“寝静”のいろいろな読み方と例文
旧字:寢靜
読み方割合
ねしずま42.9%
ねしず35.7%
ねしづ14.3%
ねしづま7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二時を打った時計の余韻が、寝静ねしずまったホテルの廊下にたゆたいながら消えて行った、——そのとたんであった、静かな闇の何処どこからともなく
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
よそのうちはもう寝静ねしずまつてゐるので、なんにもかないかも知れませんが、わたし達はどうも不安心でなりません。
赤い杭 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
いよい明日あす手術しゆじゆつといふは、みんな寝静ねしづまつてから、しく/\のやうにいてるのを、手水てうづきたむすめつけてあまりの不便ふびんさにいててやつた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
夜半人の寝静ねしづまつた時、唯一人ただひとり舷につて水を凝視すれば「死」はいつも自分の目前めのまへに広がつてゐる事を自覚するにつけ、自分は美しい星のしたなるこの人生に対して
海洋の旅 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)