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相手
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あいて
ふりがな文庫
“
相手
(
あいて
)” の例文
けれどこの
課業
(
かぎょう
)
のことから、わたしは犬やさるから引きはなされて、病人の子どもの
相手
(
あいて
)
になり、ほとんど友だちになったのである。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
青年
(
せいねん
)
は、また
勝
(
か
)
ちみがあるのでうれしそうな
顔
(
かお
)
つきをして、いっしょうけんめいに
目
(
め
)
を
輝
(
かがや
)
かしながら、
相手
(
あいて
)
の
王
(
おう
)
さまを
追
(
お
)
っていました。
野ばら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こんどは
用吉君
(
ようきちくん
)
が、
得意
(
とくい
)
の
手
(
て
)
で
相手
(
あいて
)
の
首
(
くび
)
をしめにかかったが、
反対
(
はんたい
)
に
自分
(
じぶん
)
の
首
(
くび
)
をしめつけられ、ゆでだこのようになってしまった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
甚兵衛もそれには
困
(
こま
)
りました。なにしろ
相手
(
あいて
)
は
大蛇
(
おろち
)
ですもの、へたなことをやれば、こちらが
一呑
(
ひとの
)
みにされてしまうばかりです。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
相手
(
あいて
)
の男も、このようすでは、とてもきょうは五十ターレルをもらえそうもないとみてとって、そのままいってしまいました。けれども
こわいことを知りたくて旅にでかけた男の話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
▼ もっと見る
大和尚
(
だいおしよう
)
大笑
(
おほわら
)
ひに
笑
(
わら
)
ひすてゝ、
默
(
だま
)
つて
居
(
ゐ
)
ろ、
默
(
だま
)
つて
居
(
ゐ
)
ろ、
貴樣
(
きさま
)
などが
知
(
し
)
らぬ
事
(
こと
)
だわとて
丸々
(
まる/\
)
相手
(
あいて
)
にしては
呉
(
く
)
れず、
朝念佛
(
あさねんぶつ
)
に
夕勘定
(
ゆふかんぢよう
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
相手
(
あいて
)
は
黙々
(
もくもく
)
とした
少年
(
しょうねん
)
だが、
由斎
(
ゆうさい
)
は、たとえにある
箸
(
はし
)
の
揚
(
あ
)
げおろしに、
何
(
なに
)
か
小言
(
こごと
)
をいわないではいられない
性分
(
しょうぶん
)
なのであろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
自分
(
じぶん
)
はこれから
修行
(
しゅぎょう
)
を
積
(
つ
)
んで、
斯
(
こ
)
んな
立派
(
りっぱ
)
な
神様
(
かみさま
)
のお
相手
(
あいて
)
をしてもあまり
恥
(
はず
)
かしくないように、一
時
(
じ
)
も
早
(
はや
)
く
心
(
こころ
)
の
垢
(
あか
)
を
洗
(
あら
)
い
浄
(
きよ
)
めねばならない……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
病院をでてもいく家はない。
待
(
ま
)
ってる人もない。安藤が自分の家へつれて帰ったものの、
慰藉
(
いしゃ
)
のあたえようもない。花前はときどき
相手
(
あいて
)
かまわず
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
と、アンドレイ、エヒミチは
頭
(
かしら
)
を
振
(
ふ
)
りながら、
相手
(
あいて
)
の
眼
(
め
)
を
見
(
み
)
ずに
徐々
(
のろのろ
)
と
話出
(
はなしだ
)
す。
彼
(
かれ
)
は
話
(
はなし
)
をする
時
(
とき
)
に
人
(
ひと
)
の
眼
(
め
)
を
見
(
み
)
ぬのが
癖
(
くせ
)
。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
翁が一人や二人の工人を
相手
(
あいて
)
に、
僅々
(
きんきん
)
二年三年の片手間にも足らざる研究でこれを率直に発言させるのは、あまりにも罪がなさすぎるのではないか。
素人製陶本窯を築くべからず:――製陶上についてかつて前山久吉さんを激怒せしめた私のあやまち――
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
袖
(
そで
)
を通しながらも、笑ったり、ふざけたりした。けれども、ママはもうその
相手
(
あいて
)
をしている
暇
(
ひま
)
が一
分
(
ぷん
)
もなかったので、いそいで出て行ってしまった。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
おとうさんはそれから、
鉢
(
はち
)
かつぎの
所
(
ところ
)
へ
引
(
ひ
)
き
取
(
と
)
られて、
大
(
おお
)
ぜいの
孫
(
まご
)
たちを
相手
(
あいて
)
に、
楽
(
たの
)
しく
暮
(
く
)
らすようになりました。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
透明人間
(
とうめいにんげん
)
はむちゅうで、しゃべりまくっている。ケンプ
博士
(
はくし
)
はあきれ顔をして、じっと
相手
(
あいて
)
の声をきいていた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
R
(
アール
)
町の少年
野球団
(
やきゅうだん
)
、
R
(
アール
)
クラブは、一回に一点、二回に一点を入れて、二点の勝ちこしのまま、
相手
(
あいて
)
の、
T
(
ティー
)
市少年
野球団
(
やきゅうだん
)
、
T
(
ティー
)
クラブを六回まで
無得点
(
むとくてん
)
におさえてきた。
星野くんの二塁打
(新字新仮名)
/
吉田甲子太郎
(著)
それで
相手
(
あいて
)
の顔は見ないで、月を
仰
(
あおい
)
だ目元は其丸顔に
適好
(
ふさわ
)
しく、品の好い愛嬌のある
小躯
(
こがら
)
の女である。
二少女
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
袖子
(
そでこ
)
が
風邪
(
かぜ
)
でも
引
(
ひ
)
いて
学校
(
がっこう
)
を
休
(
やす
)
むような
日
(
ひ
)
には、
彼女
(
かのじょ
)
の
枕
(
まくら
)
もとに
足
(
あし
)
を
投
(
な
)
げ
出
(
だ
)
し、いつでも
笑
(
わら
)
ったような
顔
(
かお
)
をしながらお
伽話
(
とぎばなし
)
の
相手
(
あいて
)
になっていたのも、あの
人形
(
にんぎょう
)
だった。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
『だが
先刻
(
せんこく
)
は
確實
(
たしか
)
に
救助
(
きゆうじよ
)
を
求
(
もと
)
むる
難破船
(
なんぱせん
)
の
信號
(
しんがう
)
が
見
(
み
)
えましたか。』と
眉
(
まゆ
)
に
唾
(
つばき
)
した。
可笑
(
をか
)
しい
樣
(
やう
)
だが
船乘人
(
ふなのり
)
にはかゝる
迷信
(
めいしん
)
を
抱
(
いだ
)
いて
居
(
を
)
る
者
(
もの
)
が
澤山
(
たくさん
)
ある、
私
(
わたくし
)
は
相手
(
あいて
)
にせず
簡單
(
かんたん
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
荷車を借りて甲州街道に竹買いに行き、椎蕈ムロを
拵
(
こしら
)
えると云っては屋根屋の手伝をしたりした。都の客に
剣突
(
けんつく
)
喫
(
く
)
わすことはある共、田舎の客に
相手
(
あいて
)
にならぬことはなかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
シカたちは、もうれつにぶっつかっては、
角
(
つの
)
と角とがからまるほどに、はげしく角を打ちあって、
相手
(
あいて
)
を
押
(
お
)
しもどそうとします。ヒースの
茂
(
しげ
)
みは、ひずめにふみにじられました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
犯人
(
はんにん
)
はウィスキイの
相手
(
あいて
)
をしていたが、むろん、
自分
(
じぶん
)
は
飲
(
の
)
まずに
老人
(
ろうじん
)
にだけ
飲
(
の
)
ませた。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
男の方でも
相手
(
あいて
)
の熱烈な演じ方に気乗りがしたと見えて、幕になった後まで、なおも飽きずに舞台の上の仕草から
思入
(
おもいいれ
)
、
台詞
(
せりふ
)
の言い方を、いろいろ懇切に教えたり直してやったりした。
心づくし
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
これが
夫
(
をつと
)
だと、
何時迄
(
いつまで
)
も
默
(
だま
)
つて
針
(
はり
)
を
動
(
うご
)
かすのが、
御米
(
およね
)
の
例
(
れい
)
であつたが、
相手
(
あいて
)
が
小六
(
ころく
)
の
時
(
とき
)
には、さう
投遣
(
なげやり
)
に
出來
(
でき
)
ないのが、
又
(
また
)
御米
(
およね
)
の
性質
(
せいしつ
)
であつた。だからそんな
時
(
とき
)
には
力
(
つと
)
めても
話
(
はなし
)
をした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「何の用でここへ来たの、何かしらべに来たの、しらべに来たの、何かしらべに来たの。」もう
相手
(
あいて
)
にならないと思いながら私はだまって海の方を見ていましたら風は
親切
(
しんせつ
)
にまた叫ぶのでした。
サガレンと八月
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
相手
(
あいて
)
の
気持
(
きもち
)
をのみ
込
(
こ
)
むのには、お
互
(
たがい
)
に
仲
(
なか
)
よくし合うことが
何
(
なに
)
よりです。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
紳士
相手
(
あいて
)
は
其奴
(
そいつ
)
ぢやな。
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
どう
)
申
了簡
(
れうけん
)
なるや早く云て
聞
(
きか
)
せと云へば平左衞門はせゝら笑ひ
然
(
さり
)
とては御氣の小い事なり
何
(
なに
)
是式
(
これしき
)
の事御心
勞
(
らう
)
に及ぶべきや先其時の事は
臨機應變
(
りんきおうへん
)
と申事あり今
爰
(
こゝ
)
にて申事は更に役に
立
(
たち
)
申さず其
相手
(
あいて
)
の樣子先の
出次第
(
でしだい
)
にて
何
(
どう
)
變
(
へん
)
ずるも量り難し此所にて申事は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「お
湯
(
ゆ
)
なんかやれば
死
(
し
)
んでしまう。
君
(
きみ
)
、
金魚
(
きんぎょ
)
だって、お
湯
(
ゆ
)
の
中
(
なか
)
へいれれば
死
(
し
)
んでしまうだろう?」と、
相手
(
あいて
)
の
少年
(
しょうねん
)
は、いいました。
ある日の先生と子供
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
相手
(
あいて
)
もおなじようにしかえしをしました。それから、ふたりはいかりくるって、木をひっこぬいて、なぐりあいをはじめました。
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
甚兵衛
(
じんべえ
)
は、もう
誰
(
だれ
)
が
頼
(
たの
)
んでも人形を使いませんでした。そして山からときどき
遊
(
あそ
)
びにくる
猿
(
さる
)
を
相手
(
あいて
)
に、
楽
(
たの
)
しく一
生
(
しょう
)
を
送
(
おく
)
りましたそうです。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
坊主頭
(
ぼうずあたま
)
へ四つにたたんだ
手拭
(
てぬぐい
)
を
載
(
の
)
せて、
朝
(
あさ
)
の
陽差
(
ひざし
)
を
避
(
さ
)
けながら、
高々
(
たかだか
)
と
尻
(
しり
)
を
絡
(
から
)
げたいでたちの
相手
(
あいて
)
は、
同
(
おな
)
じ
春信
(
はるのぶ
)
の
摺師
(
すりし
)
をしている八五
郎
(
ろう
)
だった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
わたしはいつまでもその人を
愛
(
あい
)
して、その人といっしょにいることのできる
相手
(
あいて
)
を見つけることができないのであろうか。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
相手
(
あいて
)
なしに
妊娠
(
にんしん
)
しないことはよく
判
(
わか
)
って
居
(
お
)
りますので、
不取敢
(
とりあえず
)
私
(
わたくし
)
は
念力
(
ねんりき
)
をこめて、あの
若者
(
わかもの
)
を
三崎
(
みさき
)
の
方
(
ほう
)
へ
呼
(
よ
)
び
寄
(
よ
)
せることに
致
(
いた
)
しました……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
來
(
こ
)
いといつて
下
(
くだ
)
さるお
人
(
ひと
)
の
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
るもなし、
浮氣
(
うはき
)
のやうに
思召
(
おぼしめし
)
ましようが
其日
(
そのひ
)
送
(
おく
)
りでござんすといふ、いや
左樣
(
さう
)
は
言
(
い
)
はさぬ
相手
(
あいて
)
のない
事
(
こと
)
はあるまい
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
町
(
まち
)
では
実
(
じつ
)
にもう
退屈
(
たいくつ
)
です。
誰
(
だれ
)
を
相手
(
あいて
)
に
話
(
はなし
)
するものもなし。
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
く
者
(
もの
)
もなし。
新
(
あたら
)
しい
人間
(
にんげん
)
はなし。しかしこの
頃
(
ころ
)
ハバトフと
云
(
い
)
う
若
(
わか
)
い
医者
(
いしゃ
)
が
町
(
まち
)
には
来
(
き
)
たですが。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
とお政は早や声をくもらして、四
苦
(
く
)
八
苦
(
く
)
に気もみする。
夫
(
おっと
)
にすこし客の
相手
(
あいて
)
をしていてくれと
頼
(
たの
)
めば源四郎は「ウンウン」と
返事
(
へんじ
)
はしても、立ちそうにもせぬ。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
フィアレンサイドは、その人たちを
相手
(
あいて
)
に、さっきのできごとを、くりかえしくりかえし話していた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
それから……それから
別
(
べつ
)
に何ごとがあろう? ママは
生徒監
(
せいとかん
)
のところへ出かけて行った。
生徒監
(
せいとかん
)
を
相手
(
あいて
)
にひと
騒
(
さわ
)
ぎ持ちあげた上、あとで
訴
(
うった
)
えてやるつもりだったのである。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
近所
(
きんじょ
)
にもう
相手
(
あいて
)
がなくなると、つまらなくなって
金太郎
(
きんたろう
)
は、一
日
(
にち
)
森
(
もり
)
の中をかけまわりました。
金太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
海蔵
(
かいぞう
)
さんは、
昨日
(
きのう
)
まではよく
源
(
げん
)
さんと、それをやったものでした。
二人
(
ふたり
)
で
競争
(
きょうそう
)
をやって、
受
(
う
)
けそこなった
数
(
かず
)
のすくないものが、
相手
(
あいて
)
に
別
(
べつ
)
の
菓子
(
かし
)
を
買
(
か
)
わせたりしたものでした。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
オーラは、これまでにヤッローのようないい
遊
(
あそ
)
び
相手
(
あいて
)
をもったことはありませんでした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
袖子
(
そでこ
)
の
方
(
ほう
)
でもよくその
光子
(
みつこ
)
さんを
見
(
み
)
に
行
(
い
)
って、
暇
(
ひま
)
さえあれば
一緒
(
いっしょ
)
に
折
(
お
)
り
紙
(
がみ
)
を
畳
(
たた
)
んだり、お
手玉
(
てだま
)
をついたりして
遊
(
あそ
)
んだものだ。そういう
時
(
とき
)
の
二人
(
ふたり
)
の
相手
(
あいて
)
は、いつでもあの
人形
(
にんぎょう
)
だった。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
髭
(
ひげ
)
は
真白
(
まつしろ
)
と云はんよりは、寧ろ
黄色
(
きいろ
)
である。さうして、
話
(
はなし
)
をするときに
相手
(
あいて
)
の
膝頭
(
ひざがしら
)
と
顔
(
かほ
)
とを
半々
(
はん/\
)
に見較べる
癖
(
くせ
)
がある。其時の
眼
(
め
)
の
動
(
うご
)
かし
方
(
かた
)
で、
白眼
(
しろめ
)
が
一寸
(
ちよつと
)
ちらついて、
相手
(
あいて
)
に妙な心
持
(
もち
)
をさせる。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「なに、
私
(
わたし
)
が、そんなことを
知
(
し
)
ったものかね、
私
(
わたし
)
は、
下
(
した
)
に
置
(
お
)
いたばかしなのだよ。」と、
女
(
おんな
)
は、
邪慳
(
じゃけん
)
にいって、
相手
(
あいて
)
にしませんでした。
初夏の不思議
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
他
(
ほか
)
の
者
(
もの
)
が
望
(
のぞ
)
んだら、百
両
(
りょう
)
でも
譲
(
ゆず
)
れる
品
(
しな
)
じゃねえんだが、
相手
(
あいて
)
がおせんに
首
(
くび
)
ッたけの
若旦那
(
わかだんな
)
だから、まず一
両
(
りょう
)
がとこで
辛抱
(
しんぼう
)
してやろうと
思
(
おも
)
ってるんだ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
私
(
わたくし
)
はそこで
忠実
(
ちゅうじつ
)
な
家来
(
けらい
)
や
腰元
(
こしもと
)
を
相手
(
あいて
)
に
余生
(
よせい
)
を
送
(
おく
)
り、そしてそこでさびしくこの
世
(
よ
)
の
気息
(
いき
)
を
引
(
ひ
)
き
取
(
と
)
ったのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
とても
相談
(
さうだん
)
の
相手
(
あいて
)
にはならぬの、いはゞ
太郎
(
たらう
)
の
乳母
(
うば
)
として
置
(
お
)
いて
遣
(
つか
)
はすのと
嘲
(
あざけ
)
つて
仰
(
おつ
)
しやる
斗
(
ばかり
)
、ほんに
良人
(
おつと
)
といふではなく
彼
(
あ
)
の
御方
(
おかた
)
は
鬼
(
おに
)
で
御座
(
ござ
)
りまする
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そうすると、こん棒がおまえに
加勢
(
かせい
)
して、ふくろのなかから
相手
(
あいて
)
のやつらのなかへとびだしていって、そいつらの
背中
(
せなか
)
で、おもしろおかしくおどるんだ。
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
老人
(
ろうじん
)
はそこで、この初舞台というのは、三びきの犬とジョリクールを
相手
(
あいて
)
に
芝居
(
しばい
)
をすることだと教えてくれた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
その後は
細君
(
さいくん
)
から
不満
(
ふまん
)
をうったえられても
相手
(
あいて
)
にならず、ひややかな気まずいそぶりをされても、へいきに
見流
(
みなが
)
しておった。そうして新小川町に十
余年
(
よねん
)
おった。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
“相手”の解説
相手(あいて)(英:Opponent)は、物事を行う際の対象及び一緒に行う人の事である。本項では法律用語の相手方(あいてがた)も解説する。
(出典:Wikipedia)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“相手”で始まる語句
相手方
相手取
相手が見付かったかい