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蛙
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かへる
ふりがな文庫
“
蛙
(
かへる
)” の例文
蛙
(
かへる
)
の
肉
(
にく
)
を
食
(
た
)
べに
來
(
き
)
た
蜂
(
はち
)
は
餌
(
え
)
をくはへて
巣
(
す
)
の
方
(
はう
)
へ
飛
(
と
)
んで
行
(
い
)
きますが、その
小
(
ちひ
)
さな
蛙
(
かへる
)
の
肉
(
にく
)
についた
紙
(
かみ
)
の
片
(
きれ
)
で
巣
(
す
)
の
行衛
(
ゆくゑ
)
を
見定
(
みさだ
)
めるのです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
然
(
さ
)
らばと
言
(
い
)
つて、
一寸
(
ちよつと
)
蛙
(
かへる
)
を、
承
(
うけたまは
)
りまする
儀
(
ぎ
)
でと、
一々
(
いち/\
)
町内
(
ちやうない
)
の
差配
(
さはい
)
へ
斷
(
ことわ
)
るのでは、
木戸錢
(
きどせん
)
を
拂
(
はら
)
つて
時鳥
(
ほとゝぎす
)
を
見
(
み
)
るやうな
殺風景
(
さつぷうけい
)
に
成
(
な
)
る。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蛙水
(
あすゐ
)
なんて戒名は珍しい。
蛙
(
かへる
)
の
面
(
つら
)
に水と讀める。寫樂その人の風貌と、寫樂繪のツラがまざまざと連想されてくるではないか。
折々の記
(旧字旧仮名)
/
吉川英治
(著)
「さつきお店へ來た人からきゝましたよ。秋山樣の門前で、
蛙
(
かへる
)
のやうにへた張つて居たんですつてねえ——だらしがないぢやありませんか」
銭形平次捕物控:193 色若衆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
蛙
(
かへる
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
の「さよならね」ももう鼻について
厭
(
あ
)
きて参りました。もう少しです。我慢して下さい。ほんのもう少しですから。
蛙のゴム靴
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
その壁かけの上には、小さなうす赤い色をした
蛙
(
かへる
)
が、いくひきもとまつてゐて、青い蜘蛛たちと一しよに、きれいな声で歌をうたつてゐます。
湖水の鐘
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
彼
(
かれ
)
の
云
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
によると、
清水谷
(
しみづだに
)
から
辨慶橋
(
べんけいばし
)
へ
通
(
つう
)
じる
泥溝
(
どぶ
)
の
樣
(
やう
)
な
細
(
ほそ
)
い
流
(
ながれ
)
の
中
(
なか
)
に、
春先
(
はるさき
)
になると
無數
(
むすう
)
の
蛙
(
かへる
)
が
生
(
うま
)
れるのださうである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
男蛙
(
をとこかへる
)
はしみじみとその
子
(
こ
)
を
眺
(
なが
)
めて、なあんだ、どんなに
偉
(
えら
)
い
奴
(
やつ
)
がうまれるかと
思
(
おも
)
つたら、やつぱり
普通
(
あたりまへ
)
の
蛙
(
かへる
)
かと、ぶつぶつ
愚痴
(
ぐち
)
をこぼしました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
其處
(
そこ
)
には
又
(
また
)
此
(
こ
)
れも
春
(
はる
)
のやうな
日
(
ひ
)
に
騙
(
だま
)
されて、
疾
(
とう
)
から
鳴
(
な
)
かなく
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
た
蛙
(
かへる
)
がふわりと
浮
(
う
)
いてはこそつぱい
稻
(
いね
)
の
穗
(
ほ
)
に
捉
(
つかま
)
りながらげら/\と
鳴
(
な
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
蟻
(
あり
)
の穴に小便をしたり、蛇を殺してその
口中
(
こうちゆう
)
に
蛙
(
かへる
)
を無理におし込んだり、さういふ
悪戯
(
いたづら
)
をしながら、時間が迫つてくると皆学校まで駈出して行つた。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
が、実は盛に議論を
闘
(
たたかは
)
してゐるのである。
蛙
(
かへる
)
が口をきくのは、何もイソツプの時代ばかりと限つてゐる訳ではない。
蛙
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
こんな
風
(
ふう
)
に
話
(
はなし
)
をしてゐたら、お
終
(
しまひ
)
には
喧嘩
(
けんくわ
)
になつてしまひませう。ところが
喧嘩
(
けんくわ
)
にならない
前
(
まへ
)
に、一
匹
(
ぴき
)
の
蛙
(
かへる
)
が
水
(
みづ
)
の
中
(
なか
)
からぴよんと
跳
(
と
)
び
出
(
だ
)
して
來
(
き
)
ました。
お母さん達
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
これを奇なりとおもふに、此田の中に
蛙
(
かへる
)
蛗螽
(
いなご
)
もありて常の田にかはる事なし、又いかなる日てりにも
田水
(
てんすゐ
)
枯
(
かれ
)
ずとぞ。二里の
巓
(
いたゞき
)
に此
奇跡
(
きせき
)
を
観
(
み
)
ること甚
不思議
(
ふしぎ
)
の
灵山
(
れいざん
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
洒落
(
しやれ
)
た
御主人
(
ごしゆじん
)
で、
夫
(
それ
)
から
牡丹餅
(
ぼたもち
)
を
引出
(
ひきだ
)
して
終
(
しま
)
つて、生きた
蛙
(
かへる
)
を一
疋
(
ぴき
)
投
(
はふ
)
り
込
(
こ
)
んで
置
(
お
)
きました。
日本の小僧
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「烏が
糞
(
ふん
)
をした。」「あら、
蛙
(
かへる
)
が飛んだ。」「百姓がすべつた。」とか云つて、びつくりするやうな笑ひ聲を發しては、人の心と自然とが交通する深祕の調和を破つてしまふ。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
ぐびり/\と飮居たりしが今半四郎が
胴卷
(
どうまき
)
より錢を出し酒飯の
代
(
だい
)
を勘定する處をじろりと見るに胴卷には彼の
頼
(
たの
)
まれたる金子五十兩
蛇
(
へび
)
が
蛙
(
かへる
)
を
呑
(
のみ
)
し樣に成て有ければ雲助共
眼配
(
めくば
)
せを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
蛇
(
へび
)
はあまり居ない處だ。蛇の居る處へは雲雀はおりない。
蛙
(
かへる
)
もおがまの外一向ゐない。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
時鳥
(
ほとヽぎす
)
の
來
(
く
)
る
時分
(
じぶん
)
に
餌
(
ゑ
)
をさがして
蛙
(
かへる
)
などを
道
(
みち
)
の
草
(
くさ
)
にさし、
夫
(
そ
)
れを
食
(
く
)
はせてお
詫
(
わび
)
をするとか、
是
(
こ
)
れは
本當
(
ほんたう
)
の
本當
(
ほんたう
)
の
話
(
はな
)
しにて
和歌
(
うた
)
にさへ
詠
(
よ
)
めば、
姉樣
(
ねえさま
)
に
聞
(
き
)
きても
分
(
わか
)
ることヽ
吾助
(
ごすけ
)
が
言
(
い
)
ひたり
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
靄ごもり鹿島
遊行
(
ゆぎやう
)
ぞおもしろき
蛙
(
かへる
)
啼く田の
間
(
あひ
)
を榜ぎつつ
海阪
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そして
此
(
こ
)
の人間の
蛙
(
かへる
)
からは血が
滴
(
た
)
れる。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
ぎよ、ぎよ、ぎよ、ぎよ、と鳴く
蛙
(
かへる
)
。
月に吠える:02 月に吠える
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
コオロギと
蛙
(
かへる
)
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
木小屋
(
きごや
)
の
前
(
まへ
)
には
池
(
いけ
)
があつて
石垣
(
いしがき
)
の
横
(
よこ
)
に
咲
(
さ
)
いて
居
(
ゐ
)
る
雪
(
ゆき
)
の
下
(
した
)
や、そこいらに
遊
(
あそ
)
んで
居
(
ゐ
)
る
蜂
(
はち
)
や
蛙
(
かへる
)
なぞが、
父
(
とう
)
さんの
遊
(
あそ
)
びに
行
(
ゆ
)
くのを
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
日
(
ひ
)
闌
(
た
)
けて
眠
(
ねむ
)
き
合歡
(
ねむ
)
の
花
(
はな
)
の、
其
(
そ
)
の
面影
(
おもかげ
)
も
澄
(
す
)
み
行
(
ゆ
)
けば、
庭
(
には
)
の
石燈籠
(
いしどうろう
)
に
苔
(
こけ
)
やゝ
青
(
あを
)
うして、
野茨
(
のばら
)
に
白
(
しろ
)
き
宵
(
よひ
)
の
月
(
つき
)
、カタ/\と
音信
(
おとづ
)
るゝ
鼻唄
(
はなうた
)
の
蛙
(
かへる
)
もをかし。
五月より
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こちらでは小さな
紙切
(
かみきり
)
ナイフが、ばねじかけの
蛙
(
かへる
)
にふざけてゐます。石盤の上では、石筆がころ/\走りまはつてゐます。
一本足の兵隊
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
クルリと尻をまくると、兩方の
尻
(
しり
)
に
蛙
(
かへる
)
となめくぢを彫つて
犢鼻褌
(
ふんどし
)
の三つの上に、小さく蛇がとぐろを卷いて居ります。
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
鳴
(
な
)
くべき
時
(
とき
)
に
鳴
(
な
)
く
爲
(
ため
)
にのみ
生
(
うま
)
れて
來
(
き
)
た
蛙
(
かへる
)
は
苅株
(
かりかぶ
)
を
引
(
ひ
)
つ
返
(
かへ
)
し/\
働
(
はたら
)
いて
居
(
ゐ
)
る
人々
(
ひと/″\
)
の
周圍
(
しうゐ
)
から
足下
(
あしもと
)
から
逼
(
せま
)
つて
敏捷
(
びんせう
)
に
其
(
そ
)
の
手
(
て
)
を
動
(
うご
)
かせ/\と
促
(
うなが
)
して
止
(
や
)
まぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「ぢやあ、
私
(
わたし
)
が
教
(
をし
)
へてあげます。」と
蛙
(
かへる
)
がいひました。
牝牛
(
めうし
)
と
小鳥
(
ことり
)
は
大變
(
たいへん
)
喜
(
よろこ
)
んで、
蛙
(
かへる
)
に
子守歌
(
こもりうた
)
を
教
(
をし
)
へて
貰
(
もら
)
ひました。
お母さん達
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
一
疋
(
ぴき
)
の
蛙
(
かへる
)
が刈った畑の向ふまで跳んで来て、いきなり、このたうもろこしの列を見て、びっくりして
云
(
い
)
ひました。
畑のへり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
無殘
(
むざん
)
にも
蛙
(
かへる
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
を
殺
(
ころ
)
して
行
(
い
)
くものだから、
其
(
その
)
數
(
かず
)
が
殆
(
ほと
)
んど
勘定
(
かんぢやう
)
し
切
(
き
)
れない
程
(
ほど
)
多
(
おほ
)
くなるのださうである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
これを奇なりとおもふに、此田の中に
蛙
(
かへる
)
蛗螽
(
いなご
)
もありて常の田にかはる事なし、又いかなる日てりにも
田水
(
てんすゐ
)
枯
(
かれ
)
ずとぞ。二里の
巓
(
いたゞき
)
に此
奇跡
(
きせき
)
を
観
(
み
)
ること甚
不思議
(
ふしぎ
)
の
灵山
(
れいざん
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
遂々
(
とう/\
)
、
變
(
かわ
)
りにかわつて、
足
(
あし
)
ができ、しつぽが
切
(
き
)
れて、
小
(
ちひ
)
さいけれど
立派
(
りつぱ
)
な
蛙
(
かへる
)
になりました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
へえ
宜
(
よろ
)
しうございます…………
何処
(
どこ
)
へ
隠
(
かく
)
さうな、アヽ
台所
(
だいどころ
)
へ置けば知れないや、
下流
(
したなが
)
しへ
斯
(
か
)
う
牡丹餅
(
ぼたもち
)
を置いて
桶
(
をけ
)
で
蓋
(
ふた
)
をしてと、人が見たら
蛙
(
かへる
)
になるんだよ、
宜
(
い
)
いかえ人が見たら
蛙
(
かへる
)
だよ
日本の小僧
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
自分の今寝ころんでゐる
側
(
わき
)
に、古い池があつて、そこに
蛙
(
かへる
)
が
沢山
(
たくさん
)
ゐる。
蛙
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ぎよ、ぎよ、ぎよ、ぎよ、と鳴く
蛙
(
かへる
)
。
月に吠える:02 月に吠える
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
青き蚊帳は
蛙
(
かへる
)
の
喉
(
のど
)
の如く
脹
(
ふく
)
れ
そぞろごと
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
コオロギと
蛙
(
かへる
)
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
輕便鐵道
(
けいべんてつだう
)
の
線路
(
せんろ
)
を
蜿々
(
うね/\
)
と
通
(
とほ
)
した
左右
(
さいう
)
の
田畑
(
たはた
)
には、ほの
白
(
じろ
)
い
日中
(
ひなか
)
の
蛙
(
かへる
)
が、こと/\、くつ/\、と
忍笑
(
しのびわら
)
ひをするやうに
鳴
(
な
)
いた。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ある
日
(
ひ
)
、
友伯父
(
ともをじ
)
さんは
裏
(
うら
)
の
木小屋
(
きごや
)
の
近
(
ちか
)
くにある
古
(
ふる
)
い
池
(
いけ
)
で
蛙
(
かへる
)
をつかまへました。
土地
(
とち
)
のものが
地蜂
(
ぢばち
)
の
巣
(
す
)
を
見
(
み
)
つけるには、
先
(
ま
)
づ
蛙
(
かへる
)
の
肉
(
にく
)
を
餌
(
え
)
にします。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
けれど
蛙
(
かへる
)
が、「
子守歌
(
こもりうた
)
を
知
(
し
)
らないでどうして
赤
(
あか
)
ん
坊
(
ばう
)
が
育
(
そだ
)
てられませう。」といひますので、また
元氣
(
げんき
)
を
出
(
だ
)
して、「げつ げつ げつ」と
習
(
なら
)
ふのでした。
お母さん達
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
蛙
(
かへる
)
がぴつたりと
聲
(
こゑ
)
を
呑
(
の
)
む
時
(
とき
)
には
日中
(
につちう
)
の
暖
(
あたゝ
)
かさに
人
(
ひと
)
もぐつたりと
成
(
な
)
つて
田圃
(
たんぼ
)
の
短
(
みじか
)
い
草
(
くさ
)
にごろりと
横
(
よこ
)
に
成
(
な
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一番先に
匕首
(
あひくち
)
を叩き落された勘次は、ガラツ八の
糞力
(
くそぢから
)
にひしがれて、
蛙
(
かへる
)
のやうに
平
(
へ
)
たばりました。
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
山
(
やま
)
の
中
(
なか
)
に
古池
(
ふるいけ
)
がありました。そこに
蛙
(
かへる
)
の一
族
(
ぞく
)
が
何不自由
(
なにふじいう
)
なく
暮
(
く
)
らして、
住
(
す
)
んでをりました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
其
(
その
)
蛙
(
かへる
)
が
押
(
お
)
し
合
(
あ
)
ひ
鳴
(
な
)
き
合
(
あ
)
つて
生長
(
せいちやう
)
するうちに、
幾
(
いく
)
百
組
(
くみ
)
か
幾
(
いく
)
千
組
(
くみ
)
の
戀
(
こひ
)
が
泥渠
(
どぶ
)
の
中
(
なか
)
で
成立
(
せいりつ
)
する。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
蛙
(
かへる
)
さん。さよ……。」と云ったときもう舌がとけました。雨蛙はひどく笑ひながら
洞熊学校を卒業した三人
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
と
密
(
そつ
)
と
隠
(
かく
)
して出て
行
(
ゆ
)
くのを主人が見て、アハヽ
是
(
これ
)
が子供の
了簡
(
れうけん
)
だな、人が見たら
蛙
(
かへる
)
とは
面白
(
おもしろ
)
い、一ツあの
牡丹餅
(
ぼたもち
)
を引き出して、
蛙
(
かへる
)
の
生
(
いき
)
たのを
入
(
い
)
れて
置
(
おい
)
たら
小僧
(
こぞう
)
が
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
て
驚
(
おどろ
)
くだらうと
日本の小僧
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
蛙
(
かへる
)
は白くふくらんでゐるやうだ
月に吠える:02 月に吠える
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
これ、この無残な
蛙
(
かへる
)
を——
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
あとで、
何
(
なに
)
かの
書
(
しよ
)
もつで
見
(
み
)
たのであるが、
蛙
(
かへる
)
の
名
(
な
)
は(かへる)(
歸
(
かへ
)
る)の
意義
(
いぎ
)
ださうである。……
此
(
これ
)
は
考證
(
かうしよう
)
じみて
來
(
き
)
た。
用捨箱
(
ようしやばこ
)
、
用捨箱
(
ようしやばこ
)
としよう。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
石燈籠
(
いしどうろう
)
の灯のほのかに照らした中庭——、一疊敷もあらうと思ふ庭石の上へ、目隱しをしたまゝの左孝が、叩き付けられた
蛙
(
かへる
)
のやうに伸びて、見事に眼を廻して居たのです。
銭形平次捕物控:054 麝香の匂ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“蛙(カエル)”の解説
カエル(蛙、en: Frog)は、両生綱無尾目(むびもく、Anura)に分類される構成種の総称。古称としてかわず(旧かな表記では「かはづ」)などがある。英名は一般にはfrogであるが、ヒキガエルのような外観のものをtoadと呼ぶことが多い。
(出典:Wikipedia)
蛙
漢検準1級
部首:⾍
12画
“蛙”を含む語句
青蛙
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...