“かつら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カツラ
語句割合
49.3%
31.7%
仮髪13.7%
2.0%
2.0%
加津良0.5%
葛蘿0.5%
蔓葛0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はたしかに老人ではない、変装しているのだ。そう思って見ると、いかにもたくみに地の毛のように見せかけてはあるが、どうもかつららしい。
急行十三時間 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
今を去る千百余年、延暦えんりゃく三年二荒山ふたらさんの山腹において、かつらの大樹を見つけ、それを、立ち木のままに千手大士の尊像にきざまれたが——
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
此処の実業界の重鎮じゅうちんには仮髪かつらかぶっている禿頭はげあたまがある。用意周到な男で、刈り立てのと十日伸びのと二十日伸びのを持っている。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
麦もあわ唐芋からいも落花生らっかせいも砂糖黍も食う。高倉はもと鼠を防ぐために、柱を高くした建物であるが、鼠はその柱に飛びついて、かつらつるのようにめぐりつつ登ってしまう。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
甚「そりゃアおめえおどりの衣裳だろう、御殿の狂言の衣裳の上に坊主のかつらが載ってるんだ、それをおめえが押えたんだアナ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この語の行われる区域はなかなか弘く、岐阜・富山・新潟の三県にわたって、山村には今なおこの製法を記憶している者があり、ことに越中五箇山ごかやまの奥、越中加津良かつら、飛騨桂というあたりには
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
葛蘿かつらとなりて幹に纏ひまつはるが如く男性に倚るものなり、男性の一挙一動を以て喜憂となす者なり、男性の愛情の為に左右せらるゝ者なり。
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)