-
トップ
>
-
隣近處
子には
襤褸を
下げさせ
家とては二
疊一
間の
此樣な
犬小屋、
世間一
體から
馬鹿にされて
別物にされて、よしや
春秋の
彼岸が
來ればとて、
隣近處に
牡丹もち
團子と
配り
歩く
中を
されどもお
美尾が
病氣はお
目出度かた
成き、三四
月の
頃より
夫れとは
定かに
成りて、いつしか
梅の
實落る
五月雨の
頃にも
成れば、
隣近處の
人々よりおめで
度う
御座りますと
明らかに
言はれて