“抜萃”のいろいろな読み方と例文
旧字:拔萃
読み方割合
ばっすい84.0%
きりぬき4.0%
ぬきだ4.0%
ぬく4.0%
エピトミ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
抜萃ばっすいでなく再話でもないこの全訳『グリム童話集』は、そのまま児童の教育読本ではないかもしれないが、グリム自身の言葉をかりれば
『グリム童話集』序 (新字新仮名) / 金田鬼一(著)
其頭にポカ/\と拳骨が飛ぶ、社長は卓子テイブルの下を這つて向うへ抜けて、抜萃きりぬきに使ふ鋏を逆手に握つて、真蒼な顔をして、「発狂したか?」と顫声で叫ぶ。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
勿論当時のサラセン嫌悪の風潮で、ゲルベルトをまるで妖術師扱いにしているのだが、とにかくその一節を抜萃ぬきだしてみよう。一種の錬金抒情詩アルケミー・リリックなんだよ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
如何に彼が豪放であり、如何に彼が派手好きであったか、古書から少しく抜萃ぬくことにしよう。
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
紀元前五世紀のペリクレスのアテナイの文化の抜萃エピトミといわれるパルテノン、世界に二つとない美の結晶と謳われるパルテノン
パルテノン (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)