“曲浦”の読み方と例文
読み方割合
きょくほ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うなだれかがんだ露月のすがたが、恰度ちょうど池の西北の、榊原さかきばら屋敷に沿うた曲浦きょくほのあたりにさしかかった頃でした。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
南は宇治川の長堤曲浦きょくほ蜿々えん/\と麓をめぐっておりまして、大坂よりの着船に便よろしく、北は洛外に打ちつゞき在家が幾重にも引き廻して商賈しょうこが繁昌いたしており
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
摩耶まや、ひよどり越え、高取山、栂尾山、すべての山勢が並び立った下の野や丘や幾筋もの河口に、遠く近く、わびしい民家が散在して見え、長い曲浦きょくほの線がうねうねと白い。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)