大騒おおさわ)” の例文
旧字:大騷
あとで、おやがらすがかえってきたが、留守るすあいだに、かわいい子供こどもを一、さらわれたとわかると、悲鳴ひめいをあげて大騒おおさわぎをしました。
高い木と子供の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そうしたことは格別かくべつめずらしいことでもなんでもないのですが、場合ばあい場合ばあいとて、それがんでもない大騒おおさわぎになってしまいました。——
おとうさんもひいさんもびっくりして、んだ人のからだにとりついて、大騒おおさわぎをしましたが、もう二とはかえりませんでした。
鉢かつぎ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
その間に貴子たかこさんが客間を検分けんぶんする。お母さんは髪をなぜつけたり着物を着かえたり大騒おおさわぎだ。いくらふいてもあせが流れた。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
そればかりでなく、袖子そでこ人形にんぎょうのことなぞを以前いぜんのように大騒おおさわぎしなくなったころには、光子みつこさんともそうあそばなくなった。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「あんまり喜んでもいないでしょう」「いえ、お世辞じゃない。全く喜んでいるんです、ね、吉川君」「喜んでるどころじゃない。大騒おおさわぎです」
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
道具方どうぐかたかしてまくいたんだが、そりゃおめえ、ここでおれがはなしをしてるようなもんじゃァねえ、芝居中しばいじゅうがひっくりかえるような大騒おおさわぎだ。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
丁度其処に木をりに来た男が見つけて、大騒おおさわぎになりました。——其奴ですか。到頭村から追い出されて、今では大津に往って、漁場りょうばかせいで居るってことです
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それからりすは、夕方ゆうがたまでに鈴蘭すずらんをたくさんあつめて、大騒おおさわぎをしてホモイのうちへはこびました。
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
その穴のふちに近づいたとき、かたわらの盛土もりつちの中から、二本の足がニョッキリ出ているのを発見して大騒おおさわぎになり、私は、その足の主が、きっと兄の帆村荘六だろうと考え
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それは、時たま三年目の学生が雪の仕事を始めることがあるが、一、二カ月もすると、前に私たちが大騒おおさわぎをした程度の雪は、誰でも結構作れるので、内心驚くことがある。
実験室の記憶 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
ただそのながらみ取りと夫婦約束をしていたこの町の達磨茶屋だるまぢゃやの女だったんです。それでも一時は火が燃えるの人を呼ぶ声が聞えるのって、ずいぶん大騒おおさわぎをしたもんですよ。
海のほとり (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
さて一同いちどう裏庭にわいてみますと、そこではいま大騒おおさわぎの最中さいちゅうです。ふたつの家族かぞくで、ひとつのうなぎあたまうばいあっているのです。そして結局けっきょく、それはねこにさらわれてしまいました。
外套がいとうのついた軽騎兵けいきへいの軍服を着て、あわをふいた黒馬に乗っている。駿馬しゅんめは首を振り振り、鼻息を立てて、おどりはねている。乗り手は、手綱たづなを引いたり、拍車はくしゃを当てたり、大騒おおさわぎだ。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
「これはたいへんなものがた。」といって、こうよろこんでおどりあがりました。そして、うちじゅうのものは大騒おおさわぎをしました。
一本の釣りざお (新字新仮名) / 小川未明(著)
午睡ひるねする人達ひとたちもあわててとびき、うえしたへの大騒おおさわぎをえんじたのも道理どうり、その来客らいきゃくもうすのは、だれあろう、ときみかどうず皇子みこ
人形にんぎょうせる着物きもの襦袢じゅばんだとって大騒おおさわぎしたころ袖子そでこは、いくつそのためにちいさな着物きものつくり、いくつちいさな頭巾ずきんなぞをつくって、それをおさなたのしみとしてきたかれない。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
頼政よりまさ首尾しゅびよくばけものを退治たいじしたというので、御殿ごてんは上を下への大騒おおさわぎになりました。
(新字新仮名) / 楠山正雄(著)
父なる人は神酒みきに酔うて、赤い顔をして頭をくせがある人である。妙に不幸な家で、先にも五六歳の女児が行方不明で大騒おおさわぎをした後、品川堀から死骸になって上ったことがある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
式場はにわか大騒おおさわぎになりシカゴの畜産技師も祭壇さいだんの上で困って立っていました。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「僕は痛くても痛いとはいわなかった。柳田さんは大騒おおさわぎをしたぜ」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
わたしは、くるうばかりに、大騒おおさわぎをするにちがいない。そして、あんなにくのを、じっとしていていられないだろう……。
奥さまと女乞食 (新字新仮名) / 小川未明(著)
明日あす大楠山おおくすやま巻狩まきがりじゃ』などと布達おふれると、乗馬じょうば手入ていれ、兵糧へいろう準備したく狩子かりこ勢揃せいぞろい、まるで戦争いくさのような大騒おおさわぎでございました。
と、すばらしい長文句でわめき立てゝ大騒おおさわぎしたものだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
はしごだんのぼってきた、おかみさんが、大騒おおさわぎをして、なぐるぼうりにいきました。おかみさんは、宿やどなしねこにはいまれてはたいへんだ。
どこかに生きながら (新字新仮名) / 小川未明(著)
すると、された人々ひとびとや、その近所きんじょひとたちが、付近ふきんでうろうろしたり、大騒おおさわぎをしたりしているさまが、えるようながしました。
火事 (新字新仮名) / 小川未明(著)
遠足えんそくがきまって、いよいよそのまえばんになると、おそらくほか子供こどももそうであったように、りょうちゃんは大騒おおさわぎです。
少年の日二景 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるちいさな子供こどもをつれてそとたおはなが、なかなかかえってこないので、うちじゅうが大騒おおさわぎをしたことがあります。
赤いえり巻き (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、はちはあぶないところをのがれてちました。そのあとで、石炭せきたんがとばっちりをって大騒おおさわぎをしていました。
雪くる前の高原の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おじいさん、ねじは、どこかへはいって、みんなが自分じぶんをさがして、大騒おおさわぎをしているのをわらっているでしょうね。」と、正二しょうじくんが、いいました。
小さなねじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
たまたま、馬車ばしゃがけからちたのをていたものがあって、大騒おおさわぎになりました。人々ひとびとはそこへいってみました。
初夏の空で笑う女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
なんでゆめのもんですか。みんな事実じじつですよ。この公園こうえんには、くろ百合ゆりはないたり、不思議ふしぎ毒蛾どくががきたりしたために、人間にんげん大騒おおさわぎをしていますよ。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すると、たなのうえにあったものが、ガラガラとって、ちてきました。お勝手かってほうではもののこわれるおとやころがるおとなどがして、大騒おおさわぎでありました。
時計とよっちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
むらなか大騒おおさわぎでした。そのとき、おとこいえうらでは、小鳥ことりまって、おかしそうにさえずっていました。
おかしいまちがい (新字新仮名) / 小川未明(著)
あとで、みんな大騒おおさわぎをしました。こおりがとつぜん二つにれて、しかもそれが、るようにおきほうながれていってしまうことは、めったにあるものでない。
黒い人と赤いそり (新字新仮名) / 小川未明(著)
いまでは、あのひとつくったものなら、どんなこわれた人形にんぎょうでも大騒おおさわぎをして、たびひとなどはあつめてゆきます。
気まぐれの人形師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そんな約束やくそくをして、もしとれなかったら、また大騒おおさわぎですよ。」と、おかあさんは、心配しんぱいなさいました。
子うぐいすと母うぐいす (新字新仮名) / 小川未明(著)
きたちいさなまちへ、やまから、しろくまがてきたときは、まちでは大騒おおさわぎをしました。まちひとは、どうしても、そのしろくまをころしてしまわなければならぬといっていました。
珍しい酒もり (新字新仮名) / 小川未明(著)
むらじゅうが、大騒おおさわぎをして、長吉ちょうきちをさがしたけれど、ついにむだでありました。年寄としよりたちは
谷にうたう女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「やあ、かわいらしいねこだな。おかあさん、てねこならうちってやりましょうよ。」といって、子供こどもたちは、かつおぶしけずって、ごはんをやったり、大騒おおさわぎをしました。
ねこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
よくると、それは、みんなで大騒おおさわぎをしてさがした、おじいさんの眼鏡めがねのねじでありました。
小さなねじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
ぼくとくちゃんが、大騒おおさわぎをしないから、きっとだれかいたずらをしているのだとおもったよ。」
二百十日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あくるになって、むらじゅうが、太郎たろうは、どこへいったろうかとさがすのに大騒おおさわぎをしました。
竹馬の太郎 (新字新仮名) / 小川未明(著)
にち太郎たろうは、学校がっこうで、幾人いくにんかのともだちとおにごっこをしてさわいでいました。そのとき、一人ひとりが、ベンチにつまずいて、片足かたあしほねくだきました。みんなは、大騒おおさわぎをしました。
翼の破れたからす (新字新仮名) / 小川未明(著)
みんなが、こうして大騒おおさわぎをしているのを、くろねこはあさましそうにだまってていました。
おばあさんと黒ねこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
今日きょうかいのご隠居いんきょが、取引所とりひきじょで、しろおとこがみんなのなかじって見物けんぶつしていたといわれました。それで、昼過ひるすぎからのかぶがたいへんにがって、大騒おおさわぎだったそうですよ。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おかしいな。」と、いって、政二まさじくんは、おおきなくつで、くさうえ遠慮えんりょなしにんではいってきました。むしたちは、どんなにおどろいたかしれません。たちまち大騒おおさわぎとなりました。
草を分けて (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、金持かねもちはいって、大騒おおさわぎをして、とりあしなわむすけて、そとしてはなしました。
金持ちと鶏 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あくる海岸かいがんでは、大騒おおさわぎでした。一人ひとり勇敢ゆうかん外国人がいこくじん難破船なんぱせんから、こちらの燈火とうかあてに、およいできて、とうとうたどりつくとちからがつきて、そこにたおれてしまったのです。
青いランプ (新字新仮名) / 小川未明(著)
たまたまいい月夜つきよで、つきひかりいけ黄色きいろいろどりますと、かわずはびっくりして、不意ふいがって、もうはや、おさまがおのぼりになったのかとおもい、大騒おおさわぎをして、くちやかましく
太陽とかわず (新字新仮名) / 小川未明(著)