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こしかけ
ふりがな文庫
“
腰掛
(
こしかけ
)” の例文
一体
(
いつたい
)
東海道
(
とうかいだう
)
掛川
(
かけがは
)
の
宿
(
しゆく
)
から
同
(
おなじ
)
汽車
(
きしや
)
に
乗
(
の
)
り
組
(
く
)
んだと
覚
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
る、
腰掛
(
こしかけ
)
の
隅
(
すみ
)
に
頭
(
かうべ
)
を
垂
(
た
)
れて、
死灰
(
しくわい
)
の
如
(
ごと
)
く
控
(
ひか
)
へたから
別段
(
べつだん
)
目
(
め
)
にも
留
(
と
)
まらなかつた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
けれどもそのこどもはきょろきょろ
室
(
へや
)
の中やみんなの方を見るばかりでやっぱりちゃんとひざに手をおいて
腰掛
(
こしかけ
)
に座っていました。
風野又三郎
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
するもあり彌々當日に相成ければ名主町役人
差添
(
さしそひ
)
にて
屑買
(
くづかひ
)
一同南町奉行所の
腰掛
(
こしかけ
)
へ
相揃
(
あひそろ
)
ひ
頓
(
やが
)
て
呼
(
よび
)
込に隨ひ
白洲
(
しらす
)
へ
這入
(
はひり
)
て
傍
(
かたは
)
らを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
棚
(
たな
)
には、本や薬品の壜らしいものも並んでいる。椅子が一つ横たおしになっている。他の
腰掛
(
こしかけ
)
は、ちゃんとしている。
時計屋敷の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
かう
云
(
い
)
ふ
方面
(
はうめん
)
に
趣味
(
しゆみ
)
のない
宗助
(
そうすけ
)
は、
固
(
もと
)
より
菜根譚
(
さいこんたん
)
の
何物
(
なにもの
)
なるかを
知
(
し
)
らなかつた。ある
日
(
ひ
)
一
(
ひと
)
つ
車
(
くるま
)
の
腰掛
(
こしかけ
)
に
膝
(
ひざ
)
を
並
(
なら
)
べて
乘
(
の
)
つた
時
(
とき
)
、それは
何
(
なん
)
だと
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
今日も半円祠堂のまんなかの
腰掛
(
こしかけ
)
には崖邸の夫人
真佐子
(
まさこ
)
が豊かな
身体
(
からだ
)
つきを
聳
(
そびや
)
かして、日光を胸で受止めていた。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
祖母
(
おばあ
)
さんの
着物
(
きもの
)
を
織
(
お
)
る
塲所
(
ばしよ
)
はお
家
(
うち
)
の
玄關
(
げんくわん
)
の
側
(
そば
)
の
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
と
定
(
きま
)
つて
居
(
ゐ
)
ました。そのお
庭
(
には
)
の
見
(
み
)
える
明
(
あか
)
るい
障子
(
しやうじ
)
の
側
(
そば
)
に
祖母
(
おばあ
)
さんの
腰掛
(
こしかけ
)
て
織
(
お
)
る
機
(
はた
)
が
置
(
お
)
いてありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
風のあたらない、日のよくさす、暖かい
片隅
(
かたすみ
)
に、
腰掛
(
こしかけ
)
をもちだして、私は正夫に本をよんできかせながら、二人とも時々目をあげて、
梢
(
こずえ
)
の柿をながめました。
山の別荘の少年
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
『いや
貴方
(
あなた
)
は。
困
(
こま
)
つたな、まあお
聞
(
き
)
きなさい。』と、
院長
(
ゐんちやう
)
は
寐臺
(
ねだい
)
の
傍
(
そば
)
の
腰掛
(
こしかけ
)
に
掛
(
か
)
けて
責
(
せむ
)
るがやうに
首
(
くび
)
を
振
(
ふ
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
甘酒だの
五目飯
(
ごもくめし
)
などひさいでいる
腰掛
(
こしかけ
)
茶屋で、そこは
門司
(
もじ
)
から
小倉
(
こくら
)
への中間ぐらいな大道路の傍らで山というほどでもない小高い丘の登り口にある角店である。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
腰掛
(
こしかけ
)
食いが驚くほど増えて来て、男と同じように「わたしはトロがいい」「いや
赤貝
(
あかがい
)
だ」「うにだ」と
生意気
(
なまいき
)
をやって、
噴飯
(
ふんぱん
)
させられることしばしばという次第だ。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
羊の毛皮の外套を著た二三人の百姓が、門の前の
腰掛
(
こしかけ
)
に坐って、申し合わせたように欠伸をしている。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
私は、リード夫人の指圖した部屋の中へ連れ込まれて、
腰掛
(
こしかけ
)
の上へ投げ出されてゐた。私は、盲動的に、バネのやうに
撥
(
は
)
ね起きようとしたが、二組の手がすぐ取り押へた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
與吉
(
よきち
)
は
其
(
そ
)
の
不自由
(
ふじいう
)
な
手
(
て
)
から
燐寸
(
マツチ
)
を
奪
(
うば
)
ふやうにして
火
(
ひ
)
を
點
(
つ
)
けて
見
(
み
)
た。
卯平
(
うへい
)
は
與吉
(
よきち
)
のする
儘
(
まゝ
)
にして、
丸太
(
まるた
)
の
端
(
はし
)
を
切
(
き
)
り
放
(
はな
)
した
腰掛
(
こしかけ
)
に
身體
(
からだ
)
を
据
(
す
)
ゑて
其
(
そ
)
の
窶
(
やつ
)
れた
軟
(
やはら
)
かな
目
(
め
)
を
蹙
(
しか
)
めて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
朝、
家鴨
(
あひる
)
の子のように
盥
(
たらい
)
の中をかきまわす時の
音楽
(
おんがく
)
もあったし、ピアノの前の
腰掛
(
こしかけ
)
に上って、いやな
稽古
(
けいこ
)
をする時の音楽も——またその
腰掛
(
こしかけ
)
から下る時の
特別
(
とくべつ
)
な
音楽
(
おんがく
)
もあった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
例の
老僕
(
ろうぼく
)
が、無愛想な
眼
(
め
)
でわたしをじろりと見ると、しぶしぶ
腰掛
(
こしかけ
)
から
尻
(
しり
)
をもたげた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
大磯
(
おほいそ
)
近
(
ちか
)
くなつて
漸
(
やつ
)
と
諸君
(
しよくん
)
の
晝飯
(
ちうはん
)
が
了
(
をは
)
り、
自分
(
じぶん
)
は二
個
(
こ
)
の
空箱
(
あきばこ
)
の
一
(
ひとつ
)
には
笹葉
(
さゝつぱ
)
が
殘
(
のこ
)
り一には
煮肴
(
にざかな
)
の
汁
(
しる
)
の
痕
(
あと
)
だけが
殘
(
のこ
)
つて
居
(
ゐ
)
る
奴
(
やつ
)
をかたづけて
腰掛
(
こしかけ
)
の
下
(
した
)
に
押込
(
おしこ
)
み、
老婦人
(
らうふじん
)
は三
個
(
こ
)
の
空箱
(
あきばこ
)
を
丁寧
(
ていねい
)
に
重
(
かさ
)
ねて
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
緑の上衣の若者を一寸ハムレットかと思うたら、そうではなくて、少し
傍見
(
わきみ
)
をして居た内に、黒い
喪服
(
もふく
)
のハムレットが出て来て、低い
腰掛
(
こしかけ
)
にかけて居た。余は
熟々
(
つくづく
)
とハムレットの顔を見た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
兄
(
あに
)
さん何して
居
(
ゐ
)
るのだと
舟大工
(
ふなだいく
)
の子の声を
懸
(
か
)
け
候
(
そろ
)
によれば
其
(
その
)
時の
小生
(
せうせい
)
は
兄
(
あに
)
さんに
候
(
そろ
)
如斯
(
かくのごと
)
きもの
幾年
(
いくねん
)
厭
(
あ
)
きしともなく
綾瀬
(
あやせ
)
に
遠
(
とほざ
)
かり
候
(
そろ
)
後
(
のち
)
は
浅草公園
(
あさくさこうえん
)
の
共同
(
きようどう
)
腰掛
(
こしかけ
)
に
凭
(
もた
)
れて
眼
(
め
)
の前を
行交
(
ゆきか
)
ふ
男女
(
なんによ
)
の
年配
(
ねんぱい
)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
その車は外を青「ペンキ」にて塗りたる木の箱にて、中に乗りし十二人の客は
肩
(
かた
)
腰
(
こし
)
相触れて、膝は
犬牙
(
けんが
)
のように
交錯
(
こうさく
)
す。つくりつけの木の
腰掛
(
こしかけ
)
は、「フランケット」二枚敷きても膚を破らんとす。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
のぶは丁寧に自分の
腰掛
(
こしかけ
)
た草を
別
(
わ
)
けて老母を腰かけさせ升た、私は
麦藁
(
むぎわら
)
で
螢籠
(
ほたるかご
)
を編んで居り
升
(
まし
)
たから、両人の話しを聞くとはなしに聞いて居り升た。のぶは
好
(
よ
)
い話し合手を見つけたといふ調子で
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
私は甲板の
腰掛
(
こしかけ
)
に腰を
下
(
おろ
)
して
海風
(
かいふう
)
の
衣袂
(
いべい
)
を
翻
(
ひるがえ
)
すに任している。
別府温泉
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
一体東海道
掛川
(
かけがわ
)
の
宿
(
しゅく
)
から同じ汽車に乗り組んだと覚えている、
腰掛
(
こしかけ
)
の
隅
(
すみ
)
に
頭
(
こうべ
)
を垂れて、
死灰
(
しかい
)
のごとく
控
(
ひか
)
えたから別段目にも留まらなかった。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
縛
(
しば
)
れと云聲の
下々
(
した/\
)
役人はつと
立掛
(
たちかゝ
)
るを周藏木祖兵衞種々と
詫入
(
わびいり
)
漸々
(
やう/\
)
三五郎を外の
腰掛
(
こしかけ
)
へ出しゝかば跡は
寂寞
(
ひつそり
)
となり理左衞門
大音
(
だいおん
)
揚
(
あげ
)
コリヤ九助
假令
(
たとへ
)
右
(
みぎ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
室中
(
へやじゅう
)
のひとたちは半分うしろの方へ倒れるようになりながら
腰掛
(
こしかけ
)
にしっかりしがみついていました。ジョバンニは思わずカムパネルラとわらいました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
腰掛
(
こしかけ
)
に腰をかけて、仲よく二人の人間が話をしていると、その腰掛が、とちゅうで
怒
(
おこ
)
ってしまって、あッというまに、腰掛は二人をそこへ
尻餅
(
しりもち
)
をつかせて
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
『いや
貴方
(
あなた
)
は。
困
(
こま
)
ったな、まあお
聞
(
き
)
きなさい。』と、
院長
(
いんちょう
)
は
寐台
(
ねだい
)
の
傍
(
そば
)
の
腰掛
(
こしかけ
)
に
掛
(
か
)
けて
責
(
せむ
)
るがように
首
(
くび
)
を
振
(
ふ
)
る。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
應接間
(
おうせつま
)
へ
通
(
とほ
)
ると、
大
(
おほ
)
きな
洋卓
(
テーブル
)
の
周圍
(
まはり
)
に
天鵞絨
(
ビロード
)
で
張
(
は
)
つた
腰掛
(
こしかけ
)
が
并
(
なら
)
んでゐて、
待
(
ま
)
ち
合
(
あは
)
してゐる
三四人
(
さんよにん
)
が、うづくまる
樣
(
やう
)
に
腮
(
あご
)
を
襟
(
えり
)
に
埋
(
うづ
)
めてゐた。それが
皆
(
みんな
)
女
(
をんな
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
高い
腰掛
(
こしかけ
)
に坐つて、ヂョウジアァナは鏡に向つて、髮を
結
(
い
)
つてゐた。屋根裏の抽斗の中で彼女が前にさがしておいた
造花
(
ざうくわ
)
と色の
褪
(
あ
)
せた
羽根
(
はね
)
を捲き毛に編み込まうといふのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
面白
(
おもしろ
)
い
床屋
(
とこや
)
がそこへ
出來
(
でき
)
ました。
腰掛
(
こしかけ
)
はお
家
(
うち
)
の
踏臺
(
ふみだい
)
で
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
ひ、
胸
(
むね
)
に
掛
(
か
)
ける
布
(
きれ
)
は
大
(
おほ
)
きな
風呂敷
(
ふろしき
)
で
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
ひました。
床屋
(
とこや
)
をつとめる
伯父
(
をぢ
)
さんの
鋏
(
はさみ
)
は、
祖母
(
おばあ
)
さん
達
(
たち
)
が
針仕事
(
はりしごと
)
をする
時
(
とき
)
に
平常
(
ふだん
)
使
(
つか
)
ふ
鋏
(
はさみ
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
そしてそこで、じゃりのうえの木の
腰掛
(
こしかけ
)
にすわらせられました。
銀の笛と金の毛皮
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
室中
(
へやじゅう
)
のひとたちは
半分
(
はんぶん
)
うしろの方へ
倒
(
たお
)
れるようになりながら
腰掛
(
こしかけ
)
にしっかりしがみついていました。ジョバンニは思わずカムパネルラとわらいました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
待
(
まつ
)
には
屈強
(
くつきやう
)
の
腰掛
(
こしかけ
)
なりと心中に
點頭
(
うなづき
)
これよりは
別
(
べつ
)
して萬事に氣をつけ何事も
失費
(
しつぴ
)
なき樣にして
聊
(
いさゝ
)
かでも利分を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
車室
(
しゃしつ
)
の
中
(
うち
)
はさのみ
不潔
(
ふけつ
)
の
人間
(
にんげん
)
ばかりではなかったが、ミハイル、アウエリヤヌイチは
直
(
すぐ
)
に
人々
(
ひとびと
)
と
懇意
(
こんい
)
になって
誰
(
たれ
)
にでも
話
(
はなし
)
を
仕掛
(
しか
)
け、
腰掛
(
こしかけ
)
から
腰掛
(
こしかけ
)
へ
廻
(
まわ
)
り
歩
(
ある
)
いて、
大声
(
おおごえ
)
で
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
先生は
白絣
(
しろがすり
)
の上へ
兵児帯
(
へこおび
)
を締めてから、眼鏡の
失
(
な
)
くなったのに気が付いたと見えて、急にそこいらを探し始めた。私はすぐ
腰掛
(
こしかけ
)
の下へ首と手を突ッ込んで眼鏡を拾い出した。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
腰掛
(
こしかけ
)
に
上
(
あが
)
り
込
(
こ
)
んで、
月
(
つき
)
の
硝子窓
(
がらすまど
)
に、
骨
(
ほね
)
を
拔
(
ぬ
)
いて
凍付
(
いてつ
)
いて
居
(
ゐ
)
たのが、
慌
(
あわ
)
てて、
向直
(
むきなほ
)
つて、
爪探
(
つまさぐ
)
りに
下駄
(
げた
)
を
拾
(
ひろ
)
つて、
外套
(
ぐわいたう
)
の
下
(
した
)
で、ずるりと
弛
(
ゆる
)
んだ
帶
(
おび
)
を
緊
(
し
)
めると、
襟
(
えり
)
を
引掻合
(
ひつかきあは
)
せる
時
(
とき
)
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
スキャチャード先生が彼女の生徒のバーンズを鞭でぶつた日の夕方、私は、お友達なしで、けれど淋しいとも思はないで、いつものやうに
腰掛
(
こしかけ
)
や
卓子
(
テエブル
)
や笑つてゐる連中の間を歩いてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
そのとき遅く、かのとき早く、どしんと正面から
腰掛
(
こしかけ
)
がとんできて
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
目
(
め
)
もやゝ
爽
(
さわや
)
かに
成
(
な
)
つて、
吻
(
ほつ
)
と
呼吸
(
いき
)
をした
時
(
とき
)
——ふと、
否
(
いや
)
、はじめてと
言
(
い
)
はう、——
彼
(
かれ
)
が
掛
(
か
)
けた
斜
(
はす
)
に、
向
(
むか
)
う
側
(
がは
)
の
腰掛
(
こしかけ
)
に、
疊
(
たゝ
)
まり
積
(
つも
)
る
霧
(
きり
)
の
中
(
なか
)
に、
落
(
お
)
ちて
落
(
おち
)
かさなつた
美
(
うつく
)
しい
影
(
かげ
)
を
見
(
み
)
た。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
車室
(
しやしつ
)
の
中
(
うち
)
はさのみ
不潔
(
ふけつ
)
の
人間計
(
にんげんばか
)
りではなかつたが、ミハイル、アウエリヤヌヰチは
直
(
すぐ
)
に
人々
(
ひと/″\
)
と
懇意
(
こんい
)
になつて
誰
(
たれ
)
にでも
話
(
はなし
)
を
仕掛
(
しか
)
け、
腰掛
(
こしかけ
)
から
腰掛
(
こしかけ
)
へ
廻
(
まは
)
り
歩
(
ある
)
いて、
大聲
(
おほごゑ
)
で、
這麼不都合
(
こんなふつがふ
)
極
(
きはま
)
る
汽車
(
きしや
)
は
無
(
な
)
いとか
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
腰
常用漢字
中学
部首:⾁
13画
掛
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
“腰掛”で始まる語句
腰掛台
腰掛松
腰掛梁
腰掛け
腰掛場
腰掛臺
腰掛覆
腰掛迄
腰掛茶屋
腰掛茶店