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置
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おき
ふりがな文庫
“
置
(
おき
)” の例文
百樹
(
もゝき
)
曰、
唐土
(
もろこし
)
にも
弘智
(
こうち
)
に
似
(
に
)
たる事あり。唐の世の僧
義存
(
ぎそん
)
没
(
ぼつ
)
してのち
尸
(
しかばね
)
を
函中
(
はこのなか
)
に
置
(
おき
)
、毎月其
徒
(
でし
)
これをいだし
爪髪
(
つめかみ
)
の
長
(
のび
)
たるを
剪薙
(
はさみきるを
)
常
(
つね
)
とす。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
今晩
(
こんばん
)
の
泊
(
やど
)
に
連參
(
つれまゐ
)
れと申されければ幸藏はおせん與惣次に向ひ願の趣きお取上に
相成
(
あひなり
)
たれば今宵お
泊
(
とまり
)
の
御本陣迄
(
ごほんぢんまで
)
罷
(
まか
)
り出よと
云
(
い
)
ひ
置
(
おき
)
乘輿
(
のりもの
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
降
(
ふ
)
るも
積
(
つも
)
るも
風情
(
ふぜい
)
かな、
未開紅
(
みかいこう
)
の
梅
(
うめ
)
の
姿
(
すがた
)
。
其
(
そ
)
の
莟
(
つぼみ
)
の
雪
(
ゆき
)
を
拂
(
はら
)
はむと、
置
(
おき
)
炬燵
(
ごたつ
)
より
素足
(
すあし
)
にして、
化粧
(
けはひ
)
たる
柴垣
(
しばがき
)
に、
庭
(
には
)
下駄
(
げた
)
の
褄
(
つま
)
を
捌
(
さば
)
く。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
予
(
かね
)
て申合せ候一儀大半成就致し候え共、絹と木綿の綾は
取悪
(
とりにく
)
き物ゆえ今晩の内に引裂き、其の代りに此の文を取落し
置
(
おき
)
候えば
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それと同時に奥津は沖津の意であるから、古代には水葬のみで土葬はなかったと云う説もあるが、これは
置
(
おき
)
つと解するのが正当ゆえ賛成されぬ。
本朝変態葬礼史
(新字新仮名)
/
中山太郎
(著)
▼ もっと見る
予は従来
筆記
(
ひっき
)
し
置
(
おき
)
たる小冊を
刊行
(
かんこう
)
し、これを
菊窓偶筆
(
きくそうぐうひつ
)
と名づけ世に
公
(
おおやけ
)
にせんと欲し先生に示したれば、先生これを
社員
(
しゃいん
)
それ等の事に
通暁
(
つうぎょう
)
せる者に命じ
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
矢は如何なる物の
内
(
うち
)
に入れ
置
(
おき
)
きしか
詳
(
つまびらか
)
ならざれど、
獸皮
(
じゆうひ
)
或は
木質
(
もくしつ
)
を以て作りたる一種の
矢筒
(
やづつ
)
有
(
あ
)
りしは
疑無
(
うたがいな
)
からん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
此時三四郎は
空
(
から
)
になつた弁当の
折
(
をり
)
を
力
(
ちから
)
一杯に窓から放り出した。女の窓と三四郎の窓は一軒
置
(
おき
)
の隣であつた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其時
(
そのとき
)
はじめて
見
(
み
)
たとか
言
(
い
)
つて
人橋
(
ひとばし
)
かけてやい/\と
貰
(
もら
)
ひたがる、
御身分
(
おみぶん
)
がらにも
釣合
(
つりあ
)
ひませぬし、
此方
(
こちら
)
はまだ
根
(
ね
)
つからの
子供
(
こども
)
で
何
(
なに
)
も
稽古事
(
けいこごと
)
も
仕込
(
しこ
)
んでは
置
(
おき
)
ませず
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
こは父君
存生
(
ぞんしょう
)
の頃よりつねに二、三百の金はかし
置
(
おき
)
たる人なる上、しかも商法手広く表をうる人にさへあれば、はじめてのこととて
無情
(
なさけな
)
くはよもとかゝりしなり。
樋口一葉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
道々
(
みち/\
)
に
置
(
おき
)
ゆん、心ある者や、心づくものや、
肝揃
(
きもそろ
)
て拝め、
肝留
(
きもと
)
めて拝め、高札よ/\立てやうれ/\
ユタの歴史的研究
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
ああもしも、青木大佐の魂が、紅玉島要塞司令官ハリガン中将の、『かき
置
(
おき
)
』を見たら、きっと、にっこりとわらって、心安らかに墓場に、眠ることができるだろう。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
その日も
蒸暑
(
むしあつ
)
かつた。
凡
(
すべ
)
てに公平なお
天道様
(
てんとうさま
)
は、禅坊主が来たからといつて、
取
(
と
)
つて
置
(
おき
)
の風を御馳走する程の慈悲も見せなかつた。皆は
襟
(
えり
)
を
寛
(
くつろ
)
げて扇をばたばたさせた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
当時は手早く女は男の公債証書を
吾名
(
わがな
)
にして取り
置
(
おき
)
、男は女の親を
人質
(
ひとじち
)
にして
僕使
(
めしつか
)
うよし。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
それはおまへを高慢にしよう
為
(
ため
)
ではない、余り気を落さない
為
(
ため
)
に話して聞かせて
置
(
おき
)
升。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
幕府にも感服せず藩に対しての身の
成行
(
なりゆき
)
、心の
置
(
おき
)
どころは右の通りで、
扨
(
さて
)
江戸に来て居る中に幕府に
雇
(
やと
)
われて、後にはいよ/\幕府の家来になって
仕舞
(
しま
)
えと
云
(
い
)
うので、高百五十俵
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
何でも夕飯の
仕度
(
したく
)
に豆腐屋のラッパが街にきこえ始まる頃、伊藤の買ってくれた小さいブリキの洗面器に、
二分芯
(
にぶしん
)
の
置
(
おき
)
ランプと、五、六枚の古新聞と三十そこそこの粉石鹸の袋とを
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
あれ等には、まあ、臆病がらせてお
置
(
おき
)
。わたくしは悲しくはあるがこわくはない。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
まだつけたままの机の上の
置
(
おき
)
電燈の光によって、一目でその場の様子が分った。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
写字机
(
ビュウロオ
)
と
置
(
おき
)
戸棚の間にあった
三稜剣
(
エペ
)
が壁の隅のほうへ寄り、前列にならんでいたジャヴァの
土壺
(
つちつぼ
)
がすこしばかりうしろへひきさげられ、そのかわり、今までは横側しか見えなかった油絵が
キャラコさん:09 雁来紅の家
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
右門
企
(
くわだて
)
ノ儀ハ、兵学雑談、
或
(
あるい
)
ハ堂上方ノ儀、
其
(
その
)
外恐入候不敬ノ雑談
申散
(
もうしちらし
)
候ハ、其方共
申立
(
もうしたて
)
ヨリ相知レ候、大弐ハ死罪、右門儀ハ獄門
罷
(
まかり
)
成、御仕
置
(
おき
)
相立候ニ付、不届ナガラ
訴
(
うったえ
)
人ノ事故此処ヲ以テ
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
大きな机の上に
置
(
おき
)
洋灯
(
ランプ
)
があつて、
其
(
その
)
側
(
そば
)
の棚にグルグル巻きにした描きさしの絵があつた。先生は夫れを一枚一枚とりだしては筆を加へられた。
恁
(
か
)
ふ左の手を懐中にしてサツサツと筆を動かされる。
写生帖の思ひ出
(新字旧仮名)
/
上村松園
(著)
この
命題
(
めいだい
)
の
下
(
もと
)
に見るにまかせ聞くにまかせ、
且
(
かつ
)
は思ふにまかせて
過現来
(
くわげんらい
)
を問はず、われぞ
数
(
かず
)
かくの歌の
如
(
ごと
)
く
其時々
(
そのとき/″\
)
の
筆次第
(
ふでしだい
)
に
郵便
(
いうびん
)
はがきを
以
(
もつ
)
て
申上候間
(
まうしあげさふらふあひだ
)
願
(
ねが
)
はくは
其儘
(
そのまゝ
)
を
紙面
(
しめん
)
の一
隅
(
ぐう
)
に
御列
(
おんなら
)
べ
置
(
おき
)
被下度候
(
くだされたくさふらふ
)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰、
唐土
(
もろこし
)
にも
弘智
(
こうち
)
に
似
(
に
)
たる事あり。唐の世の僧
義存
(
ぎそん
)
没
(
ぼつ
)
してのち
尸
(
しかばね
)
を
函中
(
はこのなか
)
に
置
(
おき
)
、毎月其
徒
(
でし
)
これをいだし
爪髪
(
つめかみ
)
の
長
(
のび
)
たるを
剪薙
(
はさみきるを
)
常
(
つね
)
とす。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
殘し
置
(
おき
)
力に思ふ妻に別れし事なれば
餘所
(
よそ
)
の
見目
(
みるめ
)
も
可哀
(
いぢら
)
しく哀れと云ふも餘りあり斯くて
有
(
ある
)
べき事ならねばそれ
相應
(
さうおう
)
に
野邊
(
のべ
)
の送りを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
汝
(
てめえ
)
馬を引いて
先方
(
むこう
)
へ往って、三藏を
此処
(
こゝ
)
迄乗せて連れて来たら、何か急に用が出来たと云って、馬を
置
(
おき
)
っ
放
(
ぱな
)
して逃げてしまってくれねえか
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
御覧の
通
(
とおり
)
、花を売りますものでござんす。二日置き、三日
置
(
おき
)
に参って、お山の花を頂いては、里へ持って出て
商
(
あきな
)
います、
丁
(
ちょう
)
ど
唯今
(
ただいま
)
が
種々
(
いろいろ
)
な
花盛
(
はなざかり
)
。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あんまり
冥利
(
めうり
)
がよくあるまいと
言
(
い
)
へば
御親切
(
ごしんせつ
)
に
有
(
あり
)
がたう、
御異見
(
ごゐけん
)
は
承
(
うけたまは
)
り
置
(
おき
)
まして
私
(
わたし
)
はどうも
彼
(
あ
)
んな
奴
(
やつ
)
は
虫
(
むし
)
が
好
(
す
)
かないから、
無
(
な
)
き
縁
(
ゑん
)
とあきらめて
下
(
くだ
)
さいと
人事
(
ひとごと
)
のやうにいへば
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おのれ
爺
(
じじい
)
め、えせ
物知
(
ものしり
)
の恋の講釈、いとし女房をお辰めお辰めと
呼捨
(
よびすて
)
片腹痛しと
睨
(
にら
)
みながら、
其事
(
そのこと
)
の返辞はせず、昨日頼み
置
(
おき
)
し
胡粉
(
ごふん
)
出来て居るかと
刷毛
(
はけ
)
諸共
(
もろとも
)
に
引𢪸
(
ひきもぐ
)
ように受取り
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ただ
遺憾
(
いかん
)
なるは
彼
(
か
)
の
脇屋
(
わきや
)
某が
屠腹
(
とふく
)
を命ぜられたる事を聞き、かかる
暴政
(
ぼうせい
)
の下に
在
(
あり
)
ては
何時
(
いつ
)
いかなる
嫌疑
(
けんぎ
)
をうけて首を
斬
(
き
)
られんも知れずと思い、その時
筐中
(
きょうちゅう
)
に
秘
(
ひ
)
し
置
(
おき
)
たる
書類
(
しょるい
)
は
大抵
(
たいてい
)
焼捨
(
やきすて
)
ました
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
化物のするように、構わずに、させてお
置
(
おき
)
なさい。6515
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
庇
(
ひさし
)
のもとに
床
(
ゆか
)
ありて浅き箱やうのものに白く
方
(
かく
)
なる物を
置
(
おき
)
たるは、
遠目
(
とほめ
)
にこれ
石花菜
(
ところてん
)
を売ならん、口には
上
(
のぼ
)
らずとおもひながらも
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
お手蔓があるならば、どうか御推挙を願いたい、此の儀は權六にも頼んで
置
(
おき
)
ましたが、御重役の尊公定めしお
交際
(
つきあい
)
もお広いことゝ心得ますから
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「新吉原江戸町二丁目丁字屋半藏抱遊女ふみ事丁山
富
(
とみ
)
事小夜衣 其方共主人へ右之通り申渡し
置
(
おき
)
候間
心得
(
こゝろえ
)
として
聞置
(
きけおく
)
」
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
かの玉をこめ
置
(
おき
)
、
香花
(
こうげ
)
を備え、守護神は八竜
並居
(
なみい
)
たり、その外悪魚
鰐
(
わに
)
の口、
遁
(
のが
)
れがたしや
我
(
わが
)
命、さすが恩愛の
故郷
(
ふるさと
)
のかたぞ恋しき、あの浪のあなたにぞ……
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さりとは
無作法
(
ぶさはう
)
な
置
(
おき
)
つぎといふが
有
(
あ
)
る
物
(
もの
)
か、
夫
(
そ
)
れは
小笠原
(
をがさはら
)
か、
何流
(
なにりう
)
ぞといふに、お
力流
(
りきりう
)
とて
菊
(
きく
)
の
井
(
ゐ
)
一
家
(
か
)
の
左法
(
さはう
)
、
疊
(
たゝみ
)
に
酒
(
さけ
)
のまする
流氣
(
りうぎ
)
もあれば、
大平
(
おほびら
)
の
蓋
(
ふた
)
であほらする
流氣
(
りうぎ
)
もあり
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
夜は針箱の底深く
蔵
(
おさ
)
めて
枕
(
まくら
)
近く
置
(
おき
)
ながら
幾度
(
いくたび
)
か又
開
(
あけ
)
て見て
漸
(
ようや
)
く
睡
(
ねむ
)
る事、何の為とは
妾
(
わたくし
)
も知らず、殊更其日
叔父
(
おじ
)
の
非道
(
ひどう
)
、
勿体
(
もったい
)
なき悪口
計
(
ばか
)
り、是も
妾
(
わたくし
)
め
故
(
ゆえ
)
思わぬ不快を耳に入れ玉うと
一一
(
いちいち
)
胸先
(
むなさき
)
に痛く
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
打ち遣ってお
置
(
おき
)
なさい。あれに手を出すと災難です。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
庇
(
ひさし
)
のもとに
床
(
ゆか
)
ありて浅き箱やうのものに白く
方
(
かく
)
なる物を
置
(
おき
)
たるは、
遠目
(
とほめ
)
にこれ
石花菜
(
ところてん
)
を売ならん、口には
上
(
のぼ
)
らずとおもひながらも
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
汝は馬を
置
(
おき
)
っ
放
(
ぱな
)
してなり引張ってなり逃げてしまいねえ、そうして百両金があったら其の内一割とか二割とか汝に礼をしようから、おれの仲間にならねえか
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此奴
(
こいつ
)
は
褌
(
ふんどし
)
にするため、野良猫の三毛を
退治
(
たいじ
)
て、
二月越
(
ふたつきごし
)
内証
(
ないしょ
)
で、もの
置
(
おき
)
で皮を
乾
(
ほ
)
したそうである。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
なに
)
かはことごとして
咎
(
とが
)
めだてなどなさんやは、
金村
(
かなむら
)
が
妻
(
つま
)
と
立
(
た
)
ちて、
世
(
よ
)
に
耻
(
はづ
)
かしき
事
(
こと
)
なからずはと
覺
(
おぼ
)
せども、さし
置
(
おき
)
がたき
沙汰
(
さた
)
とにかくに
暄
(
かしま
)
しく、
親
(
した
)
しき
友
(
とも
)
など
打
(
うち
)
つれての
勸告
(
くわんこく
)
に
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
幾尋
(
いくひろ
)
ともなき
深淵
(
ふかきふち
)
の上にこのたなをつりて
身
(
み
)
を
置
(
おき
)
、
一条
(
ひとすぢ
)
の
縄
(
なは
)
に
命
(
いのち
)
をつなぎとめてその
業
(
わざ
)
をなす事、
怖
(
おそろ
)
しともおもはざるは此事になれたるゆゑなるべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
老女も中々の才物ではございますが、女だけに遂に大藏の弁舌に
説附
(
ときつ
)
けられました。此の説附けました事は
猥褻
(
わいせつ
)
に
渉
(
わた
)
りますから、唯説附けたと致して
置
(
おき
)
ましょう。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
昼は昼で、笛やら、太鼓やら、踊の
稽古
(
けいこ
)
、
手習
(
てならい
)
も一日
置
(
おき
)
で、ほっという間もなかったのである。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
晝前
(
ひるまへ
)
のうちに
必
(
かな
)
らず
必
(
かな
)
らず
支度
(
したく
)
はして
置
(
おき
)
まするとて、
首尾
(
しゆび
)
よく
受合
(
うけあ
)
ひてお
峰
(
みな
)
は
歸
(
かへ
)
りぬ。
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
件
(
くだん
)
の石を
軒
(
のき
)
の
外
(
そと
)
に
直
(
なほ
)
し
置
(
おき
)
、朝飯などしたゝめて彼の石を見んとするに石なし、いかにせし事やらんとさま/″\にたづねもとむれども行方しれずとなん。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
三尺帯を締めまして、少し頭痛がする事もあると見えて鉢巻もしては居るが、禿頭で時々
辷
(
すべ
)
っては輪の
形
(
なり
)
で抜けますから手で
嵌
(
は
)
めて
置
(
おき
)
ますが、
箝
(
たが
)
の様でございます。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
行
(
ゆ
)
く先々の庄屋のもの
置
(
おき
)
、村はずれの辻堂などを仮の
住居
(
すまい
)
として、昼は村の註文を集めて仕事をする、傍ら夜は村里の人々に時々の
流行唄
(
はやりうた
)
、
浪花節
(
なにわぶし
)
などをも唄って聞かせる。
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
早
(
はや
)
くお
這入
(
はいり
)
といふに
太吉
(
たきち
)
を
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
てゝ
源七
(
げんしち
)
は
元氣
(
げんき
)
なくぬつと
上
(
あが
)
る、おやお
前
(
まへ
)
さんお
歸
(
かへ
)
りか、
今日
(
けふ
)
は
何
(
ど
)
んなに
暑
(
あつ
)
かつたでせう、
定
(
さだ
)
めて
歸
(
かへ
)
りが
早
(
はや
)
からうと
思
(
おも
)
うて
行水
(
ぎやうずゐ
)
を
沸
(
わ
)
かして
置
(
おき
)
ました
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
置
常用漢字
小4
部首:⽹
13画
“置”を含む語句
位置
処置
差置
留置
日置
捨置
棄置
布置
装置
据置
上置
置放
放置
取置
肉置
所置
處置
扨置
前置
御仕置
...