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浪花節
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なにはぶし
ふりがな文庫
“
浪花節
(
なにはぶし
)” の例文
謡曲
(
うたひ
)
が済む頃になると、
其家
(
そこ
)
の
忰
(
せがれ
)
が蓄音機を鳴らし出す。それがまた奈良丸の
浪花節
(
なにはぶし
)
一式と来てゐるので、
迚
(
とて
)
も溜つたものではない。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
雨にベタベタに濡れて光る
浪花節
(
なにはぶし
)
のポスターが、床屋の表にぶらさがつてゐるが、その横を折れて二軒目がさうである。
釜ヶ崎
(新字旧仮名)
/
武田麟太郎
(著)
痰と生薑とに何かの
因縁
(
いんねん
)
があるやうにも思へたがそれが
穉
(
をさな
)
い僕には分からない。それから
大分
(
だいぶ
)
経
(
た
)
つて僕は東京にのぼるやうになり、好んで
浪花節
(
なにはぶし
)
を聞いた。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
時々
浪花節
(
なにはぶし
)
や、活動写真や、
仁和賀
(
にわか
)
芝居の興行をしても、ゴテ/\言はんこと。
鱧の皮
(新字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
ある
唐物屋
(
たうぶつや
)
の
中
(
うち
)
からは、私の
嫌
(
きら
)
ひなものゝ一つである
蓄音機
(
ちくおんき
)
の
浪花節
(
なにはぶし
)
が、いやに
不自然
(
ふしぜん
)
な
聲
(
こゑ
)
を出して
人足
(
ひとあし
)
をとめようとしてゐましたが、
誰
(
たれ
)
もちよいと
振
(
ふ
)
りかへつたまゝでそゝくさ行き過ぎるのが
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
▼ もっと見る
浪花節
(
なにはぶし
)
でもやりさうな
咽喉
(
のど
)
であつた。
チビの魂
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
隨分
(
ずゐぶん
)
故郷
(
こきよう
)
の
空
(
そら
)
の
懷
(
なつ
)
かしくなつた
事
(
こと
)
も
度々
(
たび/\
)
あつた——
昔
(
むかし
)
の
友人
(
ともだち
)
の
事
(
こと
)
や——
品川灣
(
しながはわん
)
の
朝景色
(
あさげしき
)
や——
上野淺草
(
うへのあさくさ
)
邊
(
へん
)
の
繁華
(
にぎやか
)
な
町
(
まち
)
の
事
(
こと
)
や——
新橋
(
しんばし
)
の
停車塲
(
ステーシヨン
)
の
事
(
こと
)
や——
回向院
(
ゑこうゐん
)
の
相撲
(
すまふ
)
の
事
(
こと
)
や——
神樂坂
(
かぐらざか
)
の
縁日
(
えんにち
)
の
事
(
こと
)
や——
萬
(
よろづ
)
朝報
(
てうほう
)
の
佛蘭西
(
フランス
)
小説
(
せうせつ
)
の
事
(
こと
)
や——
錦輝舘
(
きんきくわん
)
の
政談
(
せいだん
)
演説
(
えんぜつ
)
の
事
(
こと
)
や——
芝居
(
しばゐ
)
の
事
(
こと
)
や
浪花節
(
なにはぶし
)
の
事
(
こと
)
や
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
浪花節
(
なにはぶし
)
、からかひと
嬌声
(
けうせい
)
、酒のこぼれ流れてゐる長い木の食卓、奥の料理場から、何々上り! と知らせる声なぞの雑然とした——安酒場の給料日であるが——夜更けて、四辺は静かになり
日本三文オペラ
(新字旧仮名)
/
武田麟太郎
(著)
浪
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
花
常用漢字
小1
部首:⾋
7画
節
常用漢字
小4
部首:⽵
13画
“浪花節”で始まる語句
浪花節語
浪花節屋
浪花節的