えき)” の例文
旧字:
二人ふたりは、往来おうらいえきほうかって、したのです。電線でんせんうえに、しろつきが、ぽかりとかんでいました。これをつけた、良二りょうじ
昼のお月さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
その男は、おかをこえて、ブランブルハーストえきからあるいてきたとみえ、あつい手袋てぶくろをはめた手に、黒いちいさなかわかばんをさげていた。
○こゝに我が魚沼郡うをぬまごほり藪上やぶかみの庄の村より農夫のうふ一人柏崎かしはざきえきにいたる、此路程みちのり五里ばかりなり。途中にて一人の苧纑商人をがせあきびとひ、路伴みちづれになりてゆきけり。
しやく釈につくるの外、たくを沢、驛をえきつくるぞくなり、しかれども巻中えきたくの字多し。しばらくぞくしたがうて駅沢に作り、以梓繁しはんはぶく。省字せうじは皆古法こほふしたがふ。
っていますよ。あれは、ぼくが、山をおりてえきへきたとき、ちょうど、えきのま上に光っていたほしですもの。」
ラクダイ横町 (新字新仮名) / 岡本良雄(著)
えきのどの家ももう戸をめてしまって、一面いちめんの星の下に、棟々むねむねが黒くならびました。その時童子はふと水のながれる音を聞かれました。そしてしばらく考えてから
雁の童子 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
えきみぎると、もう心細こゝろぼそいほど、原野げんや荒漠こうばくとして、なんとも見馴みなれない、ちぎぐもが、大円だいゑんそらぶ。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
道子みちこ上野うへのから省線電車しやうせんでんしや松戸まつどえきりたが、てらだけは思出おもひだすことができたものゝ、その場処ばしよまつたわすれてゐるので、駅前えきまへにゐるりんタクをんでそれにつてくと
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
すぐつぎのえきで、自分はこしから下に火傷やけどをして、気絶きぜつしているところをたすけられた。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
「さようでございましょうとも、で、えきにございますお荷物にもつの中に、実験道具じっけんどうぐをおいれになっていらっしゃるのでございますか?」
つづいて、ピシッ、馭者ぎょしゃがむちをあてるとうま本気ほんきになってはししました。そとていると、だんだんえきからとおざかりました。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
○こゝに我が魚沼郡うをぬまごほり藪上やぶかみの庄の村より農夫のうふ一人柏崎かしはざきえきにいたる、此路程みちのり五里ばかりなり。途中にて一人の苧纑商人をがせあきびとひ、路伴みちづれになりてゆきけり。
えきまでいくのに、二時間じかんもあるかねばならなかったし、そのえきから汽車きしゃにのって、日本海にほんかいにでるのに三時間じかん、また、南にむかって、太平洋たいへいようを見ようとすれば
ラクダイ横町 (新字新仮名) / 岡本良雄(著)
奥州おうしう白石しらいし城下じやうかより一里半いちりはんみなみに、才川さいがはえきあり。才川さいがは町末まちずゑに、高福寺かうふくじといふてらあり。
甲冑堂 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのうちに、電車でんしゃが、つぎのえきくと、支那しなは、ごほんをゆりちゃんにかえして、わらって、こちらをふりきながらりていきました。
金色のボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
ホールの仕事しごとといえば、ときどき、シッダーブリッジえきまで馬車ばしゃを走らせ、荷物にもつをはこんでくるのが、せいぜいだった。
しやく釈につくるの外、たくを沢、驛をえきつくるぞくなり、しかれども巻中えきたくの字多し。しばらくぞくしたがうて駅沢に作り、以梓繁しはんはぶく。省字せうじは皆古法こほふしたがふ。
父と母とのほかに、みよことみよこのうちのおじさんが、わざわざえきまでおくってきてくれたのであった。
ラクダイ横町 (新字新仮名) / 岡本良雄(著)
海岸線かいがんせんまはりの急行列車きふかうれつしや古間木こまきへ(えきへは十和田わだ繁昌はんじやうのために今年ことしから急行きふかうがはじめて停車ていしやするのださうで。)——いたとき旅行たび経験けいけんすくな内気うちきものゝあはれさは
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「どこのはやしだろう、あんなはやしがあったかな。あのたか煙突えんとつは、たしかえきほうのお湯屋ゆやだから、そうすると、叔母おばさんのいえは、やはりあのあたりだ。」
火事 (新字新仮名) / 小川未明(著)
其日は三ツまたといふえきに宿り、次日暁をおかして此山の神職にいたり、おの/\はらひをなし案内者をやとふ。
で、えきたゞみづなかのやうである。あめつめたながれてりしきる。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ちょうど、このとき、一はやくかのじょ出発しゅっぱつをすすめるように、どこかのえきらす汽車きしゃ汽笛きてきおとが、あおざめた夜空よぞらに、とおくひびいたのでした。
だまされた娘とちょうの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
其日は三ツまたといふえきに宿り、次日暁をおかして此山の神職にいたり、おの/\はらひをなし案内者をやとふ。
「もし、もし、もし……駅員えきゐんかたえきかた——駅夫えきふさん……」
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
えきへむかうみちうえで、なにかあるらしく人々ひとびとあつまっているので、自分じぶんもいってみるになりました。それは、はじめてる、悲惨ひさん光景こうけいではなかった。
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
さて今を去㕝さること(天保十一子なり)五百四十一年前、永仁えいにん六年戌のとし藤原為兼卿ためかねきやう佐渡へ左遷させんの時、三嶋郡寺泊てらどまりえき順風じゆんふうまち玉ひしあひだ初君はつぎみといふ遊女いうぢよをめし玉ひしに
はるかなえき出発しゅっぱつするらしい汽車きしゃの、ふえおとがしました。さびしくなって、うちへはいると、おかあさんは、ひとり燈火ともしびしたで、お仕事しごとをしていられました。
夢のような昼と晩 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのうち電車でんしゃが、自分じぶんたちのりるえきへついたので、ゆりちゃんは、おかあさんに、かれてりました。
金色のボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
事変じへんがはじまってから、毎日まいにちのように、このえきから出征兵士しゅっせいへいしったので、えきぐちには、しろぬのへ、「しゅく壮途そうと」と、おおきないたがくがかかっていました。
昼のお月さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
「どこといってひとところではありませんでした。おおきなはこは、みなとえきまでつけていき、また石炭せきたん木材もくざいは、ほかのまちろしました。」と、汽罐車きかんしゃはいいました。
負傷した線路と月 (新字新仮名) / 小川未明(著)
出征しゅっせいさいは、○○えきから、徳蔵とくぞうさんは、出発しゅっぱつしたのです。兵隊へいたいさんをせた汽車きしゃとおると、国防婦人こくぼうふじん制服せいふくおんなたちは、線路せんろのそばにならんで、はたりました。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
正吉しょうきちは、そうくと、いくらか気持きもちがらくになりました。いそいで、えきはいろうとしたときに、夜遅よるおそく、さむいのに、そとちながら、はなっている少女しょうじょました。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれは、いつものごとくほがらかで、口笛くちぶえをそれにわして、いえかえるべくえきほうあるいていました。
夕焼けがうすれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
正吉しょうきちは、しろ百合ゆりはなと、あかいカーネーションのはなもとめました。かれは、えき階段かいだんのぼりながら
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
その晩方ばんがた、あるさびしい、ちいさなえき汽車きしゃくと、あめチョコは、そこでろされました。
飴チョコの天使 (新字新仮名) / 小川未明(著)
やまを一つすと、すでにさくらはな満開まんかいでした。あるちいさなえきにさしかかるまえさくらのある土手どてで四、五にん工夫こうふが、ならんでつるはしをげて線路せんろなおしていました。
汽車は走る (新字新仮名) / 小川未明(著)
いや、きいたはなしさ。おじさんがたのは、あるむらで、うま出征しゅっせいするので、えきにりっぱなアーチがち、小学生しょうがくせいが、に、に、はたをふりながら、見送みおくりにいくのだった。
赤土へくる子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
えきちかくの花屋はなやでは、はないている、ヒヤシンスのはちが、ならべてありました。
緑色の時計 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ここからはえきちかく、えず電車でんしゃや、汽車きしゃふえおとがしていました。そして、停車場ていしゃばのあたりは、にぎやかなまちでありました。たつ一は、れのまち景色けしき見物けんぶつしてかえろうとおもいました。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
汽車きしゃは、だんだんそのやまほうちかづいていきました。そして、あるえきいたときに、幸吉こうきちは、いままでってきた汽車きしゃわかれて、ほかの客車きゃくしゃえなければならなかったのです。
花の咲く前 (新字新仮名) / 小川未明(著)
さびしいいなかながら、えき付近ふきんまちらしくなっていました。たばこをみせがあり、金物かなものをならべたみせがあり、また青物あおものや、荒物あらものなどをみせなどが、ぼつり、ぼつりとられました。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちがったあたらしいえきに、汽車きしゃくと、そこは入隊にゅうたいする兵士へいし見送みおくりで、構内こうないがにぎわっていました。しろ上衣うわぎ国防婦人こくぼうふじんのたすきをかけた婦人ふじんたちがたくさん、かよはいりました。
汽車は走る (新字新仮名) / 小川未明(著)
石炭せきたんのかけらが、はこのすみに、ちらばっているのをると、たぶん、えきあたりから、工場こうじょう石炭せきたんをはこんだのでしょう。そうおもうと、ふと、すぎったのことが、おもいだされました。
どこかで呼ぶような (新字新仮名) / 小川未明(著)
あちらに、自動車じどうしゃや、自転車じてんしゃはしっているのがえる、えき付近ふきんにきたとき
ペスをさがしに (新字新仮名) / 小川未明(著)
まきすみや、石炭せきたん生産地せいさんちから直接ちょくせつ輸入ゆにゅうして、そのおろしや、小売こうりをしているので、あるときは、えき到着とうちゃくした荷物にもつろしを監督かんとくしたり、またリヤカーにんで、小売こうさきはこぶこともあれば
空晴れて (新字新仮名) / 小川未明(著)
えきへは、まだとおうございますか。」と、そのひとが、たずねました。
夕焼けがうすれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
このみちとおって、みんなは、汽車きしゃえきほうへとゆくのでした。
子供と馬の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
汽車きしゃは、えきには停車ていしゃせずに、そのままぎてしまいました。
昼のお月さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
かあさんは、とうとう、えきまえまできてしまいました。
夕焼けがうすれて (新字新仮名) / 小川未明(著)