“蜿々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんえん44.4%
うねうね22.2%
うね/\16.7%
ゑん/\11.1%
えん/\5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
星こそあれ、無月荒涼むげつこうりょうのやみよ。——おお、はるかにほのおの列が蜿々えんえんとうごいていく。呂宋兵衛らの祈祷きとうの群れだ、火の行動は人の行動。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
野の中空を、雪の翼を縫って、あの青い火が、蜿々うねうねと蛍のように飛んで来ました。
雪霊続記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
輕便鐵道けいべんてつだう線路せんろ蜿々うね/\とほした左右さいう田畑たはたには、ほのじろ日中ひなかかへるが、こと/\、くつ/\、と忍笑しのびわらひをするやうにいた。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
特に馬車を辞して蜿々ゑん/\たる小径をじ登つた時、其れは真に「人間に非ざる別天地」である、と私は感歎せざるを得なかつた。
馬鈴薯からトマト迄 (新字旧仮名) / 石川三四郎(著)
南は宇治川の長堤曲浦きょくほ蜿々えん/\と麓をめぐっておりまして、大坂よりの着船に便よろしく、北は洛外に打ちつゞき在家が幾重にも引き廻して商賈しょうこが繁昌いたしており
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)