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緒
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しよ
ふりがな文庫
“
緒
(
しよ
)” の例文
彼
(
かれ
)
は
自分
(
じぶん
)
が一
緒
(
しよ
)
に
居
(
ゐ
)
る
時
(
とき
)
は
互
(
たがひ
)
に
隔
(
へだ
)
てが
有相
(
ありさう
)
で
居
(
ゐ
)
て、
自分
(
じぶん
)
が
離
(
はな
)
れると
俄
(
にはか
)
に
陸
(
むつ
)
まじ
相
(
さう
)
に
笑語
(
さゝや
)
くものゝ
樣
(
やう
)
に
彼
(
かれ
)
は
久
(
ひさ
)
しい
前
(
まえ
)
から
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一
緒
(
しよ
)
に
飯
(
めし
)
なぞ
食
(
た
)
べると、
彼
(
かれ
)
はいつでも
心
(
こゝろ
)
の
空虚
(
くうきよ
)
を
訴
(
うつた
)
へるやうな
調子
(
てうし
)
でありながら、さう
言
(
い
)
つて
寂
(
さび
)
しい
顔
(
かほ
)
に
興奮
(
こうふん
)
の
色
(
いろ
)
を
浮
(
うか
)
べてゐた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
父
(
とう
)
さんの
田舍
(
ゐなか
)
では、
夕方
(
ゆふがた
)
になると
夜鷹
(
よたか
)
といふ
鳥
(
とり
)
が
空
(
そら
)
を
飛
(
と
)
びました。その
夜鷹
(
よたか
)
の
出
(
で
)
る
時分
(
じぶん
)
には、
蝙蝠
(
かうもり
)
までが一
緒
(
しよ
)
に
舞
(
ま
)
ひ
出
(
だ
)
しました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
一
緒
(
しよ
)
に
行
(
ゆ
)
かうとした
時
(
とき
)
に、
愛
(
あい
)
ちやんは
王樣
(
わうさま
)
が
小聲
(
こゞゑ
)
で、一
體
(
たい
)
に
其
(
そ
)
の
仲間
(
なかま
)
の
者
(
もの
)
どもに
斯
(
か
)
う
云
(
い
)
はれるのを
聞
(
き
)
きました、『
皆
(
みん
)
な
放免
(
はうめん
)
する』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
背広
(
せびろ
)
を
軽
(
かる
)
いセルのひと衣にぬぎ
換
(
かへ
)
て、青木さんが
奧
(
おく
)
さんと一
緒
(
しよ
)
につましやかな
晩
(
ばん
)
さんを
済
(
す
)
ましたのはもう八
時
(
じ
)
近
(
ちか
)
くであつた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
今日は日曜だから、お前と一
緒
(
しよ
)
に
何處
(
どこ
)
へか出掛けやうと思ツてゐたんだが、これぢや
仍且
(
やつぱり
)
家
(
うち
)
で
睨合
(
にらみあひ
)
をしてゐるしかないな。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
お
前
(
まへ
)
が
彼処
(
あつち
)
に
居
(
ゐ
)
なくなつたのは、
誰
(
だれ
)
か
好
(
す
)
きな
人
(
ひと
)
ができて、一
緒
(
しよ
)
になつたからだと
思
(
おも
)
つてゐたんだ。こんな
処
(
ところ
)
へ
稼
(
かせ
)
ぎに
出
(
で
)
てゐるとは
知
(
し
)
らなかつたヨ。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
外交の事漸く
緒
(
しよ
)
に就くに至れり、各国の
商賈
(
しやうこ
)
は各開港塲に来りて珍奇実用の器物をひさげり、チヨンマゲは頑固といふ新熟語の
愚弄
(
ぐろう
)
するところとなれり
明治文学管見:(日本文学史骨)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
少し
理由
(
わけ
)
があつて旅をすると
云
(
い
)
ふと、
弟子
(
でし
)
や
何
(
なに
)
かが一
緒
(
しよ
)
に
行
(
ゆ
)
きたがるが、
弟子
(
でし
)
では少し
都合
(
つがふ
)
の悪いことがある。
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
が、
戀人
(
こひびと
)
の
片山
(
かたやま
)
と一
緒
(
しよ
)
に
生活
(
せいくわつ
)
したのは、
僅
(
わづか
)
かに三ヶ
月
(
げつ
)
ばかりだつた。
彼
(
かれ
)
がその
屬
(
ぞく
)
してゐる
黨
(
たう
)
の
指令
(
しれい
)
のもとに、ある
地方
(
ちはう
)
へ
派遣
(
はけん
)
された
後
(
のち
)
、
彼等
(
かれら
)
は
滅多
(
めつた
)
に
逢
(
あ
)
ふ
機會
(
きくわい
)
もなかつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
一
緒
(
しよ
)
に參候人々の内、品川へ足
踏
(
ぶみ
)
不
レ
致は壹人にて御座候、是位に
續人
(
つゞくひと
)
は無
二
御座
一
候得共、とろけは不
レ
仕候、御察可
レ
被
レ
下候、
樺
(
かば
)
直八、至極の御丁寧に而、
定御供
(
じやうおとも
)
に相加候處
遺牘
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
三四郎は此一節の
齎
(
もたら
)
す意味よりも、其意味の上に
這
(
は
)
ひかゝる情
緒
(
しよ
)
の
影
(
かげ
)
を
嬉
(
うれ
)
しがつた。三四郎は切実に生死の問題を考へた事のない男である。考へるには、青春の血が、あまりに
暖
(
あたゝ
)
か
過
(
す
)
ぎる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
飽
(
あく
)
まで
欺
(
あざむ
)
く長庵が
佞辯
(
ねいべん
)
奸智
(
かんち
)
極惡
(
ごくあく
)
は
譬
(
たとふ
)
るに物なしと後にぞ思ひ知られけり十兵衞は
兄
(
あに
)
長庵が
巧
(
たく
)
みのありとは少しも知らず
然樣
(
さやう
)
ならば
頂戴
(
いたゞき
)
ますと
己
(
おの
)
れが出たる三兩を再び
胴卷
(
どうまき
)
の金と一
緒
(
しよ
)
に
仕舞込
(
しまひこむ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
またすぐみんなと一
緒
(
しよ
)
になりますからね
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
「うむ、一
緒
(
しよ
)
にしてくろ」とおつたは
軟
(
やはら
)
かにいつた。
勘次
(
かんじ
)
は
二
(
ふた
)
つを
等半
(
とうはん
)
に
交
(
ま
)
ぜてそれから
又
(
また
)
大
(
おほ
)
きな
南瓜
(
たうなす
)
を
三
(
み
)
つばかり
土間
(
どま
)
へ
竝
(
なら
)
べた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
と
言
(
い
)
ひながら、
父
(
とう
)
さんは
蝙蝠
(
かうもり
)
と一
緒
(
しよ
)
になつて
飛
(
と
)
び
歩
(
ある
)
いたものです。どうかすると
狐火
(
きつねび
)
といふものが
燃
(
も
)
えるのも、
村
(
むら
)
の
夕方
(
ゆふがた
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
『
皆
(
みん
)
な
仕方
(
しかた
)
なしに一
緒
(
しよ
)
に
居
(
ゐ
)
たんだ』と
海龜
(
うみがめ
)
が
云
(
い
)
ひました、『どんな
賢
(
かしこ
)
い
魚
(
さかな
)
でも、
海豚
(
いるか
)
を
伴
(
つ
)
れなくては
何處
(
どこ
)
へも
行
(
ゆ
)
けやしないもの』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
或る日は又田舎から出て来た次兄夫婦や姉とも一
緒
(
しよ
)
になつて、下で晩飯を食べた。そこで蓄音器を聴いたりした。
閾
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
道子
(
みちこ
)
は
小岩
(
こいは
)
の
色町
(
いろまち
)
へ
身売
(
みうり
)
をした
時
(
とき
)
の
年季
(
ねんき
)
と、
電話
(
でんわ
)
の
周旋屋
(
しうせんや
)
と一
緒
(
しよ
)
に
暮
(
くら
)
した
月日
(
つきひ
)
とを
胸
(
むね
)
の
中
(
うち
)
に
数
(
かぞ
)
へ
返
(
かへ
)
しながら
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
成程
(
なるほど
)
ハー
左様
(
さやう
)
かね、
夫
(
それ
)
ぢや
宅
(
うち
)
へ
置
(
おい
)
ても
詰
(
つま
)
らぬから
持
(
もつ
)
てつて
呉
(
く
)
れ、
序
(
ついで
)
に
其所
(
そこ
)
に大きな
瓶
(
かめ
)
があるぢやらう、誠に
邪魔
(
じやま
)
になつて
往
(
い
)
かぬから
夫
(
それ
)
も一
緒
(
しよ
)
に
持
(
もつ
)
て
行
(
ゆ
)
くが
宜
(
よ
)
い。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
然
(
しか
)
し、三四年前に半年あまり一
緒
(
しよ
)
に
萩
(
はぎ
)
原
淳
(
じゆん
)
七
段
(
だん
)
の高弟(?)となつて
大
(
おほ
)
いに切
磋
(
さ
)
琢磨
(
たくま
)
したのだが、二人とも一
向
(
こう
)
棋
(
き
)
力が
進
(
しん
)
歩しない所まで
似
(
に
)
てゐるのだから、
聊
(
いさゝ
)
か
好敵
(
こうてき
)
手
過
(
す
)
ぎる
嫌
(
きら
)
ひもある。
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
が其他の点に於ては、尋常以上に情
緒
(
しよ
)
の支配を受けるべく余儀なくされてゐた。
取次
(
とりつぎ
)
に
出
(
で
)
た
門野
(
かどの
)
が
足音
(
あしおと
)
を
立
(
た
)
てゝ、書斎の
入口
(
いりぐち
)
にあらはれた時、
血色
(
けつしよく
)
のいゝ代助の
頬
(
ほゝ
)
は
微
(
かす
)
かに
光沢
(
つや
)
を
失
(
うしな
)
つてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
四方へ走らせて
斯
(
かく
)
と告るに町内の
行事
(
ぎやうじ
)
其外
家主中
(
いへぬしちう
)
名主
(
なぬし
)
書役
(
しよやく
)
に至る迄
忽
(
たちま
)
ちに
寄集
(
よりつど
)
ひしかば知らせし兩人も一
緒
(
しよ
)
に行て死骸を
怕々
(
こは/″\
)
ながら後より
覗
(
のぞ
)
き見て
各々方
(
おの/\がた
)
は
御苦勞成
(
ごくらうなり
)
と云つゝ兩人は通り過んとする處を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その
度
(
たび
)
に、
榎木
(
えのき
)
の
實
(
み
)
が
葉
(
は
)
と一
緒
(
しよ
)
になつて、パラ/\パラ/\
落
(
お
)
ちて
來
(
き
)
ましたが、どれもこれも、まだ
青
(
あを
)
くて
食
(
た
)
べられないのばかりでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
玉
(
たま
)
や、さう/\、お
前
(
まへ
)
も一
緒
(
しよ
)
に
來
(
く
)
れば
好
(
よ
)
かつたね!
空中
(
くうちゆう
)
には
鼠
(
ねずみ
)
は
居
(
ゐ
)
ないだらうけど、
蝙蝠
(
かうもり
)
なら
捕
(
つか
)
まへられる、それは
鼠
(
ねずみ
)
に
酷
(
よ
)
く
似
(
に
)
てゐるのよ。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
醫者
(
いしや
)
と一
緒
(
しよ
)
に
歸
(
かへ
)
るからさういつてお
品
(
しな
)
に
安心
(
あんしん
)
させて
呉
(
く
)
れといつて
醫者
(
いしや
)
の
門
(
もん
)
を
叩
(
たゝ
)
いた。
醫者
(
いしや
)
は
丁度
(
ちやうど
)
そつちへ
行
(
ゆ
)
く
序
(
ついで
)
も
有
(
あ
)
つたからと
悠長
(
いうちやう
)
である。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
え……本当なれば
私
(
わたし
)
ア
嬶
(
かゝあ
)
を追ひ出しちまひます、へえ
鎧橋
(
よろひばし
)
の
味噌漉提
(
みそこしさ
)
げより
醜
(
わる
)
いてえひどい顔で、
直
(
す
)
ぐにさらけだしちまひます、あなたと三
日
(
か
)
でも
宜
(
い
)
いから一
緒
(
しよ
)
に
成
(
な
)
り
度
(
た
)
いね。
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ぬいだ上衣をハンドバツグと一
緒
(
しよ
)
に小脇に抱へ、鼠色のスカートに白い毛糸のスヱーターを着てゐたので、
小
(
こ
)
ぶとりの身體の殊に張出した胸の形がそのまゝはつきり思ひやられます。
畦道
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
何
(
なに
)
しろ
腕力
(
わんりよく
)
があるから
敵
(
かな
)
ひませんね。それに
兇器
(
きようき
)
ももつてゐるやうです。
洋行
(
やうかう
)
するときの
護身用
(
ごしんよう
)
にと
買
(
か
)
つたものです。一
緒
(
しよ
)
にあるいてゐると、
途中
(
とちう
)
時々
(
とき/″\
)
ぬかれるんでね。あの
目
(
め
)
も
無気味
(
ぶきみ
)
です。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
何程
(
いくら
)
言
(
いふ
)
ても
此方
(
こつち
)
が知らぬ事なれば
構
(
かま
)
いは無けれど御
上
(
かみ
)
の
御前
(
ごぜん
)
夫
(
をつと
)
の手前私しは
面目
(
めんぼく
)
ないぞへと云へば長庵
大聲
(
おほごゑ
)
揚
(
あげ
)
此女め今と成て御上の前夫の手前の
憚
(
はゞか
)
るも
能
(
よく
)
出來
(
でき
)
た
連
(
つれ
)
て
迯
(
にげ
)
て
呉
(
くれ
)
ろの一
緒
(
しよ
)
に殺して呉ろのと言た事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そのまゝ食事も一
緒
(
しよ
)
、つかれて蚊帳の中にうと/\するのも亦一
緒
(
しよ
)
であつた。
人妻
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
エヽ
沸
(
わ
)
いて
居
(
を
)
ります…
奥
(
おく
)
の二番へ
御案内
(
ごあんない
)
申
(
まう
)
しなよ。客「エヽ
此莨入
(
このたばこいれ
)
は
他人
(
ひと
)
からの
預物
(
あづかりもの
)
ですから
其方
(
そつち
)
へお
預
(
あづか
)
りなすつて、
夫
(
それ
)
から
懐中
(
ふところ
)
に
些
(
ちつ
)
とばかり
金子
(
かね
)
がありますが、
是
(
これ
)
も一
緒
(
しよ
)
にお
預
(
あづか
)
りなすつて。 ...
(和)茗荷
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
洗濯もワイシヤツくらいなら一
緒
(
しよ
)
に洗つてあげやうとさへ言ふのであつた。
人妻
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
お
席開
(
せきびら
)
きといふので、
私
(
わたくし
)
もお
招
(
まね
)
きに
預
(
あづか
)
つたが、
其時
(
そのとき
)
は
是非
(
ぜひ
)
伊豆屋
(
いづや
)
さんなんぞと一
緒
(
しよ
)
に、
参席
(
あが
)
る
積
(
つも
)
りでございましたが、
残念
(
ざんねん
)
な事には
退引
(
のつぴ
)
きならぬ
要事
(
よう
)
があつて、
到頭
(
たうとう
)
参席
(
あが
)
りませぬでしたが……。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“緒”の意味
《名詞》
いとぐちのこと。
(出典:Wiktionary)
緒
常用漢字
中学
部首:⽷
14画
“緒”を含む語句
情緒
由緒
端緒
一緒
緒口
下緒
内緒
紅緒
緒方
緒言
前鼻緒
心緒
鼻緒
革緒
御一緒
鼻緒屋
情緒纏綿
楠緒
由緒書
由緒付
...