をが)” の例文
新字:
毎日まいにちる、ひと毎日まいにちはたらけ。さうすれば毎晩まいばんやすらかにねむられる、さうすれば、其翌日そのよくじつまたあたらしいをがむことが出來できる。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
やかた屋根やねうづまいてかゝりますと、晝間ひるま寢床ねどこ——仙人せんにんよるはいつでも一睡いつすゐもしないのです、夜分やぶんたふうへあがつて、つきひざまづき、ほしをがんで
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたくしはとう/\宮崎虎之助みやざきとらのすけさんのことはなした。宮崎みやざきさんはメツシアスだと自分じぶんつてゐて、またそのメツシアスををがみにひともあるからである。
寒山拾得縁起 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
こゝろのうちではほんに/\可愛かあいいのにくいのではありませぬ、あはせてをがまぬばかりかたじけないとおもふてりまする。
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それをいた刹那せつなのわたしは、その神樣かみさまのやうなことをおつしや先生せんせいを、こゝろなかで、をあはせてをがんでゐました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
ちょうど今日こんにち明治天皇めいじてんのう大正天皇たいしようてんのう御陵ごりようにおいてをがめるように、樹木じゆもくえないようにしてあつたのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
合せて伏しをがみ氣のどく共何共申分の仕樣しやうも無しと言を六右衞門是はしたりと其手を取只此上は御心得ちがひのなき樣に久八が申通り呉々くれ/″\辛抱しんばうなされましと申時千太郎はかねて用意を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お光は本堂で一寸ちよつと頭を下げてをがんだゝけで、他の堂は小池のするやうにして素通りした。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
ロミオがおにゃれば、そちらうほどに、細截きりこまざいてほしにせい、したら大空おほぞらかはすばかりうつくしうなって、世界中せかいぢゅうものよるれ、もうれもあの爛々ぎら/\した太陽たいやうをがまぬやうにもなるであらう。
そりやたかいよ幾何々々いくら/\御負おまけなどゝはれると、「ぢやねえね」とか、「をがむからそれでつて御呉おくれ」とか、「まあ目方めかた御呉おくれ」とかすべ異樣いやう田舍ゐなかびたこたへをした。そのたびみんなわらつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
してくだすつた兵隊へいたいさんを、こゝでもをがみませう。」と、女中ぢよちう一所いつしよかさなつてかどのぞいた家内かないに、「怪我けがをしますよ。」としかられて引込ひきこんだ。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたしは六十になるがこん立派りつぱたことはない。來年らいねんはこれよりもうつくしい初日はつひをがみたいものだ。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
さとしもとより築山つきやまごしにをがむばかりのねがひならず、あはれ此君このきみ肺腑はいふりて秘密ひみつかぎにしたく、時機をりあれかしとつま待遠まちどほや、一月ひとつきばかりをあだくらしてちかづく便たよりのきこそは道理だうりなれ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ところがふる時代じだい天皇てんのう御陵ごりようは、日本につぽん古墳こふんのうちでもつとおほきく、またもつと立派りつぱ代表的だいひようてきなものでありますから、古墳こふん研究けんきゆうするには、ぜひこれらの御陵ごりようをがんで、それをよく調しらべなければならず
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
じつはパパアも文殊もんじゆなのだが、まだたれをがみにないのだよ。」
寒山拾得縁起 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
かひに行かんとせしが能々よく/\思へばお夜食やしよくのお米もなければ詮方なく進度あげたき鰻も買うこと成ず是程せつなき譯なれば御相談は爰の處お前樣もお良人つれあひのお手前もあらんが唯今申通りの譯なれば御氣の毒なれども何卒金子三兩夫共御都合ごつがふわるくば二兩にてもよろしく母樣の御病氣の御全快迄御貸下さる樣御願ひ申上ますとをがみつ泣つ頼みいり此金子の出來し事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
だが、をがんだところはよ、閻魔樣えんまさまかほふものは、ぼん十六日じふろくにち小遣錢こづかひぜにつておかゝつたときほかは、あま喝采やんやとはかねえもんだ。……どれ、いそがうか。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
自分じぶん大島先生おほしませんせいをがんでもりないほどおもふ、それならば大島先生おほしませんせいのやうなことをればよい。』
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
あはせてをがみぬせし芳之助よしのすけ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
氷川神社ひかはじんじや石段いしだんしたにてをがみ、此宮このみや植物園しよくぶつゑん竹藪たけやぶとのあひださかのぼりて原町はらまちかゝれり。みち彼方あなた名代なだい護謨ごむ製造所せいざうしよのあるあり。職人しよくにん眞黒まつくろになつてはたらく。護謨ごむにほひおもてつ。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
はじめにれる工夫くふう算段さんだんはじいてねばれぬものゝりにもはぬしないくらかぶせて上穗うはほ自己おのれ内懷中うちぶところぬく/\とせし絹布けんぷぞろひはゆゑものともおもはずお庇護かげちましたとそらをがみせし新築しんちく二階造にかいづくことば三年先さんねんさき阿房鳥あはうどり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しかも眞夜中まよなか道中だうちうである。箱根はこね足柄あしがらときは、内證ないしよう道組神だうそじんをがんだのである。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なににつけてもしのばるゝはまたひとことなりしがおもひきやじようさま明日今日きのふけふのお物思ものおもいのちにかけておしたひなさるゝぬしはとへば杉原すぎはららうどのとや三輪みわ山本やまもとしるしはけれどたづぬるひとぞとかなしさ御存ごぞんければこそ召使めしつかひのれふしをがみてのおたのぢやうさま不憫いとしやとおもはぬならねどひとなんとして取持とりもたるべき受合うけあひては
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
えぬ、一生いつしやう大難たいなんでござりますと、御新姐樣ごしんぞさまをおをがまをして、の二十さき大巖おほいは不動樣ふどうさままをすのへ、おこもりの願掛ぐわんがけにまゐりたい、といてせて、れまでにも毎々まい/\
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
微妙いみじ姫神ひめがみあまりのこと靈威れいゐうたれて、一座いちざみなひざまづいて、ひがしそらをがみました。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
御祕藏ごひざう呉道子ごだうしでもをがませて、往生わうじやうをさせておんなさいまし。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
靜岡しづをかから、すぐに江尻えじり引返ひきかへして、三保みほ松原まつばら飛込とびこんで、天人てんにん見參けんざんし、きものをしがるつれをんなに、羽衣はごろも瓔珞えうらくをがませて、小濱こはま金紗きんしやのだらしなさを思知おもひしらさう、ついでに萬葉まんえふいんむすんで
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いかに息災そくさいでもすでに五十九、あけて六十にならうといふのが、うちでこそはくる/\𢌞まはれ、近頃ちかごろ遠路とほみちえうもなく、父親ちゝおやほんる、炬燵こたつはし拜借はいしやくし、母親はゝおや看經かんきんするうしろから、如來樣によらいさまをが身分みぶん
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)