これ)” の例文
(七)舜禹しゆんうあひだ(八)岳牧がくぼくみなすすむ。すなはこれ(九)くらゐこころみ、しよくつかさどらしむることすうねん(一〇)功用こうようすでおこり、しかのちまつりごとさづく。
国家統治ノ大権ハ朕カこれを祖宗ニケテ之ヲ子孫伝フル所ナリ朕及朕カ子孫ハ将来ノ憲法ノ条章じょうしょうしたがヒ之ヲ行フコトヲあやまラサルヘシ
大日本帝国憲法 (旧字旧仮名) / 日本国(著)
これに対して小島君は、『山岳』六年二号の雑録欄に「鯉鮒山五竜山及後立山」と題して、後立山問題を面白い見方で論議されている。
その故は、右三ヶ国、日本と取極めの条約中に、免許のかど多き国民これ有り候はば、同様の免許之有るべき旨、御立合の規定之有り候。
空罎 (新字新仮名) / 服部之総(著)
茲には一々これを書き記すことは出来ないから、欧洲の文学などに最も屡々現はれて来る狼毒マンドラゴラに関する迷信に就て述べて見ようと思ふ。
毒と迷信 (新字旧仮名) / 小酒井不木(著)
あゝ孤獨こどく落魄らくばくこれが僕の運命うんめいだ。僕見たいなものが家庭を組織そしきしたら何うだらう。つまにはなげきをには悲しみをあたへるばかりだ。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
すなわ曹国公そうこくこう李景隆りけいりゅうに命じ、兵を調してにわかに河南に至り、周王しゅく及び世子せいし妃嬪ひひんとらえ、爵を削りて庶人しょじんとなし、これ雲南うんなんうつしぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
冷たい風が吹いている。斎藤氏のお家へはじめてお伺いして、ていのいい玄関払いを食って帰った時にも、これに似た気持を味わった。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
これ引摺ひきずつて、あしながらなさけなさうなかほをする、蟋蟀きり/″\す𢪸がれたあしくちくはへてくのをるやう、もあてられたものではない。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その理由は接吻に不便だと云ふのがしゆで、装飾としても野蛮時代の遺風であり、又むしこれあるが為に男を醜くして居ると云ふのである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
西洋の学者に往々みずから伝記を記すの例あるをもって、兼てより福澤先生自伝の著述を希望して、親しくこれを勧めたるものありしかども
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
西洋の学者に往々みずから伝記を記すの例あるをもって、兼てより福澤先生自伝の著述を希望して、親しくこれを勧めたるものありしかども
○急要ノ事件指起さしおこルトキ、其土地ノ奉行ニテ法ヲたてントスルモ、英国王これヲ禁ジテ、王ノ免許ヲ得ルニ非ザレバ之ヲ施行セシメズ。
しかるに何んぞ対等の礼を執ったる国書を持来たすとは! そこで「これより後蛮夷の礼を失するものあらば、これを奏聞することなかれ」
日本上古の硬外交 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
勿論これには多額の費用がるので、金持だけが之をするのだが、大してゆたかでないギラ・コシサン夫婦はまだ之をしていなかった。
南島譚:02 夫婦 (新字新仮名) / 中島敦(著)
福富は何時いつの日でも、人より遅く帰るのである。甲田が時々田辺校長から留守居を頼まれても不服に思はないのはこれがためである。
葉書 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
これ政府せいふ指導しだうまた消費節約せうひせつやく奬勵しやうれいわたつたとふよりも、むし國民自體こくみんじたい事柄ことがら必要ひつえうかんじてつたからだとおもふのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
しかるに南蛮宗は一切の施物せもつを受けず、かえつてこれほどこして下民げみん……いや人民の甘心を買ひ、わが一党の邪魔をすることもっとも奇怪なり。
ハビアン説法 (新字旧仮名) / 神西清(著)
壁にかけてある制服を下ろすと、手早てばやこれに着換えました。それから一散いっさんに家を飛び出して更けた真夜中の街路に走り出でました。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
太子問ひたまふ所の義、師(慧慈ゑじ)も通ぜざる所有り。太子夜の夢に金人のきたりて不解義を教ふるを見たまふ。太子めて後即ちこれ
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
の時に疾翔大力、爾迦夷るかゐに告げていはく、あきらかに聴け諦に聴け。これを思念せよ。我今なんぢに梟鵄もろもろ悪禽あくきん離苦りく解脱げだつの道を述べんと。
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
これは別にくわしく記すだろう。心は平安である。僅かな金が入った為に、こうも心持が違うかと思うと笑止になる。寝よう。(三〇)
小大(の事)、これるも行なわれざる所あるは、和を知って和せんとするも、礼を以て之を節せざれば、また行なうべからざればなり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
わたくしみぎ懐剣かいけん現在げんざいとても大切たいせつ所持しょじしてります。そして修行しゅぎょうときにはいつもこれ御鏡みかがみまえそなえることにしてるのでございます。
これ吉瑞きちずゐなりけん、此年此家のよめ初産うひざん男子なんしをまうけ、やまひもなくておひたち、三ツのとし疱瘡はうさうもかろくして今年七ツになりぬ。
そろへ與市にちがひなき由申ければ淡路守殿如何に勘兵衞其方儀かね怪敷あやしきかどこれあるにより取調とりしらべに及びし處海賊の與市に違ひなし眞直まつすぐに舊惡を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何故なぜそうきふしたかとのきみ質問しつもん御尤ごもつともである。ぼく不幸ふかうにしてこれきみ白状はくじやうしてしまはなければならぬことに立到たちいたつた。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
かくわたしはばけものといふものは非常ひぜう面白おもしろいものだとおもつてるので、これくわんするほんの漠然ばくぜんたる感想かんさうを、いさゝこゝぶるにぎない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
翌日からヨリタカ先生に入れ代って寺田君が連日十冊ぐらいずつ雑誌をとどけて来てこれも読めあれも読めという。因果であった。
インチキ文学ボクメツ雑談 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
博覽會開設につき地方の人士雲の如くに東京に簇集あつまりきたるこれに就て或人説をなして米價騰貴の原因として其の日々にち/\費す所の石數こくすう
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
「うむ」寺本医師はうなった。「じゃ、この死んでいる男は小浜信造じゃないのだな。これアいよいよ警察の仕事になって来たわい」
青服の男 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
これぞくむしらせとでもいふものであらうかと、のちおもあたつたが、此時このときはたゞ離別りべつじやうさこそとおもるばかりで、わたくし打點頭うちうなづ
何となれば、それは物慾に捕われたる悪霊の為めに門戸を開くからで、われ等の懸命の努力も、到底これをいかんともすることができない。
凡て読者諸君の想像に任せて、これを要するに、凡ての危機を救ってくれたものは、菰田家に蓄積された無尽蔵の富の力であった。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
自分が既に雑誌へ出したものを再び単行本の体裁として公にする以上は、これを公にするだけの価値があると云う意味に解釈されるかも知れぬ。
それをここへ持ち出したのは近頃の或る新しい一派の画がやはりこれに似たような傾向を有っているらしく思われるからである。
偶言 (新字新仮名) / 津田左右吉(著)
動物学上から云へば、猫の立つて歩くのもあるいは当然の事かも知れぬ。しかし我々俗人はこれをも不思議の一つにかぞへるのが慣例ならいだ。
雨夜の怪談 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
そこで『立派りつぱなユーモリスト』なるしぶ先生せんせいこれして、『世界中せかいぢうのひつくりかへるあしたかな』とやつたんだ。どうだわかつたか。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
今日こんにちこれ復興ふくこうするをべし、而してその復興ふくこうはうたるや、安楽椅子あんらくいすかゝり、或は柔軟じうなんなる膝褥しつぢよくうへひざまづ如何程いかほど祈祷きたう叫号きうごうするも無益むえきなり
問答二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
如何なる方法で、何故なにゆえに? これらが実はまだ確定出来ていない。今日は之から君を取調べた上で、君には一晩もう一度本庁であかしてもらう。
パドーヴァ時代にガリレイは、コペルニクスの書物を読んで、その学説の正しいことを感じ、自分でもこれを研究してみたいと望んだのでした。
ガリレオ・ガリレイ (新字新仮名) / 石原純(著)
そうして、譲吉が改まって外出する時などは、「これを着て行かない!」と、不意に彼の眼の前に、仕立下ろしの衣物きものを、拡げて見せたりした。
大島が出来る話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
横穴よこあななかでも格別かくべつめづらしい構造かうぞうではいが、ゆかみぞとがやゝ形式けいしきおいことなつてくらゐで、これ信仰しんかうするにいたつては、抱腹絶倒はうふくぜつたうせざるをない。
人には道理を考える心が無くなって、あたかも酔漢の如くに市中を狂奔きょうほんする者が沢山あった。警察の官吏とてもこれを制止しようとは勉めなかった。
暗黒星 (新字新仮名) / シモン・ニューコム(著)
我々が物の真相を知るといふのは自己の妄想臆断まうさうおくだん即ちいはゆる主観的のものを消磨し尽し物の真相に一致した時始めてこれくするのである。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
あ、エウゲニイ、フエオドロヰチの有仰おつしやるには、本院ほんゐん藥局やくきよく狹隘せまいので、これ別室べつしつの一つに移轉うつしては奈何どうかとふのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
過日京師けいしへ差出し下され候由これまた謝し奉候。さて阿波へもつかわく先にこれり候五、六部も拙方へ御遣しの程ねがひ申上候云々。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
釈日本紀しゃくにほんぎ』の巻七に引用した私記の一説に、爾波奈比は嘗也、これを爾波とふなり。今奈比なひの辞を加ふるは、れ師説の読み加ふる所なり。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
昨日の美をして、明日の美をなし得るならば、望みはこれに越したことはない、古きをたづねて新しきを知ると云ふ諺である。
日本趣味映画 (新字旧仮名) / 溝口健二(著)
へい、うも有難ありがたぞんじます、これうも大層たいそう奇麗きれいなお薬で。殿「ウム、早くへば水銀剤みづかねざいだな。登「へえー、これのみましたらのどつぶれませう。 ...
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)