“物慣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ものな50.0%
ものなれ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初子は物慣ものなれた口ぶりで、彼女を俊助に紹介した。辰子は蒼白いほおの底にかすかな血の色を動かして、しとやかに束髪そくはつの頭を下げた。俊助も民雄の肩から手を離して、叮嚀ていねいに初対面の会釈えしゃくをした。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
やがて二頭曳にとうびきの馬車のとどろきが聞えると思うと、その内に手綱たづなひかえさせて、緩々ゆるゆるお乗込になっている殿様と奥様、物慣ものなれない僕たちの眼にはよほど豪気ごうぎに見えたんです。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)