日本につぽん)” の例文
夢心地ゆめごこちをドンとひとたれたやうに、そも/\人口じんこう……まん戸數こすう……まんなる、日本につぽん第二だいに大都だいと大木戸おほきどに、色香いろかうめ梅田うめだく。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これらのしな日本人につぽんじん美術びじゆつ價値かちらない時代じだい海外かいがいつてしまつたものであつて、いまでは日本につぽんもどすことも出來できないのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
日本につぽんアルプスの上高地かみこうち梓川あづさがはには、もといはなで、あしすべるといはれたほど澤山たくさんゐたものですが、近頃ちかごろはだんだんつてたようです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
それやこれやの關係かんけいで、日本につぽん地震學ぢしんがく開發かいはつくにといはれてゐるのであるが、しか其開發者そのかいはつしやおも人々じんこう外國人がいこくじんとくにイギリスじんであつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
んと奇妙きめうではありませんか、これてん紹介ひきあはせとでもふものでせう、じつわたくし妻子さいしも、今夜こんや弦月丸げんげつまる日本につぽん皈國かへりますので。
短歌たんかなどもそれで、日本につぽんはじめのうたから、非常ひじよう整頓せいとんおこなはれ/\して、かういふ簡單かんたんで、おもひのふかかたちが、出來できたのであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
あるとき宮中きゆうちゆう女官じよかんたちがこの匡衡まさひら嘲弄ちようろうしようとたくんで、和琴わごん日本につぽんこと支那しなことたいしていふ)をして
サア・ラザフオオド・オルコツクの「日本につぽんにおける三年間」は、マツクフアレエンの本とくらべると、余程よほど、日本の真相を正確に伝へるものである。
日本の女 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
この日本につぽんには、男は十九億九萬四千八百二十八にん、女は廿九億九萬四千八百三十にんの、この男女がみんな念佛者ねんぶつしやで、みんな阿彌陀佛あみだぶつ本尊ほんぞんとしてゐるから、現世げんせの祈りもその如く
女性行進曲ぢよせいかうしんきよく吹奏すゐそうしてゐることは、早呆はやぼけする日本につぽんをんなとしては、めづらしいひとである。
西洋せいやうにては一晝夜いつちうやを二十四に分つゆゑ、の一日本につぽんきう半時はんじなり。其半時そのはんじを六十にわかつて、これを一分時ぶんじ(ミニウト)といふ。またこの一分時ぶんじを六十にわけて一「セカンド」とふ。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
苦桃にかもゝおほいによろこび、やすことかな、われ一跨ひとまたぎ日本につぽん推渡おしわたり、三指みつゆびにて桃太もゝた
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
半缺けの日本につぽんの月の下を
影絵 (新字旧仮名) / 富永太郎(著)
日本につぽんの——いた、つかれた
北原白秋氏の肖像 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
本國ほんごく日本につぽん立去たちさつたひと其人そのひといまかる孤島はなれじまうへにて會合くわいごうするとは、意外いぐわいも、意外いぐわいも、わたくし暫時しばし五里霧中ごりむちう彷徨はうくわうしたのである。
かげうつしたときでした……ようおもむきかされた、かみながい、日本につぽんわかひとの、じつるのと、ひとみあはせたやうだつたつて……
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
日本につぽんもつともおほきく生長せいちようするはくすの第一だいいちで、ぎはすぎ、たいわんさわら、いてふ、しひ、まつといふじゆんになります。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
それで、私共わたしどもは、これから西洋せいようやその外國がいこくのものはこれだけにして、日本につぽん石器時代せつきじだいからのふる品物しなものくことにいたしませう。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
これを頭韻とういんといつて、日本につぽんうたでは、あらかじ計畫けいかくしてかういふことをするのはすくないが、偶然ぐうぜんこんなかたち出來できることがあります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
實際じつさい地震學ぢしんがく或方面あるほうめんでは、日本につぽん研究けんきゆうもつとすゝんでゐるてんもあるけれども、其他そのた方面ほうめんおいてはかならずしもさうでない。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
著者はチヤアレス・マツクフアレエンといひ、日本につぽんに来たことはないが、すこぶる日本に興味をもつた人である。少くとも、興味をもつたと称する人である。
日本の女 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
第三番だいさんばん阿倍あべ右大臣うだいじん財産家ざいさんかでしたから、あまりわるごすくはたくまず、ちょうど、そのとし日本につぽん唐船とうせんあつらへて火鼠ひねずみ皮衣かはごろもといふものつてるようにたのみました。
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
古來こらい支那から日本につぽんとうもちふ大陰暦たいゝんれきとの相違さうゐしめすことごとし。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
ら、いま日本につぽんかざるなし、毒龍どくりようこゝ鬼个島おにがしま
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それゆゑいままでのところでは、日本につぽん一番いちばんふるいのは、新石器時代しんせつきじだいのものでありまして、それから金屬器きんぞくき時代じだいにつゞいてゐるのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
坐頭ざとういて、はしむかし聖徳太子しやうとくたいし日本につぽん六十余州よしうへ百八十のはし御掛おかけなされしうちにてさふらふよしつたへうけたまはりさふらふまことにてさふらふや、とふ。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
日本につぽん南北なんぼくながつゞいてゐて、ところによる氣候きこう變化へんかもいろ/\ですから、動物どうぶつもまた、いろ/\なものがんでゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
このひとは、このやま甲斐かひくに乘鞍山のりくらやまいてゐるが、これはやはり只今たゞいま飛騨山脈ひださんみやく日本につぽんアルプス)のなかのあのやまでせう。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
一日いちにちすみやかに日本につぽんかへりたいのは山々やま/\だが、前後ぜんご事情じじやうさつすると、いま此人このひとむかつて、其樣そん我儘わがまゝはれぬのである。
日本につぽんける活火山かつかざん兩大關りようおほぜきひがしほう淺間山あさまやまとすれば、西にし阿蘇山あそざんである。なかにも阿蘇あそはその外輪山がいりんざん雄大ゆうだいなことにおい世界第一せかいだいゝちといはれてゐる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
日本につぽんの小説は、二十世紀において驚異すべき発達をし、国民的文学の精華となつたばかりでなく、幾多の有名な著作は又、世界的価値を持つやうになつた。
日本小説の支那訳 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
さればつまひけるは、傳聞つたへき日本につぽん
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
日本につぽんわかひとは、いま鸚鵡あうむ一言ひとことくかかないに、やりをそばめたはづかしい、ばつたりゆかに、俯向うつむけにたふれて潸々さめ/″\くんです。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
日本につぽんける大地震だいぢしん統計とうけいによれば、あまおほきくない町村ちようそんおいて、潰家かいか十一軒毎じゆういつけんごと一名いちめい死者ししやしようずる割合わりあひである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
上海シヤンハイの商務印書館から世界叢書と云ふものが出てゐる。その一つが「現代日本につぽん小説集」である。
日本小説の支那訳 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
えゝ! 日本につぽんといふくには、をとこいて歩行あるところか、もうかなはぬこりやならぬ。ころさばころせ、とべツたり尻餅しりもち
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
阿蘇あそ日本につぽん活火山中かつかざんちゆうもつとのぼやすやまであらう。國有鐵道こくゆうてつどう宮地線みやぢせん坊中驛ぼうぢゆうえきまた宮地驛みやぢえきから緩勾配かんこうばい斜面しやめんのぼること一里半いちりはんぐらゐで山頂さんちようたつすることが出來できる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
一五六〇年から一八五〇年のあひだのものをあつめたものであるが、著者がかういふ題目、即ち、日本につぽんに興味をもち出したのは、兵站へいたん総監ジエエムス・ドラマンドといふ人のおかげだつたらしい。
日本の女 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
天守てんしゆ魔物まもの何時いつからむよ。飛騨国ひだのくに住人じうにん日本につぽん刻彫師ほりものし菊之丞きくのじやうまご菊松きくまつ行年ぎやうねんつもつて七十一歳しちじふいつさい
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わが日本につぽんには火山かざんめづらしくないから、他國たこくおいても一兩日いちりようじつ行程内こうていない火山かざんのないところはあるまいなどとおもはれるかもれないが、實際じつさいはさういふふうになつてゐない。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
はじめて鸚鵡あうむ見返みかへして、言葉ことばよ、言葉ことばよ!日本につぽん、と眞前まつさきひましたとさ。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ひとありて、もし「イヤ不思議ふしぎつね、日本につぽん不思議ふしぎだよ、うも。」とかたらむか
神楽坂七不思議 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)