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ぐん
ふりがな文庫
“
群
(
ぐん
)” の例文
昭和二年初めて三田の書生及三田出身の紳士が野球見物の帰り
群
(
ぐん
)
をなし隊をつくって銀座通を襲った事を看過するわけには行かない。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
幾里
(
いくり
)
も幾里ものあいだ、ただいちめんに青すすきの波である。その一すじの道を、まッくろな一
群
(
ぐん
)
の人間が、いそぎに、いそいでいく。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
爪長
(
つめなが
)
く、
大
(
おほき
)
さは七
尺
(
しやく
)
乃至
(
ないし
)
一
丈
(
じやう
)
二三
尺
(
じやく
)
位
(
ぐら
)
いの
巨鳥
(
きよてう
)
が、
天日
(
てんじつ
)
も
暗
(
くら
)
くなる
迄
(
まで
)
夥
(
おびたゞ
)
しく
群
(
ぐん
)
をなして、
吾
(
わ
)
が
輕氣球
(
けいきゝゆう
)
を
目懸
(
めが
)
けて、
襲
(
おそ
)
つて
來
(
き
)
たのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
外
(
そと
)
から、
知
(
し
)
らせをもたらした一
群
(
ぐん
)
の
蛾
(
が
)
が
道案内
(
みちあんない
)
となりました。そして、そのあとからみんながいっしょにつづいて
飛
(
と
)
び
立
(
た
)
ったのであります。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
か
)
の
開墾地
(
かいこんち
)
へは
周圍
(
しうゐ
)
に
隱
(
かく
)
れる
場所
(
ばしよ
)
が
有
(
あ
)
る
所爲
(
せゐ
)
か、
村落
(
むら
)
の
何處
(
どこ
)
にも
俄
(
にはか
)
に
其
(
その
)
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
かなくなつた
雀
(
すゞめ
)
が
群
(
ぐん
)
をなして
日毎
(
ひごと
)
に
襲
(
おそ
)
うた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
其れと
斜
(
なゝめ
)
に対して
右方
(
うはう
)
に
聳
(
そび
)
えたウフイツチ邸は階下の広大な
看棚
(
ロオヂア
)
を広場に面せしめて、
其
(
その
)
中には
希臘
(
ギリシヤ
)
羅馬
(
ロオマ
)
時代の古彫像が生ける如く
群
(
ぐん
)
を成して居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
観
(
み
)
る人
群
(
ぐん
)
をなすは
勿論
(
もちろん
)
、事をはりてはこゝかしこにて
喜酒
(
よろこびざけ
)
の
宴
(
えん
)
をひらく。これみな
国君
(
こくくん
)
盛徳
(
せいとく
)
の
余沢
(
よたく
)
なり。他所にも左義長あれどもまづは
小千谷
(
をぢや
)
を
盛大
(
せいだい
)
とす。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
遥
(
はるか
)
に思いもよらぬ後方の
群
(
ぐん
)
を抜いた空に、ぽっかり浮んでいるのは
祖母
(
そぼ
)
の頂である。離れて
久住
(
くじゅう
)
の頂が、やや低いところに見える。
英彦
(
えひこ
)
が見える、
市房
(
いちふさ
)
が見える。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
カピューレット
長者
(
ちゃうじゃ
)
を
先
(
さき
)
に、ヂュリエット
及
(
およ
)
び
同族
(
どうぞく
)
の
者
(
もの
)
多勢
(
おほぜい
)
一
方
(
ぱう
)
より
出
(
い
)
で、
他方
(
たはう
)
より
出
(
い
)
で
來
(
きた
)
る
賓客
(
ひんきゃく
)
の
男女
(
なんにょ
)
及
(
およ
)
びロミオ、マーキューシオー
等
(
ら
)
假裝者
(
かさうしゃ
)
の一
群
(
ぐん
)
を
迎
(
むか
)
ふる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
蛇
(
くちなは
)
も
閃
(
きらめ
)
きぬ、
蜥蜴
(
とかげ
)
も見えぬ、其他の
湿虫
(
しつちう
)
群
(
ぐん
)
をなして、
縦横
(
じうわう
)
交馳
(
かうち
)
し奔走せる
状
(
さま
)
、
一眼
(
ひとめ
)
見るだに胸悪きに、手足を
縛
(
ばく
)
され衣服を
剥
(
は
)
がれ若き
婦人
(
をんな
)
の
肥肉
(
ふとりじし
)
を
酒塩
(
さかしほ
)
に味付けられて
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
海底超人は、いまや用がおわったので、
群
(
ぐん
)
をなして、ぞろぞろと甲板の上にはいのぼってきた。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
五年生のなかにたったひとり、本校の大ぜいのなかでも
群
(
ぐん
)
をぬいてできのよい女の子がいることで、
岬
(
みさき
)
からかよっている三十人の男女生徒がちこくしなかったようにいった。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
その狼藉はなお可なり、酒席の一興、かえって面白しとして
恕
(
じょ
)
すべしといえども、座中ややもすれば三々五々の
群
(
ぐん
)
を成して、その談、
花街
(
かがい
)
柳巷
(
りゅうこう
)
の事に及ぶが如きは聞くに堪えず。
日本男子論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
群
(
ぐん
)
をなして
腸腺
(
ちょうせん
)
を
貫
(
つらぬ
)
き、
之
(
これ
)
を破壊して血管と腹膜に侵入し、そこに
瓦斯
(
がす
)
を発生して、組織を液体化する
醗酵素
(
はっこうそ
)
を分泌するのだが、この発生瓦斯の膨脹力は驚くべきものであって
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
西蔵
(
チベット
)
は
世界
(
せかい
)
の
屋根
(
やね
)
といはれてゐるほどで、
国
(
くに
)
全体
(
ぜんたい
)
が
高
(
たか
)
い
山々
(
やまやま
)
の
連
(
つらな
)
りだ。その
山々
(
やまやま
)
の
中
(
なか
)
でも
群
(
ぐん
)
を
抜
(
ぬ
)
いて
高
(
たか
)
く、
西蔵
(
チベット
)
の
屋根
(
やね
)
ともいはれるのが、
印度
(
インド
)
との
国境
(
こくきやう
)
に
跨
(
またが
)
るヱヴェレスト
山
(
ざん
)
である。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
大きい亀どもは、肯いた様子をして、
群
(
ぐん
)
をなし隊を結んで、それを載せて行った。
不周山
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
それも亡くなられるほんの三四ヶ月前に万世
橋
(
はし
)
のミカドホテルの
球突塲
(
たまつきば
)
で一
戰
(
せん
)
を
試
(
こゝろ
)
みたのだつたが、持
點
(
てん
)
も前に
擧
(
あ
)
げた人
達
(
たち
)
よりも
聊
(
いさゝ
)
か
群
(
ぐん
)
をぬいた六十
點
(
てん
)
で、その
突
(
つ
)
き
振
(
ふり
)
たるや
快活
(
くわいくわつ
)
奔放
(
ほんほう
)
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
ここには
大分
(
だいぶ
)
群
(
ぐん
)
をなして
数
(
かず
)
にしたら、両方を合せて約二十粒もあったろう。姉は丹念に一粒ずつ取っては食い、取っては食い、とうとう妹の顔中にある奴を一つ残らず食ってしまった。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私は憂鬱になつてしまつて、自分が拔いたまま
積
(
つ
)
み
重
(
かさ
)
ねた本の
群
(
ぐん
)
を
眺
(
なが
)
めてゐた。
檸檬
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
宛
(
あたか
)
も若き競技者が
方人
(
かたうど
)
、
調練者
(
ならして
)
の
群
(
ぐん
)
に
急
(
せか
)
れてか
楕圓砂場
(
だゑんさぢやう
)
をさして行く時
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
野を散歩す
日
(
ひ
)
暖
(
うらら
)
かにして小春の季節なり。
櫨紅葉
(
はじもみじ
)
は半ば散りて半ば枝に残りたる、風吹くごとに
閃
(
ひら
)
めき飛ぶ。海近き河口に至る。潮
退
(
ひ
)
きて
洲
(
す
)
あらわれ鳥の
群
(
ぐん
)
、飛び回る。水門を
下
(
お
)
ろす
童子
(
どうじ
)
あり。
小春
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
そこには人、
群
(
ぐん
)
を成して行かず、ひとり行くを悦ぶ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
ホルスタインの
群
(
ぐん
)
を指導するとき
『春と修羅』
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
遠く行く一
群
(
ぐん
)
の鳥
短歌
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
まして近頃は
戦
(
いくさ
)
がなくて人肉に飢えているので、野から町へ移ったいわゆる野良犬が街道筋には
群
(
ぐん
)
をなしていることが珍しくない。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鴻雁
(
こうがん
)
は空を行く時列をつくっておのれを護ることに努めているが、
鶯
(
うぐいす
)
は幽谷を
出
(
い
)
でて
喬木
(
きょうぼく
)
に
遷
(
うつ
)
らんとする時、
群
(
ぐん
)
をもなさず列をもつくらない。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
其
(
その
)
国の野蛮に派手な服装をした
印度
(
インド
)
人の一
群
(
ぐん
)
と、青い服を着けた
波斯
(
ジプシイ
)
の男の踊子と
丈
(
だけ
)
は特に雇はれて居るらしい。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
此
(
この
)
魚族
(
ぎよぞく
)
は、
極
(
きわ
)
めて
性質
(
せいしつ
)
の
猛惡
(
まうあく
)
なもので、
一時
(
いちじ
)
に
斯
(
か
)
く
押寄
(
おしよ
)
せて
來
(
き
)
たのは、
疑
(
うたがひ
)
もなく、
吾等
(
われら
)
を
好
(
よ
)
き
餌物
(
えもの
)
と
認
(
みと
)
めたのであらう。
私
(
わたくし
)
も
其
(
その
)
群
(
ぐん
)
を
見
(
み
)
て
忽
(
たちま
)
ち
野心
(
やしん
)
が
起
(
おこ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
一
群
(
ぐん
)
の
蛾
(
が
)
が、
花
(
はな
)
びらを
振
(
ふ
)
りまいたように、
空
(
そら
)
を
飛
(
と
)
び
舞
(
ま
)
ったのです。つづいて
蛾
(
が
)
の
大群
(
たいぐん
)
が
大空
(
おおぞら
)
をかすめて、
先
(
さき
)
へ
飛
(
と
)
んでいった、
蛾
(
が
)
の
群
(
む
)
れのあとにつづきました。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
観
(
み
)
る人
群
(
ぐん
)
をなすは
勿論
(
もちろん
)
、事をはりてはこゝかしこにて
喜酒
(
よろこびざけ
)
の
宴
(
えん
)
をひらく。これみな
国君
(
こくくん
)
盛徳
(
せいとく
)
の
余沢
(
よたく
)
なり。他所にも左義長あれどもまづは
小千谷
(
をぢや
)
を
盛大
(
せいだい
)
とす。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
杉か
檜
(
ひのき
)
か分からないが
根元
(
ねもと
)
から
頂
(
いただ
)
きまでことごとく
蒼黒
(
あおぐろ
)
い中に、山桜が薄赤くだんだらに
棚引
(
たなび
)
いて、
続
(
つ
)
ぎ
目
(
め
)
が
確
(
しか
)
と見えぬくらい
靄
(
もや
)
が濃い。少し手前に
禿山
(
はげやま
)
が一つ、
群
(
ぐん
)
をぬきんでて
眉
(
まゆ
)
に
逼
(
せま
)
る。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ヅーフ部屋と云う字引のある部屋に、五人も十人も
群
(
ぐん
)
をなして無言で字引を
引
(
ひき
)
つゝ勉強して居る。夫れから
翌朝
(
よくあさ
)
の会読になる。会読をするにも
籤
(
くじ
)
で
以
(
もっ
)
て
此処
(
ここ
)
から此処までは誰と
極
(
き
)
めてする。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
足下
(
きみ
)
は
昨夜
(
ゆうべ
)
はマブ
媛
(
ひめ
)
(夢妖精)とお
臥
(
ね
)
やったな!
彼奴
(
あいつ
)
は
妄想
(
もうざう
)
を
産
(
う
)
まする
産婆
(
さんば
)
ぢゃ、
町年寄
(
まちどしより
)
の
指輪
(
ゆびわ
)
に
光
(
ひか
)
る
瑪瑙玉
(
めなうだま
)
よりも
小
(
ちひ
)
さい
姿
(
すがた
)
で、
芥子粒
(
けしつぶ
)
の一
群
(
ぐん
)
に
車
(
くるま
)
を
牽
(
ひか
)
せて、
眠
(
ねぶ
)
ってゐる
人間
(
にんげん
)
の
鼻柱
(
はなばしら
)
を
横切
(
よこぎ
)
りをる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
と、首領らしい男が手をさし挙げると、一
群
(
ぐん
)
のいなごのように、そのすべてが、村の方へ向って、一散に駈けて行った。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
野犬
(
やけん
)
の一
群
(
ぐん
)
は、ジャックを
中心
(
ちゅうしん
)
にして、
自分
(
じぶん
)
たちの
生活
(
せいかつ
)
を
営
(
いとな
)
むことにしました。
彼
(
かれ
)
らは、どこへいくにも
一塊
(
ひとかたまり
)
となって、いつでも
敵
(
てき
)
に
当
(
あ
)
たる
用意
(
ようい
)
をしていました。
花の咲く前
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
寺の門内には
仮店
(
かりみせ
)
ありて物を売り、
人
(
ひと
)
群
(
ぐん
)
をなす。芝居には
仮
(
かり
)
に戸板を
集
(
あつめ
)
て
囲
(
かこひ
)
たる入り口あり、こゝに
守
(
まも
)
る
者
(
もの
)
ありて一人
前
(
まへ
)
何程と
価
(
あたひ
)
を
取
(
とる
)
、これ
屋根普請
(
やねふしん
)
の
勧化
(
くわんけ
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
小
(
せう
)
は四五
尺
(
しやく
)
より
大
(
だい
)
は二三
丈
(
じよう
)
位
(
ぐら
)
いの
數※
(
すうまん
)
の
沙魚
(
ふか
)
が、
群
(
ぐん
)
をなして
我
(
わが
)
端艇
(
たんてい
)
の
周圍
(
まわり
)
に
押寄
(
おしよ
)
せて
來
(
き
)
たのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
少し酒気を帯びては居るが人の悪い案内者風の男でも無いから僕も附いて行つた。
此
(
この
)
老人
(
としより
)
の
立
(
たち
)
ん
坊
(
ばう
)
と話し
乍
(
なが
)
ら
行
(
ゆ
)
く日本人を珍らしがつて附近の子供の一
群
(
ぐん
)
もぞろぞろと附いて来た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
またそれには、こういう武人の一
群
(
ぐん
)
に対して、何らか求める大志を抱いているものということもほぼ想像がつく。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
寺の門内には
仮店
(
かりみせ
)
ありて物を売り、
人
(
ひと
)
群
(
ぐん
)
をなす。芝居には
仮
(
かり
)
に戸板を
集
(
あつめ
)
て
囲
(
かこひ
)
たる入り口あり、こゝに
守
(
まも
)
る
者
(
もの
)
ありて一人
前
(
まへ
)
何程と
価
(
あたひ
)
を
取
(
とる
)
、これ
屋根普請
(
やねふしん
)
の
勧化
(
くわんけ
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
そして、
夜
(
よる
)
になると
彼
(
かれ
)
らの一
群
(
ぐん
)
は、しばらく
名残
(
なごり
)
を
惜
(
お
)
しむように、
低
(
ひく
)
く
湖
(
みずうみ
)
の
上
(
うえ
)
を
飛
(
と
)
んでいたが、やがて、
K
(
ケー
)
がんを
先頭
(
せんとう
)
に
北
(
きた
)
をさして、
目的
(
もくてき
)
の
地
(
ち
)
に
到達
(
とうたつ
)
すべく
出発
(
しゅっぱつ
)
したのであります。
がん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのような母、あのような父、正行が
群
(
ぐん
)
を抜いた戦陣ぶりも理由なきことではなかった。だがの、正行
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
観人
(
みるひと
)
群
(
ぐん
)
をなして大入なれば、
猿
(
さる
)
の如き
童
(
わらべ
)
ども
樹
(
き
)
にのぼりてみるもあり。
小娘
(
ちひさきむすめ
)
が
笊
(
ざる
)
を
提
(
さげ
)
て
冰々
(
こほり/\
)
とよびて
土間
(
どま
)
の中を
売
(
う
)
る。
笊
(
ざる
)
のなかへ木の
青葉
(
あをば
)
をしき雪の
冰
(
こほり
)
の
塊
(
かたまり
)
をうる也。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
観人
(
みるひと
)
群
(
ぐん
)
をなして大入なれば、
猿
(
さる
)
の如き
童
(
わらべ
)
ども
樹
(
き
)
にのぼりてみるもあり。
小娘
(
ちひさきむすめ
)
が
笊
(
ざる
)
を
提
(
さげ
)
て
冰々
(
こほり/\
)
とよびて
土間
(
どま
)
の中を
売
(
う
)
る。
笊
(
ざる
)
のなかへ木の
青葉
(
あをば
)
をしき雪の
冰
(
こほり
)
の
塊
(
かたまり
)
をうる也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「いやその世辞が油断ならぬ。よも、こちらの腹を見やぶられはしまいな。都ではいくたびも会っておるが、
群
(
ぐん
)
をぬいて
如才
(
じょさい
)
のない、そして
炯眼
(
けいがん
)
な佐々木道誉のことだ」
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こうして呂宋兵衛たちは、この村を
食
(
く
)
いつくしたら、次の部落へ、つぎの部落を
蹂躪
(
じゅうりん
)
しきったらその次へ、
群
(
ぐん
)
をなして
桑田
(
そうでん
)
を
枯
(
か
)
らす害虫のように渡りあるく
下心
(
したごころ
)
でいるのだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ああ戦国の
餓鬼
(
がき
)
! 戦場のあとに
白昼
(
はくちゅう
)
の
公盗
(
こうとう
)
をはたらく
野武士
(
のぶし
)
の餓鬼! その一
群
(
ぐん
)
であった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
影法師の一かたまりが
囁
(
ささや
)
いていると、
彼方
(
かなた
)
の石垣の
崩
(
くず
)
れに腰かけている一
群
(
ぐん
)
が
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“群”の意味
《名詞》
(グン) 多くの同類のものが集まっているもの。むれ。群がり。集まり。
(グン) 空でない集合 G とその上の二項演算 μ: G × G → G の組 (G, μ) について、結合法則、単位元の存在、逆元の存在の三つの性質をもつものをいう。
(むれ) 人や動物が集まっていること。特に目的なく集まっているときに用いる。
(出典:Wiktionary)
群
常用漢字
小4
部首:⽺
13画
“群”を含む語句
群集
群衆
人群
一群
家群
群立
群雀
群生
群鶴
群青
拔群
大群
群山
群青色
群行
群島
群葉
群鳥
石群
平群
...