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苦
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く
ふりがな文庫
“
苦
(
く
)” の例文
彼は
他
(
ひと
)
の邪魔になる自分を
苦
(
く
)
にする男ではなかった。時と場合によると、それと知って、わざわざ邪魔までしかねない人間であった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
丑満
(
うしみつ
)
過ぐる夜の夢。見よや因果のめぐり来る。火車に
業
(
ごう
)
を積む
数
(
かず
)
。
苦
(
く
)
るしめて眼の前の。地獄もまことなり。げに恐ろしの姿や」
涙香・ポー・それから
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
十字軍とは余り
大袈裟
(
おほげさ
)
にあらずや、凡神的とは多分、禅道を唱へらるゝ天知翁を
苦
(
く
)
るしめる
積
(
つもり
)
にて、唯心的とは僕をいぢめる積ならむ。
人生の意義
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
が、
根
(
ね
)
が
負
(
まけ
)
ず
嫌
(
きら
)
ひでもあつたし、またさうなると、今までの
苦
(
く
)
心
努
(
ど
)
力の報いられなかつた悔しさから、
成功
(
せいこう
)
への
要求
(
ようきう
)
が
逆
(
ぎやく
)
に
強
(
つよ
)
くなつた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
病
(
や
)
むまじき事
也
(
なり
)
衰
(
おとろ
)
ふまじき事
也
(
なり
)
病
(
や
)
み
衰
(
おとろ
)
へたる
小生等
(
せうせいら
)
が骨は、
人知
(
ひとし
)
らぬ
苦
(
く
)
を
以
(
もつ
)
て、
人知
(
ひとし
)
らぬ
楽
(
たのし
)
みと
致候迄
(
いたしそろまで
)
に
次第
(
しだい
)
に
円
(
まる
)
く曲り
行
(
ゆ
)
くものに
候
(
そろ
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
▼ もっと見る
と、兄弟の杯を交わし、そして、三人一体、協力して国家に報じ、下万民の
塗炭
(
とたん
)
の
苦
(
く
)
を救うをもって、大丈夫の生涯とせんと申し合った。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
入れ百八十兩の金子を殘らず
戻
(
もど
)
しければ九助はお里を是迄の縁と
斷念
(
あきらめ
)
殊に伯父の娘なれば
嚴
(
きび
)
しき事も成難しと千
辛
(
しん
)
萬
苦
(
く
)
して
貯
(
ため
)
たる金の中を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
この
感覚
(
かんかく
)
の
中
(
うち
)
において
人生
(
じんせい
)
全体
(
ぜんたい
)
が
含
(
ふく
)
まっているのです。これを
苦
(
く
)
にすること、
悪
(
にく
)
むことは
出来
(
でき
)
ます。が、これを
軽蔑
(
けいべつ
)
することは
出来
(
でき
)
んです。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
他人
(
ひと
)
に
倍
(
ばい
)
して
忙
(
せは
)
しい
勘次
(
かんじ
)
がだん/\に
減
(
へ
)
りつゝある
俵
(
たわら
)
の
内容
(
ないよう
)
を
苦
(
く
)
にして
酷
(
ひど
)
い
目
(
め
)
をしつゝ
戸口
(
とぐち
)
を
出入
(
でいり
)
するのを
卯平
(
うへい
)
は
見
(
み
)
るのが
厭
(
いや
)
で
且
(
かつ
)
辛
(
つら
)
かつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
我
(
わが
)
越後のごとく
年毎
(
としごと
)
に
幾丈
(
いくぢやう
)
の雪を
視
(
み
)
ば
何
(
なん
)
の
楽
(
たのし
)
き事かあらん。雪の
為
(
ため
)
に
力
(
ちから
)
を
尽
(
つく
)
し
財
(
ざい
)
を
費
(
つひや
)
し千
辛
(
しん
)
万
苦
(
く
)
する事、
下
(
しも
)
に
説
(
と
)
く
所
(
ところ
)
を
視
(
み
)
ておもひはかるべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
近づき
難
(
にく
)
くて近づき易いと云う事が肇の大変徳な性質になって会う人毎に自分を高く保つ事が何の
苦
(
く
)
もなく出来る事だった。
千世子(二)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
身
(
み
)
一つと
思
(
おも
)
へば
恨
(
うら
)
みも
出
(
で
)
る、
何
(
なん
)
の
是
(
こ
)
れが
世
(
よ
)
の
勤
(
つと
)
めなり、
殊
(
こと
)
には
是
(
こ
)
れほど
身
(
み
)
がらの
相違
(
さうゐ
)
もある
事
(
こと
)
なれば
人
(
ひと
)
一
倍
(
ばい
)
の
苦
(
く
)
もある
道理
(
だうり
)
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そうして、何かの仕事に絶えず働いて、いっさいの
苦
(
く
)
を忘れたい。それがすべて悲しみを受けた者のゆくべき道である。
世界怪談名作集:16 鏡中の美女
(新字新仮名)
/
ジョージ・マクドナルド
(著)
「だが、まあ、そのうちにはなんとか判るだろう。神隠しに逢ったにしても、大抵は十日か半月で帰って来るものだ。あんまり
苦
(
く
)
にしねえがいい」
半七捕物帳:69 白蝶怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
お前も知ってるだろう、早船の
斎藤
(
さいとう
)
よ、あの人にはお前も一度ぐらい逢った事があろう、お互いに何もかも知れきってる間だから、
誠
(
まこと
)
に
苦
(
く
)
なしだ。
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
別
(
べつ
)
に
苦
(
く
)
にもならず
總
(
すべ
)
てを
義母
(
おつかさん
)
にお
任
(
まかせ
)
して
茶
(
ちや
)
ばかり
飮
(
の
)
んで
内心
(
ないしん
)
一の
悔
(
くい
)
を
懷
(
いだ
)
きながら
老人夫婦
(
としよりふうふ
)
をそれとなく
觀察
(
くわんさつ
)
して
居
(
ゐ
)
た。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
さて、ルミ、あなたにご返事のできることはこれだけですよ。やくそくをしなすったりっぱなおくり物のできないことを
苦
(
く
)
にやむことはありません。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「おれは行くよ。おぬしらは六十、七十まで生きのびて、馬鹿な
苦
(
く
)
の世界で、いいだけ
仰
(
の
)
っつ
反
(
そ
)
っつするがよかろう。冥土の
明窓
(
あかりまど
)
から見ていてやるぞ」
ボニン島物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
るい 若様は、賑やかなことがお好きさうに見えますが、それでは、なほさら、御病気が
苦
(
く
)
におなり遊ばしませう。
顔
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
近所
(
きんじょ
)
の
人々
(
ひとびと
)
は、
鶏
(
とり
)
のために
圃
(
はたけ
)
や、
庭
(
にわ
)
を
荒
(
あ
)
らされるのを
苦
(
く
)
に
思
(
おも
)
いましたけれど、
家
(
いえ
)
や、
地所
(
じしょ
)
が
金持
(
かねも
)
ちの
所有
(
しょゆう
)
であるために、なにもいわずに
忍
(
しの
)
んでいました。
金持ちと鶏
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「本当に君に済まない。君のような善良な友達を斯んなにも
苦
(
く
)
るしめて、僕は
怎
(
ど
)
うしていいか分らない……」
母
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
なにが恥ずかしいものか、これは人間の
苦
(
く
)
のたねではないか、とふじこが云った。へええ、ときよきが云った。なにが苦のたねだ、嬉しくってわくわくするくせに。
樅ノ木は残った:02 第二部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ベンヺ
馬鹿
(
ばか
)
な! そこがそれ、
火
(
ひ
)
は
火
(
ひ
)
で
壓
(
おさ
)
へられ、
苦
(
く
)
は
苦
(
く
)
で
減
(
げん
)
ぜられる
例
(
ためし
)
ぢゃ。
逆
(
ぎゃく
)
に
囘轉
(
まは
)
ると
目
(
め
)
が
眩
(
ま
)
うたのが
癒
(
なほ
)
り、
死
(
し
)
ぬる
程
(
ほど
)
の
哀愁
(
かなしみ
)
も
別
(
べつ
)
の
哀愁
(
かなしみ
)
があると
忘
(
わす
)
れらるゝ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
その癖「何何してゐる。」と切れる時には
苦
(
く
)
にならない。「て」の字の次は「く」の字である。これも
丁度
(
ちやうど
)
折れ釘のやうに、上の文章の重量をちやんと受けとめる力に乏しい。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「お有難や、お有難や。あゝ、
苦
(
く
)
を忘れて
腑
(
ふ
)
が抜けた。もし、
太夫様
(
たゆうさま
)
。」と敷居を
跨
(
また
)
いで、
蹌踉状
(
よろけざま
)
に
振向
(
ふりむ
)
いて、「あの、其のお
釵
(
かんざし
)
に……」——「え。」と紫玉が
鸚鵡
(
おうむ
)
を
視
(
み
)
る時
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一心に迷うて、あくまで小さい自我に固執するならば、現実の世界は、
畢竟
(
ひっきょう
)
苦
(
く
)
の
牢獄
(
ろうごく
)
です。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
すくときはひびあかぎれに指のさきちぎれるようにてたんとたんと
苦
(
く
)
ろういたし候
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
明日は
上有知
(
かみうち
)
泊り、それから
長良川
(
ながらがわ
)
を
河渡
(
こうど
)
まで舟で下って赤坂泊りは
苦
(
く
)
にならぬ。
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
甘扁桃油
(
かんへとうゆ
)
、
苦
(
く
)
扁桃油、
接骨木花水
(
せっこつぼくかすい
)
、
沈降硫黄
(
ちんこういおう
)
、そうして闇夜に絞り取った、
売春婦
(
いろをうるおんな
)
の肝臓の血、それを合わせた
冷罨剤
(
れいあんざい
)
、これを塗ることに致しましょう。……おうおう白くなりました。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
勉強
(
べんきょう
)
をすることは、このあいだ、
兄
(
にい
)
さんからいわれて、なるほどとおもい、
自分
(
じぶん
)
でも、やらなければならないな、とかんがえるようになっていたので、それほど
苦
(
く
)
にはならなかったのです。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
しかしそのままにしておいても、どうせ死ななくてはならぬ弟であったらしい。それが早く死にたいと言ったのは、苦しさに耐えなかったからである。喜助はその
苦
(
く
)
を見ているに忍びなかった。
高瀬舟
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
無論
(
むろん
)
此樣
(
こん
)
な
妄想
(
もうざう
)
は、
平生
(
いつも
)
ならば
苦
(
く
)
もなく
打消
(
うちけ
)
されるのだが、
今日
(
けふ
)
は
先刻
(
せんこく
)
から
亞尼
(
アンニー
)
が、
魔
(
ま
)
の
日
(
ひ
)
だの
魔
(
ま
)
の
刻
(
こく
)
だのと
言
(
い
)
つた
言葉
(
ことば
)
や、
濱島
(
はまじま
)
が
日頃
(
ひごろ
)
に
似
(
に
)
ぬ
氣遣
(
きづか
)
はし
氣
(
げ
)
なりし
樣子
(
やうす
)
までが、
一時
(
いちじ
)
に
心
(
こゝろ
)
に
浮
(
うか
)
んで
來
(
き
)
て
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「時計ばかり
苦
(
く
)
にしてるよ。」というような声が聞えました。
耕耘部の時計
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
林太郎のおじいさんは、それを年中
苦
(
く
)
にしていて
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
(九荷といふ荷物はなかつた。
九
(
く
)
は
苦
(
く
)
に通じるから嫌はれたらしい。十一荷では少しはんぱの数だから十三と極めたのであらう。西洋風に勘定すれば十一の方が十三よりは数がよろしいけれど、昔はそんな事は知らなかつた)
よめいり荷物
(新字旧仮名)
/
片山広子
(著)
案
(
あん
)
のとおり、ドアは
苦
(
く
)
もなくひらいた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
變化
(
へんげ
)
して
苦
(
く
)
も
樂
(
らく
)
とならむとやすらむ。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
でもまあ
苦
(
く
)
にもならぬやら
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
ひとり
苦
(
く
)
に
病
(
や
)
む権兵衛が
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
拵えものを
苦
(
く
)
にせらるるよりも、活きているとしか思えぬ人間や、自然としか思えぬ脚色を拵える方を苦心したら、どうだろう。
田山花袋君に答う
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それに蓋をつける。
最
(
もつと
)
も
苦
(
く
)
心したのは、
乾
(
かん
)
板を入れる
裝置
(
そうち
)
の
處
(
ところ
)
だつたが、とに
角
(
かく
)
一
週間
(
しうかん
)
ほどの
素晴
(
すは
)
らしい
苦
(
く
)
心で、それが、どうにか出來上つた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
殺すは
苦
(
く
)
もなし拙僧の儀は
御氣遣
(
おきづかひ
)
有
(
ある
)
べからず
呉々
(
くれ/″\
)
小姓共は仕損じ給ふなと
約束
(
やくそく
)
し夫より酒宴を
催
(
もよほ
)
し四方山の
雜談
(
ざふだん
)
に時を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その者のことばで、伊那丸のとおる道がわかったから、
関所
(
せきしょ
)
に兵を
伏
(
ふ
)
せておいて、
苦
(
く
)
もなくしばりあげたのじゃ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
町
(
まち
)
の
四
(
よ
)
つ
角
(
かど
)
に
立
(
た
)
って、
一人
(
ひとり
)
の
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
がうろうろしていました。
子供
(
こども
)
ははだしで、
足
(
あし
)
の
指
(
ゆび
)
を
赤
(
あか
)
くしていましたけれど、それを
苦
(
く
)
にも
感
(
かん
)
じないようでありました。
角笛吹く子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
とお政は早や声をくもらして、四
苦
(
く
)
八
苦
(
く
)
に気もみする。
夫
(
おっと
)
にすこし客の
相手
(
あいて
)
をしていてくれと
頼
(
たの
)
めば源四郎は「ウンウン」と
返事
(
へんじ
)
はしても、立ちそうにもせぬ。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
家主
(
いへぬし
)
の
女主人
(
をんなあるじ
)
の
處
(
ところ
)
に
見知
(
みし
)
らぬ
人
(
ひと
)
が
來
(
き
)
さへすれば
其
(
そ
)
れも
苦
(
く
)
になる。
門
(
もん
)
の
呼鈴
(
よびりん
)
が
鳴
(
な
)
る
度
(
たび
)
に
惴々
(
びく/\
)
しては
顫上
(
ふるへあが
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
お
品
(
しな
)
の
母
(
はゝ
)
との
關係
(
くわんけい
)
が
餘計
(
よけい
)
な
告口
(
つげぐち
)
から
女房
(
にようばう
)
の
耳
(
みゝ
)
に
入
(
はひ
)
つた。
其
(
そ
)
の
頃
(
ころ
)
暑
(
あつ
)
さに
向
(
む
)
いて
居
(
ゐ
)
た
所爲
(
せゐ
)
でもあつたが
女房
(
にようばう
)
はそれを
苦
(
く
)
にし
始
(
はじ
)
めてからがつかりと
窶
(
やつ
)
れたやうに
見
(
み
)
えた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
何
(
なに
)
か
驚
(
おどろ
)
かせるが
苦
(
く
)
るしさに
結局
(
つまり
)
いはねばならぬ
事
(
こと
)
を
今日
(
けふ
)
までも
默
(
だま
)
つて
居
(
お
)
りしなり、三
年
(
ねん
)
か五
年
(
ねん
)
で
歸
(
かへ
)
るつもりなれども
其
(
その
)
ほどは
如何
(
どう
)
か
分
(
わか
)
らねばまづ
當分
(
たうぶん
)
お
別
(
わか
)
れの
覺悟
(
かくご
)
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
またのぼりゆき/\て
桟齴
(
かけはしのやう
)
なる道にあたり、岩にとりつき竹の根を
力草
(
ちからくさ
)
とし、一歩に一声を
発
(
はつ
)
しつゝ気を張り
汗
(
あせ
)
をながし、千
辛
(
しん
)
万
苦
(
く
)
しのぼりつくして馬の
背
(
せ
)
といふ所にいたる。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
殊にそういう商売屋の娘であるから、当人も平生からひどくそれを
苦
(
く
)
にしていたらしい。
鴛鴦鏡
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“苦”の意味
《名詞》
(ク)苦しいこと、辛いこと
(出典:Wiktionary)
“苦(苦(仏教))”の解説
仏教における苦(く、pi: dukkha、sa: दुःख, duḥkha、蔵: )とは、苦しみや悩み、精神や肉体を悩ませる状態を指す。対義語は楽。
仏教は無常、苦、無我の3つで三相を形成する。四諦の4つすべては苦に関する真理である。仏教は、この苦の滅尽をめざす学問体系である。
(出典:Wikipedia)
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
“苦”を含む語句
苦力
苦笑
苦悩
苦悶
苦痛
辛苦
苦情
苦慮
苦患
苦勞
心苦
苦汁
困苦
労苦
苦衷
滅茶苦茶
苦味
苦行
苦役
苦難
...