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おつ
ふりがな文庫
“
落
(
おつ
)” の例文
落
(
おつ
)
るところに
活
(
はたら
)
く
萌
(
きざし
)
あるゆゑに陰にして陽の
円
(
まろき
)
をうしなはざる也。天地気中の
機関
(
からくり
)
定理定格
(
ぢやうりぢやうかく
)
ある事
奇々
(
きゝ
)
妙々
(
めう/\
)
愚筆
(
ぐひつ
)
に
尽
(
つく
)
しがたし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
(まあ、
女
(
をんな
)
がこんなお
転婆
(
てんば
)
をいたしまして、
川
(
かは
)
へ
落
(
おつ
)
こちたら
何
(
ど
)
うしませう、
川下
(
かはしも
)
へ
流
(
なが
)
れて
出
(
で
)
ましたら、
村里
(
むらさと
)
の
者
(
もの
)
が
何
(
なん
)
といつて
見
(
み
)
ませうね。)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
されば我等は開きたる處を傳ひてひとり/″\に行かざるをえざりき、我はこなたに火を恐れかなたに下に
落
(
おつ
)
るをおそれぬ 一一五—一一七
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
賣てとかき
口説
(
くどき
)
親子の
恩愛
(
おんあい
)
孝
(
かう
)
と
慈
(
じ
)
と
暫時
(
しばし
)
は
果
(
はて
)
も無りけり
漸々
(
やう/\
)
にして
妻
(
つま
)
お安は
落
(
おつ
)
る
泪
(
なみだ
)
を
押拭
(
おしぬぐ
)
ひ
夫程迄
(
それほどまで
)
に親を思ひ
傾城遊女
(
けいせいいうぢよ
)
と成とても今の難儀を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
朝霧ゆふ霧のまぎれに、声のみ
洩
(
も
)
らして過ぎゆくもをかしく、更けたる
枕
(
まくら
)
に鐘の
音
(
ね
)
きこえて、月すむ
田面
(
たのも
)
に
落
(
おつ
)
らんかげ思ひやるも哀れ深しや。
あきあはせ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
自動車が崖から
落
(
おつ
)
こちても、死なば諸共ですわ。
貴君
(
あなた
)
、
妾
(
わたし
)
と一緒なら、死んでも本望ぢやなくて? おほゝゝゝゝゝ。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
ついでに落葉を一と
燃
(
もえ
)
させて
行頃
(
ゆくころ
)
何か徳蔵おじが
仔細
(
しさい
)
ありげに申上るのをお聞なさって、チョット
俯向
(
うつむ
)
きにおなりなさるはずみに、はらはらと
落
(
おつ
)
る涙が
忘れ形見
(新字新仮名)
/
若松賤子
(著)
えんとして
居
(
ゐ
)
ろ、
動
(
いご
)
くんぢやねえぞ
動
(
いご
)
くとぽかあんと
堀
(
ほり
)
の
中
(
なか
)
さ
落
(
おつ
)
こちつかんな、そうら
蛙
(
けえる
)
ぽかあんと
落
(
おつ
)
こつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
吹く風ぬれたる木立を動かせば、
想
(
おもい
)
に沈める二人は共に
突
(
つ
)
とさめて、
木
(
こ
)
の
実
(
み
)
の庭に、
落
(
おつ
)
る
響
(
ひびき
)
に耳を澄ます。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
三途川
(
さんづのかは
)
へ
落
(
おつ
)
こつて
蘇生
(
よみが
)
へつた。妻「
妙
(
めう
)
だね、ま
嬉
(
うれ
)
しい。女「
斯
(
こ
)
んなお
芽出
(
めで
)
たい事はございませんね。 ...
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
堀割し跡にわずかに
生出
(
おひいで
)
し
躑躅
(
つゝぢ
)
岩にしがみ付て花二つ三つ
削落
(
けづりおと
)
せし如き
巖
(
いはほ
)
の上に小松四五本
立
(
たて
)
り其下に流るゝ水雪の解けて
落
(
おつ
)
るにや流早く石に
礙
(
さへ
)
られてまた元の雪と散るを
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
光の海のやうに明るい雲なき西の空には、燃え
落
(
おつ
)
る火の玉のやうな晩秋の太陽が、中央山脈の上に低く沈みかけてゐた。
顫
(
ふる
)
へるやうな弱い光線が斜めに二人の横顔を照した。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
一、
梧桐
(
ごどう
)
一葉
(
いちよう
)
落
(
おつ
)
の意を詠じなば和歌にても秋季と為るべし。俳句にては
桐一葉
(
きりひとは
)
を秋季に用うるのみならず、ただ桐と言ふ一語にて秋季に用うる事あり。
鷹狩
(
たかがり
)
は和歌にても冬季なり。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
べらぼうめ、
南瓜畑
(
かぼちやばたけ
)
に
落
(
おつ
)
こちた
凧
(
たこ
)
ぢやあるめえし、
乙
(
おつ
)
うひつからんだことを
言文一致
(新字旧仮名)
/
水野葉舟
(著)
又は露多き
苔道
(
こけみち
)
をあゆむに
山蛭
(
やまびる
)
ひいやりと
襟
(
えり
)
に
落
(
おつ
)
るなど怪しき夢
計
(
ばかり
)
見て
覚際
(
さめぎわ
)
胸あしく、日の光さえ
此頃
(
このごろ
)
は薄うなったかと疑うまで天地を我につれなき者の
様
(
よう
)
恨む
珠運
(
しゅうん
)
、旅路にかりそめの
長居
(
ながい
)
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
自堕落
(
じだらく
)
な、あれさ、
落
(
おつ
)
こつたらどうするの
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
田中なるこまんが柳
落
(
おつ
)
るころ 荷兮
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
露は
瞼
(
まぶた
)
に
落
(
おつ
)
れども
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
此
雪頽
(
なだれ
)
といふ事
初編
(
しよへん
)
にもくはしく
記
(
しるし
)
たるごとく、山に
積
(
つも
)
りたる雪二丈にもあまるが、春の
陽気
(
やうき
)
下
(
した
)
より
蒸
(
むし
)
て
自然
(
しぜん
)
に
砕
(
くだ
)
け
落
(
おつ
)
る事
大磐石
(
だいばんじやく
)
を
転
(
まろば
)
しおとすが如し。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
薄
(
うす
)
らぐべき
由
(
よし
)
もなくて、
世
(
よ
)
をうみ
梅實
(
うめ
)
の
落
(
おつ
)
る
音
(
おと
)
もそゞろ
淋
(
さび
)
しき
日
(
ひ
)
を
幾日
(
いくひ
)
、をぐらき
窓
(
まど
)
のあけくれに、をち
返
(
かへ
)
りなく
山時鳥
(
やまほとゝぎす
)
の、から
紅
(
くれな
)
ゐにはふり
出
(
い
)
でねど
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
落
(
おつ
)
こちると
勢
(
いきほひ
)
よく
三
(
みつ
)
ツばかりくる/\とまつた
間
(
あひだ
)
に、
鮟鱇博士
(
あんかうはかせ
)
は
五
(
いつ
)
ツばかりおまはりをして、
手
(
て
)
をのばすと、ひよいと
横
(
よこ
)
なぐれに
風
(
かぜ
)
を
受
(
う
)
けて、
斜
(
なゝ
)
めに
飛
(
と
)
んで
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
云
(
いふ
)
一
言
(
こと
)
が此世の
餘波
(
なごり
)
涙
(
なみだ
)
に
濕
(
しめ
)
る
枕邊
(
まくらべ
)
は雨に
亂
(
みだ
)
れし
糸萩
(
いとはぎ
)
の
流
(
なが
)
れに
沈
(
しづ
)
むばかりなり然ば
男乍
(
をとこなが
)
らも吉兵衞は
狂氣
(
きやうき
)
の如く
歎
(
なげ
)
きつゝ
斯
(
かく
)
まで妻の
顏
(
かほ
)
痩
(
やせ
)
て昔に
變
(
かは
)
る
哀
(
あは
)
れさよと
落
(
おつ
)
る涙を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
畑
(
はたけ
)
の
桐
(
きり
)
の
木
(
き
)
でも
樫
(
かし
)
の
木
(
き
)
でも
今
(
いま
)
ん
成
(
な
)
つてからぼろ/\
葉々
(
はつぱ
)
が
落
(
おつ
)
こつちやつて
可怖
(
おつかね
)
えもんだよ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
『ヘイ、これは旦那のお足袋ぢや厶いませんか? 鼠が
落
(
おつ
)
こちたかと思つたら、足袋が降つて來たと云ふので、臺所ぢや貴方、
吃驚
(
びつくり
)
いたしましたんで。ヘイ、全く、
怎
(
どう
)
も、ヘイ。』
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
年々変らない景物に対して、心に思うところの感懐もまた変りはないのである。花の散るが如く、葉の
落
(
おつ
)
るが如く、わたくしには親しかった
彼
(
か
)
の人々は一人一人相ついで
逝
(
い
)
ってしまった。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
如何
(
いか
)
なる境界に
落
(
おつ
)
るとも
加茂
(
かも
)
の明神も
御憐愍
(
ごれんみん
)
あれ、
其人
(
そのひと
)
命あらば
巡
(
めぐ
)
り
合
(
あわ
)
せ玉いて、
芸子
(
げいこ
)
も女なりやさしき心入れ
嬉
(
うれ
)
しかりきと、方様の
一言
(
ひとこと
)
を草葉の
蔭
(
かげ
)
に
聞
(
きか
)
せ玉えと、
遙拝
(
ようはい
)
して閉じたる眼をひらけば
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
黒けぶり
群
(
むらが
)
りたたせ手もすまに
吹鑠
(
ふきとろ
)
かせばなだれ
落
(
おつ
)
るかね
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
山影
(
やまかげ
)
落
(
おつ
)
る湖の
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
此
雪頽
(
なだれ
)
といふ事
初編
(
しよへん
)
にもくはしく
記
(
しるし
)
たるごとく、山に
積
(
つも
)
りたる雪二丈にもあまるが、春の
陽気
(
やうき
)
下
(
した
)
より
蒸
(
むし
)
て
自然
(
しぜん
)
に
砕
(
くだ
)
け
落
(
おつ
)
る事
大磐石
(
だいばんじやく
)
を
転
(
まろば
)
しおとすが如し。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
やつぱり
片袖
(
かたそで
)
なかつたもの、そして
川
(
かは
)
へ
落
(
おつ
)
こちて
溺
(
おぼ
)
れさうだつたのを
救
(
すく
)
はれたんだつて、
母様
(
おつかさん
)
のお
膝
(
ひざ
)
に
抱
(
だ
)
かれて
居
(
ゐ
)
て、
其晩
(
そのばん
)
聞
(
き
)
いたんだもの。だから
夢
(
ゆめ
)
ではない。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『ヘイ、これは旦那のお足袋ぢや厶いませんか? 鼠が
落
(
おつ
)
こちたかと思つたら、足袋が降つて来たと云ふので、台所ぢや貴方、吃驚いたしましたんで。ヘイ、全く、怎も、ヘイ。』
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
子息彦三郎は漸く十五歳なれども
發明
(
はつめい
)
にして
孝心
(
かうしん
)
深
(
ふか
)
き故母の言葉を
倩々
(
つく/″\
)
聞
(
きゝ
)
落
(
おつ
)
る涙を押へ
是迄
(
これまで
)
父樣
(
とゝさま
)
の歸り給ふを待居たる
甲斐
(
かひ
)
もなく
罪
(
つみ
)
有
(
あ
)
る人となつて
御仕置
(
おしおき
)
と聞ふる時は此大坂中に
評判
(
ひやうばん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
されどもお
美尾
(
みを
)
が
病氣
(
びやうき
)
はお
目出度
(
めでたき
)
かた
成
(
なり
)
き、三四
月
(
がつ
)
の
頃
(
ころ
)
より
夫
(
そ
)
れとは
定
(
さだ
)
かに
成
(
な
)
りて、いつしか
梅
(
うめ
)
の
實
(
み
)
落
(
おつ
)
る
五月雨
(
さみだれ
)
の
頃
(
ころ
)
にも
成
(
な
)
れば、
隣近處
(
となりきんじよ
)
の
人々
(
ひと/\
)
よりおめで
度
(
た
)
う
御座
(
ござ
)
りますと
明
(
あき
)
らかに
言
(
い
)
はれて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
溜池
(
ためいけ
)
の
屋舗
(
やしき
)
の下水落ちて
愛宕
(
あたご
)
の
下
(
した
)
より
増上寺
(
ぞうじやうじ
)
の裏門を流れて
爰
(
こゝ
)
に
落
(
おつ
)
る。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
何
(
なん
)
でかで
落
(
おつ
)
ことした
丈
(
だけ
)
の
物
(
もの
)
でもやればそれでも
違
(
ちげ
)
えあんすべね
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
や、
早
(
は
)
や
其時
(
そのとき
)
は
畚
(
びく
)
が
足代
(
あじろ
)
を
落
(
おつ
)
こちて、
泥
(
どろ
)
の
上
(
うへ
)
に
俯向
(
うつむ
)
けだね。
其奴
(
そいつ
)
が、へい、
足
(
あし
)
を
生
(
は
)
やして
沼
(
ぬま
)
へ
駆込
(
かけこ
)
まぬが
見
(
み
)
つけものだで、
畜生
(
ちくしやう
)
め、
此
(
こ
)
の
術
(
て
)
で
今夜
(
こんや
)
は
占
(
し
)
めをつた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
杤
(
とち
)
の
実
(
み
)
は八月
熟
(
じゆく
)
して
落
(
おつ
)
るをひろひ、
煮
(
に
)
てのち
乾
(
かはか
)
し、手に
揉
(
もみ
)
てあらき
篩
(
ふるひ
)
にかけて
渋皮
(
しぶかは
)
をさり、
簀
(
す
)
に
布
(
ぬの
)
をしきて
粉
(
こ
)
にしたるをおき、よくならし水をうちてしめらせ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
大跨に、然うだ、菊池君は
普通
(
なみ
)
の
足調
(
あしどり
)
でなく、
屹度
(
きつと
)
大跨に歩く人だ。無雑作に大跨に歩く人だ。大跨に歩くから、時としてドブリと
泥濘
(
ぬかるみ
)
へ入る、石に
躓
(
つまづ
)
く、真暗な晩には溝にも
落
(
おつ
)
こちる。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
溜池
(
ためいけ
)
の
屋舗
(
やしき
)
の下水落ちて
愛宕
(
あたご
)
の
下
(
した
)
より
増上寺
(
ぞうじょうじ
)
の裏門を流れて
爰
(
ここ
)
に
落
(
おつ
)
る。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
駒
(
こま
)
はね、
丈
(
たけ
)
の
高
(
たか
)
い、
籠
(
かご
)
ん
中
(
なか
)
を
下
(
した
)
から
上
(
うへ
)
へ
飛
(
と
)
んで、すがつて、ひよいと
逆
(
さかさ
)
に
腹
(
はら
)
を
見
(
み
)
せて
熟柿
(
ぢくし
)
の
落
(
おつ
)
こちるやうにぽたりとおりて
餌
(
え
)
をつゝいて、
私
(
わたし
)
をばかまひつけない
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
大跨に歩くから、時としてドブリと
泥濘
(
ぬかるみ
)
へ入る、石に
躓
(
つまづ
)
く、眞暗な晩には溝にも
落
(
おつ
)
こちる、若しかして溝が身長よりも深いとなると、アノ人の事だから、其溝の中を大跨に歩くかも知れない。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
しら露のむすべる霜のをくてよりわせ
田
(
だ
)
にはやく
落
(
おつ
)
る月影
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
中に
一条
(
ひとすじ
)
、つるくさ交りの
茅萱
(
ちがや
)
高く、
生命
(
いのち
)
を
搦
(
から
)
むと芭蕉の句の
桟橋
(
かけはし
)
というものめきて、奈落へ
落
(
おつ
)
るかと谷底へ、すぐに
前面
(
むこう
)
の峠の松へ、
蔦蔓
(
かずら
)
で釣ったように
攀
(
よ
)
ずる
故道
(
ふるみち
)
の、細々と通じているのが
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ものうき
日光
(
ひかげ
)
漏れ
落
(
おつ
)
る時なりき。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
しかれども唯
飛流
(
ひりゅう
)
の白雲の
中
(
うち
)
より
落
(
おつ
)
るを見るのみ、真に奇観なり。
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
落
(
おつ
)
る木の葉はゆるやかに流る。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
大絃
(
たいげん
)
はさらすもとひに
落
(
おつ
)
る
雁
(
かり
)
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
“落”を含む語句
落着
落籍
洒落
墜落
落葉松
陥落
部落
落胆
落魄
落付
落下傘
落花
落下
零落
落人
落葉
破落戸
聚落
落日
洒落気
...