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慣
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な
ふりがな文庫
“
慣
(
な
)” の例文
未だ
浮世
(
うきよ
)
慣
(
な
)
れぬ御身なれば、思ひ煩らひ給ふも
理
(
ことわり
)
なれども、
六十路
(
むそぢ
)
に近き此の老婆、いかで
爲
(
ため
)
惡
(
あ
)
しき事を申すべき、聞分け給ひしかや
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
上野
(
うへの
)
の
戦争後
(
せんそうご
)
徳川様
(
とくがはさま
)
も
瓦解
(
ぐわかい
)
に
相成
(
あひなり
)
ましたので、
士族
(
しぞく
)
さん
方
(
がた
)
が
皆
(
みな
)
夫々
(
それ/″\
)
御商売
(
ごしやうばい
)
をお始めなすつたが、お
慣
(
な
)
れなさらぬから
旨
(
うま
)
くは
参
(
まゐ
)
りませぬ。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それこそ耳にたこのできるほど聞き
慣
(
な
)
れたものだったが、どうもそれが『ご
亭主
(
ていしゅ
)
はたっしゃでいるよ。
相変
(
あいか
)
わらずかせいでいるよ』
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「ええ、それははじめのうちはずいぶん
帰
(
かえ
)
りとうございましたが、
今
(
いま
)
では
人間
(
にんげん
)
の
暮
(
く
)
らしに
慣
(
な
)
れて、この
世界
(
せかい
)
が
好
(
す
)
きになりました。」
白い鳥
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
自分も一足
後
(
おく
)
れて、小僧と
赤毛布
(
あかげっと
)
の尻を追っ
懸
(
か
)
けて出た。みんな大急ぎに急ぐ。こう云う道中には
慣
(
な
)
れ切ったものばかりと見える。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
よろめくように
立上
(
たちあが
)
ったおせんは、
窓
(
まど
)
の
障子
(
しょうじ
)
に
手
(
て
)
をかけた。と、その
刹那
(
せつな
)
、
低
(
ひく
)
いしかも
聞
(
き
)
き
慣
(
な
)
れない
声
(
こえ
)
が、
窓
(
まど
)
の
下
(
した
)
から
浮
(
う
)
き
上
(
あが
)
った。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ゆっくりした田舎の
時間
(
じかん
)
空間
(
くうかん
)
の中に住み
慣
(
な
)
れては、東京好しといえど、
久恋
(
きゅうれん
)
の
住家
(
すみか
)
では無い。だから皆帰りには欣々として帰って来る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
金持
(
かねも
)
ちは、
鶏
(
とり
)
が
家
(
うち
)
に
慣
(
な
)
れると、つねにかごから
外
(
そと
)
に
放
(
はな
)
しておきました。
夜
(
よる
)
になると
鶏
(
とり
)
は、
家
(
うち
)
に
帰
(
かえ
)
ってきてかごの
中
(
なか
)
に
入
(
はい
)
りました。
金持ちと鶏
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
蜂
(
はち
)
は
汚
(
きたな
)
いものでは
有
(
あ
)
りません。もしお
前達
(
まへたち
)
が
木曾
(
きそ
)
でいふ『
蜂
(
はち
)
の
子
(
こ
)
』を
食
(
た
)
べ
慣
(
な
)
れて、あたゝかい
御飯
(
ごはん
)
の
上
(
うへ
)
にのせて
食
(
た
)
べる
時
(
とき
)
の
味
(
あぢ
)
を
覺
(
おぼ
)
えたら
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
されどこは汝の
言
(
ことば
)
によりてわれらの知識の増さん爲ならず、汝が
渇
(
かわき
)
を告ぐるに
慣
(
な
)
れ、人をして汝に飮ますをえしめん爲なり。 一〇—一二
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「外から入る時は、手を突つ込んで
閂
(
かんぬき
)
を外すだけですから、わけはありませんが、
慣
(
な
)
れないと呼吸がわからないから、ちよいと面倒ですよ」
銭形平次捕物控:232 青葉の寮
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
景色
(
けしき
)
は
大
(
おほき
)
いが
變化
(
へんくわ
)
に
乏
(
とぼ
)
しいから
初
(
はじ
)
めての
人
(
ひと
)
なら
兔
(
と
)
も
角
(
かく
)
、
自分
(
じぶん
)
は
既
(
すで
)
に
幾度
(
いくたび
)
か
此海
(
このうみ
)
と
此
(
この
)
棧道
(
さんだう
)
に
慣
(
な
)
れて
居
(
ゐ
)
るから
強
(
しひ
)
て
眺
(
なが
)
めたくもない。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
そこに燃えてゐる火と蝋燭との二重の光は、私の眼が、二時間も
慣
(
な
)
らされて來た
暗闇
(
くらやみ
)
に對象して、いきなり私を
眩
(
まぶ
)
しがらせた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
が、お
蔭
(
かげ
)
でこの
娘
(
こ
)
も
近頃
(
ちかごろ
)
はすっかりこちらの
世界
(
せかい
)
の
生活
(
せいかつ
)
に
慣
(
な
)
れ、よく
俺
(
わし
)
の
指図
(
さしず
)
をきいてくれるので
大
(
たい
)
へんに
助
(
たす
)
かって
居
(
お
)
ります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
曲馬団で
慣
(
な
)
れているならちょうどいい、いろんな動物へ、えさをやることでも手伝っているがいい。さぁ、こっちへお入り。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
殊に、そんな楽しい時代には、地上の子供達も、
屈託
(
くったく
)
というものにまるで
慣
(
な
)
れていなかったので、それをどうしていいか分らなかったのです。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
それはちょうど、彼女が
南京玉
(
なんきんだま
)
へ糸を通すように、これこそ
慣
(
な
)
れっこになっていて、
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつ
)
て見当を
外
(
はず
)
したことはないのだ。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
いまぢあ、すこし
慣
(
な
)
れやしたがね、
此處
(
こゝ
)
へはじめて
南洋
(
なんやう
)
から
來
(
き
)
たときあ、まだ
殘暑
(
ざんしよ
)
の
頃
(
ころ
)
だつたがそれでも、
毎日々々
(
まいにち/\/\
)
、ぶるぶる
震
(
ふる
)
えてゐましただよ
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
尤も、この疑問は、これまでにもたびたび彼の心に浮かんでいたことなので、少し
慣
(
な
)
れっこになっていたせいか、さほどに気にはかからなかった。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
その後多年経て隣国また来り侵す。すなわち馬どもを使うて戦わしむるに、馬は久しく磨挽きばかりに
慣
(
な
)
れいたので、
旋
(
めぐ
)
り舞い行きあえて前進せず。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
笠原は始め下宿から
其処
(
そこ
)
へ通った。夜おそく、
慣
(
な
)
れない気苦労の
要
(
い
)
る仕事ゆえ、疲れて不機嫌な顔をして帰ってきた。
党生活者
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
火
(
ひ
)
に
慣
(
な
)
れないものは
火
(
ひ
)
を
恐
(
おそ
)
れるために、
小火
(
ぼや
)
の
中
(
うち
)
にこれを
押
(
おさ
)
へ
付
(
つ
)
けることが
出來
(
でき
)
ずして
大事
(
だいじ
)
に
至
(
いた
)
らしめることが
多
(
おほ
)
い。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
そうして、はねをひろげて、空に
飛
(
と
)
びあがりました。けれども、飛ぶのには
慣
(
な
)
れていないものですから、バタッと地面の上に落っこちてしまいました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
段々、暗に
慣
(
な
)
れて来るに従って、ウッスリ相手の姿が見える。男の服装は
半天
(
はんてん
)
に
股引
(
ももひき
)
、顔は黒布で包んでいる。子供は可愛らしい洋服姿が、
確
(
たしか
)
に茂だ。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
が、おずおずして見えたのは、濡れた着物と、大所の武家やしきに
慣
(
な
)
れない幸吉の態度だけで、幸吉の心もちは、ちっともおずおずしてはいなかった。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
此
(
こ
)
れを
左程
(
さほど
)
に
驚
(
おどろ
)
きませんでした、
種々
(
いろ/\
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
な
出來事
(
できごと
)
には
全然
(
すつかり
)
慣
(
な
)
れて
了
(
しま
)
つて。それが
居
(
ゐ
)
た
所
(
ところ
)
を
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
ますと、
突然
(
とつぜん
)
復
(
ま
)
た
其
(
そ
)
れが
現
(
あら
)
はれました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
駄目だよ、男の方は全下車客の八十パーセントも占めているんだから、
慣
(
な
)
れない君には無理だと思うんだがネ。
階段
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかし、気力を失わせるような環境、幻滅に
慣
(
な
)
れてしまうこと、またそれぞれの瞬間の気づかない影響力、そうしたことのもつ大きな力を彼は恐れていた。
城
(新字新仮名)
/
フランツ・カフカ
(著)
手
慣
(
な
)
れてゐるばかりでなく、
割
(
わり
)
によく
寫
(
うつ
)
る
寫眞器
(
しやしんき
)
で、一ダースが一ダース、めつたに
失敗
(
しつはい
)
もないといふやうなことが、
買
(
か
)
ふまでの
苦
(
く
)
心の
思
(
おも
)
ひ出と相
俟
(
ま
)
つて
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
以上は主として感情から来た鼻の表現の
中
(
うち
)
で昔から言い
慣
(
な
)
らわして来た言葉を拾い出したものでありますが
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
尚
(
な
)
ほ
最後
(
さいご
)
に
我國
(
わがくに
)
の
世界戰爭後
(
せかいせんさうご
)
の
經濟界
(
けいざいかい
)
の
状況
(
じやうきやう
)
を
見
(
み
)
るに
政府
(
せいふ
)
の
財政計畫
(
ざいせいけいくわく
)
は
巨額
(
きよがく
)
の
借入金
(
かりいれきん
)
をして
出來
(
でき
)
て
居
(
ゐ
)
る、
國民
(
こくみん
)
の
状態
(
じやうたい
)
は
戰時中
(
せんじちう
)
の
收入
(
しうにふ
)
の
多
(
おほ
)
かつたことに
慣
(
な
)
れて
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
子供の時から
慣
(
な
)
れた職業であるから
今
(
いま
)
さら転職するのも好まぬし、よしまた金が
要
(
い
)
らぬというてわが輩が
辞
(
じ
)
したならば、実際のところ社長にあたる人がない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
実際この寂しい川筋の景色も、幾多の冒険に
慣
(
な
)
れた素戔嗚には、まるで
高天原
(
たかまがはら
)
の
八衢
(
やちまた
)
のように、今では
寸分
(
すんぶん
)
の
刺戟
(
しげき
)
さえない、平凡な往来に過ぎないのであった。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それは
一方
(
ひとかた
)
ならぬ大騒で、世話人らしい
印半纏
(
しるしばんてん
)
を着た五十
格好
(
かつかう
)
の
中老漢
(
ちゆうおやぢ
)
が頻りにそれを指図して居るにも
拘
(
かゝ
)
はらず、一同はまだ好く喞筒の
遣
(
つか
)
ひ方に
慣
(
な
)
れぬと覚しく
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
慣
(
な
)
らされぬ境界に置かれたかれはその激しい渦動のなかで、時としては目が
眩
(
くら
)
まされるのである。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
イワン、デミトリチは
初
(
はじ
)
めの
中
(
うち
)
は
院長
(
ゐんちやう
)
が
野心
(
やしん
)
でも
有
(
あ
)
るのでは
無
(
な
)
いかと
疑
(
うたが
)
つて、
彼
(
かれ
)
に
左右
(
とかく
)
遠
(
とほ
)
ざかつて、
不愛想
(
ぶあいさう
)
にしてゐたが、
段々
(
だん/\
)
慣
(
な
)
れて、
遂
(
つひ
)
には
全
(
まつた
)
く
素振
(
そぶり
)
を
變
(
か
)
へたので
有
(
あ
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
右一行中小西技師は
躰量
(
たいりやう
)
二十三貫の
大躯
(
たいく
)
なれ共
常
(
つね
)
に県下
巡回
(
じゆんくわい
)
の
為
(
た
)
め山野の
跋渉
(
ばつせう
)
に
慣
(
な
)
れ、余の
如
(
ごと
)
きは
本
(
も
)
と山間の
産
(
さん
)
にして
加
(
くわ
)
ふるに
博物採集
(
はくぶつさいしう
)
の
為
(
た
)
め深山幽谷を
跋渉
(
はつせう
)
するの
経験
(
けいけん
)
に
積
(
つ
)
み
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
上野と浅草と芝との鐘の中で、増上寺の鐘を一番心に沁みる音だと思ったり、自分の寺の鐘を撞きながら、鳴り始めてから鳴り終るまでの微細な音の変化にも耳を傾け
慣
(
な
)
れていた。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
が、旅に
慣
(
な
)
れた人は、その虚勢を知って
自
(
おのずか
)
らそれに処するの道があるのであります。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
江戸定府
(
えどじょうふ
)
とて古来江戸の
中津
(
なかつ
)
藩邸
(
はんてい
)
に
住居
(
じゅうきょ
)
する藩士も中津に移住し、かつこの時には天下多事にして、藩地の士族も
頻
(
しき
)
りに都会の地に往来してその風俗に
慣
(
な
)
れ、その物品を
携
(
たずさ
)
えて帰り
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
かくて
國民
(
こくみん
)
は一
時的
(
じてき
)
のバラツクに
住
(
す
)
まひ
慣
(
な
)
れて、一
時的
(
じてき
)
主義
(
しゆぎ
)
の
思想
(
しさう
)
が
養成
(
やうせい
)
された。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
しかしそれにも
慣
(
な
)
れてくると、今度はかえってそれもなくてはならぬもののように平気になってしまった。先生の立てられた渋い茶を味わって、こうして我々は現代に生きていたのである。
左千夫先生への追憶
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
『
慣
(
な
)
れて居ても危險は矢張危險ぢやないですか。危險! 若しかすると
恁
(
か
)
うしてる所へ石が飛んで來るかも知れません、石が。』と四邊を見𢌞したが、一町程
先方
(
むかう
)
から提燈が一つ來るので
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
太祖
大
(
おおい
)
に喜び、
此
(
これ
)
より後
屡
(
しばしば
)
諸将を
帥
(
ひき
)
いて出征せしむるに、毎次功ありて、威名
大
(
おおい
)
に
振
(
ふる
)
う。王既に兵を知り
戦
(
たたかい
)
に
慣
(
な
)
る。加うるに
道衍
(
どうえん
)
ありて、機密に参し、
張玉
(
ちょうぎょく
)
、
朱能
(
しゅのう
)
、
丘福
(
きゅうふく
)
ありて
爪牙
(
そうが
)
と
為
(
な
)
る。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
用いられずば器はその意味を失い、また美をも失う。その美は愛用する者への感謝のしるしである。「手づれ」とか、「使いこみ」とか、「
慣
(
な
)
れ」とか、これが如何に器を美しくしたであろう。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
鮓は、それの
醋
(
す
)
が
醗酵
(
はっこう
)
するまで、静かに冷却して、暗所に
慣
(
な
)
らさねばならないのである。寂寞たる夏の
白昼
(
まひる
)
。万象の死んでる
沈黙
(
しじま
)
の中で、暗い台所の一隅に、こうした鮓がならされているのである。
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
ご郷里において、竹中家のご
薫陶
(
くんとう
)
を得ればあれにも何よりよい修業です。しかし、かかる世の
慣
(
な
)
らい、松千代の身命については、どうか少しもお
庇
(
かば
)
いなく、
唯々
(
ただただ
)
、ご主命のままの者と思召し下さい。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
以上
(
いじよう
)
のほか
北海道
(
ほつかいどう
)
にはおほかみが
少
(
すこ
)
し
殘
(
のこ
)
つてゐます。
内地
(
ないち
)
でいふおほかみはやまいぬのことです。また
内地
(
ないち
)
の
山
(
やま
)
にゐるやまねこは
家猫
(
いへねこ
)
の
逃
(
に
)
げて、いつのまにか
山
(
やま
)
の
生活
(
せいかつ
)
に
慣
(
な
)
れてしまつたものなのです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
なく
音
(
ね
)
の耳に
慣
(
な
)
れたるか
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
慣
(
な
)
れし
色音
(
いろね
)
に
聞
(
き
)
きとれつ。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
慣
常用漢字
小5
部首:⼼
14画
“慣”を含む語句
習慣
慣習
慣例
見慣
不慣
慣々
食慣
習慣的
物慣
慣用手段
世慣
手慣
看慣
慣性
慣手段
江戸慣
世事慣
金慣
都慣
言慣
...