“裕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆた51.1%
ゆたか40.4%
ゆう6.4%
ゆと2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家柄は貴族に属していましたし、その上に父は商業を営んで莫大ばくだいな財産をもっていたので、何の不自由もなくゆたかに育ったのでした。
ラヴォアジエ (新字新仮名) / 石原純(著)
のち十年、桑は郷試に及第して挙人となったので、家も漸くゆたかになった。狐児は頗るりこうであったが、どうも体が弱くてよく病気に罹った。
蓮香 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
その著るしきは先年の展覧会に出品された広野健司氏所蔵の花卉かきの図の如き、これを今日の若い新らしい水彩画家の作と一緒に陳列してもゆうに清新を争う事が出来る作である。
そして、そこと奈落の壁には、ほんの腿が入る位の丸窓が二つ三つ明いているに過ぎないのだ。だから、道具方が開閉器スイッチ室に入るのを、見定めてからだと、彼処あすこへ行くまでに、時間のゆとりがない。
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)