは
屹
(
きつ
)
と
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
も
勤
(
つと
)
むる者の心得は萬事
斯
(
かく
)
の如し此事我々の
上
(
うへ
)
にある時は
自然
(
しぜん
)
面倒
(
めんだう
)
なりとて
他人
(
ひと
)
の物にても
錠前
(
ぢやうまへ
)
を
叩
(
たゝ
)
き
開
(
あけ
)
よなど云事なしとも
云難
(
いひがた
)
し
假
(
かり
)
にも
錠前
(
ぢやうまへ
)
を破るは
關所
(
せきしよ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
御米
(
およね
)
、あの
事
(
こと
)
は
未
(
ま
)
だ
云
(
い
)
はないよ。どうも
云
(
い
)
ふのが
面倒
(
めんだう
)
で
厭
(
いや
)
になつた」と
云
(
い
)
ひ出《》した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
英雄
(
えいゆう
)
は、
面倒
(
めんだう
)
くさい
座席
(
ざせき
)
になど
片
(
かた
)
づくのでない。
自動車
(
じどうしや
)
も
免許取
(
めんきよとり
)
だから、
運転手台
(
うんてんしゆだい
)
へ、ポイと
飛
(
と
)
び
上
(
あが
)
ると、「
急
(
いそ
)
げ。」——
背中
(
せなか
)
を一つ
引撲
(
ひつぱた
)
く
勢
(
いきほ
)
ひだから、いや、
運転手
(
うんてんしゆ
)
の
飛
(
と
)
ばした
事
(
こと
)
。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
事
(
こと
)
面倒
(
めんだう
)
と
思
(
おも
)
はゞ、
昔話
(
むかしばなし
)
に
聞
(
き
)
く
海賊船
(
かいぞくせん
)
の
戰術
(
せんじゆつ
)
を
其儘
(
そのまゝ
)
に、
鋭
(
するど
)
き
船首
(
せんしゆ
)
は
眞一文字
(
まいちもんじ
)
に
此方
(
こなた
)
に
突進
(
とつしん
)
し
來
(
きた
)
つて、
手
(
て
)
に/\
劍戟
(
けんげき
)
を
振翳
(
ふりかざ
)
せる
異形
(
ゐげう
)
の
海賊
(
かいぞく
)
輩
(
ども
)
は
亂雲
(
らんうん
)
の
如
(
ごと
)
く
我
(
わ
)
が
甲板
(
かんぱん
)
に
飛込
(
とびこ
)
んで
來
(
く
)
るかも
知
(
し
)
れぬ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「
二階
(
にかい
)
へ
上
(
あが
)
らせては
些
(
ち
)
と
面倒
(
めんだう
)
、と
云
(
い
)
ふのが、
恁
(
か
)
うして
人參
(
にんじん
)
を
買
(
か
)
ふ
處
(
ところ
)
を
見
(
み
)
られると、
都合
(
つがふ
)
が
惡
(
わる
)
いので、
金子
(
かね
)
を
渡
(
わた
)
さぬわけに
行
(
い
)
かぬぢや。……は、は、
大目
(
おほめ
)
に
見
(
み
)
やれさ。」と
仰向
(
あふむ
)
けに
椅子
(
いす
)
に
凭
(
よ
)
る。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
倒
常用漢字
中学
部首:⼈
10画
“面倒”で始まる語句
面倒臭
面倒也
面倒樣