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変
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かは
ふりがな文庫
“
変
(
かは
)” の例文
旧字:
變
彼
(
かれ
)
の
眼
(
め
)
に映じた女の姿勢は、自然の経過を、尤も
美
(
うつ
)
くしい刹那に、
捕虜
(
とりこ
)
にして動けなくした様である。
変
(
かは
)
らない所に、
永
(
なが
)
い慰藉がある。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
これが
泊
(
とまり
)
に
着
(
つ
)
くと、
大形
(
おほがた
)
の
裕衣
(
ゆかた
)
に
変
(
かは
)
つて、
帯広解
(
おびひろげ
)
で
焼酎
(
せうちう
)
をちびり/\
遣
(
や
)
りながら、
旅籠屋
(
はたごや
)
の
女
(
をんな
)
のふとつた
膝
(
ひざ
)
へ
脛
(
すね
)
を
上
(
あ
)
げやうといふ
輩
(
やから
)
ぢや。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「をばさん、お
変
(
かは
)
りもありませんの。ほんとに、つい
家
(
うち
)
が出にくいものですから、あれツきり
御無沙汰
(
ごぶさた
)
しちまつて………。」
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
気の置け
相
(
さう
)
にない
連中
(
れんぢゆう
)
だが、まだ
馴染
(
なじみ
)
が浅いので食堂で顔を合す
許
(
ばか
)
り、僕は相
変
(
かは
)
らず二等室へ出掛けて日を
暮
(
くら
)
して居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
箸
(
はし
)
で
段々
(
だん/″\
)
灰
(
はい
)
を
掻
(
か
)
いて
行
(
ゆ
)
くと
腹
(
はら
)
の
辺
(
あたり
)
に
塊
(
かたまり
)
があつたから木と竹の
箸
(
はし
)
でヅンと
突割
(
つきわ
)
ると
中
(
なか
)
から色も
変
(
かは
)
らず
山吹色
(
やまぶきいろ
)
の
古金
(
こきん
)
が出るから、
慌
(
あは
)
てゝ
両方
(
りやうはう
)
の
袂
(
たもと
)
へ
入
(
い
)
れながら。
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
大久保
(
おほくぼ
)
は
出発前
(
しゆつぱつぜん
)
よりも一
層
(
そう
)
あせつてゐたが、
先
(
ま
)
づ
訪
(
おとづ
)
れたのは、やはり
竹村
(
たけむら
)
であつた。
彼
(
かれ
)
はロンドン
仕立
(
じたて
)
の
脊広
(
せびろ
)
を
着
(
き
)
こんでゐただけで、一
年
(
ねん
)
前
(
まへ
)
の
彼
(
かれ
)
と
少
(
すこ
)
しも
変
(
かは
)
つたところはなかつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「どうも此の
界隈
(
かいわい
)
にや、渡辺国武だの、
津田仙
(
つだせん
)
だの、矢野二郎だの、安藤太郎だのツて
一
(
ひ
)
と
風
(
ふう
)
変
(
かは
)
つた連中のお揃ひだナ」「
何
(
いづ
)
れ麻布七不思議ツてなことになるのだろ、ハヽヽヽヽ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
「どうも、この家は
空気
(
くうき
)
が悪い。古
臭
(
くさ
)
い
空気
(
くうき
)
がたまるのだ。家を
変
(
かは
)
らう。家を。」
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
ええ それは雪
降
(
ふ
)
りや
嵐
(
あらし
)
がやつて来る前 お天気が
変
(
かは
)
りさうになるからです
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
天色
(
てんしよく
)
倏急
(
にはか
)
に
変
(
かは
)
り
黒雲
(
くろくも
)
空
(
そら
)
に
覆
(
おほ
)
ひければ(是雪中の常也)
夫
(
をつと
)
空
(
そら
)
を見て大に
驚怖
(
おどろき
)
、こは
雪吹
(
ふゞき
)
ならんいかゞはせんと
踉蹡
(
ためらふ
)
うち、
暴風
(
はやて
)
雪を
吹散
(
ふきちらす
)
事
巨濤
(
おほなみ
)
の
岩
(
いは
)
を
越
(
こゆ
)
るがごとく、
飇
(
つぢかぜ
)
雪を
巻騰
(
まきあげ
)
て
白竜
(
はくりやう
)
峯
(
みね
)
に
登
(
のぼる
)
がごとし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
沖つ嶋
荒磯
(
ありそ
)
の鴎こゑ
寂
(
さ
)
びて飛びあへぬかも風
変
(
かは
)
るらし
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
逢
(
あ
)
ふ
瀬
(
せ
)
のたびに
変
(
かは
)
るかな
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何に
変
(
かは
)
ろ
極楽とんぼ
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
(
唯
(
はい
)
、
何
(
なあに
)
、
変
(
かは
)
つたことでもござりませぬ、
私
(
わし
)
も
嬢様
(
ぢやうさま
)
のことは
別
(
べつ
)
にお
尋
(
たづ
)
ね
申
(
まを
)
しませんから、
貴女
(
あなた
)
も
何
(
なん
)
にも
問
(
と
)
ふては
下
(
くだ
)
さりますな。)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「そんな事が、あらう
筈
(
はづ
)
がない。いくら、
変
(
かは
)
つたつて、そりや
唯
(
たゞ
)
年
(
とし
)
を
取
(
と
)
つた丈の変化だ。成るべく
帰
(
かへ
)
つて三千代さんに安慰を与へて
遣
(
や
)
れ」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
は
風邪
(
かぜ
)
をひいた。
七草
(
なゝくさ
)
過ぎて学校が
始
(
はじま
)
つた
処
(
ところ
)
から一日無理をして通学した
為
(
た
)
めに、流行のインフルヱンザに
変
(
かは
)
つて正月一ぱい
寝通
(
ねとほ
)
してしまつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
へい/\。主「
以前
(
いぜん
)
は
然
(
しか
)
るべきお
方
(
かた
)
の
成
(
な
)
れの
果
(
はて
)
で、まア
此時節
(
このじせつ
)
が
斯
(
か
)
う
変
(
かは
)
つたから、
当時
(
いま
)
然
(
さ
)
ういふ
御身分
(
ごみぶん
)
に
零落
(
おちぶ
)
れなさつたのだらうが、
何
(
ど
)
うもお気の毒なことで…。 ...
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
もとは大坂の
町家
(
ちやうか
)
の娘で芝居の
変
(
かは
)
り目には
両親
(
ふたおや
)
が欠かさず道頓堀へ
伴
(
つ
)
れて
行
(
ゆ
)
く程であつたが
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
「私、こゝの家を
変
(
かは
)
りたい。ね、家をさがしてよ。私、もうこゝは
嫌
(
きら
)
ひ。」
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
それごらん 天気の
変
(
かは
)
り目をちやんと知るのは天
文学者
(
もんがくしや
)
より
偉
(
えら
)
いんだよ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
凄きまで
面
(
おも
)
変
(
かは
)
り、人と世を
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
何
(
なん
)
でも
飛騨
(
ひだ
)
一
円
(
ゑん
)
当時
(
たうじ
)
変
(
かは
)
つたことも
珍
(
めづ
)
らしいこともなかつたが、
唯
(
たゞ
)
取出
(
とりい
)
でゝいふ
不思議
(
ふしぎ
)
は、
此
(
こ
)
の
医者
(
いしや
)
の
娘
(
むすめ
)
で、
生
(
うま
)
れると
玉
(
たま
)
のやう。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
君
(
きみ
)
の
変
(
かは
)
つた
如
(
ごと
)
く
変
(
かは
)
つちまつた。
斯
(
か
)
う
摺
(
す
)
れちや
仕方
(
しかた
)
がない。だから、もう
少
(
すこ
)
し待つて
呉
(
く
)
れ
給
(
たま
)
へ」と答へて、平岡はわざとらしい
笑
(
わら
)
ひ
方
(
かた
)
をした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
耳元
(
みゝもと
)
近くから
恐
(
おそろ
)
しい
黄
(
きいろ
)
い声が、「
変
(
かは
)
るよ———ウ」と
叫
(
さけ
)
び出した。見物人が出口の
方
(
はう
)
へと
崩
(
なだれ
)
を打つて
下
(
お
)
りかける。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
自分の
思郷病
(
しきやうびやう
)
は
益
(
ます/\
)
人目に附く迄
劇
(
はげし
)
く成つた。其れで土地が
変
(
かは
)
れば少しは気の紛れる事もあらうと
良人
(
をつと
)
に勧められて不順な天候の中に強ひて独墺及び
和蘭陀
(
ヲランダ
)
の旅を思ひ立つのであつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
どうも誠に思ひ
掛
(
が
)
けないことでお
前
(
まへ
)
さんに
邂逅
(
あひ
)
ました、
未
(
ま
)
だお
目
(
め
)
には
掛
(
か
)
からなかつたが、
今度
(
こんど
)
はお
眤近
(
ちかづき
)
にならう……まア
此時節
(
このじせつ
)
が
変
(
かは
)
つて
貴方
(
あなた
)
は
斯
(
か
)
う
御零落
(
ごれいらく
)
になつて、
何
(
な
)
んとも
云
(
い
)
ひやうがない
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
神楽坂から
外濠
(
そとぼり
)
線へ乗つて、御茶の
水
(
みづ
)
迄
来
(
く
)
るうちに気が
変
(
かは
)
つて、森川丁にゐる寺尾といふ同窓の友達を尋ねる事にした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
松川
彼処
(
かしこ
)
に
住
(
すま
)
ひてより、別に
変
(
かは
)
りしこともなく、
二月
(
ふたつき
)
余も
落着
(
おちつ
)
けるは、いと珍しきことなりと、
近隣
(
きんりん
)
の人は
噂
(
うはさ
)
せり。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
吾妻橋
(
あづまばし
)
へ
出
(
で
)
るやうになつても
客
(
きやく
)
のつくことには
変
(
かは
)
りがなく、
其
(
そ
)
の
月
(
つき
)
の
末
(
すゑ
)
にはハンドバツグの
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
れた
紙入
(
かみいれ
)
には
百円札
(
ひやくゑんさつ
)
や
千円札
(
せんゑんさつ
)
がいくら
押込
(
おしこ
)
まうとしても
押込
(
おしこ
)
めない
程
(
ほど
)
であつた。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
空
(
そら
)
は又
変
(
かは
)
つて
来
(
き
)
た。風が遠くから吹いてくる。広い
畠
(
はたけ
)
の
上
(
うへ
)
には日が
限
(
かぎ
)
つて、見てゐると、寒い程淋しい。
草
(
くさ
)
からあがる
地意気
(
ぢいき
)
で
身体
(
からだ
)
は
冷
(
ひ
)
えてゐた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
孰
(
いづ
)
れが
前
(
さき
)
に
出来
(
でき
)
たか、
穿鑿
(
せんさく
)
に
及
(
およ
)
ばぬが、
怪力
(
くわいりき
)
の
盲人
(
まうじん
)
の
物語
(
ものがた
)
りが二ツある。
同
(
おな
)
じ
話
(
はなし
)
の
型
(
かた
)
が
変
(
かは
)
つて、一ツは
講釈師
(
かうしやくし
)
が
板
(
いた
)
にかけて、のん/\づい/\と
顕
(
あら
)
はす。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
素人目
(
しろうとめ
)
にも、この
上
(
のぼ
)
り十五
町
(
ちやう
)
、五十六
曲
(
まが
)
り十六
景
(
けい
)
と
申
(
まを
)
して
岩端
(
いはばな
)
、
山口
(
やまぐち
)
の
処々
(
ところ/″\
)
、いづれも
交
(
かは
)
る/″\、
湖
(
みづうみ
)
の
景色
(
けしき
)
が
変
(
かは
)
りますうちにも、こゝは一
段
(
だん
)
と
存
(
ぞん
)
じました。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
まだ
変
(
かは
)
つた
事
(
こと
)
には、
舷
(
ふなばた
)
を
霞
(
かすみ
)
が
包
(
つゝ
)
んで、ふつくり
浮上
(
うきあが
)
つたやうな
艫
(
とも
)
に
留
(
と
)
まつて、
五位鷺
(
ごゐさぎ
)
が
一羽
(
いちは
)
、
頬冠
(
ほゝかぶり
)
でも
為
(
し
)
さうな
風
(
ふう
)
で、のつと
翼
(
つばさ
)
を
休
(
やす
)
めて
向
(
むか
)
ふむきにチヨンと
居
(
ゐ
)
た。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
騒
(
さわ
)
ぐまい、
時々
(
とき/″\
)
ある……
深山幽谷
(
しんざんいうこく
)
の
変
(
へん
)
じや。
少
(
わか
)
い
人
(
ひと
)
、
誰
(
たれ
)
の
顔
(
かほ
)
も
何
(
ど
)
の
姿
(
すがた
)
も、
何
(
ど
)
う
変
(
かは
)
るか
知
(
し
)
んねえだ!
驚
(
おどろ
)
くと
気
(
き
)
が
狂
(
くる
)
ふぞ、
目
(
め
)
を
塞
(
ふさ
)
いで
踞
(
せぐゝま
)
れ、
蹲
(
しやが
)
め、
突伏
(
つゝふ
)
せ、
目
(
め
)
を
塞
(
ふさ
)
げい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
人間
(
にんげん
)
も
鳥獣
(
てうぢゆう
)
も
草木
(
さうもく
)
も、
混虫類
(
こんちゆうるゐ
)
も
皆
(
みんな
)
形
(
かたち
)
こそ
変
(
かは
)
つて
居
(
ゐ
)
てもおんなじほどのものだといふことを。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
大沼
(
おほぬま
)
の
刻限
(
こくげん
)
も、
村里
(
むらざと
)
と
変
(
かは
)
り
無
(
な
)
う、やがて
丑満
(
うしみつ
)
と
思
(
おも
)
ふ、
昨夜
(
ゆふべ
)
の
頃
(
ころ
)
、ソレ
此処
(
こゝ
)
で、と
網
(
あみ
)
を
取
(
と
)
つたが、
其
(
そ
)
の
晩
(
ばん
)
は
上
(
うへ
)
へ
引揚
(
ひきあ
)
げる
迄
(
まで
)
もなく、
足代
(
あじろ
)
の
上
(
うへ
)
から
水
(
みづ
)
を
覗
(
のぞ
)
くと
歴然
(
あり/\
)
と
又
(
また
)
顔
(
かほ
)
が
映
(
うつ
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
変
常用漢字
小4
部首:⼡
9画
“変”を含む語句
変化
大変
変遷
相変
変物
異変
風変
変更
変形
不相変
有為転変
変貌
面変
変改
変若水
変名
変若
変種
豹変
唐変木
...