“浪花節”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なにわぶし85.2%
なにはぶし14.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
全然出所が別だから、親子の血を引く筈は無いが、見ように依っては浪花節なにわぶしの何処かにありそうな、親子生別れの場面が展開された。
上框あがりがまちに腰をかけていたもう一人の男はややしばらく彼れの顔を見つめていたが、浪花節なにわぶし語りのような妙に張りのある声で突然口を切った。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
謡曲うたひが済む頃になると、其家そこせがれが蓄音機を鳴らし出す。それがまた奈良丸の浪花節なにはぶし一式と来てゐるので、とても溜つたものではない。
雨にベタベタに濡れて光る浪花節なにはぶしのポスターが、床屋の表にぶらさがつてゐるが、その横を折れて二軒目がさうである。
釜ヶ崎 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)