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散々
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さん/″\
ふりがな文庫
“
散々
(
さん/″\
)” の例文
などと、
若
(
わか
)
いものが
其處
(
そこ
)
へぞろ/\
出
(
で
)
て
來
(
き
)
た。で、
此
(
こ
)
の
話
(
はなし
)
を
笑
(
わら
)
ひながら
傳
(
つた
)
へると、
馬鹿笑
(
ばかわら
)
ひの
高笑
(
たかわら
)
ひで、
散々
(
さん/″\
)
に
冷
(
ひや
)
かしつける。
鑑定
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
マーキュ はて、あの
蒼白
(
あをじろ
)
い
情無
(
じゃうな
)
し
女
(
をんな
)
のローザラインめが
散々
(
さん/″\
)
に
奴
(
やつ
)
を
苦
(
くるし
)
めるによって、
果
(
はて
)
は
狂人
(
きちがひ
)
にもなりかねまいわい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「ふむ、そうだろうよ。そう云うだろうと思った。あれは君、
散々
(
さん/″\
)
道楽をし抜いて、女に飽いた男が好くんじゃ。あの女の糞なら
甞
(
な
)
めるがナ
私
(
わし
)
ゃ。」
The Affair of Two Watches
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
散々
(
さん/″\
)
のお
民
(
たみ
)
が
異見
(
いけん
)
に
少
(
すこ
)
し
我
(
わ
)
が
非
(
ひ
)
を
知
(
し
)
り
初
(
そめ
)
し
揚句
(
あげく
)
、その
人
(
ひと
)
は
俄
(
にわ
)
かに
別
(
わか
)
れといふ、
幼
(
おさ
)
なき
心
(
こヽろ
)
には
我
(
わ
)
が
失禮
(
ひつれい
)
の
我
(
わが
)
まヽを
憎
(
に
)
くみて
夫故
(
それゆゑ
)
に
遠國
(
ゑんごく
)
へでも
行
(
ゆ
)
かれるやうに
悲
(
かな
)
しく
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お霜婆は
散々
(
さん/″\
)
國の方の話をして、豐田のお婆さんや姉さんから私達兄弟のことも聞取りました。御蔭で國への土産話が出來た、それを別れ際まで
掻口説
(
かきくど
)
きました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
充分
(
したゝか
)
に
打叩
(
うちたゝ
)
きければ彼の男
横
(
よこ
)
に
摚
(
どう
)
と
倒
(
たふ
)
されしにぞ
其間
(
そのひま
)
に又七と共に殘り二人の
惡者
(
わるもの
)
を
散々
(
さん/″\
)
に打叩きける故
皆
(
みな
)
叶
(
かな
)
はじと
散々
(
ちり/″\
)
に
迯
(
にげ
)
行けり
然
(
され
)
ば金は取られず
先
(
まづ
)
無事に其場を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
大氣焔
(
だいきえん
)
で
以
(
もつ
)
て
威張
(
ゐば
)
り
散
(
ち
)
らされるので、
品川軍
(
しながはぐん
)
は
散々
(
さん/″\
)
の
敗北
(
はいぼく
)
。
文海子
(
ぶんかいし
)
が
歸
(
かへ
)
りに
寄
(
よ
)
つて
呉
(
く
)
れといふのも
聽
(
き
)
かず、
望蜀生
(
ぼうしよくせい
)
を
連
(
つ
)
れて、せツせと
歸
(
かへ
)
り
支度
(
じたく
)
した。ぷツぷツ
憤
(
おこ
)
つてゞある。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
汽車の
中
(
なか
)
で
見舞
(
みやげ
)
に買つた
栗
(
くり
)
を
一人
(
ひとり
)
で
散々
(
さん/″\
)
食つた。其
余
(
あま
)
りは
翌日
(
あくるひ
)
与次郎が
来
(
き
)
て、みんな平げた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
おゝ/\
乱暴狼藉
(
らんばうらうぜき
)
で、
飛石
(
とびいし
)
なぞは
狗
(
いぬ
)
の
糞
(
くそ
)
だらけにして、
青苔
(
あをごけ
)
を
散々
(
さん/″\
)
に
踏暴
(
ふみあら
)
し、
折角
(
せつかく
)
宜
(
よ
)
い
塩梅
(
あんばい
)
に
苔
(
こけ
)
むした
石燈籠
(
いしどうろう
)
を
倒
(
たふ
)
し、
松
(
まつ
)
ヶ
枝
(
え
)
を
折
(
を
)
つちまひ、
乱暴
(
らんばう
)
だね……
何方
(
どちら
)
からお
入来
(
いで
)
なすつた。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わたくし
)
は
拳鬪
(
けんとう
)
の
仕合
(
しあ
)
ひは
見
(
み
)
た
事
(
こと
)
はあるが、まだやつた
事
(
こと
)
は一
度
(
ど
)
もない、
然
(
しか
)
し
斯
(
か
)
く
申込
(
まうしこ
)
まれては
男
(
をとこ
)
の
意地
(
いぢ
)
、どうなるものかと一
番
(
ばん
)
立合
(
たちあ
)
つて
見
(
み
)
たが
馴
(
な
)
れぬ
業
(
わざ
)
は
仕方
(
しかた
)
がない、
散々
(
さん/″\
)
な
目
(
め
)
に
逢
(
あ
)
つて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『あゝ
貴方
(
あなた
)
も
此
(
こゝ
)
へ
入
(
い
)
れられましたのですか。』と
彼
(
かれ
)
は
嗄
(
しはが
)
れた
聲
(
こゑ
)
で
片眼
(
かため
)
を
細
(
ほそ
)
くして
云
(
い
)
ふた。『いや
結構
(
けつこう
)
、
散々
(
さん/″\
)
人
(
ひと
)
の
血
(
ち
)
を
恁
(
か
)
うして
吸
(
す
)
つたから、
此度
(
こんど
)
は
御自分
(
ごじぶん
)
の
吸
(
す
)
はれる
番
(
ばん
)
だ、
結構々々
(
けつこう/\
)
。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
此の
住持
(
じうぢ
)
は丹波の
郷士
(
がうし
)
で
大庄屋
(
おほじやうや
)
をつとめた家の二男だが、京に上つて学問が
為
(
し
)
たい計りに
両親
(
ふたおや
)
を
散々
(
さん/″\
)
泣かせた
上
(
うへ
)
で十三の時に
出家
(
しゆつけ
)
し、六条の
本山
(
ほんざん
)
の学林を卒業してから江戸へ出て国書を学び
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
其
(
それ
)
は
外日
(
いつぞや
)
友人
(
いうじん
)
の
処
(
ところ
)
で、
或冬
(
あるふゆ
)
の
夜
(
よ
)
、
酒
(
さけ
)
を
飲
(
の
)
みながら
遅
(
おそ
)
くまで
話込
(
はなしこ
)
んでゐた
時
(
とき
)
の
事
(
こと
)
、
恋愛談
(
れんあいだん
)
から
女学生
(
ぢよがくせい
)
の
風評
(
うはさ
)
が
始
(
はじ
)
まつて、
其時
(
そのとき
)
細君
(
さいくん
)
が
一人
(
ひとり
)
の
同窓の友
(
クラスメート
)
に、
散々
(
さん/″\
)
或学生
(
あるがくせい
)
に
苦労
(
くらう
)
をした
揚句
(
あげく
)
、
熱湯
(
にえゆ
)
を
呑
(
のま
)
されて
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「いかに
方々
(
かた/″\
)
、
御前
(
ごぜん
)
へ
申
(
まを
)
し、
何某殿
(
なにがしどの
)
の
御内室
(
ごないしつ
)
をも
一所
(
いつしよ
)
に
此中
(
このなか
)
へ
入
(
い
)
れ
申
(
まを
)
さむか、
雌雄
(
つがひ
)
ならでは
風情
(
ふぜい
)
なく
候
(
さふらふ
)
」などと
散々
(
さん/″\
)
。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
御自分
(
ごじぶん
)
はかくし
給
(
たま
)
へども、
他所行着
(
よそゆきぎ
)
のお
袂
(
たも
)
より
縫
(
ぬひ
)
とりべりの
手巾
(
はんけち
)
を
見
(
み
)
つけ
出
(
だ
)
したる
時
(
とき
)
の
憎
(
に
)
くさ、
散々
(
さん/″\
)
といぢめていぢめて、
困
(
いぢ
)
め
拔
(
ぬ
)
いて、
最
(
も
)
う
是
(
こ
)
れからは
決
(
けつ
)
して
行
(
ゆ
)
かぬ
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
荒
(
あら
)
らげて打
据
(
すゑ
)
ると雖も知らぬとばかりゆゑ掃部は茂助に
繩
(
なは
)
を取て
來
(
きた
)
れと言に茂助は臺所より
荒繩
(
あらなは
)
を
持來
(
もちきた
)
りければ和尚を
高手
(
たかて
)
小手
(
こて
)
に
縛
(
しば
)
り
梁
(
はり
)
へ
釣上
(
つりあ
)
げ
薪
(
たきゞ
)
を以て
散々
(
さん/″\
)
打てば和尚は眼を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「なに、
御拂
(
おはらひ
)
は
何時
(
いつ
)
でも
可
(
い
)
いんです」と
受合
(
うけあ
)
つて
呉
(
く
)
れた。
宗助
(
そうすけ
)
はとう/\
御米
(
およね
)
のために
銘仙
(
めいせん
)
を一
反
(
たん
)
買
(
か
)
ふ
事
(
こと
)
にした。
主人
(
しゆじん
)
はそれを
散々
(
さん/″\
)
値切
(
ねぎ
)
つて三
圓
(
ゑん
)
に
負
(
ま
)
けさした。
織屋
(
おりや
)
は
負
(
ま
)
けた
後
(
あと
)
で
又
(
また
)
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
萱門
(
かやもん
)
を
押破
(
おしやぶ
)
つて
散々
(
さん/″\
)
に
下草
(
したくさ
)
をお
暴
(
あら
)
しになりました
所
(
とこ
)
の
御胆力
(
ごたんりき
)
、どうも誠に
恐入
(
おそれい
)
りました事で、
今日
(
こんにち
)
の
御入来
(
ごじゆらい
)
は
何
(
なん
)
とも
何
(
ど
)
うも
実
(
じつ
)
に
有難
(
ありがた
)
い
事
(
こと
)
で、
大
(
おほ
)
きに
身
(
み
)
の
誉
(
ほま
)
れに
相成
(
あひな
)
ります、
何卒
(
どうぞ
)
速
(
すみや
)
かに
此方
(
これ
)
へ/\。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この
時
(
とき
)
も、
戸外
(
おもて
)
はまだ
散々
(
さん/″\
)
であつた。
木
(
き
)
はたゞ
水底
(
みなそこ
)
の
海松
(
みる
)
の
如
(
ごと
)
くうねを
打
(
う
)
ち、
梢
(
こずゑ
)
が
窪
(
くぼ
)
んで、
波
(
なみ
)
のやうに
吹亂
(
ふきみだ
)
れる。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
遣
(
つか
)
ひ
捨
(
すて
)
しとは何ごとぞや十兩からは
大金
(
たいきん
)
成
(
なる
)
ぞ夫を何ぞや
遣
(
つか
)
ひ
込
(
こみ
)
知
(
し
)
らぬ顏して主人の
眼
(
め
)
を
拔
(
ぬ
)
く
大膽者
(
だいたんもの
)
めと
有合
(
ありあふ
)
十露盤
(
そろばん
)
おつ取て久八を
散々
(
さん/″\
)
に
打擲
(
ちやうちやく
)
爲
(
な
)
すを側に見て居る千太郎は我が
骨節
(
ほねぶし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
齒
(
はツ
)
かけの、
嫌
(
い
)
やな
奴
(
やつ
)
め、
這入
(
はい
)
つて
來
(
き
)
たら
散々
(
さん/″\
)
と
窘
(
いぢ
)
めてやる
物
(
もの
)
を、
歸
(
かへ
)
つたは
惜
(
お
)
しい
事
(
こと
)
をした、どれ
下駄
(
げた
)
をお
貸
(
か
)
し、
一寸
(
ちよつと
)
見
(
み
)
てやる、とて
正太
(
しようた
)
に
代
(
かわ
)
つて
顏
(
かほ
)
を
出
(
だ
)
せば
軒
(
のき
)
の
雨
(
あま
)
だれ
前髮
(
まへがみ
)
に
落
(
お
)
ちて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一體
(
いつたい
)
、
散々
(
さん/″\
)
の
不首尾
(
ふしゆび
)
たら/″\、
前世
(
ぜんせ
)
の
業
(
ごふ
)
ででもあるやうで、
申
(
まを
)
すも
憚
(
はゞか
)
つて
控
(
ひか
)
へたが、もう
默
(
だま
)
つては
居
(
ゐ
)
られない。たしか
横濱
(
よこはま
)
あたりであつたらうと
思
(
おも
)
ふ。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
同
(
おな
)
じく
並
(
なら
)
びし
花瓶
(
はないけ
)
を
仆
(
たほ
)
し、
散々
(
さん/″\
)
に
破損
(
けが
)
をさせしに、
旦那
(
だんな
)
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
に
御酒
(
ごしゆ
)
めし
上
(
あが
)
りながら、
美登利
(
みどり
)
お
轉婆
(
てんば
)
が
過
(
す
)
ぎるのと
言
(
い
)
はれしばかり
小言
(
こゞと
)
は
無
(
な
)
かりき、
他
(
ほか
)
の
人
(
ひと
)
ならば一
通
(
とほ
)
りの
怒
(
おこ
)
りでは
有
(
あ
)
るまじと
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
是にも
腹
(
はら
)
はたてども
良人
(
おつと
)
の
遊
(
あそ
)
ばす
事
(
こと
)
なればと
我慢
(
がまん
)
して
私
(
わたし
)
は
何
(
なに
)
も
言葉
(
ことば
)
あらそひした
事
(
こと
)
も
御座
(
ござ
)
んせぬけれど、
朝飯
(
あさはん
)
あがる
時
(
とき
)
から
小言
(
こゞと
)
は
絶
(
た
)
えず、
召使
(
めしつかひ
)
の
前
(
まへ
)
にて
散々
(
さん/″\
)
と
私
(
わたし
)
が
身
(
み
)
の
不器用
(
ぶきよう
)
不作法
(
ぶさはう
)
を
御並
(
おなら
)
へなされ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
散
常用漢字
小4
部首:⽁
12画
々
3画
“散々”で始まる語句
散々原
散々腹
散々手古摺