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花園
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はなぞの
ふりがな文庫
“
花園
(
はなぞの
)” の例文
すると、
意外
(
いがい
)
にも、いつのまにか、その
花
(
はな
)
は、
枝
(
えだ
)
の
中
(
なか
)
ほどから
切
(
き
)
り
取
(
と
)
られたとみえて、もう、その
花園
(
はなぞの
)
にはなかったのであります。
はちとばらの花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
合天井
(
ごうてんじょう
)
なる、
紅々白々
(
こうこうはくはく
)
牡丹
(
ぼたん
)
の花、
胡粉
(
ごふん
)
の
俤
(
おもかげ
)
消え残り、
紅
(
くれない
)
も
散留
(
ちりとま
)
って、あたかも
刻
(
きざ
)
んだものの如く、
髣髴
(
ほうふつ
)
として夢に
花園
(
はなぞの
)
を
仰
(
あお
)
ぐ思いがある。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして、こんどは、美しい
花園
(
はなぞの
)
の中を通りぬけて、
田舎
(
いなか
)
へ出ました。二人はずいぶん歩きました。アラジンは、そろそろくたびれはじめました。
アラビヤンナイト:01 一、アラジンとふしぎなランプ
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
この中庭は
花園
(
はなぞの
)
のとなりにありましたが、見れば花園では、いろいろな花が今をさかりと、
咲
(
さ
)
きみだれていました。
モミの木
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
戸
(
と
)
を
開
(
あ
)
けて、それが
鼠穴
(
ねずみあな
)
位
(
ぐらゐ
)
の
小
(
ちひ
)
さな
路
(
みち
)
に
通
(
つう
)
じて
居
(
ゐ
)
ることを
知
(
し
)
り、
膝
(
ひざ
)
をついて
前
(
まへ
)
に
見
(
み
)
たことのある
美
(
うつく
)
しい
花園
(
はなぞの
)
を、
其
(
その
)
路
(
みち
)
について
覘
(
のぞ
)
き
込
(
こ
)
みました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
右近
(
うこん
)
の馬場を
右手
(
めて
)
に見て、何れ昔は
花園
(
はなぞの
)
の里、
霜枯
(
しもが
)
れし
野草
(
のぐさ
)
を心ある身に踏み
摧
(
しだ
)
きて、
太秦
(
うづまさ
)
わたり
辿
(
たど
)
り行けば、
峰岡寺
(
みねをかでら
)
の五輪の塔、
夕
(
ゆふべ
)
の空に形のみ見ゆ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
アリスの「
夜
(
よる
)
の
花園
(
はなぞの
)
」「目を閉ぢて」「心のなかの愛」「最初の承諾」なども、全くこの表情を生かしてゐる。
「香水の表情」に就いて:――漫談的無駄話――
(新字旧仮名)
/
大手拓次
(著)
皀莢瀑
(
さいかちだき
)
と
字
(
あざな
)
いたします、本名は
花園
(
はなぞの
)
の
瀑
(
たき
)
と云う巾の七八間もある
大瀑
(
おおだき
)
がドーッドッと岩に当って砕けちる水音。
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
徳治
(
とくじ
)
三年後二条天皇が崩御になり、持明院統の
花園
(
はなぞの
)
天皇が即位されて、伏見院が院政を摂られ、
延慶
(
えんきょう
)
と改元されると、また為世にかわって為兼の活躍のときが来た。
中世の文学伝統
(新字新仮名)
/
風巻景次郎
(著)
円通寺は
花園
(
はなぞの
)
妙心寺系の禅寺で、杉田氏は兵庫県の仏教聯合会の理事をしていられるが、妙心寺系の禅家のあいだでは、今でも、前法山とか
法山之住
(
ほうざんのじゅう
)
とかいうことばは
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
投げられた
核子
(
たね
)
は、芽を吹き花を開いて、幾年か
後
(
のち
)
には、鉄道の両側は美しい
花園
(
はなぞの
)
となり、おまけに
果物圃
(
くだものばたけ
)
となるので、どれ程
土地
(
ところ
)
の人のためになるか知れないといふのだ。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
果敢
(
はか
)
なの
身
(
み
)
やとうち
仰
(
あふ
)
げば
空
(
そら
)
に
澄
(
す
)
む
月影
(
つきかげ
)
きよし、
肘
(
ひぢ
)
を
寄
(
よ
)
せたる
丸窓
(
まるまど
)
のもとに
何
(
な
)
んの
咡
(
さゝや
)
きぞ
風
(
かぜ
)
に
鳴
(
な
)
る
荻
(
をぎ
)
の
友
(
とも
)
ずり、
我
(
わ
)
が
蔭
(
かげ
)
ごとか
哀
(
あは
)
れはづかし、
見渡
(
みわた
)
す
花園
(
はなぞの
)
は
夜
(
よ
)
るの
錦
(
にしき
)
を
月
(
つき
)
にほこりて
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
(ヘ)
草本帶
(
そうほんたい
)
(
高山植物
(
こうざんしよくぶつ
)
)。
人々
(
ひと/″\
)
がお
花畠
(
はなばたけ
)
といひ
山上
(
さんじよう
)
の
花園
(
はなぞの
)
としてめづらしがり、あこがれてゐるのがこの
草本帶
(
そうほんたい
)
です。
前
(
まへ
)
の
偃松帶
(
はひまつたい
)
の
上部
(
じようぶ
)
が
徐々
(
じよ/\
)
にこの
草本帶
(
そうほんたい
)
に
移
(
うつ
)
つて
行
(
ゆ
)
きます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
牡丹色の
薔薇
(
ばら
)
の花、
仰山
(
ぎやうさん
)
に植木のある
花園
(
はなぞの
)
の
愼
(
つゝ
)
ましやかな誇、牡丹色の
薔薇
(
ばら
)
の花、風がおまへの
瓣
(
はなびら
)
を
飜
(
あふ
)
るのは、ほんの偶然であるのだが、それでもおまへは不滿でないらしい、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
直接の関係はなくとも、
斯
(
か
)
く間接の
感化
(
かんくわ
)
をうくるものなれば、尊敬の意をうしなふまじきものなりなど、花は見ずして
俯向
(
うつむき
)
ながら庭を
巡
(
めぐ
)
るに、
斯
(
か
)
く
花園
(
はなぞの
)
を
開
(
ひら
)
きて、人の心を
楽
(
たのし
)
ます
園主
(
ゑんしゆ
)
の
功徳
(
くどく
)
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
花園
(
はなぞの
)
に
牡丹
(
ぼたん
)
広々と
麗
(
うるわ
)
しき
眺望
(
ながめ
)
も、細口の花瓶に
唯
(
ただ
)
二三輪の菊古流しおらしく彼が
生
(
いけ
)
たるを
賞
(
ほ
)
め、
賞
(
ほめ
)
られて
二人
(
ふたり
)
の
微笑
(
ほほえみ
)
四畳半に
籠
(
こも
)
りし時程は、今つくねんと影法師相手に
独
(
ひとり
)
見る事の面白からず
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
そのうちの一章に女が
花園
(
はなぞの
)
のなかに立って、小さな赤い花を
余念
(
よねん
)
なく
見詰
(
みつ
)
めていると、その赤い花がだんだん薄くなってしまいに真白になってしまうと云うところを書いて見たいと思うんだがね
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
花園
(
はなぞの
)
を隣にもてるここちしぬ匂へる君をいと近く見て
註釈与謝野寛全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
そして
花園
(
はなぞの
)
学院で普通学を学んだ。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
悩
(
なや
)
ましい
花園
(
はなぞの
)
爆薬の花籠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
夜
(
よる
)
になると、
雲
(
くも
)
の
間
(
あいだ
)
から、
星
(
ほし
)
が、
下界
(
げかい
)
の
草
(
くさ
)
や、
木
(
き
)
を
照
(
て
)
らしたのです。そこには、
美
(
うつく
)
しい
紅
(
べに
)
や、
紫
(
むらさき
)
や
黄色
(
きいろ
)
の
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
いている
花園
(
はなぞの
)
がありました。
大きなかしの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
愛
(
あい
)
ちやんの
紅鶴
(
べにづる
)
が
花園
(
はなぞの
)
の
他
(
た
)
の
側
(
がは
)
に
越
(
こ
)
して
行
(
い
)
つて
了
(
しま
)
つてたことで、
其處
(
そこ
)
に
愛
(
あい
)
ちやんは、それが
空
(
むな
)
しく一
本
(
ぽん
)
の
木
(
き
)
に
飛
(
と
)
び
上
(
あが
)
らうとして、それを
試
(
こゝろ
)
みてるのを
見
(
み
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
眞紅
(
しんく
)
の
花
(
はな
)
の
咲滿
(
さきみ
)
ちた、
雲
(
くも
)
の
白
(
しろ
)
い
花園
(
はなぞの
)
に、
朗
(
ほが
)
らかな
月
(
つき
)
の
映
(
うつ
)
るよ、と
其
(
そ
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
の
色
(
いろ
)
を
見
(
み
)
たのであつた。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
だが、少年の日の夢は、
痩
(
や
)
せさせてはいけない。少年の日の自然な空想は、いわば少年の
花園
(
はなぞの
)
だ。昔にも、今にも、将来へも、つばさをひろげて、遊びまわるべきである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、思うまもなく、すぐまた、お日さまのキラキラ照っている、世にも美しい
花園
(
はなぞの
)
に出ました。花園には、ガラスと大理石でできた、大きな
御殿
(
ごてん
)
が、いくつも立っていました。
眠りの精
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
あちらに
花園
(
はなぞの
)
や果物圃の多いのはその
故
(
せゐ
)
だといふ事を話してゐるのを聞いた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
四邊
(
あたり
)
は
廻
(
め
)
ぐらす
花園
(
はなぞの
)
に
秋
(
あき
)
は
鳴
(
な
)
かん
虫
(
むし
)
のいろ/\、
天然
(
てんねん
)
の
籠中
(
ろうちう
)
に
收
(
おさ
)
めて
月
(
つき
)
に
聞
(
き
)
く
夜
(
よ
)
の
心
(
こゝろ
)
きゝたし、
扨
(
さて
)
もみの
虫
(
むし
)
の
父
(
ちゝ
)
はと
問
(
と
)
へば、
月毎
(
つきごと
)
の十二
日
(
ち
)
に
供
(
そな
)
ゆる
茶湯
(
ちやとう
)
の
主
(
ぬし
)
が
夫
(
それ
)
、
母
(
はゝ
)
も
同
(
おな
)
じく
佛檀
(
ぶつだん
)
の
上
(
うへ
)
にとかや
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
花園
(
はなぞの
)
の
薔薇
(
ばら
)
を
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
また、
街
(
まち
)
の
郊外
(
こうがい
)
には、
花園
(
はなぞの
)
がありました。そして、そこには、かつて
見
(
み
)
たことのないような、
美
(
うつく
)
しい
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
き
乱
(
みだ
)
れいました。
すももの花の国から
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
『それから
第
(
だい
)
二には、あの
美
(
うつく
)
しい
花園
(
はなぞの
)
に
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
を
探
(
さが
)
さなくてはならないが、
何
(
なに
)
か
良
(
い
)
い
工夫
(
くふう
)
はないかしら』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
……
日
(
ひ
)
を
隔
(
へだ
)
てたカアテンの
裡
(
うち
)
なる
白晝
(
まひる
)
に、
花園
(
はなぞの
)
の
夢
(
ゆめ
)
見
(
み
)
る
如
(
ごと
)
き、
男
(
をとこ
)
の
顏
(
かほ
)
を
凝
(
ぢつ
)
と
見
(
み
)
て
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そして、おばあさんはさきに立って、戸口から出てうらの
花園
(
はなぞの
)
の方へとまわりました。少女はだまって、おばあさんのあとについて行きました。
月夜とめがね
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
今
(
いま
)
ではそんな
楽
(
たの
)
しい、うつくしい、
花園
(
はなぞの
)
がないかはり、
前
(
まへ
)
に
橋銭
(
はしせん
)
を
受取
(
うけと
)
る
笊
(
ざる
)
の
置
(
お
)
いてある、この
小
(
ちい
)
さな
窓
(
まど
)
から
風
(
ふう
)
がはりな
猪
(
いぬしゝ
)
だの、
奇躰
(
きたい
)
な
簟
(
きのこ
)
だの、
不思議
(
ふしぎ
)
な
猿
(
さる
)
だの、まだ
其他
(
そのた
)
に
人
(
ひと
)
の
顔
(
かほ
)
をした
鳥
(
とり
)
だの
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それも、そのはずで、
南
(
みなみ
)
からくるのは、
橄欖
(
かんらん
)
の
林
(
はやし
)
や、
香
(
かお
)
りの
高
(
たか
)
い、いくつかの
花園
(
はなぞの
)
をくぐったり、
渡
(
わた
)
ったりしてきます。
大きなかしの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また
花園
(
はなぞの
)
さえあったりしたので、うかうかと
時間
(
じかん
)
を
過
(
す
)
ごしてしまって、みんなから
離
(
はな
)
れてしまったものもあります。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「もう、これから
気
(
き
)
をつけなければならない。」と、
鳥
(
とり
)
たちは
口々
(
くちぐち
)
にいって、
燈台
(
とうだい
)
のあった
島
(
しま
)
の
花園
(
はなぞの
)
から
帰
(
かえ
)
ってきた
鳥
(
とり
)
に
向
(
む
)
かっていってきかせました。
小さな金色の翼
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また、
日
(
ひ
)
の
輝
(
かがや
)
く
下
(
した
)
の
花園
(
はなぞの
)
で、
花
(
はな
)
びらがなよなよとそよ
風
(
かぜ
)
にひらめくのを
見
(
み
)
ると、たまらなくなって、
彼女
(
かのじょ
)
は、いっしょになってダンスをしたのであります。
初夏の空で笑う女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いつのまにか、
素焼
(
すや
)
きの
鉢
(
はち
)
の
中
(
なか
)
にも、
庭
(
にわ
)
の
花園
(
はなぞの
)
にも、やわらかな
土
(
つち
)
をやぶって、こはく
色
(
いろ
)
の
球根
(
きゅうこん
)
の
芽
(
め
)
が
顔
(
かお
)
を
見
(
み
)
せ、
太陽
(
たいよう
)
をしたって、のびようとするのでした。
雲のわくころ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「いい
子
(
こ
)
だから、こちらへおいで。」と、おばあさんはやさしくいいました。そして、おばあさんは
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
って、
戸口
(
とぐち
)
から
出
(
で
)
て
裏
(
うら
)
の
花園
(
はなぞの
)
の
方
(
ほう
)
へとまわりました。
月夜と眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
花園
(
はなぞの
)
とか、やさしい
人間
(
にんげん
)
に
救
(
すく
)
われたとかいうのは、きっとおまえが
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
たのにちがいない。
小さな金色の翼
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あるところに、
広
(
ひろ
)
い
圃
(
はたけ
)
と、
林
(
はやし
)
と、
花園
(
はなぞの
)
と、それにたくさんな
宝物
(
たからもの
)
を
持
(
も
)
っている
人
(
ひと
)
が
住
(
す
)
んでいました。
星と柱を数えたら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
小鳥
(
ことり
)
は、やっと
元気
(
げんき
)
を
快復
(
かいふく
)
して
草
(
くさ
)
の
蔭
(
かげ
)
から、
外
(
そと
)
へ
飛
(
と
)
んで
出
(
で
)
ました。すると、そこは、
花園
(
はなぞの
)
になって、いろいろの
花
(
はな
)
が、
青
(
あお
)
に、
紫
(
むらさき
)
に、
紅
(
あか
)
に、
黄
(
き
)
に、
咲
(
さ
)
いていたのでした。
小さな金色の翼
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夏
(
なつ
)
から
秋
(
あき
)
にかけて、
林
(
はやし
)
や、
花園
(
はなぞの
)
にきて
遊
(
あそ
)
んでいたちょうや、はちや、
蛾
(
が
)
や、とんぼや、せみが、だんだん
寒
(
さむ
)
くなるので、
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
って
暖
(
あたた
)
かな
南
(
みなみ
)
の
国
(
くに
)
へ
旅立
(
たびた
)
つのであります。
玉虫のおばさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空
(
そら
)
を
飛
(
と
)
んでくると、
下
(
した
)
に
花園
(
はなぞの
)
があって、
美
(
うつく
)
しいばらが、いまを
盛
(
さか
)
りに
咲
(
さ
)
いているのを
見
(
み
)
ました。
はちとばらの花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
はちは、やさしく
花
(
はな
)
に
聞
(
き
)
かれたので、なにから
物語
(
ものがた
)
ったらいいかと
思
(
おも
)
っていましたやさきへ、また、
人間
(
にんげん
)
のいたずら
子
(
こ
)
が、あちらから、のこのこと
花園
(
はなぞの
)
の
方
(
ほう
)
にやってきました。
はちとばらの花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空
(
そら
)
をかすめて
飛
(
と
)
ぶ
蛾
(
が
)
の
群
(
む
)
れは、たがいにおくれまいとしました。そして、
夕暮
(
ゆうぐ
)
れ
方
(
がた
)
になると
深林
(
しんりん
)
や、
花園
(
はなぞの
)
へ
降
(
お
)
りて
休
(
やす
)
んだのでした。
赤
(
あか
)
い
夕日
(
ゆうひ
)
は、
彼
(
かれ
)
らの
目
(
め
)
に
悲
(
かな
)
しく
映
(
うつ
)
りました。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど、それを
花
(
はな
)
と
思
(
おも
)
って
飛
(
と
)
んでいっては、いけません。そして、
町
(
まち
)
の
近傍
(
きんぼう
)
には、
人間
(
にんげん
)
の
栽培
(
さいばい
)
している
花園
(
はなぞの
)
や、いろいろの
果樹園
(
かじゅえん
)
があるものですから、そこへいってお
休
(
やす
)
みなさい。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
花園
(
はなぞの
)
には、ちょうや、みつばちが、
花
(
はな
)
の
上
(
うえ
)
に
止
(
と
)
まったり、
葉蔭
(
はかげ
)
に
隠
(
かく
)
れたりして、
平和
(
へいわ
)
に
眠
(
ねむ
)
っていました。また、かしの
木
(
き
)
が
独
(
ひと
)
りぼっちで、いつものごとく
寂
(
さび
)
しそうに
黙
(
だま
)
って
眠
(
ねむ
)
っていました。
大きなかしの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ちょうど
南国
(
なんごく
)
の
花園
(
はなぞの
)
にいったときのような
感
(
かん
)
じをさせるのであります。
煙突と柳
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
僕
(
ぼく
)
の
学校
(
がっこう
)
へおいでよ、
花園
(
はなぞの
)
を
見
(
み
)
せてあげるから。」と、
友吉
(
ともきち
)
が、いうと、
良
(
りょう
)
一の
目
(
め
)
に、
先刻
(
さっき
)
もらったような、
青
(
あお
)
い
花
(
はな
)
や、
赤
(
あか
)
い
花
(
はな
)
の、
見
(
み
)
わたすかぎり
咲
(
さ
)
き
誇
(
ほこ
)
る、
美
(
うつく
)
しい
花園
(
はなぞの
)
が
映
(
えい
)
じたのであります。
僕が大きくなるまで
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“花園”の意味
《名詞》
花 園(はなぞの、かえん)
はなぞの 参照。
(出典:Wiktionary)
花
常用漢字
小1
部首:⾋
7画
園
常用漢字
小2
部首:⼞
13画
“花園”で始まる語句
花園町
花園橋
花園殿
花園京子
花園少將
花園院御記
花園妙心寺統
花園猥入不可
花園を護るもの