“おき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オキ
語句割合
31.4%
15.3%
13.2%
隠岐13.2%
12.2%
御氣2.4%
1.0%
隱岐1.0%
起床1.0%
0.7%
0.7%
0.7%
御訊0.7%
0.7%
0.3%
0.3%
0.3%
御聞0.3%
中流0.3%
億岐0.3%
0.3%
御伐0.3%
御尋0.3%
御気0.3%
淤岐0.3%
0.3%
炭火0.3%
熾火0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ものすごい、おきほうから、たえずなみは、ドドウ、ドドウとがけのしたせている。そして、かなたのそらは、くらでありました。
海の踊り (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ぢやあ、おおき、著物を著せて上げよう。長さんは小さくても男だから、一しよに往つてくれれば、其方が好いのよ」と云つた。
最後の一句 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
今晩こんばんやど連參つれまゐれと申されければ幸藏はおせん與惣次に向ひ願の趣きお取上に相成あひなりたれば今宵おとまり御本陣迄ごほんぢんまでまかり出よとおき乘輿のりもの
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その後は都から影を絶ってしまって、消息は不明である。元弘二年、後醍醐天皇の隠岐おき遷幸の年、七十九歳をもって世を去った。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
おしんは竈の下からおきを『十能』に入れて、表の室のマツチの屑と、煙草の吸殻で一杯になつて居る穢い長火鉢に入れながら
この至情しゞやうをあざけるひとは、百萬年まんねんも千萬年まんねんきるがい、御氣おきどくながら地球ちきうかはたちま諸君しよくんむべくつてる、あわのかたまり先生せんせい諸君しよくん
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
やぶれた草葺くさぶきいへをゆさぶつて西風にしかぜがごうつとちつけてときには火鉢ひばちおきはまだしろはひかはかぶつてあたゝかゝつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
多古の鼻を過ぐるころには、隱岐おきもかすかに望まれた。島前どうぜん島後どうご。その二つの島影がそれだ。海路としては、その邊が隱岐への最短の距離にあるといふ。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
お前さんはやっと二、三前に起床おきられるようになったばかりじゃないか。それに、こんな天気に外出するとまた悪くなるよ。もう少し我慢をしなさい。
碧眼 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
天つ風山吹きおろしおき長しひた吹きあつる真向ひの雲
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
以てゆうめんする事上たる人の有ましき事なり第一よくにふけり以の外いやしきおきてなり然らば金銀あるものはわざ惡事あくじなしむつかしき時にはわづか金銀を出せば濟事すむこと也となどたかをくゝり惡事あくじ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
向て夫婦諸共もろとも伏拜ふしをがみ夫れよりたくはへの金銀にて敵討かたきうち支度したくはれやかにこしらへ其日の來るを待詫まちわびけり然程に大岡越前守殿には一日おきて次の日此ほどの通り吾助お兼宅兵衞其外そのほか關係かゝりあひの者共を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「でも御訊おきき遊ばしたからさ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わたしはこうして夏が、立ち去った狩うどのようにのこしておいた、燃えのこりのおきで煖まったのである。
「白細砂」とあって、やはり砂のことを云っているし、なお、「八百日やほかゆく浜のまなごも吾が恋にあにまさらじかおきつ島守」(巻四・五九六)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
吾背子わがせこはいづくくらむおき名張なばりやま今日けふゆらむ 〔巻一・四三〕 当麻麿の妻
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
かれその天の日矛の持ち渡り來つる物は、たまたからといひて、珠二つら、またなみ比禮ひれなみる比禮、風振る比禮、風切る比禮、またおきつ鏡、つ鏡、并はせて八種なり。
おきつ鳥二三 むな見る時
おきしまわのかづが、阿古屋珠あこやだま
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
おき遠鳴とほなりうしほ、——
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
もあれ兩親れうしんそだてられまするに、つまらぬことおもよりまして、貴君あなたにまでやなこと御聞おきかせまをしました
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もう此樣こんこと御聞おきかせまをしませぬほどに心配しんぱいをしてくださりますなとてぬぐふあとからまたなみだ母親はゝおやこゑたてゝなんといふ此娘このこ不仕合ふしやわせまた一しきり大泣おほなきのあめ、くもらぬつきをりからさびしくて
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一言ひとこと、手早く尻をからげてザブ/\と流れる小供の後を追ふ。小供は刻々中流おきへ出る、間隔は三間許りもあらう。水は吉野の足にからまる。川原に上つた小供らは声を限りに泣騒いだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
次に億岐おき洲と佐渡洲を双子に生む。(略)次に越洲を生む。次に大洲を生む。次に吉備子洲を生む。是に由りて大八洲国と曰ふ名は起れり。
日本天変地異記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
身に引受無理むり白状はくじやうに及びしかば終に口書こうしよきはまつめ印も相濟あひすみ明日頃御所おきに相成由ゆゑかく火急くわきふに願ひ奉つると申立るを縫殿頭殿ぬひのかみどの先刻より熟々つく/″\聞居られしが頓てひざ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
御自分に御買いになった木を御伐おきりになるに申分は無いが、何故なぜ此方の山の木まで御折りになったか、金が欲しくて苦情を申すでは無い、金は入りません、折れた木をもとの様にしていただきたい。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
さうではないと仰有おつしやつても、私にはよくわかつて居ります。何時ぞや御一しよに帝劇を見物した晩、御姉様は私に俊さんは好きかと御尋おききになりました。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
という歌は万口ばんこう一斉いっせい歎賞たんしょうするように聞き候えば今更いまさら取りいでていわでものことながらなお御気おきのつかれざることもやとぞんじ候まま一応申上もうしあげ候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
最後いやはてに來ましし大穴牟遲の神、その菟を見て、「何とかも汝が泣き伏せる」とのりたまひしに、菟答へて言さく「あれ淤岐おきの島にありて、このくにに度らまくほりすれども、度らむよしなかりしかば、 ...
ここよりおきにまたある島の主我を殺してこの島を取らんと常に来り戦うをこれまで追い返したが、明日は死生を決し戦うはず故、我を助けもらわんとて汝らを迎えたと
窪んだ眼窩であった。その奥で、炭火おきのように輝いているのは、熱を持った眼であった。老人の体は、これ以上痩せられないというように、痩せていた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、お三は、また、疎らな歯を剥き出して、ニタリとしたが、手早く、火鉢の熾火おきをかき立てて
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
しかるに横田家の者どもとかく異志を存する由相聞え、ついに筑前国ちくぜんのくに罷越まかりこそろ。某へは三斎公御名忠興ただおきおきの字をたまわり、沖津を興津と相改めそろよう御沙汰ごさた有之候。
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
こん弁慶縞べんけいじま高柳郷たかやなぎごうにかぎれり。右いづれも魚沼うをぬまぐんの村々也。此ちゞみをいだす所二三ヶ村あれど、もつはらにせざればしばらくおきてしるさず。縮は右村里の婦女ふぢよらが雪中にこもあひだ手業てわざ也。