“幾里”の読み方と例文
読み方割合
いくり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幾里いくりも幾里ものあいだ、ただいちめんに青すすきの波である。その一すじの道を、まッくろな一ぐんの人間が、いそぎに、いそいでいく。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幾里いくりともなきながれにかすみをひきたるがごとく、朝より夕べまでこと/″\く川上へつゞきたるがそのかぎりをしらず、川水も見えざるほど也。
やうしたに、うづいてくるしさうなかはらいろが、幾里いくりとなくつゞ景色けしきを、たかところからながめて、これでこそ東京とうきやうだとおもことさへあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)