“つたかずら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蔦葛67.6%
蔦蔓14.7%
蔦蘿11.8%
蔓葛2.9%
蔓蘿2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旅人は斯様こんな山中にどうして斯様こんな女がいるかと怪しみながら傍へ行こうとすると蔦葛つたかずらや、いばらに衣のからまって、容易に行くことが出来ず
森の妖姫 (新字新仮名) / 小川未明(著)
一本のうごきが蔦蔓つたかずらにつたわって、やがて数百の幹がざわめくところは、くらい海底の真昆布の林のようである。四人とも、それには幻を見るような気持だった。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
追掛おいかけられて逃途にげどがないが、山之助年は十七で身が軽いから、谷間たにあいでも何でも足掛りのある処へ無茶苦茶に逃げ、蔦蘿つたかずらなどに手を掛けて、ちょい/\/\/\と逃げる。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
やッと信仰をつなぎますのも、あの鐘を、鳥のつついた蔓葛つたかずらつるしましたようなもの、鎖もきずなも切れますのは、まのあたりでござります。それまでおこらえなさりまし。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こは大なる古刹ふるでらにして、今は住む人もなきにや、ゆかは落ち柱斜めに、破れたる壁は蔓蘿つたかずらに縫はれ、朽ちたる軒は蜘蛛くもに張られて、物凄ものすごきまでに荒れたるが。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)