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青々
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あおあお
ふりがな文庫
“
青々
(
あおあお
)” の例文
すがすがしい
天気
(
てんき
)
で、
青々
(
あおあお
)
と
大空
(
おおぞら
)
は
晴
(
は
)
れていましたが、その
奥底
(
おくそこ
)
に、
光
(
ひか
)
った
冷
(
つめ
)
たい
目
(
め
)
がじっと
地上
(
ちじょう
)
をのぞいているような
日
(
ひ
)
でした。
冬のちょう
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
虫ばんだが一段高く、かつ幅の広い、
部厚
(
ぶあつ
)
な
敷居
(
しきい
)
の内に、縦に
四畳
(
よじょう
)
ばかり敷かれる。壁の
透間
(
すきま
)
を
樹蔭
(
こかげ
)
はさすが、
縁
(
へり
)
なしの
畳
(
たたみ
)
は
青々
(
あおあお
)
と新しかった。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
霜にめげぬは、
青々
(
あおあお
)
とした大根の葉と、霜で甘くなる
漬菜
(
つけな
)
の
類
(
たぐい
)
と、それから緑の
縞
(
しま
)
を土に織り出して最早ぼつ/\生えて来た大麦小麦ばかりである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
おかみさんはあんな
青々
(
あおあお
)
した、
新
(
あたら
)
しい
菜
(
な
)
を
食
(
た
)
べたら、どんなに
旨
(
うま
)
いだろうと
思
(
おも
)
うと、もうそれが
食
(
た
)
べたくって、
食
(
た
)
べたくって、たまらない
程
(
ほど
)
になりました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
潮
(
うしお
)
のように近づいてきたかと思うと、やがて
青々
(
あおあお
)
とした草の
波
(
なみ
)
から、おなじ
年頃
(
としごろ
)
の少年ばかりが二十人ほど、まっ黒になって、
竹童
(
ちくどう
)
のほうへなだれてくる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
それからその
向
(
む
)
こうに
青々
(
あおあお
)
と
霞
(
かす
)
んでいる
御所
(
ごしょ
)
の
松林
(
まつばやし
)
をはるかに
拝
(
おが
)
んだに
違
(
ちが
)
いありません。
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
災害の来た一日はちょうど
二百十日
(
にひゃくとおか
)
の前日で、東京では早朝からはげしい風雨を見ましたが、十時ごろになると空も
青々
(
あおあお
)
とはれて、平和な
初秋
(
はつあき
)
びよりになったとおもうと、
午
(
ひる
)
どきになって
大震火災記
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
その
跡
(
あと
)
には
早
(
はや
)
くも
青々
(
あおあお
)
とした
蘇苔
(
こけ
)
が
隙間
(
すきま
)
なく
蒸
(
む
)
して
居
(
い
)
るのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
春
(
はる
)
の
風
(
かぜ
)
は、
青々
(
あおあお
)
と
晴
(
は
)
れた
空
(
そら
)
を
渡
(
わた
)
っていました。そして
木々
(
きぎ
)
の
小枝
(
こえだ
)
は、
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれて、なにか
楽
(
たの
)
しそうに
小唄
(
こうた
)
をうたっていたのです。
さまざまな生い立ち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
勿論
(
もちろん
)
、根を抜かれた、
肥料
(
こやし
)
になる、
青々
(
あおあお
)
と
粉
(
こな
)
を吹いたそら豆の
芽生
(
めばえ
)
に
交
(
まじ
)
って、
紫雲英
(
れんげそう
)
もちらほら見えたけれども。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
青々
(
あおあお
)
と
晴
(
は
)
れた
大空
(
おおぞら
)
の上に、ぽつん、ぽつんと、白い
点々
(
てんてん
)
のように
見
(
み
)
えていた、
仲間
(
なかま
)
の
少女
(
おとめ
)
たちの
姿
(
すがた
)
も、いつの
間
(
ま
)
にか、その
点々
(
てんてん
)
すら
見
(
み
)
えないほどの
遠
(
とお
)
くにへだたって、
間
(
あいだ
)
には
春
(
はる
)
の
霞
(
かすみ
)
が
白い鳥
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
大地が始終
真白
(
まっしろ
)
になって居るではなし、少し日あたりのよい風よけのある所では、
寒中
(
かんちゅう
)
にも
小松菜
(
こまつな
)
が
青々
(
あおあお
)
して、
崖
(
がけ
)
の蔭では
菫
(
すみれ
)
や
蒲公英
(
たんぽぽ
)
が二月に咲いたりするのを見るのは、珍らしくない。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
わしは
夜
(
よる
)
となく、
昼
(
ひる
)
となく、
幾日
(
いくにち
)
か、
北
(
きた
)
へ
旅
(
たび
)
をしました。
砂漠
(
さばく
)
を
越
(
こ
)
え、
山
(
やま
)
を
越
(
こ
)
え、
陸
(
りく
)
を
越
(
こ
)
えて、
青々
(
あおあお
)
とした
海
(
うみ
)
の
上
(
うえ
)
を
飛
(
と
)
んでゆきました。
北海の白鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空
(
そら
)
は
青々
(
あおあお
)
と
晴
(
は
)
れ
上
(
あ
)
がって、お
庭
(
にわ
)
には
桜
(
さくら
)
の
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
き
乱
(
みだ
)
れていました。
桃太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
男
(
おとこ
)
は、こちらの
石油
(
せきゆ
)
かんのふたを
取
(
と
)
りました。
青々
(
あおあお
)
とした、
強烈
(
きょうれつ
)
な
香気
(
こうき
)
を
発散
(
はっさん
)
する
液体
(
えきたい
)
が
半分
(
はんぶん
)
ほどもかんの
中
(
なか
)
になみなみとしていました。
火を点ず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
工場
(
こうじょう
)
だね。」と、
友吉
(
ともきち
)
が、
過
(
す
)
ぎてから、いいました。いつしか、
二人
(
ふたり
)
の
自転車
(
じてんしゃ
)
は、
青々
(
あおあお
)
とした、
麦畑
(
むぎばたけ
)
の
間
(
あいだ
)
の
道
(
みち
)
を
走
(
はし
)
っています。
僕が大きくなるまで
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ひるまえ
吹
(
ふ
)
いていた
風
(
かぜ
)
がやんで、
空
(
そら
)
は、一
片
(
ぺん
)
の
雲
(
くも
)
もなく、
青々
(
あおあお
)
として、
火
(
ひ
)
のように、かがやく
太陽
(
たいよう
)
のやけつくあつさだけでした。
道の上で見た話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ほら、あの
木
(
き
)
がそうよ。」と、とみ
子
(
こ
)
さんがいいました。そこには、
青々
(
あおあお
)
とした、一
本
(
ぽん
)
の
木
(
き
)
が、
夕日
(
ゆうひ
)
の
光
(
ひかり
)
を
浴
(
あ
)
びていました。
芽は伸びる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
くと、
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
が、せわしそうに
動
(
うご
)
きました。
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
は
青々
(
あおあお
)
として、
秋
(
あき
)
がしだいに
深
(
ふか
)
くなりつつあるのが
感
(
かん
)
じられます。
すずめを打つ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
生
(
う
)
まれてはじめて、
広
(
ひろ
)
い、
青々
(
あおあお
)
とした
畑
(
はたけ
)
を
見
(
み
)
たので、みい
子
(
こ
)
ちゃんは、なにを
見
(
み
)
ても
珍
(
めずら
)
しかったのです。
花
(
はな
)
びらが、
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれて
飛
(
と
)
んできても
小さな妹をつれて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
頭
(
あたま
)
の
上
(
うえ
)
の
空
(
そら
)
は、
青々
(
あおあお
)
として、ちょうどガラスをふいたようにさえていました。あちらこちらには、たこがあがって、
籐
(
とう
)
の
鳴
(
な
)
り
音
(
おと
)
が
聞
(
き
)
こえていました。
雪だるま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、どの
道
(
みち
)
を
歩
(
ある
)
いていっても、その
方
(
ほう
)
には、
黒
(
くろ
)
い
森
(
もり
)
があり、
青々
(
あおあお
)
とした
圃
(
はたけ
)
があり、
遠
(
とお
)
い
地平線
(
ちへいせん
)
には、
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
がただよって
見
(
み
)
えるのでありました。
石をのせた車
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
広々
(
ひろびろ
)
とした
原
(
はら
)
っぱには、一
角
(
かく
)
に
屋敷跡
(
やしきあと
)
のようなところがあって、
青々
(
あおあお
)
とした
梅林
(
ばいりん
)
には、
実
(
み
)
がたくさん
生
(
な
)
っていました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
光治
(
こうじ
)
も
打
(
う
)
ち
解
(
と
)
けて
少年
(
しょうねん
)
のそばに
寄
(
よ
)
って
絵
(
え
)
を
見
(
み
)
ますと、
青々
(
あおあお
)
とした
水
(
みず
)
の
色
(
いろ
)
や、その
水
(
みず
)
の
上
(
うえ
)
に
映
(
うつ
)
っている
木立
(
こだち
)
の
影
(
かげ
)
などが
どこで笛吹く
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
年
(
とし
)
ちゃんは、お
母
(
かあ
)
さんや、
妹
(
いもうと
)
のたつ
子
(
こ
)
さんと
汽車
(
きしゃ
)
の
窓
(
まど
)
から、
青々
(
あおあお
)
とした
外
(
そと
)
の
景色
(
けしき
)
をながめていますと、
遠
(
とお
)
い
白雲
(
はくうん
)
の
中
(
なか
)
で、ぽかぽかと
電
(
いなづま
)
がしていました。
古いてさげかご
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
長
(
なが
)
い、
暗
(
くら
)
い、
冬
(
ふゆ
)
からぬけ
出
(
で
)
て、
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
いた
野原
(
のはら
)
や、
青々
(
あおあお
)
とした
丘
(
おか
)
を
見
(
み
)
ることは、どんなにうれしいことであるかしれないといわれたのでした。
さまざまな生い立ち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ほかのいろいろな
野菜
(
やさい
)
の
芽
(
め
)
も
大
(
おお
)
きくなりましたが、いつしかきゅうりのつるは、その
垣根
(
かきね
)
にいっぱいにはいまわって、
青々
(
あおあお
)
とした、
厚
(
あつ
)
みのある、そして
遠くで鳴る雷
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
青々
(
あおあお
)
としていた
空
(
そら
)
をしだいに
征服
(
せいふく
)
して、いつしか
太陽
(
たいよう
)
の
光
(
ひかり
)
すら、まったくさえぎってしまったのです。
負傷した線路と月
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ほかから
見
(
み
)
れば、ずっと
暖
(
あたた
)
かでありました。それですから、とこなつの
花
(
はな
)
の
葉
(
は
)
は、いつも
青々
(
あおあお
)
としていました。
小さな赤い花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
はたしてほどなく
雲
(
くも
)
が
去
(
さ
)
り、そして
降
(
ふ
)
っていた
雨
(
あめ
)
は
晴
(
は
)
れてしまいました。あとには、すがすがしい
夕空
(
ゆうぞら
)
が
青々
(
あおあお
)
と
水
(
みず
)
のたたえられたように
澄
(
す
)
んで
見
(
み
)
えました。
負傷した線路と月
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
金持
(
かねも
)
ちは、
家
(
うち
)
へ
持
(
も
)
っていって二、三
日
(
にち
)
は、
飽
(
あ
)
かず、その
花
(
はな
)
をながめていましたが、そのうちに、だんだん
青々
(
あおあお
)
とした
葉
(
は
)
が、
弱
(
よわ
)
って、
花
(
はな
)
がしおれてきました。
花と人間の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
はたして、
山
(
やま
)
を
越
(
こ
)
すと、もう
雪
(
ゆき
)
はなかった。そこには、すでに、
春
(
はる
)
がきているように、はたけには、
青々
(
あおあお
)
として、
去年
(
きょねん
)
の
菜
(
な
)
が、
新
(
あたら
)
しい
芽
(
め
)
を
出
(
だ
)
していました。
温泉へ出かけたすずめ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「おつねさんなんか、こんなにぎやかなところは
知
(
し
)
らないのだ……。」と
思
(
おも
)
うと、
青々
(
あおあお
)
とした
田圃
(
たんぼ
)
の
中
(
なか
)
に
立
(
た
)
っている、
友
(
とも
)
だちの
姿
(
すがた
)
がありありと
見
(
み
)
られました。
都会はぜいたくだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
日
(
ひ
)
、
光子
(
みつこ
)
さんは
庭
(
にわ
)
に
出
(
で
)
て
上
(
うえ
)
をあおぐと、
青々
(
あおあお
)
とした
梅
(
うめ
)
の
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
に二
匹
(
ひき
)
のはちが
巣
(
す
)
をつくっていました。
はちの巣
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それは、
寒
(
さむ
)
い、
寒
(
さむ
)
い
冬
(
ふゆ
)
の
夜
(
よ
)
のことでありました。
空
(
そら
)
は、
青々
(
あおあお
)
として、
研
(
と
)
がれた
鏡
(
かがみ
)
のように
澄
(
す
)
んでいました。
ある夜の星たちの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
四、五
人
(
にん
)
の
子供
(
こども
)
たちは、
寺
(
てら
)
の
竹
(
たけ
)
やぶへ
竹
(
たけ
)
を
切
(
き
)
りにゆきました。やがて、てんでに、
手
(
て
)
ごろの
青々
(
あおあお
)
とした、
葉
(
は
)
のついている
竹
(
たけ
)
を
切
(
き
)
ったり、
折
(
お
)
ったりしてきました。
真坊と和尚さま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
秋
(
あき
)
から
冬
(
ふゆ
)
へかけ、
空
(
そら
)
は、
青々
(
あおあお
)
と
晴
(
は
)
れていました。
町
(
まち
)
のはずれへ
出
(
で
)
て、むこうを
見
(
み
)
ると、
野
(
の
)
や、
森
(
もり
)
をこえて、はるかに
山々
(
やまやま
)
の
影
(
かげ
)
が、うすくうき
上
(
あ
)
がっていました。
山に雪光る
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
少女
(
しょうじょ
)
は、
独
(
ひと
)
りで、
海
(
うみ
)
へいってみたのであります。かぎりもなく、
海原
(
うなばら
)
は、
青々
(
あおあお
)
としてかすんでいました。
太陽
(
たいよう
)
の
光
(
ひかり
)
は、うららかに、
波
(
なみ
)
の
上
(
うえ
)
を
照
(
て
)
らしていました。
海からきた使い
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あちらには
町
(
まち
)
があって、
屋根
(
やね
)
が
強
(
つよ
)
い
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
にかがやいています。こちらには、
青々
(
あおあお
)
とした
田圃
(
たんぼ
)
があって、
野菜
(
やさい
)
の
花
(
はな
)
が、
白
(
しろ
)
に
黄色
(
きいろ
)
に、
咲
(
さ
)
いているのが
見
(
み
)
られました。
写生に出かけた少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青々
(
あおあお
)
とした
海
(
うみ
)
には
白帆
(
しらほ
)
の
影
(
かげ
)
が、
白鳥
(
はくちょう
)
の
飛
(
と
)
んでいるように
見
(
み
)
えて、それはそれはいいお
天気
(
てんき
)
でありました。
海の少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おまえは、この
青々
(
あおあお
)
とした
松林
(
まつばやし
)
と
清
(
きよ
)
い
谷川
(
たにがわ
)
の
流
(
なが
)
れよりほかに
見
(
み
)
てはならない。もし、わたしのいうことを
守
(
まも
)
れば、おまえはいつまでも
若
(
わか
)
く、
美
(
うつく
)
しいと
申
(
もう
)
しました。
ふるさとの林の歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
に
巣
(
す
)
ができあがりますと、
親鳥
(
おやどり
)
はひな
鳥
(
どり
)
をつれて、あるときは
青々
(
あおあお
)
とした
大空
(
おおぞら
)
を
飛
(
と
)
んで
海
(
うみ
)
の
方
(
ほう
)
へ、あるときは、また
山
(
やま
)
を
越
(
こ
)
えて
町
(
まち
)
のある
方
(
ほう
)
へとゆきました。
大きなかしの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
明
(
あ
)
くる
年
(
とし
)
の
春
(
はる
)
、またりんごの
花
(
はな
)
は
真
(
ま
)
っ
白
(
しろ
)
に
雪
(
ゆき
)
のごとく
咲
(
さ
)
きました。そして、
夏
(
なつ
)
には、
青々
(
あおあお
)
と
実
(
みの
)
りました。
牛女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そこは、
熱
(
あつ
)
い
国
(
くに
)
でありました。
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
が
強
(
つよ
)
く、
青々
(
あおあお
)
としている
木立
(
こだち
)
や、
丘
(
おか
)
の
上
(
うえ
)
を
照
(
て
)
らしていました。
白いくま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また、
木々
(
きぎ
)
の
影
(
かげ
)
に
映
(
うつ
)
る、
鏡
(
かがみ
)
のような
青々
(
あおあお
)
とした、
池
(
いけ
)
の
故郷
(
こきょう
)
を
恋
(
こい
)
しく
思
(
おも
)
いました。しかし、
盤台
(
ばんだい
)
の
中
(
なか
)
に
捕
(
と
)
らえられていては、もはや、どうすることもできなかったのです。
千代紙の春
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
昼間
(
ひるま
)
、もうだいぶ
青々
(
あおあお
)
と
伸
(
の
)
びた
麦圃
(
むぎばたけ
)
を
通
(
とお
)
っている
時分
(
じぶん
)
にも、ただならぬ
風
(
かぜ
)
のけはいを
予知
(
よち
)
したのであるが、
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れてから、いっそうその
不安
(
ふあん
)
は
濃
(
こ
)
くなってきたのでした。
縛られたあひる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
道
(
みち
)
の
両
(
りょう
)
がわに、
家
(
いえ
)
が
建
(
た
)
っていました。それらの
中
(
なか
)
には、
店屋
(
みせや
)
がまじっていました。そして、ところどころあるあき
地
(
ち
)
は
畑
(
はたけ
)
となって、
麦
(
むぎ
)
や、ねぎが、
青々
(
あおあお
)
としげっていました。
かたい大きな手
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
細
(
ほそ
)
いかごの
目
(
め
)
から、
遠
(
とお
)
い
空
(
そら
)
などをながめていますうちに、
小鳥
(
ことり
)
はどうかして、
広
(
ひろ
)
い
世
(
よ
)
へ
出
(
で
)
て、
自由
(
じゆう
)
に、あの
青々
(
あおあお
)
とした
空
(
そら
)
を
飛
(
と
)
んでみたいものだと
思
(
おも
)
ったのであります。
めくら星
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
まだ、
私
(
わたし
)
の
皮膚
(
ひふ
)
には、あの
林
(
はやし
)
の
中
(
なか
)
にあったころを
思
(
おも
)
わせるような、
青
(
あお
)
い
部分
(
ぶぶん
)
が
残
(
のこ
)
っている。じつに、あの
林
(
はやし
)
の
中
(
なか
)
にあった
時分
(
じぶん
)
は、なんという、
青々
(
あおあお
)
とした
体
(
からだ
)
であったろう……。
河水の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「もう、じきにトロッコがきますよ。」と、レールは、
眠
(
ねむ
)
っているはちを
揺
(
ゆ
)
り
起
(
お
)
こしてやったこともあります。はちは、
飛
(
と
)
び
去
(
さ
)
りました。
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
は
青々
(
あおあお
)
として
晴
(
は
)
れていました。
雪くる前の高原の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青
常用漢字
小1
部首:⾭
8画
々
3画
“青々”で始まる語句
青々園