)” の例文
旧字:
越前一の強力といわれる氏長が力をこめてこうとしても抜けないのである。氏長は、おめおめとこの女について行く外はなかった。
大力物語 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「ねえ、おかよや、おまえ、この子守唄をきいたことがあって?」といって、から一のレコードをいて、にかけながら
谷にうたう女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ろうをぬったひげだるまの目は、むこうのでぴかぴか光っているし、すさのおのみことは刀をいて八頭の大蛇を切っていました。
清造と沼 (新字新仮名) / 宮島資夫(著)
「風のない時はたての棒、風の強い時は横の棒、その他はみみずなどの形。あまり煙の少ない時はコルクきのようにもなります。」
為朝かれてくなりましたが、ひじがのびたので、よりもかえってることができるようになりました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
さて、かつしやい、はそれからけた、からた、つて草深何処までも、何処までも。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ぼくは一瞬度胆かれましたが、こんな景色とて、これが、あの背広を失った晩に見たらどんなにつまらなく見えたでしょうか。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
又ある時は、自分のから御談義を聞いてゐる最中に、何の気もなくの顔を見たら、急に吹きしたくなつて弱りいた事がある。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ればれば高慢してヤレ沙翁造化一人子であると胴羅魔声振染西鶴九皐トロヽをふとンだかし
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
鬢盥に、濡れ手拭を持ち添えたいろは茶屋のお品は、思いきりの衣紋にも、まだりそうなを気にして、お米の側へ腰をかける。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし奇妙なことには、重吉は目から鼻へけるほどの利口者でしたが、六兵衛は反対に何をやらせても、のろまで馬鹿でした。
とんまの六兵衛 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
切られた者の話によると、足音も立てずに忍び寄って、恐ろしい手際でに髷節を払い、サッと風の如く飛去るらしいというのです。
祖父年齢でございますか——たしか祖父は七十りで歿りました。白哲細面の、小柄老人で、は一なしにけてました。
地震や」「地震や」同時に声が出て、蝶子は襖にまったことは掴まったが、いきなり腰をかし、キャッと叫んでり込んでしまった。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「おとぼけなすっちゃいけません。のない女護、ここから根岸けさえすりゃァ、をつぶってもけやさァね」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「さあ、今だ、うて」とお歌いになると、たちまち一度に太刀をき放って、どもをひとり残さず切り殺してしまいました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
アンネ・リスベットは、朝早くから、ずっとここにいたのです。からだの力は、もう、ほとんどけきっているようでした。
夏はさ中にも近づいたが山の傾斜にさしかかって建て連らねられたF——町は南の山から風が北海にけるので熱気の割合に涼しかった。
みちのく (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「なんだって君は、脳みそを半分き取られたみたいな顔をしているのですね?」と、出会いがしらにルーシンが言った。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
侠者子路はまずこの点で度胆かれた。放蕩無頼の生活にも経験があるのではないかと思われる位、あらゆる人間へのい心理的洞察がある。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
き替えたこの一銭銅貨がみんな五拾銭銀貨であったならば、拾円以上にもなっているであろう——私はを持つと、暗がりの多い町へ出て行った。
清貧の書 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
公園きのチンピラ共の外は、大抵帰って了い、お客様も二三人来たかと思うと、あとが途絶える様になった。
木馬は廻る (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
僕は静かに椅子から身を起すとき足し足で、その梯子のある階段のうしろへ廻った。がそのとき階段のうしろで、意外なことを発見してしまった。
階段 (新字新仮名) / 海野十三(著)
けた恋慕流しの咽喉から察するに、相当その道に苦労して、女という女を見事征服してきたに相違ない——。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それを見て取った大衆文芸家は、宜敷いというので肌をぎ——鉢巻ぐらいはしたでしょう、続々名作を出したんですよ。そこで盛んになったんですよ。
大衆文芸問答 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
金魚鉢は、ぐるりに、をしきつめてある。をはらいのけると、めたとせたが、すぽりとからきとれるようになつているのがわかつた。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
色の白い愛嬌のある円顔、髪を太輪銀杏返しに結って、伊勢崎の襟のかかった着物に、黒繻子と変り八反の昼夜帯、米琉の羽織を少し衣紋っている。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
私の与えた巻煙草を彼は耳にはさんだきり、それを吸おうとはせずに、自分の腰から鉈豆煙管いた。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
袖屏風の陰で抜毛のついた櫛を握ってヨロヨロと立ちあがるった「お岩」の凄い顔を思い出す。
秋毛 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
もぐさや松脂の火打ち石や、それからきのねじや何に使ったかわからぬ小さな鈴などがだらしもなく雑居している光景が実にありありと眼前に思い浮かべられる。
藤棚の陰から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
し。お寒うはござりませぬか」笛を置いた若衆の左の手が、仰向けになっている甘利の左の胸を軽くえた。ちょうど浅葱色の染めいてある辺である。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この段取の間、男は背後戸棚りながらぽかりぽかり煙草をふかしながら、のあたりの飛毛を人さし指の先へちょとをつけては、いたずら半分にいている。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
為めに頭をやさんとするもいかな水なきを如何せん、鹽原君ぶる所の劔をきて其顔面にて、以て多少之をすをたり、朝にりてしく快方にひ来る。
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
だって、もしそうでなかったら、まで手がとどかないのですから、戸を開けることができなかったでしょう。ともかくこうして、らくにけでることができました。
うしたんだ……どう/\……ハハアつたつたが、大仏餅だから、から鼻へけたのだ。
薄く切ってバターを塗りながら鉄網で焼いてもよし、中をいて肉類や魚類の細かくしたものを野菜の細かく切ったものと混ぜて中へ詰めてまたよく煮てもよし
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
一体に朝が農村よりはずっとおそいので、仕事に取りかかって程もなく、やっと身がはいる頃にもう十二時になる。そこでまた一時間ばかりも、くのが何だか惜しい。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
彼女が小柄だったことは前に書いたが体は着痩せのする方で裸体の時は肉づきが思いの豊かに色がけるほど白く幾つになってもに若々しいつやがあった平素魚鳥の料理を
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
一休さんは、幼時から、からけるような、りこうな子供でしたが、そのりこうさが、仏門ってみがきをかけられ、後世にのこるような英僧にとなったわけでしょう。
先生と父兄の皆さまへ (新字新仮名) / 五十公野清一(著)
左にきしたのは、かれがいよいよ朝倉先生夫妻とともに空林庵を引きあげることになった前日あたりに書かれたものらしいが、そのころの、明るいとも暗いともつかない
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
西蔵世界屋根といはれてゐるほどで、全体山々りだ。その山々でもいてく、西蔵屋根ともいはれるのが、印度との国境るヱヴェレストである。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
植木屋がいたといって怒られ、はては『おババさま』の姑でさえが、れた朝顔をぬいたというので『おババさま好き人です。しかし朝顔に気の毒しました』と叱言を言われた。
しわれはとはふ。幼児き、ち、つて、これを曝物に、憐愍悪人どもが世間にある。さればこそこの幼児等て、心配いたすのだ。
私もからず大酒をくらって、とにもかくにも地べたに寝て見せましたので、仲間からもほめられ、それがためにお金につまって質屋がよいが頻繁になりまして、印刷所のおかみさんと
男女同権 (新字新仮名) / 太宰治(著)
い、にまぎれて、えて、魔法つかいのり、大急ぎで、を一つかみいてて、おかみさんにすと、おかみさんはそれでサラダをこしらえて、そうにべました。
「お千代、今日からおれは内職を始めるよ。毎日歩き廻っても、靴のがへるばっかりで、どうにもならないから、めてこれから内職だ。」と洋服の上着だけいで、重吉は机へ背をよせ
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ずらっとならべた薬種びんの下の調剤卓の前に、もたれのないきの事務椅子に腰かけて、黒い事務マントを羽織った悒鬱そうな小柄な若い男が、一心に小形の書物に読みふけっている。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そうして首筋の濃粧は主として衣紋の媚態を強調するためであった。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
さなきだに憔悴した不幸なる内心煩悶と、長日月恐怖とにて、苛責まれいたを、したようにわしているのに。その骨張ったきは、如何にも病的であって。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
すこしのみのない、何物もまじらない青みのある土だけが、自然の胸のようにのびのびとわっている、それが見たいのだ、ほんの少しの傷にも土をあてがってめ、小砂利や、ささくれをいて
生涯の垣根 (新字新仮名) / 室生犀星(著)