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実
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じつ
ふりがな文庫
“
実
(
じつ
)” の例文
旧字:
實
又
(
また
)
、
何
(
ど
)
うして
寐
(
ね
)
られる……
実
(
じつ
)
は
一刻
(
いつこく
)
も
疾
(
はや
)
く、
此
(
こ
)
の
娑婆
(
しやば
)
へ
連出
(
つれだ
)
すために、お
前
(
まへ
)
の
顔
(
かほ
)
を
見
(
み
)
たらば
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
!
壇
(
だん
)
を
下
(
お
)
りるなぞは
間弛
(
まだる
)
ツこい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
だツて
紳士程
(
しんしほど
)
金満家
(
きんまんか
)
にもせよ、
実
(
じつ
)
は
弁天
(
べんてん
)
も
男子
(
だんし
)
に
見立
(
みたて
)
たいのさ。と
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
ると
背後
(
うしろ
)
の
襖
(
ふすま
)
を
開
(
あ
)
けて。浅「
僕
(
ぼく
)
が
弁天
(
べんてん
)
です、
僕
(
ぼく
)
が
弁天
(
べんてん
)
さ。 ...
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この新来の客は、どんな場合にも決してまごつくようなことがなく、いかにも世故に長けた人間であるという
実
(
じつ
)
を身をもって示した。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「ええ、どんな
実
(
じつ
)
のある人か、それを見たらね。あたしにではなくってよ。だけど、そうしたらあたし、あなたの奥さんになるわ。」
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
自分
(
じぶん
)
が
大学
(
だいがく
)
にいた
時分
(
じぶん
)
は、
医学
(
いがく
)
もやはり、
錬金術
(
れんきんじゅつ
)
や、
形而上学
(
けいじじょうがく
)
などと
同
(
おな
)
じ
運命
(
うんめい
)
に
至
(
いた
)
るものと
思
(
おも
)
うていたが、
実
(
じつ
)
に
驚
(
おどろ
)
く
可
(
べ
)
き
進歩
(
しんぽ
)
である。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
『
荘子
(
そうじ
)
』に「名は
実
(
じつ
)
の
賓
(
ひん
)
なり」とあるごとく、
実
(
じつ
)
は
主
(
しゅ
)
にして
名
(
な
)
は
客
(
かく
)
である。言葉も同じく考えの
賓
(
ひん
)
、思想の
客
(
かく
)
なりといいうると思う。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
俳諧師
(
はいかいし
)
松風庵蘿月
(
しようふうあんらげつ
)
は
今戸
(
いまど
)
で
常磐津
(
ときはづ
)
の
師匠
(
しゝやう
)
をしてゐる
実
(
じつ
)
の
妹
(
いもうと
)
をば今年は
盂蘭盆
(
うらぼん
)
にもたづねずにしまつたので毎日その事のみ気にしてゐる。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
これ勝伯の当時においてもっとも
憂慮
(
ゆうりょ
)
したる点にして、吾人はこれを当時の
記録
(
きろく
)
に
徴
(
ちょう
)
して
実
(
じつ
)
にその憂慮の
然
(
しか
)
るべき
道理
(
どうり
)
を見るなり
云々
(
うんぬん
)
。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
さびしい
田舎道
(
いなかみち
)
の
方
(
ほう
)
まで、
自転車
(
じてんしゃ
)
を
走
(
はし
)
らせて、
二人
(
ふたり
)
は、
散歩
(
さんぽ
)
しました。
徳蔵
(
とくぞう
)
さんは、
辰
(
たつ
)
一にとって、
実
(
じつ
)
の
兄
(
にい
)
さんのような
気
(
き
)
がしました。
とびよ鳴け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あの失踪した患者というのは、
実
(
じつ
)
は
斯
(
か
)
くいうそれがしなのである。本名を名乗ってもいい。丸田丸四郎——これが私の本名である。
柿色の紙風船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
第十七条 人に
交
(
まじわ
)
るには信を以てす可し。
己
(
おの
)
れ人を信じて人も亦己れを信ず。
人々
(
にんにん
)
相信じて始めて自他の独立自尊を
実
(
じつ
)
にするを得べし。
修身要領
(新字旧仮名)
/
福沢諭吉
、
慶應義塾
(著)
実
(
じつ
)
は私はその日までもし溺れる生徒ができたら、こっちはとても助けることもできないし、ただ
飛
(
と
)
び
込
(
こ
)
んでいって
一緒
(
いっしょ
)
に溺れてやろう
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
しかし姉妹ふたりを一緒に詮議してはかえって
実
(
じつ
)
を吐くまいと思ったので、吉左衛門夫婦はまず妹のおつぎを問い
糺
(
ただ
)
すことにした。
青蛙堂鬼談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その本流と
付知
(
つけち
)
川との合流点を右折して、その支流一名
緑
(
みどり
)
川を
遡航
(
そこう
)
する
舷
(
ふなべり
)
に、早くも照り映ったのは
実
(
じつ
)
にその
深潭
(
しんたん
)
の
藍碧
(
らんぺき
)
であった。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
其れでこそ始めで
姉妹
(
きやうだい
)
の契約の
実
(
じつ
)
があると言ふんですわねエ——梅子さん
後生
(
ごしやう
)
ですから
貴嬢
(
あなた
)
の
現時
(
いま
)
の心中を語つて下ださいませんか
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
代助は
心
(
こゝろ
)
のうちに、あるひは三千代が又
一人
(
ひとり
)
で返事を
聞
(
き
)
きに
来
(
く
)
る事もあるだらうと、
実
(
じつ
)
は
心待
(
こゝろまち
)
に待つてゐたのだが、其甲斐はなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
実
(
じつ
)
は
今日
(
きょう
)
ここで
汝
(
そなた
)
に
雨降
(
あめふ
)
りの
実況
(
じっきょう
)
を
見
(
み
)
せるつもりなのじゃ。と
申
(
もう
)
して
別
(
べつ
)
に
俺
(
わし
)
が
直接
(
じか
)
にやるのではない。
雨
(
あめ
)
には
雨
(
あめ
)
の
受持
(
かかり
)
がある……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「
一犬
(
いっけん
)
虚
(
きょ
)
に
吠
(
ほ
)
えて
万犬
(
ばんけん
)
実
(
じつ
)
を伝うといってナ、
小梅
(
こうめ
)
あたりの半鐘が
本所
(
ほんじょ
)
から川を越えてこの駒形へと、順にうつって来たものとみえやす」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ねがわくば、この
佳
(
よ
)
き日にあたって、
下々
(
しもじも
)
へも、ご仁政の
実
(
じつ
)
をおしめしたまわらば、宋朝の栄えは、万代だろうとおもわれますが
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
永楽の時、史に曲筆多し、今いずくにか
其
(
その
)
実
(
じつ
)
を知るを得ん。永楽
簒奪
(
さんだつ
)
して功を成す、
而
(
しか
)
も
聡明
(
そうめい
)
剛毅
(
ごうき
)
、
政
(
まつりごと
)
を
為
(
な
)
す甚だ精、
補佐
(
ほさ
)
また賢良多し。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
この
父
(
とう
)
さんは、
金之助
(
きんのすけ
)
さんを
人形扱
(
にんぎょうあつか
)
いにする
袖子
(
そでこ
)
のことを
笑
(
わら
)
えなかった。なぜかなら、そういう
袖子
(
そでこ
)
が、
実
(
じつ
)
は
父
(
とう
)
さんの
人形娘
(
にんぎょうむすめ
)
であったからで。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
実
(
じつ
)
、私も困り
切
(
きっ
)
ているに違いないけエど、いくら
零落
(
おちぶれ
)
ても妾になぞ成る気はありませんよ私には。そんな浅間しいことが何で出来ましょうか。
二少女
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
欺
(
あざむ
)
くに詞なければ、
実
(
じつ
)
をもて
告
(
つ
)
ぐるなり。必ずしもあやしみ給ひそ。吾は
九三
陽世
(
うつせみ
)
の人にあらず、
九四
きたなき
霊
(
たま
)
のかりに
形
(
かたち
)
を見えつるなり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
お
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だが、またあらためて、
会
(
あ
)
ってやっておもらい
申
(
もう
)
すより、
仕方
(
しかた
)
がないじゃなかろうかと、
実
(
じつ
)
は
心配
(
しんぱい
)
している
訳
(
わけ
)
だが。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
実
(
じつ
)
のない君臣の名に縛られて、この
曠野
(
こうや
)
に、あてのない
彷徨
(
ほうこう
)
をつづけている、解放してやらねばなりませんよ、阿賀妻さん?
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
而してこの懐胎は八犬子を生む為にあらずして、その
実
(
じつ
)
、宿因の満潮を示したるものなり。これよりして強く張りたる弦は
弛
(
ゆる
)
みはじめたるなり。
処女の純潔を論ず:(富山洞伏姫の一例の観察)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
夢に見てくれるほど
実
(
じつ
)
があらば奥様にしてくれろ位いひそうな物だに根つからお声がかりも無いはどういふ物だ、古風に出るが
袖
(
そで
)
ふり合ふもさ
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「いや、絶対に後悔しているんだが、僕だって聖人君子じゃない。側から何とか条件をつけてくれないと、励みがないから、
改悛
(
かいしゅん
)
の
実
(
じつ
)
が挙げ
悪
(
にく
)
い」
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「あら、
本当
(
ほんと
)
?
本当
(
ほんと
)
に買って来て下すったの? まあ、嬉しいこと! だから、
貴方
(
あなた
)
は
実
(
じつ
)
が有るッていうンだよ……」
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
ある朝、食を済ましてゐると媼は小ごゑに
唄
(
うた
)
を教へて呉れた。『けふはヨハナ。あすはスサナ。恋が年ぢゆう新しい。これが
正銘
(
しやうみやう
)
、
実
(
じつ
)
ある学生さん』
日本媼
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「そうでした。すみません。わけをハッキリと
話
(
はな
)
さなくちやいけなかつたんです。
実
(
じつ
)
は、この
事件
(
じけん
)
の
発見者
(
はっけんしゃ
)
は、
島本守
(
しまもとまもる
)
という
若
(
わか
)
いお
医者
(
いしゃ
)
さんでしたね」
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
甚だしきに到っては奏任以上までが腰弁を僭称しているが、その
実
(
じつ
)
弁当は洋食や丼にするという有様で、正に「腰弁精神」を
穢
(
けが
)
すと云って差支えない。
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
雪国の人は春にして春をしらざるをもつて
生涯
(
しやうがい
)
を
終
(
をは
)
る。これをおもへば
繁栄豊腴
(
はんえいほういゆ
)
の
大都会
(
たいとくわい
)
に
住
(
すみ
)
て
年々
(
ねん/\
)
歳々
(
せい/\
)
梅柳
(
ばいりう
)
媆色
(
ぜんしよく
)
の春を
楽
(
たのし
)
む事
実
(
じつ
)
に
天幸
(
てんかう
)
の人といふべし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
こればかりは親の力にもおよばないとはいうものの、むすめが
苦悶
(
くもん
)
のためにおもざしまで
変
(
か
)
わったのを見ては、
実
(
じつ
)
の親として心配せぬわけにはゆかない。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
それもただ
沢山
(
たくさん
)
の本を読んだというだけでなく、昔の
偉
(
えら
)
い学者や
作家
(
さっか
)
の書いた本を
実
(
じつ
)
に楽しんで
読
(
よ
)
んだのです。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
が、信徳のこの
遣
(
や
)
り
口
(
くち
)
には、外見の昔臭い割合には
実
(
じつ
)
が
籠
(
こも
)
つてゐた。末子の位置だけに鶴子はそれを感じてゐて、心のなかでこの兄に深い愛情を向けてゐた。
朧夜
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
青年これによりてすでに
老成人
(
ろうせいじん
)
の思想あり、少女これによりてすでに
老媼
(
ろうおう
)
の注意あり、そは基督教は物の
実
(
じつ
)
を求めしめてその影を
軽
(
かろん
)
ぜしむるものなればなり
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
右のとおり、その半切れ図で
表
(
あらわ
)
してあるように、果実の中は
幾室
(
いくしつ
)
にも分かれていて、この果実は
実
(
じつ
)
は数個の一室果実から合成せられていることを示している。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
その
実
(
じつ
)
通路を見出そうとしてあせっているのであろうが、われ等の眼には少しもあせっている容子は見えず、
翩翻
(
へんぽん
)
として広い中庭に乱舞しているように見える。
丸の内
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
「されば人世に事を行はんもの、かぎりなき
空
(
くう
)
をつゝんで限りある
実
(
じつ
)
をつとめざるべからず。」「一人の敵とさしちがへたらんは一軍にいか
計
(
ばかり
)
のこうかはあらん。 ...
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
おっかさんも
顔色
(
かおいろ
)
をかえました。おとっつあんは手みじかに、
実
(
じつ
)
はこれこれだと、林太郎がいなくなったわけを話しました。するとおっかさんはもう
涙声
(
なみだごえ
)
になり
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
だが、
迂闊
(
うかつ
)
に手出しをするのは考え物だ。親方というのを
拘引
(
こういん
)
して、
実
(
じつ
)
を吐かせるのもいいが、それでは却って、元兇を逸する様な結果になるまいものでもない。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
じゃあ、
話
(
はな
)
しますがね、
実
(
じつ
)
はこの
間
(
あいだ
)
から
竜王
(
りゅうおう
)
のお
后
(
きさき
)
さまが
御病気
(
ごびょうき
)
で、
死
(
し
)
にかけておいでになるのです。
くらげのお使い
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
残
(
のこ
)
る所の二十七名は之より
進
(
すす
)
むのみにして
帰
(
かへ
)
るを得ざるもの、
実
(
じつ
)
に
血
(
ち
)
を
啜
(
すす
)
りて
决死
(
けつし
)
の
誓
(
ちかひ
)
をなししと云ふて
可
(
か
)
なり、
既
(
すで
)
にして日
漸
(
やうや
)
く
高
(
たか
)
く露亦
漸
(
やうや
)
く
消
(
き
)
へ、
渇
(
かつ
)
益渇を
加
(
くわ
)
へ
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
お蔦 決して不人情じゃないよ、茶屋旅籠の女だもの、
実
(
じつ
)
があるかないか、疑うのも無理じゃない。
一本刀土俵入 二幕五場
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
しかるに、児童らは家庭において化け物話ばかり聞かされているから、怪物の跡のごとくに誤認して言い触らし、「一犬虚を吠えて万犬
実
(
じつ
)
を伝うる」の騒ぎとなりたる由。
おばけの正体
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
若し
惣
(
すべ
)
ての
文学者
(
ぶんがくしや
)
を
駆
(
かつ
)
て
兵役
(
へいえき
)
に
従事
(
じゆうじ
)
せしめば
常備軍
(
じやうびぐん
)
は
頓
(
にはか
)
に
三倍
(
さんばい
)
して
強兵
(
きやうへい
)
の
実
(
じつ
)
忽
(
たちま
)
ち
挙
(
あ
)
がるべく、
惣
(
すべ
)
ての
文学者
(
ぶんがくしや
)
に
支払
(
しはら
)
ふ
原稿料
(
げんかうれう
)
を
算
(
つも
)
れば一万
噸
(
とん
)
の
甲鉄艦
(
かふてつかん
)
何艘
(
なんざう
)
かを
造
(
つく
)
るに
当
(
あた
)
るべく
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
「アッハハハハ、さようでございますかな、いえ私どもの商売と来ては、口から出任せにしゃべり廻し、千に三つの
実
(
じつ
)
があれば、結構の方でございます。それそこで千三屋」
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
怪
(
け
)
しからんな。名の為に
実
(
じつ
)
を顧みないに至つては
閥族
(
ばつぞく
)
の横暴も
極
(
きはま
)
れりだ。」と
憤慨
(
ふんがい
)
した。
饒舌
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ただ、この
間
(
かん
)
二十分か三十分のことが、自分には
実
(
じつ
)
に実に長いことに思われてならない。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
実
常用漢字
小3
部首:⼧
8画
“実”を含む語句
真実
事実
忠実
実家
現実
実母
口実
実父
実体
実在
果実
実際
実験
実行
実相
誠実
実生
実現
情実
実験室
...