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片
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かた
ふりがな文庫
“
片
(
かた
)” の例文
いままで、たのしかった、
家
(
いえ
)
の
中
(
なか
)
は、たちまち
笑
(
わら
)
いが
消
(
き
)
えてしまって、
兄
(
あに
)
は、
自分
(
じぶん
)
の
本箱
(
ほんばこ
)
や、
机
(
つくえ
)
のひきだしを、
片
(
かた
)
づけはじめました。
たましいは生きている
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
片
(
かた
)
っ
方
(
ぽ
)
の角の蕎麦屋の台所口とがつづいたあと、右には同じく浅倉屋の土蔵、左には、表に
灰汁桶
(
あくおけ
)
の置かれた女髪結のうちがあった。
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
片
(
かた
)
ッ
方
(
ぽう
)
でもいけなけりゃ、せめて
半分
(
はんぶん
)
だけでも
揚
(
あ
)
げてやったら、
通
(
とお
)
りがかりの
人達
(
ひとたち
)
が、どんなに
喜
(
よろこ
)
ぶか
知
(
し
)
れたもんじゃねえんで。……
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「そんなのを撲った日にゃ
片
(
かた
)
っ
端
(
ぱし
)
から撲らなくっちゃあならない。君そう怒るが、今の世の中はそんな男ばかりで出来てるんですよ」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そんなのを
片
(
かた
)
っ
端
(
ぱし
)
から研究材料にして切り散らしたあげく、大学附属の火葬場で焼いて
骨
(
こつ
)
にして、五円の香典を添えて遺族に引渡す。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
自分
(
じぶん
)
の
同年齡
(
おないどし
)
で
自分
(
じぶん
)
の
知
(
し
)
つてる
子供
(
こども
)
を
殘
(
のこ
)
らず
片
(
かた
)
ッ
端
(
ぱし
)
から
考
(
かんが
)
へ
始
(
はじ
)
めました、
若
(
も
)
しも
自分
(
じぶん
)
が
其中
(
そのかな
)
の
誰
(
だれ
)
かと
變
(
か
)
へられたのではないかと
思
(
おも
)
つて。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
右
(
みぎ
)
と
左
(
ひだり
)
と
腕
(
うで
)
の
釣合
(
つりあひ
)
も
悪
(
わる
)
かつたんべい。
頬
(
ほつ
)
ぺたの
肉
(
にく
)
が、どつちか
違
(
ちが
)
へば、
片
(
かた
)
がりべいと
言
(
い
)
ふ
不具
(
かたわ
)
ぢや、それでは
美
(
うつく
)
しい
女
(
をんな
)
でねえだよ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
けれども、
時代
(
じだい
)
が
先
(
さき
)
に
申
(
まを
)
したようですから、そのお
作
(
さく
)
も、
自然
(
しぜん
)
おもしろさが
片
(
かた
)
よつてゐて、
完全
(
かんぜん
)
なものとは
申
(
まを
)
し
上
(
あ
)
げることが
出來
(
でき
)
ません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
さういふ
片
(
かた
)
わの
年輪
(
ねんりん
)
のことを『
擬年輪
(
ぎねんりん
)
』と
呼
(
よ
)
びます。これはその
木
(
き
)
の
生長年數
(
せいちようねんすう
)
を
數
(
かぞ
)
へるときは
除
(
のぞ
)
いて
數
(
かぞ
)
へなければなりません。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
どこかへ
買物
(
かいもの
)
にいってきたものとみえて、
片
(
かた
)
ッぽの手にふろしきをさげている。そのふろしきがほとんど手にあるのを忘れて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
下人には、勿論、何故老婆が
死人
(
しにん
)
の髮の毛を
拔
(
ぬ
)
くかわからなかつた。從つて、
合理的
(
がふりてき
)
には、それを善惡の何れに
片
(
かた
)
づけてよいか知らなかつた。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「けどその
片
(
かた
)
はじきにつくんだ。それにあの女には、
喘息
(
ぜんそく
)
という持病もあるし、とても一生暮すてわけに行きゃしない。」
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
とこう書いてあったから、農学校の
畜産
(
ちくさん
)
の、助手や
又
(
また
)
小使などは金石でないものならばどんなものでも
片
(
かた
)
っ
端
(
ぱし
)
から、持って来てほうり出したのだ。
フランドン農学校の豚
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「二尺の
鯉
(
こい
)
を二
疋
(
ひき
)
獲
(
と
)
ってくれと、二三日前から頼まれて、この広い湖へ
片
(
かた
)
っ
端
(
ぱし
)
から網を入れているが、鯉は
愚
(
おろ
)
か、
雑魚
(
ざこ
)
もろくろくかかりゃしない」
ある神主の話
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
ニールスはガチョウのせなかにまたがって、足をぶらぶらやっているうちに、
片
(
かた
)
っぽうの
木靴
(
きぐつ
)
がぬげてしまったのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「失礼したあ」と若者は裾を捲っていた手で、こんどは
片
(
かた
)
袖を捲りあげた、「やい、この広い往来で人に突き当って、失礼したで済むと思うのかよウ」
赤ひげ診療譚:05 徒労に賭ける
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
何
(
なん
)
でもないことだよ。それは、
玉
(
たま
)
の
片
(
かた
)
かたの
穴
(
あな
)
のまわりにたくさん
蜂蜜
(
はちみつ
)
をぬっておいて、
絹糸
(
きぬいと
)
に
蟻
(
あり
)
を一
匹
(
ぴき
)
ゆわいつけて、
別
(
べつ
)
の
穴
(
あな
)
から
入
(
い
)
れてやるのです。
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
すると
伊佐比宿禰
(
いさひのすくね
)
はそれですっかり気をゆるして、自分のほうもひとまずみんなに弓の
弦
(
つる
)
をはずさせ、いっさいの
戦
(
いくさ
)
道具をも
片
(
かた
)
づけさせてしまいました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
そうしてモデル
屋
(
や
)
の
持
(
も
)
ツて來るモデルもモデルも
片
(
かた
)
ツ
端
(
はし
)
から
刎付
(
はねつ
)
けて、
或
(
あ
)
る
手蔓
(
てづる
)
を
得
(
え
)
てやツとこさ自分で
目付
(
めつ
)
け出したモデルといふのが
即
(
すなは
)
ちお房であツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
地獄で仏とはこのことや、蝶子は泪が出て改めて、金八が身につけるものを
片
(
かた
)
ッ
端
(
ぱし
)
から褒めた。「何商売がよろしおまっしゃろか」言葉使いも
丁寧
(
ていねい
)
だった。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
彼は三十何本かある植込みから、芭蕉の広葉の数をすくなくするため、
片
(
かた
)
っ
端
(
ぱし
)
から広葉を切り落して行った。
生涯の垣根
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
片
(
かた
)
われ月が空にかかっている。その光をたよりにぼくたちは、恐龍の首をマストにとりつけた。
恐竜艇の冒険
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
もう
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れたに
太吉
(
たきち
)
は
何故
(
なぜ
)
かへつて
來
(
こ
)
ぬ、
源
(
げん
)
さんも
又
(
また
)
何處
(
どこ
)
を
歩
(
ある
)
いて
居
(
ゐ
)
るかしらんとて
仕事
(
しごと
)
を
片
(
かた
)
づけて一
服
(
ぷく
)
吸
(
すい
)
つけ、
苦勞
(
くらう
)
らしく
目
(
め
)
をぱちつかせて、
更
(
さら
)
に
土瓶
(
どびん
)
の
下
(
した
)
を
穿
(
ほぢ
)
くり
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
どうやらこうして
気儘
(
きまま
)
に
飲食
(
のみくい
)
ができて、ブラブラ遊んでいるのでございますよ、当分は、躑躅ヶ崎のお下屋敷の
片
(
かた
)
っ
端
(
ぱし
)
をお借り申して、あすこに住んでいるのでございます
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
己は其れ等の書物を見たら、藝術に就いての
稍
(
やゝ
)
明瞭な概念が得られるだろうと云う希望を以て、
片
(
かた
)
っ
端
(
ぱし
)
から一生懸命に
耽読
(
たんどく
)
した。最初に取り付いたのはハムレットであった。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
気
(
き
)
のすすまぬ
現世時代
(
げんせじだい
)
の
話
(
はなし
)
も
一
(
ひ
)
と
通
(
とお
)
り
片
(
かた
)
づいて、
私
(
わたくし
)
は
何
(
なに
)
やら
身
(
み
)
が
軽
(
かる
)
くなったように
感
(
かん
)
じます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
釣瓶
(
つるべ
)
だの、
手桶
(
ておけ
)
だの、
片
(
かた
)
手桶だの、
注口
(
そそぎくち
)
の附いたのや附かない木の酌器だの、
柄杓
(
ひしゃく
)
だの、白樺の皮でつくった
曲物
(
まげもの
)
だの、よく女が苧やいろんなくだらないものを入れる桶だの
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
わたしは犬をひもでつないで、ジョリクールは上着の下に入れて、
停車場
(
ていしゃじょう
)
の
片
(
かた
)
すみに立って待っていた。わたしは身の回りに起こっていることはほとんど目にはいらなかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
東京中のあらゆる階級の女の、あらゆる指を、彼は
片
(
かた
)
っ
端
(
ぱし
)
から見て来たのだった。省線電車の中に並んだ女達が
慎
(
つつ
)
ましく膝の上に揃えた指、乗合自動車の吊り革を
掴
(
つか
)
む女達の指。
指と指環
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
そこでいよいよマルセーユの『ヘルキュレス』対、
片
(
かた
)
やコルシカの『ナポレオン』の顔合せだ。なにしろ思いも掛けぬ
不遜
(
ふそん
)
な挑戦にマルセーユ人はすっかりカンカンになっている。
ノンシャラン道中記:06 乱視の奈翁 ――アルル牛角力の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
車の
動揺
(
どうよう
)
のために、ともすると、よろけそうになるのを、じっとふみこらえて、ランプを
片
(
かた
)
すみにさしつけると、大きな
大入道
(
おおにゅうどう
)
のような
影法師
(
かげぼうし
)
がうしろの
板
(
いた
)
かべにいっぱいうつった。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
敵
(
かたき
)
と付
狙
(
ねら
)
ふ事
偏
(
ひとへ
)
に
麁忽
(
そこつ
)
の至りなり然ながら
強
(
しひ
)
て
勝負
(
しようぶ
)
を
望
(
のぞ
)
むと成ば
片
(
かた
)
ツ
端
(
ぱし
)
より我手に
掛
(
かけ
)
今の
迷
(
まよ
)
ひを覺して
呉
(
くれ
)
んと彼の宅兵衞を殺して奪ひ取たる
脇指
(
わきざし
)
を引拔て
一討
(
ひとうち
)
とお花を
目掛
(
めがけ
)
討
(
うつ
)
て
掛
(
かゝ
)
るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
随分
(
ずゐぶん
)
茶
(
ちや
)
の
有
(
あ
)
る
男
(
をとこ
)
だな……
草履下駄
(
ざうりげた
)
を
片
(
かた
)
ちんばに
履
(
は
)
いて
往
(
ゆ
)
く
奴
(
やつ
)
があるか、
狗
(
いぬ
)
がくはへて
往
(
い
)
つた、
外
(
ほか
)
に無いか、それではそれで
往
(
い
)
け、
醋吸
(
すすひ
)
の三
聖
(
せい
)
、
孔子
(
こうし
)
に
老子
(
らうし
)
に
釈迦
(
しやか
)
だよ、
天地
(
てんち
)
が
唐物緞子
(
からものどんす
)
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
諫
(
いさ
)
めを言うも
亦
(
また
)
かくの如し。いかなる
愚
(
おろか
)
なる人も、必ずいずくにぞ
片
(
かた
)
はしに道理開けて明らかなる所あり、或いは好む所の
欲
(
よく
)
あり。その所をよく見つけて言い入るれば聞き入れやすし。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
やがて
台所
(
だいどころ
)
の
片
(
かた
)
づけ
物
(
もの
)
を
済
(
す
)
ました
奧
(
おく
)
さんは
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
に
寢
(
ね
)
かしてある子
供
(
ども
)
の
様
(
やう
)
子をちよつと
見
(
み
)
てくると、また
茶
(
ちや
)
の
間
(
ま
)
へはいつて※て、
障
(
しやう
)
子
近
(
ちか
)
くに
引
(
ひ
)
きよせた
電燈
(
でんとう
)
の下で
針仕事
(
はりしごと
)
にとりかゝつた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
竹がまだ野に生きている
中
(
うち
)
に少し
切目
(
きりめ
)
なんか入れましたり、痛めたりしまして、十分に育たないように片っ方をそういうように痛める、右なら右、左なら左の片方をそうしたのを
片
(
かた
)
うきす
幻談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
もともと農を営まぬ人々の間に始まった正月の慣習なるが故に、その用途は次第に
食饌
(
しょくせん
)
の方に
片
(
かた
)
より、
籾
(
もみ
)
が
玄米
(
げんまい
)
となりまた白米となり、
粔米
(
おこしごめ
)
とさえなったうえに、餅の大きな改良によって
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
貧乏
(
びんぼう
)
だったので、いろいろの
道具類
(
どうぐるい
)
は、みんな古道具屋から買い入れたのでしたが、きれい
好
(
ず
)
きな主人は、何でもきちんと
片
(
かた
)
づけ、ぴかぴかと
磨
(
みが
)
いて、小ぎれいにさっぱりとしておきました。
神様の布団
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
大層
(
たいそう
)
片
(
かた
)
づけておっしゃった。三次は大恐縮、ヘイコラ頭を掻いて出て行く。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
言語学者は榊原と姓のつく者を
片
(
かた
)
つ
端
(
ぱし
)
から記憶のなかに呼び出してみた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「退校させるならさせるがいいさ、
片
(
かた
)
っ
端
(
ぱし
)
からたたききってやるから」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
取るものも取り
敢
(
あ
)
えずスグ船に乗て、この
度
(
たび
)
は誠に順風で、
速
(
すみやか
)
に中津の港に
着
(
つい
)
て、
家
(
うち
)
に帰て見ればモウ葬式は
勿論
(
もちろん
)
、何も
斯
(
か
)
も
片
(
かた
)
が
付
(
つい
)
て
仕舞
(
しまっ
)
た後の事で、ソレカラ私は
叔父
(
おじ
)
の処の養子になって居た
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
こんなあり
様
(
さま
)
をくやしがり、
片
(
かた
)
意地を張って京大阪
名代
(
なだい
)
の寿司屋連が、握りなにものぞ、とばかりやり始めたのが、今日京大阪にみる大看板の握り寿司であるが、まるっきり問題になるものではない。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
三人
(
みたり
)
の影法師は相並んで道べの草に
曳
(
ひ
)
きつつ伊香保の
片
(
かた
)
に行きぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
どれからでも、
片
(
かた
)
っ
端
(
ぱし
)
から片をつけて行かなくちゃいかんよ。
華々しき一族
(新字新仮名)
/
森本薫
(著)
しかし、もうお前の方の
片
(
かた
)
はついたのかい。
雅俗貧困譜
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
佐久
(
さく
)
の
平
(
たひら
)
の
片
(
かた
)
ほとり
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
清
(
きよ
)
き恋とや
片
(
かた
)
し
貝
(
がひ
)
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
誠
(
まこと
)
くんだって、なくすやい。
昨日
(
きのう
)
、
上
(
うわ
)
ぐつを
片
(
かた
)
っぽおとしてきて、お
母
(
かあ
)
さんにしかられていたから。」と、
正
(
しょう
)
ちゃんはいいました。
ボールの行方
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
然
(
しか
)
し
肝心
(
かんじん
)
の
家屋敷
(
いへやしき
)
はすぐ
右
(
みぎ
)
から
左
(
ひだり
)
へと
賣
(
う
)
れる
譯
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かなかつた。
仕方
(
しかた
)
がないから、
叔父
(
をぢ
)
に
一時
(
いちじ
)
の
工面
(
くめん
)
を
頼
(
たの
)
んで、
當座
(
たうざ
)
の
片
(
かた
)
を
付
(
つ
)
けて
貰
(
もら
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“片”の解説
片(へん)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
片
常用漢字
小6
部首:⽚
4画
“片”を含む語句
片端
一片
木片
片々
片方
紙片
破片
小片
片面
片側
片付
断片
岩片
阿片
布片
片附
砕片
頬片
片傍
片頬笑
...