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伴
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ともな
ふりがな文庫
“
伴
(
ともな
)” の例文
とその
家庭
(
かてい
)
の
苦痛
(
くつう
)
を
白状
(
はくじやう
)
し、
遂
(
つい
)
にこの
書
(
しよ
)
の
主人公
(
しゆじんこう
)
、
後
(
のち
)
に
殺人
(
さつじん
)
の
罪人
(
ざいにん
)
なるカ……イ……を
伴
(
ともな
)
ひて
其
(
その
)
僑居
(
けうきよ
)
に
歸
(
かへ
)
るに
至
(
いた
)
る
一節
(
いつせつ
)
極
(
きは
)
めて
面白
(
おもしろ
)
し。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
信長には、用心ぶかい家康などには、到底、空想もなし得ない
経綸
(
けいりん
)
の
雄志
(
ゆうし
)
と、壮大極まる計画があった。理想に
伴
(
ともな
)
う実行力があった。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
参集の時刻は午後一時、来会者は
皆
(
み
)
な約束を重んじて一人も遅刻せるものなし。妻や娘を
伴
(
ともな
)
える老人連は多く家庭教育会の会員なり。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
見るに
衣裳
(
なり
)
は
見苦
(
みぐる
)
しけれども色白くして
人品
(
ひとがら
)
能く
鄙
(
ひな
)
に
稀
(
まれ
)
なる美男なれば
心
(
こゝろ
)
嬉敷
(
うれしく
)
閨
(
ねや
)
に
伴
(
ともな
)
ひつゝ終に
新枕
(
にひまくら
)
を
交
(
かは
)
せし故是より吉三郎もお菊を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
第三に自己の金力を示そうと願うなら、それに
伴
(
ともな
)
う責任を
重
(
おもん
)
じなければならないという事。つまりこの三カ条に帰着するのであります。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
そしてそうなると、人間が加速度的に伸びていくし、喜びもそれに
伴
(
ともな
)
っていよいよ大きく、高く、深くなっていくものである。——
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
先生は予がこの
行
(
こう
)
に
伴
(
ともな
)
いしを
深
(
ふか
)
く
感謝
(
かんしゃ
)
せらるるといえども、予の先生に
負
(
お
)
うところ、かえって
大
(
だい
)
にして
大
(
おおい
)
に
謝
(
しゃ
)
せざるべからざるものあり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
いつか婚期を失ってしまったお蘭は自分自身を諦め切っている気持に
伴
(
ともな
)
って、もはや四郎を生ける人としては期待しなくなった。
みちのく
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
伴
(
ともな
)
ふどち
可笑
(
をか
)
しがりて、くわくらん(霍乱)の薬なるべしと
嘲笑
(
あざわら
)
ひ候まま、それがし答へ候ははくらん(博覧)
病
(
やみ
)
が買ひ候はんと申しき。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
一方
(
いつぽう
)
屋外
(
おくがい
)
に
避難
(
ひなん
)
せんとする
場合
(
ばあひ
)
に
於
(
おい
)
ては、まだ
出
(
で
)
きらない
内
(
うち
)
に
家屋
(
かおく
)
倒潰
(
とうかい
)
し、
而
(
しか
)
も
入口
(
いりぐち
)
の
大
(
おほ
)
きな
横木
(
よこぎ
)
に
壓伏
(
あつぷく
)
せられる
危險
(
きけん
)
が
伴
(
ともな
)
ふことがある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
家主
(
あるじ
)
壮夫
(
わかもの
)
三五人を
伴
(
ともな
)
ひ来りて光る物を
打
(
うつ
)
に石なり、皆もつて
怪
(
くわい
)
とし石を竹林に捨つ、その石
夜毎
(
よごと
)
に光りあり、村人おそれて夜行ものなし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
大抵
(
たいてい
)
此
(
これ
)
には
昔
(
むかし
)
の
名僧
(
めいそう
)
の
話
(
はなし
)
が
伴
(
ともな
)
つて
居
(
ゐ
)
て、いづれも
讀經
(
どきやう
)
の
折
(
をり
)
、
誦念
(
しようねん
)
の
砌
(
みぎり
)
に、
其
(
そ
)
の
喧噪
(
さわがし
)
さを
憎
(
にく
)
んで、
聲
(
こゑ
)
を
封
(
ふう
)
じたと
言
(
い
)
ふのである。
坊
(
ばう
)
さんは
偉
(
えら
)
い。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私は
手刀
(
てがたな
)
で力をこめて
頸
(
くび
)
筋を、えいえい、とたたいた。たたく度に後頭部に、しびれるような感覚を
伴
(
ともな
)
って血が上って来た——
桜島
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
ベラン氏だけは、ついに
仲間外
(
なかまはず
)
れになった。そして残りの五名の記者は、イレネに
伴
(
ともな
)
われて、はじめて展望室に足を踏み入れたのであった。
宇宙尖兵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
前年と違いよほど
苦辛
(
くしん
)
を重ねたれば少しは技術も進歩せりと思う、
江藤新平
(
えとうしんぺい
)
を演ずるはずなれば、是非御家族を
伴
(
ともな
)
い御来観ありたしという。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
そのために昼は研究ができず、夜は眠ることのできない三日四日が続いたが、それには何らの焦燥も苦悩も
伴
(
ともな
)
いはしなかった。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
余が十歳の夏、父母に
伴
(
ともな
)
われて舟で
薩摩境
(
さつまざかい
)
の祖父を見舞に往った時、
唯
(
たった
)
二十五里の海上を、風が悪くて天草の島に彼此十日も
舟
(
ふな
)
がかりした。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
源叔父の
独子
(
ひとりご
)
幸助海に
溺
(
おぼ
)
れて
失
(
う
)
せし同じ年の秋、一人の女乞食
日向
(
ひゅうが
)
の
方
(
かた
)
より迷いきて佐伯の町に足をとどめぬ。
伴
(
ともな
)
いしは
八歳
(
やっつ
)
ばかりの
男子
(
おのこ
)
なり。
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
それと共にまたこの江戸の音曲をばれいれいしく電気燈の
下
(
した
)
で演奏せしめる世俗一般の風潮にも
伴
(
ともな
)
って行く事は出来まい。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
これを
知識
(
ちしき
)
の
上
(
うへ
)
の
遊
(
あそ
)
びといひます。それとゝもに、
氣分
(
きぶん
)
が
少
(
すこ
)
しも
伴
(
ともな
)
はないのですから、
散文的
(
さんぶんてき
)
な
歌
(
うた
)
といはねばなりません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
ベシーは私の帽子やその他のものをちやんと元のやうにしてくれると、私はベシーに
伴
(
ともな
)
はれてお邸の方へと番小屋を出た。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
其
(
そ
)
の
力
(
ちから
)
が
烈
(
はげ
)
しい
程
(
ほど
)
拂曉
(
ふつげう
)
の
霜
(
しも
)
が
白
(
しろ
)
く、
其
(
そ
)
れが
白
(
しろ
)
い
程
(
ほど
)
亂
(
みだ
)
れて
飛
(
と
)
ぶ
鴉
(
からす
)
の
如
(
ごと
)
き
簇雲
(
むらくも
)
を
遠
(
とほ
)
い
西山
(
せいざん
)
の
頂巓
(
いたゞき
)
に
伴
(
ともな
)
うて
疾風
(
しつぷう
)
は
驅
(
かけ
)
るのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
わが彼をこゝに
伴
(
ともな
)
ひ來れる次第は汝に告げんも事長し、高き處より力降りて我をたすけ、我に彼を導いて汝を見また汝の詞を聞かしむ 六七—六九
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
だが桔梗様は不安そうに、「
伴
(
ともな
)
いそうでございますよ。恐ろしい恐ろしい危険がね! ああ何んとなく私達の恋には!」
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
愛情
(
あいじょう
)
の
伴
(
ともな
)
わぬ
冷
(
つめ
)
たい
夫婦
(
ふうふ
)
の
間柄
(
あいだがら
)
……
他人
(
ひと
)
さまのことは
存
(
ぞん
)
じませぬが、
私
(
わたくし
)
にとりて、それは、
世
(
よ
)
にも
浅
(
あさ
)
ましい、つまらないものでございました……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
おかる
勘平
(
かんぺい
)
の
道行
(
みちゆき
)
といつたやうな、芝居の
所作事
(
しよさごと
)
と、それに
伴
(
ともな
)
ふ輕く細く美しい音樂とが、
頻
(
しき
)
りに思ひ出されて來た。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
私
(
わたくし
)
は
默
(
だま
)
つて
點頭
(
うなづ
)
くと
夫人
(
ふじん
)
は
靜
(
しづか
)
に
立上
(
たちあが
)
り『
皆樣
(
みなさま
)
のお
耳
(
みゝ
)
を
汚
(
けが
)
す
程
(
ほど
)
ではありませんが。』と
伴
(
ともな
)
はれてピアノ
臺
(
だい
)
の
上
(
うへ
)
へ
登
(
のぼ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ロミオ ローザラインと一しょぢゃと
被言
(
おッしゃ
)
るか?
其
(
その
)
名前
(
なまへ
)
も、
其
(
その
)
名前
(
なまへ
)
に
伴
(
ともな
)
ふ
悲痛
(
かなしみ
)
も、
予
(
わし
)
ゃ
最早
(
もう
)
みんな
忘
(
わす
)
れてしまうた。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
これより
先
(
さ
)
き
小厠
(
こづかい
)
を一
人
(
にん
)
使用するの必要は無論感ずる所なりしといえども、
強
(
しい
)
てこれを
伴
(
ともな
)
わんとすれば、非常に高き賃金を要し、また
偶
(
たまた
)
ま自ら進んで
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
或日一行に
伴
(
ともな
)
われて孤踏夫人なる女人の
許
(
もと
)
へ行った。これは痴川の女であって
閨秀
(
けいしゅう
)
画家であるが、三十五で二十四五に受取れる神経質な美貌であった。
小さな部屋
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
喬介に
伴
(
ともな
)
われた一行が、二号
船渠
(
ドック
)
の海に面した岸壁の
辺
(
あた
)
りまで来た時に、どきまぎしながら彼等について行った私に向って、初めて喬介が口を切った。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
如何
(
いか
)
なる
事業
(
じげふ
)
に
從
(
したが
)
ふとも、
體力
(
たいりよく
)
此
(
これ
)
に
伴
(
ともな
)
ふて
強健
(
きやうけん
)
ならずば、
意
(
い
)
の
如
(
ごと
)
く
活動
(
くわつどう
)
する
能
(
あた
)
はず、
又
(
また
)
所期
(
しよき
)
の十一だも
達
(
たつ
)
する
能
(
あた
)
はざるは、
世上
(
せじやう
)
に
其
(
その
)
例
(
れい
)
を
多
(
おほ
)
く
見
(
み
)
る
處
(
ところ
)
なり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
実際生活を
暗指
(
あんじ
)
しつつ
恋愛情緒
(
れんあいじょうしょ
)
を具体的にいって、少しもみだらな感を
伴
(
ともな
)
わず、
嫉
(
ねた
)
ましい感をも伴わないのは、全体が
邪気
(
じゃき
)
なく
快
(
こころよ
)
いものだからであろう。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「マリイの君のゐ玉ふ処へ、
誰
(
たれ
)
か行かざらむ。人々も聞け、けふこの『ミネルワ』の仲間に入れむとて
伴
(
ともな
)
ひたるは、
巨勢
(
こせ
)
君とて、遠きやまとの画工なり。」
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
運命を自覚した影の薄い童子たちは、
辛
(
かろ
)
うじて通じている電車で
旅程
(
りょてい
)
に出るのだ。いろいろの
不可知
(
ふかち
)
要素の
伴
(
ともな
)
っているこの
生別
(
せいべつ
)
は、万感深きものがあった。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
芝田要はそんな事は耳にも入れず、其場から藩の江戸屋敷に戻り、永の御暇を願つた上、錢形平次を
伴
(
ともな
)
つて、龍の口評定所へ眞つ直ぐに驅け込んだのです。
銭形平次捕物控:163 閉された庭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
しかして教会ならびに教職の同情援助は余の身に
伴
(
ともな
)
わざりしといえども、神の恩恵と平信徒の同情との余に加わりしが故に、余は今日に至るを得たのである。
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
それに受持以外に課外二時間
宛
(
づゝ
)
と來ては、
他目
(
よそめ
)
には勞力に
伴
(
ともな
)
はない報酬、否、報酬に伴はない勞力とも見えやうが、自分は
露聊
(
つゆいさゝ
)
かこれに不平は抱いて居ない。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
植木鉢
(
うゑきばち
)
、
草花
(
くさばな
)
、
花束
(
はなたば
)
、
植木棚
(
うゑきだな
)
、その
間
(
ま
)
を
靜
(
しづ
)
かに流れるは、
艶消
(
つやけし
)
の
金
(
きん
)
の光を
映
(
うつ
)
しつつ、
入日
(
いりひ
)
の
運
(
うん
)
を悲んで、西へ
伴
(
ともな
)
ふセエヌ
川
(
かは
)
、紫色の波長く恨をひいてこの流
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
『一月ほど前のものとは甚しく劣れど、今も踊れるものなきにあらず。行きて見んと思はゞ、
伴
(
ともな
)
ひ行かん』
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
老母あはれみて
四四
をさなき心を
肯
(
う
)
け給はんや。左門
歓
(
よろこ
)
びに
堪
(
た
)
へず。母なる者常に我が孤独を
憂
(
うれ
)
ふ。
信
(
まこと
)
ある
言
(
ことば
)
を告げなば、
齢
(
よはひ
)
も
延
(
の
)
びなんにと、
伴
(
ともな
)
ひて家に帰る。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
とにかく、それの感じられるものが善きことであり、それの
伴
(
ともな
)
わないものが
悪
(
あ
)
しきことだ。極めてはっきりしていて、いまだかつてこれに疑を感じたことがない。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
何
(
なん
)
なりと
仰
(
おつ
)
しやれ、
言譯
(
いひわけ
)
は
後
(
のち
)
にしまするとて
手
(
て
)
を
取
(
と
)
りて
引
(
ひ
)
けば
彌次馬
(
やぢうま
)
がうるさいと
氣
(
き
)
をつける、
何
(
ど
)
うなり
勝手
(
かつて
)
に
言
(
い
)
はせませう、
此方
(
こちら
)
は
此方
(
こちら
)
と
人中
(
ひとなか
)
を
分
(
わ
)
けて
伴
(
ともな
)
ひぬ。
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
夢がこれほど実感を
伴
(
ともな
)
って、みえたことはないというのは、オリムピックを通じての感想ではありましたが、それをこの時ほど、
如実
(
にょじつ
)
に感じたことはありません。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
武甲山より二里
許
(
ばか
)
り奥に、
三峰山
(
みつみねざん
)
があって、三峰神社の信仰者は多く登山するが、武甲山の方は近いに
拘
(
かか
)
わらず、信仰の
伴
(
ともな
)
わない山だから、滅多に登山するものがない。
武甲山に登る
(新字新仮名)
/
河井酔茗
(著)
一丁の
艪
(
ろ
)
と風まかせの帆をあやつっての一人旅であるからには、甚作の場合よりもっと大きい不安が
伴
(
ともな
)
うわけであるが、かやは別にそれを口に出して
悔
(
くや
)
みもしなかった。
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
兎
(
と
)
ても亡びんうたかたの身にしあれば、息ある内に、
最愛
(
いと
)
しき者を見もし見られもせんと
辛
(
から
)
くも思ひ
決
(
さだ
)
め、重景一人
伴
(
ともな
)
ひ、夜に
紛
(
まぎ
)
れて屋島を
逃
(
のが
)
れ、數々の
憂
(
う
)
き目を見て
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
が、さういふ氣持は力強く實行に移らなくつて、われながら仕事の上に
傑
(
すぐ
)
れた進歩は見られなかつた。肉體を描いても自然を描いても、實感の
伴
(
ともな
)
はないものばかりだつた。
仮面
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
「病気と申上げると、
語弊
(
ごへい
)
があります。病癖でございます。それから、それに
伴
(
ともな
)
う恐怖心……」
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
彼の性質として
固
(
もと
)
より維新後に生存し得る能わず、仮りに一の不思議力は、彼を明治年間に
伴
(
ともな
)
い来ることありとするも、彼は維新の
元勲
(
げんくん
)
として、巨冠を戴き、長裾を曳き
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
伴
常用漢字
中学
部首:⼈
7画
“伴”を含む語句
同伴
伴侶
相伴
同伴者
伴奏
御伴
御相伴
随伴
御同伴
大伴
大伴家持
女伴
火伴
伴天連
道伴
幸田露伴
切支丹伴天連
伴人
伴立
路伴
...