“あおあお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
青々68.4%
蒼々23.2%
碧々4.2%
青青2.1%
緑々1.1%
蒼蒼1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
虫ばんだが一段高く、かつ幅の広い、部厚ぶあつ敷居しきいの内に、縦に四畳よじょうばかり敷かれる。壁の透間すきま樹蔭こかげはさすが、へりなしのたたみ青々あおあおと新しかった。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
山岸の一方がふちになって蒼々あおあおたたえ、こちらは浅く瀬になっていますから、私どもはその瀬に立って糸を淵に投げ込んで釣るのでございます。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
眼の下はるかの下界に当たって、碧々あおあおたたえられた大湖水、すなわち諏訪すわの湖水であって、彼方かなたの岸に壁白く石垣高くそびえているのは三万石は諏訪因幡守いなばのかみの高島城の天主である。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ああ、ひろい田んぼが見えて、青青あおあおした空がながめられて、ひさしぶりでいい心持こころもちだ。わたしはここでしばらく日向ひなたぼっこをしているから、そのあいだにお前はお社へおまいりしてくるといいよ」
たにしの出世 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
屋敷のあとはきかえされて、今は陸稲おかぼ緑々あおあおと茂って居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
あるものは悩ましげな藍いろの半洋服で、あるものは膝よりも白いくびをさしつらぬいて、蒼蒼あおあおした水の上に、何らの波紋もなく、しんとして映っているのであった。
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)