“懐炉灰”のいろいろな読み方と例文
旧字:懷爐灰
読み方割合
かいろばい80.0%
くわいろばい20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上清じょうせいが店の蚊遣香かやりこう懐炉灰かいろばいに座をゆづり、石橋の田村やが粉挽く臼の音さびしく、角海老かどえびが時計の響きもそぞろ哀れのを伝へるやうになれば
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
また電扇の研究と聯関して気流の模様を写真するために懐炉灰かいろばいの火の子を飛ばせるといったようなことも試みた。
工学博士末広恭二君 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
赤蜻蛉あかとんぼう田圃たんぼに乱るれば横堀にうづらなく頃も近づきぬ、朝夕あさゆふの秋風身にしみ渡りて上清じやうせいが店の蚊遣香かやりこう懐炉灰くわいろばいに座をゆづり、石橋の田村やが粉挽こなひうすの音さびしく
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)