“枝蛙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えだかはづ50.0%
えだがえる50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寒い朝日の光と一しよに、水のにほひあしの匀ひがおれの体を包んだ事もある。と思ふと又枝蛙えだかはづの声が、蔦葛つたかづらおほはれた木々の梢から、一つ一つかすかな星を呼びさました覚えもあつた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
おれのたけより高い芦が、その拍子ひやうしに何かしやべり立てた。水がつぶやく。が身ぶるひをする。あの蔦葛つたかづらおほはれた、枝蛙えだかはづの鳴くあたりの木々さへ、一時はさも心配さうに吐息といきらし合つたらしい。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
木綿子はその幼い手足を投げ出して、今は眠りについた。窓先で枝蛙えだがえるが鳴く。壁の透き間でこおろぎが鳴く。彼らは何を感じて寂しい声を鳴くのか。
水籠 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)