“蔦蔓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つたかずら41.7%
つたづる25.0%
つたかづら16.7%
つたかつら8.3%
かずら8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家は旧式赤煉瓦れんが造りの天井の高い平屋建で、狭い門口かどぐちや縦長い窓口には蔦蔓つたかずらが一面にまつわり附いていた。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
建築用けんちくようの木材は火にてき切り又は打製石斧いしおのにてたたりしなるべし、是等をくくり合するには諸種のなわ及び蔦蔓つたづるの類を用ゐしなるべし
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
また空家あきやが沢山ありました。玄関から高い窓にまで蔦蔓つたかづらが登つて、門の石柱の上では焼物の唐獅子が番をしてゐました。
文化村を襲つた子ども (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
と手水鉢の柄杓を口にくわえて、土手の甚藏が蔦蔓つたかつらに掴まって段々下りて行くと、ちょうど松柏の根方ねがたっている処に足掛りをこしらえて、段々と谷間たにあいへ下りまして
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
中に一条ひとすじ、つるくさ交りの茅萱ちがや高く、生命いのちからむと芭蕉の句の桟橋かけはしというものめきて、奈落へおつるかと谷底へ、すぐに前面むこうの峠の松へ、蔦蔓かずらで釣ったようにずる故道ふるみちの、細々と通じているのが
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)