おき)” の例文
また我れ、おきはまを打ち出でし時、夜更くるまで酒を飲み、水の欲しく候ひしを、水をも呑まで打ツて出で、炎の中に、斬り死にして候ひし……
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天つ風山吹きおろしおき長しひた吹きあつる真向ひの雲
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
と覚悟して、日ごろの盟友、阿蘇あそ大宮司だいぐうじ惟直これなおともしめしあわせ、まず彼のみ家の子郎党三百余騎をつれて、博多へ出た。そしておきはまに宿営した。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
菊池ノ寂阿入道武時以下の一族が、探題邸へ決死の朝討ちをかける前夜、たむろしていたおきはまにちがいなかった。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)