“木靴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きぐつ78.6%
サボ21.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ここへおいでよ、おいで。おまえに木靴きぐつをぶっつけられると、どんな思いをしたものか、ひとつおまえにも知らせてあげるから!」
コスモはなんのかざりもない色のあせたくろふくをつけ、まんなかにすりきれたふさのついてる大黒帽だいこくぼうをかぶり、木靴きぐつをはいていました。
活人形 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
そうしてそこではびっこがなんの役にも立たないむしろ目ざわりなうるさい木靴サボの騒音発声器になっているだけである。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
ベルナアルさんはもう一歩で白僧衣ペール・ブランになるところだったので、白い僧衣ローブを着、大きな木靴サボを穿き、手に祈祷書を持って丘の斜面スロープや落葉松の林の中を眼を伏せて敬虔なようすで歩いていた。
葡萄蔓の束 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)