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極惡
我は
極惡なるローマニアの魂と共に汝等のひとりその
行によりて魂すでにコチートに
浸り 一五四—
御取上げあるは片手打の
御捌きと
言も
果ぬに
默れ憑司
汝極惡の
罪人として
公儀の
裁判を
片手打とは何事ぞ其方が悴昌次郎は傳吉が
留守中不義致し居し
段重々不屆なるを傳吉は其れを
飽まで
欺く長庵が
佞辯奸智極惡は
譬るに物なしと後にぞ思ひ知られけり十兵衞は
兄長庵が
巧みのありとは少しも知らず
然樣ならば
頂戴ますと
己れが出たる三兩を再び
胴卷の金と一
緒に
仕舞込を