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灰
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はい
ふりがな文庫
“
灰
(
はい
)” の例文
そのうちに、バタバタ、バタバタ、
羽
(
はね
)
の音をたてながら、空の下の鳥が一羽のこらずあつまってきて、
灰
(
はい
)
のまわりにおりたちました。
灰かぶり
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
と、
自在鉤
(
じざいかぎ
)
の
掛
(
か
)
かっている下には、つい
昨夜
(
さくや
)
焚火
(
たきび
)
をしたばかりのように新しい
灰
(
はい
)
が
積
(
つ
)
もり、木の
枝
(
えだ
)
の
燃
(
も
)
えさしが
散
(
ち
)
らばっていた。
鬼退治
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
宵月
(
よいづき
)
の
頃
(
ころ
)
だつたのに
曇
(
くもつ
)
てたので、
星
(
ほし
)
も
見
(
み
)
えないで、
陰々
(
いんいん
)
として
一面
(
いちめん
)
にものゝ
色
(
いろ
)
が
灰
(
はい
)
のやうにうるんであつた、
蛙
(
かはづ
)
がしきりになく。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれどだれ
一人
(
ひとり
)
灰
(
はい
)
の
縄
(
なわ
)
なんぞをこしらえることを
知
(
し
)
っている
者
(
もの
)
はありませんでした。そこでこんどは
国中
(
くにじゅう
)
におふれを
出
(
だ
)
して
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
そのときキッコは
向
(
むこ
)
うから
灰
(
はい
)
いろのひだのたくさんあるぼろぼろの
着物
(
きもの
)
を着た一人のおじいさんが大へん考え
込
(
こ
)
んでこっちへ来るのを見ました。
みじかい木ぺん
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
母親
(
ははおや
)
は、
娘
(
むすめ
)
がそれを
見
(
み
)
て、
心
(
こころ
)
でお
母
(
かあ
)
さんの
癖
(
くせ
)
がはじまったと
思
(
おも
)
っているのも
知
(
し
)
らずに、
火
(
ひ
)
ばしの
先
(
さき
)
で、
火鉢
(
ひばち
)
の
灰
(
はい
)
の
上
(
うえ
)
に、
点々
(
てんてん
)
をつけていました。
金歯
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「お帰り、寒かったろう」と母は火鉢の火をかきたてた、
灰
(
はい
)
の中にはわずかにほたるのような光が見えた、外はひゅうひゅう風がうなっている。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
行く先ざきの
野面
(
のづら
)
はまっ白な雪でおおわれて、空には日の光も見えなかった。いつも青白い
灰
(
はい
)
色の空であった。
畑
(
はた
)
をうつ
百姓
(
ひゃくしょう
)
のかげも見えなかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
米国の
灰
(
はい
)
になり米国の土になった彼女は、
真
(
しん
)
に日本が米国に
遣
(
つか
)
わした無位無官の本当の平和の
使者
(
つかい
)
の一人であったと。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
箸
(
はし
)
で
段々
(
だん/″\
)
灰
(
はい
)
を
掻
(
か
)
いて
行
(
ゆ
)
くと
腹
(
はら
)
の
辺
(
あたり
)
に
塊
(
かたまり
)
があつたから木と竹の
箸
(
はし
)
でヅンと
突割
(
つきわ
)
ると
中
(
なか
)
から色も
変
(
かは
)
らず
山吹色
(
やまぶきいろ
)
の
古金
(
こきん
)
が出るから、
慌
(
あは
)
てゝ
両方
(
りやうはう
)
の
袂
(
たもと
)
へ
入
(
い
)
れながら。
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「何云うてんね、太夫の方が恐いで、
胡摩
(
ごま
)
の
灰
(
はい
)
なら金だけや、太夫は尻の毛まで抜きよる、な、歌浦」
傾城買虎之巻
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
この段取の間、男は
背後
(
うしろ
)
の
戸棚
(
とだな
)
に
凴
(
よ
)
りながらぽかりぽかり
煙草
(
たばこ
)
をふかしながら、
腮
(
あご
)
のあたりの
飛毛
(
とびげ
)
を人さし指の先へちょと
灰
(
はい
)
をつけては、いたずら半分に
抜
(
ぬ
)
いている。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
桂次
(
けいじ
)
がもとへ
送
(
おく
)
りこしたる
寫眞
(
しやしん
)
はあれども、
秘
(
ひ
)
しがくしに
取納
(
とりおさ
)
めて
人
(
ひと
)
には
見
(
み
)
せぬか、
夫
(
そ
)
れとも
人
(
ひと
)
しらぬ
火鉢
(
ひばち
)
の
灰
(
はい
)
になり
終
(
おは
)
りしか、
桂次
(
けいじ
)
ならぬもの
知
(
し
)
るによしなけれど
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
こういって、このむすめは、むこうの
枝
(
えだ
)
にとまっている、
灰
(
はい
)
色したことりを、ゆびさしました。
小夜啼鳥
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
遺跡發見物中には
灰
(
はい
)
も有り
燒
(
や
)
けたる
木片
(
ぼくへん
)
も有りてコロボツクルが
火
(
ひ
)
の
用
(
よう
)
を知り居りし事は明なるが、
鉢形
(
はちがた
)
鍋形
(
なべがた
)
の土器の中には其外面の
燻
(
くす
)
ぶりたる物も有れば、
湯
(
ゆ
)
を
沸
(
わ
)
かし
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
筒の中の
火薬
(
かやく
)
が
破裂
(
はれつ
)
して、ドーン! とすさまじい火と
灰
(
はい
)
と
炸裂
(
さくれつ
)
した
物体
(
ぶったい
)
の
破片
(
はへん
)
を
舞
(
ま
)
いあげた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
火浣布も火浣紙も
火災
(
くわさい
)
の
供
(
そなへ
)
には
憑
(
たのみ
)
がたし、いかんとなれば、火に
遇
(
あへ
)
ば
倶
(
とも
)
に火となり人ありて火中よりいださゞれば火と
倶
(
とも
)
に
砕
(
くだ
)
けて
形
(
かたち
)
をうしなふ、たゞ
灰
(
はい
)
とならざるのみなり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
海と
河
(
かわ
)
との神々にことごとくお供えを
奉
(
たてまつ
)
り、それから私たち三人の神の
御魂
(
みたま
)
を船のうえに
祀
(
まつ
)
ったうえ、まきの
灰
(
はい
)
を
瓠
(
ひさご
)
に入れ、また
箸
(
はし
)
と
盆
(
ぼん
)
とをたくさんこしらえてそれらのものを
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
と
云
(
い
)
つて、それが
第
(
だい
)
三
紀
(
き
)
層
(
そう
)
に
屬
(
ぞく
)
する
舊貝塚
(
きふかひづか
)
(といふも
變
(
へん
)
だが)とも
思
(
おも
)
はれぬ。
何故
(
なぜ
)
ならば、
灰
(
はい
)
を
混
(
こん
)
じて、
細密
(
さいみつ
)
に
碎
(
くだ
)
かれたる
貝殼
(
かひがら
)
が、
貝層中
(
かひそうちう
)
に一
線
(
せん
)
を
畫
(
かく
)
して、
又
(
また
)
層
(
そう
)
を
成
(
な
)
して
居
(
ゐ
)
るからである。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
たばこぼんの
灰
(
はい
)
の
中
(
なか
)
にはいったりすることもありました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
灰
(
はい
)
で
繩
(
なわ
)
をなうということはできる事でない。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
身を燃やして
灰
(
はい
)
となる煙はどこであろう?
ルバイヤート
(新字新仮名)
/
オマル・ハイヤーム
(著)
こうして、三十分とはたたないうちに、みんなは
灰
(
はい
)
のなかからすっかり
豆
(
まめ
)
つぶをひろいだして、またおもてへとびだしていきました。
灰かぶり
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
向
(
む
)
こうに魚の
骨
(
ほね
)
の形をした
灰
(
はい
)
いろのおかしなきのこが、とぼけたように光りながら、
枝
(
えだ
)
がついたり手が出たりだんだん
地面
(
じめん
)
からのびあがってきます。
ありときのこ
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
いつもかまどの
灰
(
はい
)
や
炭
(
すみ
)
の
粉
(
こな
)
にまみれたみにくい
下司女
(
げすおんな
)
ではなくって、もう
天人
(
てんにん
)
が
天下
(
あまくだ
)
ったかと
思
(
おも
)
うように
気高
(
けだか
)
い、十五、六の
美
(
うつく
)
しいお
姫
(
ひめ
)
さまでした。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
女
(
おんな
)
のくず
屋
(
や
)
さんが、とどけてくれたのです。きっと、おまえが、
紙
(
かみ
)
くずや、すえぶろの
灰
(
はい
)
を
原
(
はら
)
っぱへ
捨
(
す
)
てるときに、いっしょにまちがって
捨
(
す
)
てたのです。
雪の降った日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
老人
(
ろうじん
)
の回りには三びきの犬が、
固
(
かた
)
まってねていた。白いちぢれ毛のむく犬と、黒い毛深いむく犬、それにおとなしそうなくりくりした様子の
灰
(
はい
)
色の
雌犬
(
めすいぬ
)
が一ぴき。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
彼の村を流るゝ田川も、やはり玉川、玉川の
孫
(
まご
)
であった。祖父様の玉川の水が出る頃は、この
孫川
(
まごがわ
)
の水も
灰
(
はい
)
がゝった乳色になるのである。乞食は時々こゝに浴びる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
火浣布も火浣紙も
火災
(
くわさい
)
の
供
(
そなへ
)
には
憑
(
たのみ
)
がたし、いかんとなれば、火に
遇
(
あへ
)
ば
倶
(
とも
)
に火となり人ありて火中よりいださゞれば火と
倶
(
とも
)
に
砕
(
くだ
)
けて
形
(
かたち
)
をうしなふ、たゞ
灰
(
はい
)
とならざるのみなり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
火鉢
(
ひばち
)
の
火
(
ひ
)
は
黒
(
くろ
)
く
成
(
な
)
りて
灰
(
はい
)
の
外
(
そと
)
に
轉々
(
ころ/\
)
と
凄
(
すさ
)
まじく、まだ
如月
(
きさらぎ
)
の
小夜嵐
(
さよあらし
)
引
(
ひき
)
まどの
明放
(
あけばな
)
しより
入
(
い
)
りて
身
(
み
)
に
染
(
し
)
む
事
(
こと
)
も
堪
(
た
)
えがたし、いかなる
故
(
ゆゑ
)
とも
思
(
おも
)
はれぬに
洋燈
(
らんぷ
)
を
取出
(
とりいだ
)
してつく/″\と
思案
(
しあん
)
に
暮
(
く
)
るれば
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
道中の
胡麻
(
ごま
)
の
灰
(
はい
)
形の男にも見えた。あるいは又すり稼ぎのために入込んだ者のようにも思われた。あいつが仕事のついでに、
悪戯
(
いたずら
)
をして廻るのではあるまいか。そんな疑念をも生じたのであった。
怪異暗闇祭
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
年
(
とし
)
ごろも
対
(
つゐ
)
くらゐ、
私
(
わたし
)
と
二人
(
ふたり
)
が
夫婦
(
ふうふ
)
のやうで
熟
(
じつ
)
と
抱合
(
だきあ
)
ふ
形
(
かたち
)
に
見
(
み
)
えて、……
怪
(
あや
)
しい
女
(
をんな
)
と、
直
(
す
)
ぐに
其
(
そ
)
の
場
(
ば
)
で、
暖炉
(
ストーブ
)
の
灰
(
はい
)
にされましたが、
戸
(
と
)
の
外面
(
そとも
)
からひた/\
寄
(
よ
)
る……
迎
(
むか
)
ひの
雪
(
ゆき
)
に
煙
(
けむり
)
を
包
(
つゝ
)
んで、
月
(
つき
)
の
下
(
した
)
を
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
文「はゝア、
彼奴
(
あいつ
)
は
譬
(
たと
)
えにいう
護摩
(
ごま
)
の
灰
(
はい
)
か、よし/\承知した」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「それじゃ、一時間のうちに、
灰
(
はい
)
のなかから、お
豆
(
まめ
)
をふたつのおさらにいっぱいひろいだせたら、いっしょにつれてってやるよ。」
灰かぶり
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
と
言
(
い
)
いながら、いきなりやかんに
手
(
て
)
をかけますと、
灰
(
はい
)
の中にかくれていた
栗
(
くり
)
がぽんとはね
出
(
だ
)
して、とび
上
(
あ
)
がって、
猿
(
さる
)
の
鼻面
(
はなづら
)
を
力
(
ちから
)
まかせにけつけました。
猿かに合戦
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
またせっかくむいたそのきれいな
皮
(
かわ
)
も、くるくるコルク
抜
(
ぬ
)
きのような形になって
床
(
ゆか
)
へ
落
(
お
)
ちるまでの間にはすうっと、
灰
(
はい
)
いろに光って
蒸発
(
じょうはつ
)
してしまうのでした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼が隣の
墓地
(
ぼち
)
にはもと一寸した
閻魔堂
(
えんまどう
)
があったが、彼が引越して来る少し前に乞食の
焚火
(
たきび
)
から焼けて了うて、木の閻魔様は
灰
(
はい
)
になり、石の
奪衣婆
(
だつえば
)
ばかり焼け出されて
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
カピは
灰
(
はい
)
の中に鼻をつっこんでいた。わたしもかれらの
例
(
れい
)
にならおうと考えた。けさは早かった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「
畳
(
たたみ
)
の
間
(
あいだ
)
や、
火鉢
(
ひばち
)
の
灰
(
はい
)
の
中
(
なか
)
に、
落
(
お
)
ちたことはあったかもしれないよ。」といいました。
一銭銅貨
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もうひとりの女の子のほうは、うちじゅうのしごとをなにからなにまでやって、年がら年じゅう、
灰
(
はい
)
だらけになっていなければなりませんでした。
ホレおばあさん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
すると、
何
(
なに
)
しろ
灰
(
はい
)
の
縄
(
なわ
)
が
出来
(
でき
)
なければ、
今
(
いま
)
にもこの
国
(
くに
)
は
攻
(
せ
)
められて、ほろぼされてしまうというので、
国中
(
くにじゅう
)
のお
百姓
(
ひゃくしょう
)
は
寄
(
よ
)
るとさわるとこの
話
(
はなし
)
ばかりしました。
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
そのまん中をもう
烏瓜
(
からすうり
)
のあかりもない川が、わずかに音をたてて
灰
(
はい
)
いろにしずかに
流
(
なが
)
れていたのでした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「だから
桑
(
くわ
)
の
木
(
き
)
のこやしに
火葬場
(
かそうば
)
の
灰
(
はい
)
をやるんだよ。」
芽は伸びる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あくる
朝
(
あさ
)
、
灰
(
はい
)
いろの
小人
(
こびと
)
が、いちばん上の
王子
(
おうじ
)
のところへ やってきました。
小人
(
こびと
)
は
手
(
て
)
まねきして、
王子
(
おうじ
)
を、石の
板
(
いた
)
のあるところへ つれていきました。
みつばちの 女王
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
とても
出来
(
でき
)
まいと
思
(
おも
)
った
灰
(
はい
)
の
縄
(
なわ
)
を
出
(
だ
)
して
渡
(
わた
)
されたので、お
隣
(
となり
)
の
国
(
くに
)
の
使
(
つか
)
いはへいこうして
逃
(
に
)
げて行きました。
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ほんとうに空のところどころマイナスの太陽ともいうように
暗
(
くら
)
く
藍
(
あい
)
や黄金や
緑
(
みどり
)
や
灰
(
はい
)
いろに光り空から
陥
(
お
)
ちこんだようになり
誰
(
だれ
)
も
敲
(
たた
)
かないのにちからいっぱい鳴っている
インドラの網
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「えっ、
火葬場
(
かそうば
)
の
灰
(
はい
)
をやるの。」
芽は伸びる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「おれは、うまいぐあいに、火のなかからとびだしてきたんだよ。こうでもしなかったら、まちがいなしにおだぶつさ。もえて、
灰
(
はい
)
になっちまうにきまってるもの。」
わらと炭と豆
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
こけももがいつかなくなって
地面
(
じめん
)
は
乾
(
かわ
)
いた
灰
(
はい
)
いろの
苔
(
こけ
)
で
覆
(
おお
)
われところどころには赤い苔の花もさいていました。けれどもそれはいよいよつめたい高原の
悲痛
(
ひつう
)
を
増
(
ま
)
すばかりでした。
インドラの網
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それからは
毎日
(
まいにち
)
毎晩
(
まいばん
)
、
暗
(
くら
)
い
湯殿
(
ゆどの
)
のお
釜
(
かま
)
の
前
(
まえ
)
に
座
(
すわ
)
らせられて、
頭
(
あたま
)
から
灰
(
はい
)
をかぶりながら、
鉢
(
はち
)
かつぎは
水
(
みず
)
をくんだり、
火
(
ひ
)
をたいたり、
朝
(
あさ
)
は
早
(
はや
)
くから
起
(
お
)
こされて、
夜
(
よる
)
はみんなの
寝静
(
ねしず
)
まった
後
(
あと
)
までも
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
“灰”の意味
《名詞》
(はい) 物が燃え尽きたあとに残る粉末。
火山が噴火した際に排出する粒子状の岩石。火山灰。
(出典:Wiktionary)
“灰”の解説
灰(はい)は、草や木、動物などを燃やしたあとに残る物質。
(出典:Wikipedia)
灰
常用漢字
小6
部首:⽕
6画
“灰”を含む語句
灰色
熱灰
灰燼
降灰
灰汁
灰吹
石灰
灰白
灰白色
火山灰
凝灰岩
乱離骨灰
濃灰色
死灰
灰皿
灰塵
懐炉灰
銀灰色
屍灰
灰汁抜
...