“曲彔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょくろく81.3%
きよくろく18.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
外にたたずんでいたのは、昼間、ただひとりで曲彔きょくろくに腰かけていたあの老僧だ。骨と皮ばかりのような彼の細い影であった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの曲彔きょくろくにいとも気高く腰打ちかけながら、悠然として、その姿をのぞかせたのは、ぐずり松平の御前です。
母親はゝおや曲彔きよくろくつて、はななかむかへたところで、哥鬱賢こうつけん立停たちどまつて、して……もゝはなかさなつて、かげまる緋色ひいろ鸚鵡あうむは、おぢやうさんのかたからつばさ飜然ひらり母親はゝおやまる。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やがて老師らうしあらはれた。たゝみ見詰みつめてゐた宗助そうすけには、かれ何處どことほつて、何處どこから此所こゝたか薩張さつぱりわからなかつた。たゞかれはらつて曲彔きよくろく重々おも/\しい姿すがたた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)